2022/09/17 のログ
ご案内:「落第街大通り」にマディファ=オルナさんが現れました。
■マディファ=オルナ > 馴染みの情報屋をあとにする犬耳の幼女が一人。
無防備さはこの落第街に似合わない。
しかし誰も彼女に手を出さないのは、彼女が知られているから。
風紀委員会特務広報課の走狗、マディファ=オルナ。
落第街ではそのように嘯かれてる。
「最近は依頼のミスマッチも増えたのー」
ふう、とため息。
というのも、今しがた聞いた依頼はマディファが聞くより先に終わっていた。
敵対違法部活の妨害行為だが、壊滅させていては依頼の遂行は不可能なのだから。
■マディファ=オルナ > 無論、敵対違法部活と明言している以上はその依頼主も違法部活員だろう。
情報屋を経由した依頼であるから、マディファは依頼主を知らないし依頼主はマディファが依頼をこなすとは知らない。
彼が腕利きの傭兵とのコネクションがあるということで依頼されている話だ。
だから、多分いつかは今の長期契約の雇用主からの指示で壊滅させることにはなるだろう。
「ま、知らぬが華よな」
少女らしく、くあとあくびを一つ。
生理的なものではなく、人間として擬態するための素振り。
犬の尻尾がゆらゆら揺れる。
■マディファ=オルナ > 「しかし、部品もうまくいかんのう」
自分の弱点を塞げる部品。
マディファが情報屋を使っている理由のうち最近できた一つ。
表側で売られているものは自分で確認しているが、こちら側ではその道に通じている者に頼るに限る。
「やはり儂のあり方が問題かのう」
絶縁用部品はその尽くがマディファの食らう電撃を逃しきれず破損する。
対錆のコーティングは今使われているものが限度。
EMP等の機械を止める類の対策もない。
(今はまだ広くは知られておらんようじゃがの……)
■NPC > 考えながらのんびり歩いていると、前方から男二人組。
落第街には珍しくもない、チンピラ二人。
マディファはするりと避けるが、そのうちの片方はまるで足を引っ掛けられたかのように転倒する。
「ぐああ!!骨が折れたぁ!!」
典型的すぎる当たり屋だ。
「アニキ!?
てめぇ、わざと足を引っ掛けやがったな!!」
もう一人がマディファに突っかかる。
■マディファ=オルナ > 「なんじゃ、貧弱じゃのう。
儂の雇い主よりもいい恰幅のくせして」
嘘だというのはすぐにわかっている。
別にぶつかったわけですら無いのだから。
「治療費よこせと宣うんじゃろうな。
お粗末なことじゃ」
仮にも元の世界で英雄とまで呼ばれた身。
こんな三下に怯える由もない。
睨み返す様は、見た目からは考えられぬ強烈な威圧感。
■チンピラ > 「「ひっ!?」」
あまりの威圧感にたじろぐ男たち。
「て、てめぇガキ!!
ふざけやがって!!」
転倒した男が、マディファの顔をめがけて蹴りを放つ。
「出た、アニキの殺人キック!」
もう一人の男がはしゃぐ。
一方、マディファは特に防ぎもせずたじろぎもせずに直撃。
微動だにせず無傷ながらも、驚いた顔をしている。
「ぎっ、あああ!?」
逆に蹴った男が足を抱える始末。
■マディファ=オルナ > 「うむ、其奴の言うほどはあった。
……残念なことじゃ」
事実、普通の人間……それもマディファの年頃ならば意識は飛んでいたことだろう。
最悪死んでいたかもしれない……いやそんなもん子供に放つなよという話は置いておいて。
だが、マディファは人間ではなかった。
堅牢な鋼鉄は男の蹴りの威力をそのまま跳ね返し、男の足の骨にヒビを入れてしまったのだ。
「ま、儂にケチつけたのが運の尽きというやつじゃ」
男二人を置き去りに、その場を去るマディファ。
無論、その後の男二人は落第街の住民に食い散らかされることだろう……
ご案内:「落第街大通り」からマディファ=オルナさんが去りました。