2021/02/09 のログ
ご案内:「ある違反部活の拠点」にマディファ=オルナさんが現れました。
特務広報課隊員 > ある違反部活の拠点前。
特務広報課の摘発に対し、小火器による激しい抵抗がなされている。
拠点前は遮蔽物が一掃されており、隊員たちは離れた遮蔽物から打って出ることができていない。

「くそ、どうにもなんねぇ!
 応援要請になにか返事はあったか!?」

「傭兵のガキが来るんだとよ!
 それまで持たせろって……」

マディファ=オルナ > 隊員がそう言った次の瞬間に、少女が空中から降り立つ。

「待たせたの。
 そんじゃ儂はこのまま突っ込むから、狙撃手は任せるぞい」

事前の要請で、敵方に重火器や電撃系の武器、魔術、異能がないのは報告されている。
その程度でこの少女、マディファは揺るがない。

拠点前の広場に、マディファが足を踏み出す。
銃弾が雨霰と浴びせられ、次々と金属音を響かせて命中する。

……そう、金属音である。

命中した弾丸は、次々と地面に落ちて。
"全く無傷"の少女が着弾煙を振り払い飛び出してくる。

特務広報課隊員 > 「え?あ、おい、死ぬぞ!!」

唐突に降り立った少女の風貌はまるでどこぞの令嬢が散歩に来ましたと言わんばかりの有様で。
そんな少女が銃弾の飛び交う戦場で生き残れようはずもない。
制止の言葉も振り払われ、少女が駆け出した次の瞬間に銃火が放たれる。

果たして、連続する金属音の後。
着弾煙を払いのけ尚健在の少女の姿。

「マジか、身体能力強化か?」

「どっちでも良い、援護しねぇと!
 あの分なら俺らの誤射も気にしなくて良さそうだ!」

隊員が、狙撃手に警戒しながら少女の援護に銃弾をばらまく。

ご案内:「ある違反部活の拠点」に花菱刃さんが現れました。
違反部活生 > 「何だありゃ!?
 銃弾が通らねぇ!?」

「くそっ、やべぇぞ!
 近づけさせんな!!」

迫ってくる少女の様相に慌てふためく違反部活生。
そんな中、狙撃手の放った弾丸がちょうどヘッドショットを果たす。
……果たした、のだが。
軽いパンチを食らった程度のよろめきだけで、また迫ってくる。

「くそっ、グレネード行くぞ!!」

放たれた手榴弾は少女の眼前に。
乱射される銃弾の一つが、手榴弾を撃ち抜いた。
炸裂し、破片が撒き散らされる。

花菱刃 >  
 グレネードがさく裂した後、玄関からユラリと普通に現れる一人の男の姿。銃でもなく腰には刀をぶら下げている。
 耳にはインカム。それに手がゆっくりと伸びる。

「おう、練習終了。中々いい動きだったぜ。特に障害物をどかしておくのはベスト判断だった……がもう終わり」

 爆風により土煙を見つめていた。
 当然あの程度で死んだなどとは思えない。

「指示系統を移行。今後俺の指示に従え。お前たちは後方の広報課に火力を集中。弾幕で動きを封じてから爆撃の嵐を降らせてやれ。前の女は俺がやる。それと今後俺から連絡したとき以外は通信してくるなよ。鼓膜死ぬから。アウト」

 と言って切ると全く動じる様子もなく軽い微笑すら浮かべ煙の中を見ている。
 だがその姿に隙は無い。

「で、お嬢ちゃん。どうせ死んでないんだろ? さっさと出て来いよ。お兄ちゃんと遊ぼうじゃないか」

 死んでいるわけがない。確信をもってそう言い切った。
 

マディファ=オルナ > 爆煙で塞がった視界の向こうから、落ち着き払った声。
各種センサーも、男の落ち着き払った様相を伝えてくる。
一度足を止め、爆煙を振り払う。

「ほう。
 結構な手練のようじゃな」

想像通りと言わんばかりに無傷。
衣服の端が焦げた程度で、首を一振り残った破片を振り払う。

「お主のようなやつがいたのでは、あやつらでは制圧できなんだろうな。
 救援要請、良い判断じゃった!
 爆撃が来るらしい、退避しておれ!」

大剣を肩に乗せ、相手の判断力を称賛。
そして後ろに視線と微笑みを向けて特務広報課隊員を称賛し、拾った音声から警告を放つ。

「さて、それでは遊んでもらおうか。
 特務広報課の傭兵、マディファ=オルナ……征くぞ!

男に大剣を振りかぶる。
振り回される動きではないその剣は、容姿からは考えられないパワーを見て取れるだろう。

花菱刃 >  
「ハハハ、手練れだなんて照れるなぁ。ただのしがない剣士兼魔法使いでございますよ」

 なんてケタケタと明るく笑い放つ。
 そうやって指示を出すと首をカクンと倒して。

「……まぁ、良いか。むしろ今広報課殺すと面倒だし。追跡は不要。動きは言わなくてもわかるな。ハリーハリー」

 そう指示を出す。広報課のメンバーが撤収していくのに呼応してこちらの違反部活側も射撃が止む。
 が、同時に内部がガヤガヤしだす。戦い慣れしているのなら向こうも向こうで撤退の準備を始めたと理解できるかもしれない。

「お、傭兵! そりゃ丁度いい……たしか傭兵は戦時法とか関係ないらしいしな。殺しても問題に問われる事はない。じゃまぁそうだな名前は……いいか」

 腰に手がユルリと伸びる。
 顔から笑顔が消える。

「死人に名前教えて連れていかれたくねぇし……陰」

 冷酷な声。と同時につぶやかれる一言。
 彼を中心に数mの円形のフィールドが形成。それに触れた瞬間。大剣に放たれるは神速の居合。激突鍔迫り合い。

「へぇ、すげぇ力吹っ飛ばすつもりだったんだけどなぁ……木」

 地面を踏みしめる。つばぜり合いの最中真下より突き出す木。相手の顎から脳までを貫かんと。

マディファ=オルナ > 男の指示を拾い、後方の特務広報課隊員に伝えるかとも考えたが。
彼らも撤退する違反部活生の撤退を察知しそちらを追うとの方針を拾う。
そして、その男は頼んだ、という声も。

「任せい、そちらもそちらの仕事をせよ!」

切り結び、鍔迫り合いになったところで顎下を貫こうとした木を後ろに跳んで回避。
様相を見て、回避しなくても防げたかなと思いつつ。

「構わんよ、殺す気で来るが良い。
 が、安易に殺せると思うなよ、色男」

様相に似合わぬ獰猛な笑顔を自覚して内心の高揚を感じつつ。
小型のマグネシウムライトを投げ放ち、横薙ぎに大剣を振るう。
大剣で見て取れたパワーで放たれる投擲物、回転しながら迫るものでも直撃すればダメージは大きいのだろうが男に直撃する軌道は一つだけ。
もう三つ同時に投げられたのは見当違いの方向に拡がっていく。

花菱刃 >  
「当然。傭兵なら生かして返す理由もねぇしな。余計な戦力はさっさと削いでおかないとってな」

 それから感覚でそれらすべての動きを追いかける。
 回避、迎撃、被弾覚悟の追撃。色々なパターンを検討する。
 まず追撃の可能性はない。相手の火力を見るにそんなことをすれば胴体が二つだろう。
 では迎撃はどうか。これも無理だろう、基礎的な力の差がすさまじいし何より複数手段の攻撃だ。どれか一つが当たれば負けである。
 では回避? それでは泥試合。ではどうするか。
 答えは単純。全てを行い被弾しない。

「金」

 周囲に現れるのは高速で回転する金属の刃その数10。
 後ろへとバックステップ。大剣の攻撃の範囲から逃れる。

「舞え」

 それらは全て散り散りになり拡散する。
 マグネシウムライト1つにつき2つで迎撃。残り4つは上から2つ下から1つ。正面から1つの多角攻撃で彼女へと襲い掛かる。

マディファ=オルナ > 「ま、死にたくはないがの!」

金属の刃がマグネシウムライトを迎撃にかかるのを確認。
一本だけ、直撃しない軌道のものは迎撃されないようだ。

(当てるつもりのないものまできっちり迎撃か。
 一本逃したとはいえ、ちゃっかりしておる)

襲い来る金属刃は大剣で上からの二本を迎撃。
正面と下の金属刃は回避、魔術であるから戻ってくる可能性はあるが放置して男との距離を詰め、大剣をもう一薙ぎ。
そしてそれと同時、己の異能で一つ残ったマグネシウムライトを発光させる。
果たして、見当違いで小さいながら強烈な光量は男の意識を逸らせるか。

花菱刃 >  
「おいおい、死にたくないのに戦場来るっておかしくねぇ? 死にたくないならおとなしくしてりゃいいのに。仕事なら紹介してやるぜ?」

 なんてケラケラ笑う。
 それともといいながらニヤリと笑った。

「殺すのはすきとかそういうやつ? それはそれでどうかとおもっちゃうけどなぁ」

 自分の事は棚に上げる。
 そして見逃していた一つがいきなり発光すると目を覆う。

「うおまぶし! 全部落とすべきだったなぁ。金 木 陰」

 意識がいからの光で意識がそっちに逸れた状態。これは非常にまずかった。
 ゆえに取ったのはこの3種の複合魔術。彼の周りに鋼鉄の木が3本生える。
 それは接近しようとする物体全てをその凶悪な金属の枝で叩き潰す。
 目が戻るまでの防御手段。

マディファ=オルナ > ちょうどいい具合に光が男の目に入ったようだ。
男の苦し紛れと言った形の鋼鉄の木による防御とマディファの大剣の薙ぎがかち合う。

「むぅんっ!!」

渾身の力を込め鋼鉄の木を三本とも薙ぎ払う。
男を捉えきることはできなかったが、防御を引き剥がした格好だ。

『我が眼前の藪をその剣持ちて薙ぎ払え火霊、イフリートソード』

炎の剣で術者の発動地点の周辺を薙ぎ払う魔術。
それと同時に、自身は発光するマグネシウムライトの側へサイドステップ。
光を背にする位置取りはできないが、視認するにも横からの強烈な光は視力が戻っても視認はしづらいだろうと踏んでの蹴りが放たれる。

花菱刃 >  
「おおぉ!?」

 目は戻ったがその直後に飛んでくる蹴り。
 それを剣の鞘で何とかガードするも吹っ飛ばされる。
 手はジンジンと痛みを放つだろう。

「おいおい、痛いし会話も無しなんてつれないじゃないのさ。本当に戦闘がすきってタイプか? まぁそうじゃないと傭兵なんて非効率な事やらないわなぁ」

 ヤレヤレと肩を竦めると。
 手を上に。

「陰」

 そうつぶやくと手から闇があふれ出し周囲を包む。辺り一帯の明かりを飲み込みながらそれは広がる。
 そして。

「陽」

 居合一閃。闇で自身を見えなくした状態でのそれ。そしてそれは陽の効果で斬撃は拡散する。
 遠距離だろうと切り裂くその斬撃。感覚としてとらえるには風などしかない不可視のそれは相手の首を狙い。