2022/12/15 のログ
ご案内:「違反部活群/違反組織群」にノーフェイスさんが現れました。
ノーフェイス >  
廃亡の地。
違反部活が密集して"いた"落第街の一角は、今や瓦礫の山だ。
ちょっとした砲撃によって崩れたビルは手つかずのままに、
射殺体を野ざらしにしてもはやひと月が経とうとしている。

とはいえ、そんな場所はここではざらにある。
真新しい廃墟から、もう随分とそのままの場所まで。
後者に至っては、"そう在る"ことが自然で、そこに住み着く者もいる。
鳥や獣に限らず、人か、鳥獣とはまた違った人非ざる者も。

では、前者には何者が在るのか。

「――――」

半ばで断ち割った月を戴き、涙のように注ぐ月光の直下にて、
爪弾かれるアコースティック・ギターの音色に、甘い声が歌い上げる。
短調のバラードはその旋律の美しさに反して詞はお粗末で、
出来栄えを確かめるようなスキャットばかりの未完成品だ。

手頃な高さの瓦礫に腰かけ、瞳を閉じて吟遊する女には。
なにかが足りなかった。この瞬間までは。

ご案内:「違反部活群/違反組織群」に角鹿建悟さんが現れました。
角鹿建悟 > ”あの日”…とはいえ、何だかんだでもう一ヶ月近くも前になるのだけれど。
或る問い掛けが胸を刺した――否、鼓動を昂らせた。己の『真の願い』というものを自覚した瞬間。
その余韻と熱は冷めやらず燻ったまま、それでも何時もの日常を過ごしてはいた。

だが、一度自覚した願いの焔は消える事など無い。無意識に否定していた枷も檻も壁も最早崩れた。

(……いいや、違うな。俺が俺の意志で自分から崩したんだ)

そうでなければ、あの問い掛けに馬鹿正直に答えなくても、適当にはぐらかしたり無言を貫けば良かったのだ。
――故に、だからこそ、か。学生生活、生活委員会の仕事、そして…個人で行っている『直し屋』としての仕事の合間。

その、名前すら定かでは無い赤い影を追い掛けて、その間に己に何度も問い掛けて。
矢張り、一度自覚した物はもう覆る事は無いのだと改めて思うに至った。

「―――…やっと見付けた…と。言うべきか?」

問い掛け、というよりそれは独り言に近いものだ。
瓦礫の山、その一角。落第街(ここ)では珍しくも無くありふれた日常に今は埋没した光景。

耳に染み入るのはギターの音色、甘い歌声…音楽の楽しさというものに目覚めたばかりの男には。
その曲調がどういう部類なのかすら分かりはしないのだけれども。
何時もの服装、何時もの仏頂面、瓦礫の山を直すのは今は後回しだ。

ゆっくりと女の元へと歩み寄りながら瓦礫の光景を一瞥する…嗚呼、見慣れた光景以外の何者でもない。
何度も、何度も何度も何度も直してきたソレ。直す者としては何とも言えない気分にもなるが。

(直す”だけ”じゃ今までの俺と変わらないし、それじゃあ”駄目”だ。)

『元の形』に戻すだけではなく、どうせなら『新しい何か』をそこに創ってみたい。
そんな、漠然とした思いは一先ず置いておき、適度な距離で男は足を止めて女を緩く見上げた。

ノーフェイス >  
声をかけられると、諳んじていた声が止む。
夜風に響いていた最後の一音も、ネックをそっと握るようにミュートして。
一瞬の静寂ののち、その唇がため息をつく。
紫煙のように白く凍った吐息を吐き出してから、まぶたをあげた。

「Howdy~? ずいぶん待ったよ」

覗いた炎色の双眸は、爛々と輝いていた。
神工の被造物であるかの様な異常な風貌は、
先日と異なりサングラスの邪魔はなく。
そう告げる言葉には責めるような声音はなくて。
楽しみがようやく訪れた、という歓びと期待に満ちていた。

「見ろよ。できたてホヤホヤだぜ――ってほど最近でもないな。
 もうひとつきくらい前だ。 突風が吹いたんだ。よくある話。
 ここを見つけられるくらい歩き慣れてるキミだったら、
 くわしく言わなくったって、なにが起こったかはわかるよな?」

瓦礫から飛び降りて、足元に落ちているハードケースをつま先でひょいと持ち上げると、
ギターを内張りに休めて、ばたん、と勢いよく蓋を閉じた。

「……そしてキミは自分の意志でここに来た」

――そうだろ?
そう問うように浮かべた不敵な笑みの真下。
剥き出しの左肩、鎖骨から首筋に至るまでの白さ。
その直前で、寒風を浴びるその場所を透かすよう、両手の指を合わせて三角の空白をつくる。

角鹿建悟 > 「…それは正直済まなかった。」

言葉少なに淡々とした何時もの彼の口調。だが生真面目なのもまた彼らしく、緩く頭を下げる。
何せ、名前も所在も不明。手掛かりは(変装していたとはいえ)彼女の容姿くらい。
普段の生活を崩さず、それでも合間を縫って己の足を頼りに捜して探して捜し歩いた結果が、今、この時だ。

――結果的に一月近く経過してしまった――それを遅いと見るか、意外と早いと見るべきか。
…等と、今はそんな事はおそらく些細な事なのだろう。見付けた、追い付いた。それで十分。

「――ああ、”誰がやったかも大体分かる”程度にはな…俺が言うのも何だが『見飽きた光景』だよ。」

それが最早、非日常どころか単なる日常の一コマに成り果ててしまっているくらいに。
そして、何度もこんな光景を繰り返し目にすれば、その有様から凡そどう壊されたかも推測が出来る。
だから、いちいち周囲をまた見遣る事はせず、顔を再び上げれば静かに女を見つめていて。

「――嗚呼、紛れも無く俺の意志だ。他の誰でもない…俺が決めて俺が選んで、そしてアンタを探し当てた。」

ゆっくりと頷く言葉に迷いやブレは無い。彼女の問い掛けは切欠ではあるが、決めたのは紛れも無い己の選択だ。
直す事を止めるつもりはないけれど、今はそれだけではない確かなやりたい事が出来たのだから。

ノーフェイス >  
「怒ってるように聞こえた?
 ボクが知りたいのは、その間キミがなにをどう考えて過ごしてたかってくらいさ。
 ……話せ、って言ってるんじゃないよ?」

唇のまえに人差し指を立てる。
創造者は語りすぎるのは無粋だ。語るべくは依頼者と仲間にのみ。

「イイね。
 もとから迷いがなくてまっすぐな感じだったけど。
 ……実際のとこ、早くヤりたくてウズウズしてたり?」

両手で造った三角を、指の関節を曲げてハートの形に。
左胸に押し当てたそれを、両手を振るって引き裂いたら、
向かい合う形から、彼に隣り合うように歩を進めた。
同じ立ち位置で同じものを見る。

「とはいえ」

ポケットから取り出した手袋を両手に嵌めながら。

「創るのははじめてなんだろ、童貞クン?
 言っとくけどボクはちょっとした知識とリフォームの経験があるくらいで、
 建築作業なんてできないぜ。 方法とコネクションのアテはある?」

彼の技術は"直す"――あるいは見せつけられた陣の形からしても、
"戻す"ことに長けているように思えた。奇跡的な神業だが、
果たして、少なくとも一夜にして作品を創造できる類のものには思えなかった。
その神の奇跡から先、たとえば彼のなかに思い描かれた設計図を現し世に写し取るならば、
相当の人足と作業者が必要になるだろう、というのが女の見立て。

角鹿建悟 > 「――何を考えて過ごしていたかって?そうだな――…。」

生真面目な性分故に、本気でここ一ヶ月近くの自分の思いや考えを洗い出そうとして…彼女の仕草に思い留まる。
馬鹿が頭に付くほど、生真面目不器用素直なのはこの男のどうにも拭えぬ性分だ。
…同時に、無駄に頑固なところもあるのだが、それは今は関係ない事なので置いておくとして。

「…そうだな。とはいえ…何かを創りたいと思ったのは久々だ…ブランクの分、ちょっと不安もあるのが本音だ。」

そもそも、子供の頃に封印した思いだ。あれから色々あって、改めて呼び覚ましたこの感情。
彼女の言葉通り、うずうずしてはいるのだろうが、矢張り長年のブランクは如何ともし難い。
隣に並び立ち、『同じ光景』を見遣る女を横目に見つつ少しの間の沈黙を挟み。

「童貞…まぁ、そうだが。…直す方は兎も角、創る場合はそれこそ手作業だな。
”やり方次第では”それを補う事は出来るだろうが、どのみち、俺自身が手を動かさないとどうにもならない。」

生憎と、創る技巧はあってもそちら方面の術式や異能は持ち合わせていない。
そういう意味では、人員と、道具と、そして材料はどうしても他から見繕う必要性が出て来る。
…正直歯痒い事だが、現状では『創る』事は彼一人では中々に難しいのだ。

「――ただ、道具に関しては俺が自前で何とか出来る。問題は材料と人員か。
材料は、俺が錬金術などをもっと学べば調達は出来るだろうが…。」

道具と材料が揃ったとして、彼一人ではどうしても創れるものは限られてくる。
少なくとも、創作童貞も良い所の男ではそこをカバーするコネも何も無いのが実情だ。

――裏を返せば、”それらが揃えば何でも創る”と言っているに等しい。
それは傲慢ではあろうが、だからこそ今の自分が不足だらけな事もよく分かっているのだ。

ノーフェイス >  
不安がある、という言葉には、女の視線が彼に向いた。
なにかを観察するように暫しそそがれたあと、ふいと再び瓦礫の山に視線が戻る。

「未知に踏み込もうとするとき、試練に挑もうというときに、
 どうしてもビビっちゃう……ってのはだれでもそうだよ」

ふぅ、と白い吐息をまるでサンタの髭のように纏った。
吐き出した唇はしかし、うっすらと笑って、

「……同時に、その胸のなかに、どうしたって誤魔化せないような、
 ワクワクする気持ちがあるから、たまらないから、やるんだよ」

不安の存在はひとつ肯定しておいて。
それだけに意識をとらわれないことを、そっと言い添えておいた。 

「設計図と工法、デザイン……ノウハウは足りてるって言い方だね」

腕をもたげ、手袋に包まれたその指で自分のこめかみをトントン、と叩く。
ここに入っているのか、と問うように。

「むしろそこの自信がブレてないほうがボクは凄いと思うけどね。
 キミが足りないって言ってるのはキミ以外の外的要因ばっかりだ。
 てっきり卵かと思ってたけど、飛び方を忘れてる鳥だったってワケ……
 ……ボクに人を視る眼があるのかないのか、よくわからなくなってくるねぇ」

そこでくるりと振り向いた。
大きく開いた炎の瞳は不思議と瞬きをせずに。

「やれるんだな?」

短く問うた。
実現不可能なものではなく、冷静に考えて不足する要因があるだけの"挑戦"なのか、と。
そこには韜晦と逃避を赦さない静かな圧力があった。

角鹿建悟 > 「…子供の頃に抱いていた思いを、アンタの問い掛けや…他にも幾つか要因はあったけど…それでやっと掘り返した所だからな。
…まぁ、躊躇や不安はあるが…楽しみでもある。そういう選択を俺はしたんだから。」

不安も躊躇も否定せずに飲み込んで、それを超える楽しみを力に変えていこう。
染み付いた性分は拭えはせずとも、選んだからには少しずつ変わって行く。そして前へと進む。

「…ああ、誤魔化せないし誤魔化さない。俺がやりたいと思ったからやるんだ。」

不安に囚われて視野を狭めないように。また、意固地に閉じ篭らないように。
賽は投げられた…いや、己の手で投げたのだから、真っ直ぐ、やりたい事を見据えるべきだろう。

「――そういうものじゃないのか?こういうのは”自然と浮かんでくる”ものだと思うが…。」

ん?と、真顔で小首を傾げて。設計図?工法?デザイン?創りたいモノの”芯”が定まっていれば自然と『浮かび上がる』ものだろう、と。
そこは少々、いやかなり”おかしい”のだが男は生憎とそこは自覚が足りなかった。

「……別に、俺一人で何でも創れる程に自惚れているわけでもないんだけどな。」

むしろ、足りないものだらけなのを痛感しているくらいだ。
だが、男は自身の技巧に付いては一切、卑下や謙遜を先程から欠片も述べていない。

ふと、女の瞳が揺るぎもせずに静かな圧と共にこちらを見据えてくる。
短い問い掛けは、その場凌ぎの言葉を一切許さない迫力と重さがあった。けれど…

「――やれるか?ではないな…”やるんだよ”。俺がそう決めた。曲げはしない。」

その圧に怯む事も屈する事も無い。ただ、呆れるほどに何時も通りの仏頂面で。
それでいて、逃げも妥協も無い…やれる?やれない?そんな二者択一など求めていない。

――やると決めたからにはやるのだ。挑戦とはそういうものだろう?

ノーフェイス >  
「いーえぇ? そんなハズはないよ。
 そういうのは研鑽と蓄積が導き出す理論の筈だ。
 キミがそれを拾い上げてるのは、いつかの誰かのそうした努力の裔なのかもな。
 心当たりはない?その血、その生まれ、遺伝子に刻まれたセオリーとか……
 ……それを遺してくれた、いつかの誰か」

自然と浮かぶということそのものが――まさに"天性"だと自覚させる。
血汗で造る道を歩むものを嘲るような才覚の表出だと教導する。
彼がどんな"武器"を持っているのかを、浮き彫りにさせる。

「だけど今はそれはどーでもイイ。
 キミに昂揚感があるのはわかった。
 足りてるものと足りてないものもわかったよ。
 Enough! or too much! あとは――そうだな……」

古い詩の一節を諳んじながら。
あらためて彼のほうに向き直ると。
先日のよう、みずからの顎に指をふれて。
じっとみつめた。燃える瞳。

「下世話な勘ぐりはしない。過去や経験を掘るつもりはない。
 ボクはキミの"現在"を識りたい……」

値踏みをするように、あるいは試すように。
面接官さながらに探るような目つきで、吸い込んだ吐息は白い呼気を魅せることはせず。

「ぶっちゃけ、憎い?
 破壊をもたらす連中が、命を奪うような存在が。
 キミをあーいう修繕行為に駆り立てていたその義務感や約束だかの底に……、
 憎悪とか、敵対心とか、そういうものが……あったのかなって訊きたいな」

命は直せない。
彼がはっきりと告げた言葉に横たわった意味合いを、なんとなく考えてみれば。
過去に何かがあったのだろう、とだけ感じれば、女にとって十分だった。

彼の"原動力"は何か。識りたいのは、それ。

角鹿建悟 > 「――強いて言うなら、うちの家系、血族が、代々そういう――……。」

”嫌な事”を思い出したのか、不意に顔を顰めた。そもそも実家のことなど思い返すのも御免だ。
『そういう物』を捨ててこの島に一人渡ってきた筈なのに、それを思い返すのは苦痛でしかない。
だが、男も自覚が足りないその才覚は、彼本人のものであるが同時に、脈々と”受け継がれてきた”ものでもある。

だが、今はそれはどうでもいいと語る女に、表情を凪に戻して視線と意識を彼女に戻す。
彼女が語るその言葉。過去や経験などではなく、『現在の角鹿建悟』という男がどう在るのか。
まるで、試すような値踏みするような視線に臆する事は無いが、僅かに怪訝そうな面持ちで言葉を聞いて。

「――殺すのは、壊すのは簡単だ。それこそ子供だって出来る。けど、直したり治すのはそんな簡単じゃない。」

異能や魔術があれば、とかそういうものではない。今はそれは捨て置く。
そして、先の言葉は”実際に体験した”ものだ。子供の頃の無力なガキの悪夢だ。

「――憎悪も敵対心は正直ある。壊す事や殺す事”しか”出来ない連中が我が物顔をするなってな。
――けど、もっと根本的に…”それしか出来なかった”自分に腹が立つ。」

憎んだり敵対心はあっても、それをどうこう出来る力は自分には無かった。
少なくとも――”誰も救えなかった”無力感と自分への憤りは今も消えていない。いや、ずっと心の底にへばりついている。
殺す事、壊す事をしでかす連中を止めるほどの力も知恵も男には無かった。
そして、皮肉にも男には物を直す力はあっても人を治す力は宿らなかった。
ならば、と。努力を重ねはしたが…思い知ったのは、男は『人を治せない』という厳然たる事実だけ。
そうして、自身への無力感と嘆きと憤りの果てが…直す事に固執した少し前の自分だ。
人を治せないなら、何かを直す事で間接的に人を救う…そうやって自分を誤魔化してきた。

「正直、憎んだり敵対心を持ち続けても疲れるだけだし、俺にはそいつらをどうこう出来る何かは無い。
――かといって、『怒り』が消える事は無い。…誰かにではなく、俺自身に対して。」

ノーフェイス >  
「ニンゲンは、ひとりの女の子を笑わせることにだって、
 なかなかうまくいかなくて、難儀するような生き物だからね~」

悲しみはたやすく生まれるのに、それを防ぐ手立てもない。
そして歓びを多く伝える、人を笑わせられるニンゲンは――希少だ。
彼には心当たりがあろう、たとえばあの時ステージに立ち、
その胸の奥を震わせたあの少女のように。
愉快そうに笑いながらも、彼の言葉に耳をかたむけた。

「キミには出来るよ」

どうこう出来る何かはない、と。
その言葉に対して、あっさりと反論した。

「だってキミには"力"があるのだもの。
 過去を取り戻すことはできず、命を蘇らせることはできない。
 彼らの常套手段である悪意と暴力をお返しして黙らせることはできないだろうね」

一歩を踏み出し、その心臓にあたる部分に指先をふれた。

「眼を瞑って、想像してごらん。
 そういう連中に振り下ろす大鉈を、武器を、強さをキミは持っているんだ。
 まだ自覚はないだろうケド、そう、いままでキミがやってた――
 破壊と再生という円環からは、一歩踏み出してもらおうカナ~」

指にわずかに圧力が加わる。

「輝く熱い泥、我々のすぐ傍にある、混沌の海から。
 魂を掬い上げ、"創る"という行為でもって。
 
 破壊するものを嘲笑え。

 "お前たちなんて、俺の前座で引き立て役にすぎないんだよ"と。
 創造の御手でもって、己を表現し、証すんだ。
 過去のキミへの怒りと、これから起こる無数の破壊への憎しみを――
 思う様に解放して発散できるフィールドが落第街《ここ》だ」

静かに、強く、語り聞かせる。

彼の現在位置を確認させ、そして指向性を与える。
適宜修正は彼自身の意思。自分はその手伝いをするだけ。
型に嵌める行いは、彼自身が型破りを行うための手助け。
はまり込んで抜け出せないなら、それまでだ。

「さあ――現在のキミには、なにができる。
 もう一度、その眼を確かに開いて、教えてくれよ。
 瞳にうつるものだけがすべてなら、新しい世界を覗きにいこうぜ」