2019/05/27 のログ
■クローデット > (…傾向は見えてきましたから、もう少しで…)
そうして解析を進めていたが、やはり限界があった。
情報の氾濫、その負荷に、頭が姿勢を保つことを拒み始めたのだ。
ぐらり、ぐらりと不自然に体が揺れる。クローデットがそれを自覚してひとまず座り込んだのは、その振幅が、見る者がいれば異常を感じずにはいられないだろうほどになってからだった。
(…負荷は覚悟しているつもりでしたが、これほどとは…)
目を伏せ、座り込んだまま、深い息をつく。
■クローデット > そうしているうちに、狭間の時間を夜の闇が飲み込んでいく。
更に悪いことには、探査術式を察知してか、裏の住人達がざわめき始めた。
通常の探査術式にかけるまでもなく、分かるくらいに。
(………潮時ですか)
委員会の権限も、情報の伝手もない。
「自分にその資格はない」と思い、こういったことからは手を引くつもりでいたが…
(………1人の限界に突き当たるのも、歯がゆいものですわね)
きっとこの探査術式の件は、裏の世界を駆け巡り、その構図をまた変えてしまうだろう。
次に来るときに、痕跡が見つかればいいが…
クローデットは、裏の住人達に見つかる前に、路地裏から姿を消した。
ご案内:「路地裏」からクローデットさんが去りました。