2020/06/20 のログ
城戸 良式 > いつの間にか曇天の間から日が挿している。
今日も公安委員にとっても風紀委員にとっても、
いい一日になりそうだ。

ご案内:「路地裏」から城戸 良式さんが去りました。
ご案内:「路地裏」にエルピスさんが現れました。
ご案内:「路地裏」からエルピスさんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」に227番さんが現れました。
227番 > 昨夜は起きて、ご飯を食べて、すぐに寝てしまった。
明るい時間に起きるのもどれだけぶりか。
227に日付感覚は無い。今日、昨日、一昨日、もっと前。

隠れ家でじっとしているのも性に合わない。
見守っていた彼も目覚めたら会話も殆どなしに何処かに行ってしまった。
とりあえず、と外に出てみれば、見慣れぬ風景が広がっている。
明るいと言うだけでこんなにも違うのか。

暗い色のマントは、太陽のもとではかなり目立つ。
昼でも薄暗い場所はあるにせよ、ごみ漁りをするには向かないだろう。

227番 > それに、ゴミを漁らなければならないほど切羽詰まっても居ない。
昨日の彼が食事を持ってきてくれるという。
完全に信用したわけではないが、嘘ではないだろうとも思う。

人と出会って、寝床を得て、食事もある程度保証され。
食いつなぐために、目覚めてはゴミを漁り、なんとか食べ物として食べれるものを胃に収め、
路地裏の暗がりで隠れるようにして眠っていた生活は
あっという間に変わってしまった。

今日は……なにをしたら良いのだろう。

227番 > 目的はないものの、ぶらぶらと歩き始めた。
ルートはいつものごみ漁りルート。
必要がなくなってしまっても、習慣はなかなか抜けない。

こころなしかゴミも夜中に比べて少ない。
落第街でも、ゴミ収集はあるのだろか?
それとも、自分以外の必要としている人が持っていってるのだろうか。
少なくとも、227がそれを知る術はない。

227番 > 「あつ……」

日に照らされた暗い色のマントは熱が篭もる。
人通りの少ない裏路地の、さらに日の差さない隅に隠れて、フードを外す。
風はほとんど無いものの、だいぶ楽になった。

頭部には、髪の色と同じ色の猫の耳がついている。
常にフードを被っているのは、これを隠すためだ。
自身にも理由はわからないが、隠さなければならないと認識しているようだ。

フードをしているときよりも、音が鮮明に聞こえる。
雑踏の音、人の会話、何処からか聞こえてる来る歌。
気にしたこともなかった世界が、流れ込んでくる。
新鮮な感覚も、まぁ、悪くない。

熱が冷めるまで、しばらくはここでぼんやりと座っているだろう。

227番 > やがて、フードをかぶり直して立ち上がる。
明るい時間の徘徊は、控えたほうが良さそうだ。
歩き回るのは、暗くなってからにしよう……そう思った。

227には教養がない。
この暑さが服の色に由来していることには、気づかなかったようだ。
もし気づいたとしても、代えなどなど無いのだが。

来た道を戻り、隠れ家へと帰ろう。

ご案内:「落第街 路地裏」から227番さんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」に霜降寺 響元さんが現れました。
霜降寺 響元 > 「〜、〜♪。〜♪♪〜〜、。」

鼻歌混じりに壁に向かう長身の男が一人。
指を這わせるたび、壁をなぞるたびに壁一面を極彩色に彩られていくのだが辺りの誰もこちらを気にすることはない。
ここは人気の少ない裏路地とはいえ、誰も通らない程人が少ないわけではないのに、数分に一度、十数分に何人、人は疎らにこの道を通っているのに彼を無いものとして扱い壁を彩るモノを気にすることはない。

黄や赤を中心に彩られた。ナニを描いているかもわからない風景画のような抽象絵画のような絵を誰も気にすることが出来ない。

彼は鼻歌混じりに絵を描き続ける、いつ倒れてしまうともわからない青白い顔をしながら一心不乱に描き続けている。

霜降寺 響元 > ザリザリのコンクリートの壁に指を走らせる程に指が擦り切れている。
絵具と共に血が滲んで混ざり合っていく。
誰か、それを気付くことが出来たなら異様として言えないだろう。
絵を描くほどにその絵を台無しにするように血が滲んでいるのだ。
黄色や青といった絵具はどんどん血で上書きされ、混ざり合い抽象絵画はいつの間にか血の混じった事で色合いがおかしくなり、朝日のような夕陽のような、風景に変わっていく。

ガリッ……。
指が擦り切れ爪がコンクリートの壁に引っ掛かった。

「あぁ、……手始めにしては、これは良ぃ出来だ……。」

血に濡れた絵画はまるで夕焼けのような朝焼けのような大地の風景だ。
ボタボタと指から滴る血など気にも込めず恍惚の表情で吐息のように呟いて見つめている。

辺りを通りが掛かった一般生徒だろう誰かが運も悪くその絵を目に入れてしまった。
先程まで気にも止めなかったのに、歯牙にも掛けなかったというのに、見てしまったその絵にナニを思ったのだろう。
動悸が不安定になり、胸を抑えだしたと思えば奇声を放ち始めた。

その様子を見て、彼は、ーークスリと笑みを浮かべた。

霜降寺 響元 > 一般生徒の放った奇声は異様に声が響く。
路地裏だけでなく、その周囲にまで。
そう、異様なのだ。数秒そこいらの話ではない、もはや人間とも思えぬ叫び声に流石の違反部の人間たちも数名集まってくる。

そして見てしまう、壁に描かれた絵画を。
一人、彼は狂乱し壁に頭を打ち付け始めた。
一人、彼女はその細腕で意味もなく他人に暴力を振るい始めた。
一人一人、巻き込まれ、発狂、錯乱、或いは堰を切ったように泣き始め裏路地が彩られていく。

それがたまらなくおかしくて、嬉しくてついつい柄にもなく声を上げて笑ってしまう。

「次は、どうしようか…。やるならもっと人が多い場所がいい、きっと楽しい。あぁみんなにも楽しんでもらえるさ、」

訪れた観客の反応に満足し、踵を返す。
しばらくすればあの絵も落ちて消えてしまい、せっかくの絵も観客も満足してしまうのだがそれでこそだ。

路地の更に奥、誰からも見られることなく彼は文字通りこの場から消え去った。

ご案内:「落第街 路地裏」から霜降寺 響元さんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」に227番さんが現れました。
227番 > 全力で走って逃げている。
いつもの癖でゴミを漁っていたら、怖いおじさん(NPC)に怒鳴られた。
中身はよくわからなかったが、内側の袋は何か怪しい匂いがした。

すぐに逃げれば、大体の人は追ってこない。
追い払えればよしとしているのだろう。
路地裏で跋扈する存在は自分ひとりじゃない。キリが無いのだ。

227番 > 現場からある程度距離を取った。
227に距離の単位はわからないが、3本ぐらい隣の路地まで逃げた。

猫の身体特性により、身体能力は人よりも有る。
その気になれば塀を飛び越えるぐらいはできる。

しかし、体力は年相応どころか、正しく栄養を摂取していないため
かなりの低水準だ。
一気に走ったため、息が上がる。何処か物陰で、呼吸を整えなくては。

227番 > 隠れた場所は、建物の外階段の下。
周りを気にする余裕がないときは、こういった凹んだ場所に隠れる。

「はぁ……はぁ……けほっ、けほっ」

走りすぎたかもしれない。
でも、どれだけ逃げれば安全なのか、全くわからない。
体力の続く限り走って、そのあたりで休む。
これがいつものやりかただ。

ご案内:「落第街 路地裏」に夢莉さんが現れました。
夢莉 > 「うぉっ…」

隠れた場所から、少し驚いたような声がした。
高めの声。女性のような、少年のような。どっちともつかないようなちょっと不思議な声。
横を振りむけばそこには、金髪に赤い瞳をした、整った顔をした人物だろう。
前からそこにいたのだろうその声の主は、急に逃げるように走って駆け込んできた少女に面食らったらしい。

少女の方を驚いた顔で見ながら、ストローがささったパック入り牛乳と、半分ほど既になくなっているアンパンを持つ手が止まっている。

227番 > 声が聞こえると、青い瞳の目を見開いてその方向を見る。

「ぁ……」

しまった。人がいるとは思わなかった。
慌てて立ち上がり逃げようとするが、足がもつれ尻餅をついた。
どうやら、もう逃げる体力はない。

息を切らしながら、改めて相手の姿を見つめた。

夢莉 > あぁ、成程。

落第街なんかにこんな子供が何故とも思ったが、ともあれ…まぁ、つまるところ"そういう事"なんだろうと察する。

治安のいい場所じゃない、良くない事を考える輩も、そうと知らずに虎の尾を踏む輩も、珍しくはないのだ。

「……別に取って食やしねーよ。
 メシ食ったら出てくから壁と思っといてくれ」

そう言いながら食事を再開する。
別に追い出す意味もない。
かといって自分が態々出ていくのも、なんとなく嫌だった。

227番 > 「……」

逃げられない以上、ここに居るしかないのだろう。
小さく頷いて座り直し、フードを深く被り直した。

見れば大きく227と書かれたタグが目を引くだろう。
このフードが付いたマントもかなりボロボロだ。
見るからにみすぼらしい格好は、少女が日陰の住人であることを物語る。

上がった息を整えようと、ゆっくりと呼吸している。

夢莉 > 「……」

ボロボロの衣服、落第街でこの慌てよう。
大方ここらについ最近来て、勝手も分からずにウロついていた所で、何かの取引やらでもに首を突っ込み、逃げる事になった異邦人とか、そんな所だろうか。

そんな事でもなければこんなに小さい子供が、こんな場所を歩き回ってる事等ないのだ。

見れば少女の体は随分細い。走り回ったからだろうが息が荒く、疲弊しきった様子だ。
来たばかりの異邦人はこのあたりの通貨を基本的に持ってはいない。目の前の少女の年頃を考えれば、金を稼ぐ事もロクに出来ず、放浪でもしてるんだろうか。

自分も昔そうだったから、簡単に想像がつく。

「……ぁー」
 
そこまで想像して、アンパンを食べる手が止まった。
見た限り健康とはいいがたい少女。その眼の前で何をするでもなく食事を摂るのは、どうにも…バツが悪い。
なまじ似たような経験があるから、なおさらに。
結局どうにも放っておけなくなり、悪そうに食べかけの牛乳とアンパンを差し出すだろう。

「…喰うか? 食いかけと飲みかけしかねえけど」