2020/07/18 のログ
伽羅 > 「まったくもうなんやのぉ…人を悪し様にいうて。
 そンで女の子の気を引こうってんなら小学生でも戻っとき」

まぁいうて、ガチでやりあうカラダしてへんのやけど。
ちょっと煽り過ぎたかもしれへんねえ……。ま、ま。

「それでもこの手帳にお熱っちゅうんやったら。ちょっと妬けるから。つきあったるで。ボーヤ」

筋組織が軋みを上げて締まり詰まっていく感覚。
ただの少女でしかなかった肉体が無茶も通り様に、文字通り改造されてゆく。
転がり込んだ路地の裏は、御想像通りの蜘蛛の巣だった。
道すがらに設置されていたガス・ゾールを起動。
身体の麻痺を促し粘膜から強制摂取せしめるドラッグを噴霧。

「うちは回転数で勝負やから、おかまいなくやで」

無策に。無謀に。躊躇無しにくるか?
巣においてあった“護身用の”PDW……サブマシンガンを拾い、雑ぅに。
強化された肉体で影が見えかけた先に、銃弾のシャワーをばら撒いた。

キッド >  
「よく言うぜコイツ。テメェの今までやってきた事を考えてからものを言いな!」

薄暗い裏路地に、互いの声が反響する。
少年の張り上げる声は実に感情的だ。ある種の執念さえ感じる。
その一方で、常に心はクール、体は冷静に対象を追い続ける。
しかし、少女然とした肉体にあれ程のパワーがあったのか。
……前情報からして薬物の強化かも知れない。だが、このまま追い詰めれば問題ない。
走りながら、銃口を正面へと向けた。

「安心しな、ソイツに用はねェが、地獄への片道切符にしてやるぜ?……ッ!」

瞬間、噴き出す煙。ガスか。
咄嗟に左手で口元を覆い、構わずガス群の中を潜り抜ける。
白い煙がガスの中で真っ直ぐな軌道を描いた。

「コケ脅しってワケじゃねェだろ……!」

ただの煙幕のはずはない。目深の奥、瞳孔が見開き、自身の見える景色がゆっくりになっていく。
自らの異能。事細かに、全ての動きがわかる。女が手にするのはサブマシンガンか。
早撃ちで負けるはずがない。既にトリガーに指を掛け────。

「……ッ!?」

"動かない"。
まるで筋肉が硬直したかのような麻痺。
先程のガスか。息は吸わなかったはず。此れも異能か?
────まさか、粘膜摂取……?
体とは別に素早く回る思考。前方でゆっくりと光るマズル・フラッシュ。


……マズい……!


「ぐッ……!?オオオオッ!!」

全身に渾身の力を入れた。
硬直する体を無理矢理動かし、横っ飛び。
同時に撃鉄に手を掛け、目にも止まらぬファニングショット。
リボルバー構造故の早撃ちの作法。五発の弾丸が空を貫き飛び交う。
とは言え、一発以外は狙いをつけず、適当にばらまいたに近い。
変な動きをしなければ少女に当たる事は無い。

長身の体が咄嗟に壁に隠れて相手の銃弾をやり過ごしたが……。

「……ッ……!」

じんわりと、左足に広がる熱と痛み。
二発。躱し損ねた弾丸が足と、腿を貫通した。
溢れる血液を一瞥し、歯を食いしばって壁にもたれながら立ち上がる。
不幸中の幸い、ガスが利いてるおかげで、幾何は普通に撃たれるよりかは痛みが鈍い。
床に落とした煙草を踏みつぶし、壁越しにゆっくりと呼吸を整える。

「……ッ……フゥ……!随分と好き勝手売りさばいてたみたいじゃねェか……!エェッ!?
 ヤクだけじゃねェな?テメェが売りさばいてきた人間は、"何処から仕入れてきやがった!?"」

怒声が反響するとともに、路地裏のはるか上から大量の水が降り注ぐ。
此の"目"に見えた遥か頭上の貯水槽。一発だけ、狙いをつけた弾丸は其処に飛ばした。
狙い通り命中し、傘も差さなきゃお互い水浸し。
体についたガスを洗い流す心算だ。効果は無くても、気休め程度に成れば丁度いい。
シリンダーをズラし、から薬きょうが床に落ちる音を響かせ、6発の弾丸が再び込められた。

伽羅 > 「あらあら。はじめましてから嫌われてしもうた。悲しいわぁ……」

怒号。怒りで空気が震え歪む様。
銃撃の最中でさえ感じるそれに、瞳を細め。
……ほぅ。と、湿っぽい吐息。

「悪ないな。けどさすがに若さにまかせすぎどすなぁ…」

麻痺毒に鈍る姿が見える。
人並外れた早撃ち、狙撃は異能か或いは努力の賜物か。
だからこそ、敵戦力を見極め油断はしない。
銃弾の雨の中、絶叫は断末魔か。
破れかぶれに見えた早撃ちも破れかぶれにしか見えず……。
路地裏での跳弾も。薬物が馴染み(トリップ)はじめた視界の中では軌跡から身体を守る程度なら問題ない。

「……―――は?」

だからこそ、完全に不要と意識の外においやった上空への一矢が起こしたタンクの破裂。
その狙いと糸を見逃したのは、それこそ戦闘への意識の違いとしか言いようがない。
スコールのようにあふれ出した水流は粘膜に吸収しやすい麻痺ガスの特性をそのまま、洗い流す。
さらには他に用意していた噴霧器が用を為す前に煙を吹き。
急ぎ、動作させようとするも。

「……―――おじゃんやな!」

他人にはなぜか。本人からすると昂奮気味に。
水浸しのまま、手負いはあちら。しかし圧倒的に不利なのはこちらか?
ふふん、とこの状況であっても紅潮とした微笑みはそのままに。
互いに銃口を見せ合えば引き金を引き合うのは必定。

キッド >  
「ぐぅ……ッ!?……ッ……!」

水に濡れる事により、じんわりと左足が焼ける。
麻痺性の毒が溶けると同時に、炎の様に痛みが燃え広がった。
銃弾と言うのは、高速で加速する鉄の物体ではない。
"摩擦で焼けるから、熱いのだ"。
文字通り、焼けるような痛み。息を整えつつ、震える手で煙草を咥えた。

「生憎……ッ……俺ァ、悪党ってのが嫌いでね。コソ泥からマフィアまで、全員な。
 ……此の街は……ハァ……ッ……!アンタみたいな連中の"臭い匂い"ばかりだ。」

あの時、自分のいた家と同じだ。
腐りきった悪臭がぷんぷんする。人から見れば過激での何だのと言う。
コソ泥位で人殺しなんてやりすぎだ、と。
……自分から見れば違う。悪事に手を染めた人間は、"自他等しく命を奪われて当然だ"。
悪に対する、病的なまでの執念。
向こう側にいる少女も、等しくその対象だ。

「……だから俺ァ、アンタ等を"掃除"するなら……」

懐から取り出した、小さな小さな、鉄の豆粒。

「─────俺は何だってするぜ?」

ピンッ、と指先から少女の方に弾いた豆粒は、"瞬く間に裏路地を照らし出す"。
目つぶし用の閃光玉、『フラッシュ・バン』。
本当に一瞬だが、その眩しさは一瞬で視界を奪いには十分すぎる程の光だ。
飛び出した豆粒に警戒し目を逸らすか、直視しなければ威力は発揮しない。
だが、それが決闘の開始と言わんばかりに、既に少年は壁から飛び出している。
躊躇なく、引き金が引かれる。
鈍く光る銃口から放たれる一条の弾丸。
一直線に少女の元へと飛び出す──────!



……何方の弾丸が先に届くか、いざ─────!

伽羅 > 「ふふふ、まっすぐやねぇ……ええよ。すきにしぃ?」

この街の人間は汚れていると。腐っていると。
間違ってはいない。そういう部分も、山とみた。
或いは親の為に身を窶した少年。
或いは若くして身体を売らざるを得なかった少女。
或いはそれを食い物にする他に生き方を知らなかった男。
或いは愛し方を教えられず、教えられなかった母親。

「あんたが、みぃんな綺麗サッパリ掃除できて
 それで、“あんたの他の誰か”が救われると思っとるんならそれでええよって」

弾かれ、目も眩む――文字通り目がつぶれる、閃光。
瞬間的に視界を奪われるが―――まぁ、いい。
どうせ銃の扱いはたいしたこともない。

何度か、銃が律動する感覚があった後に――手からそれが弾かれ、吹き飛ばされる。

灼熱。
痛みは不思議と無く。
着弾。
身体が四散しなかったのは筋強化効果によるものだろう。
吹き飛んだのが自分と知るのは壁に強く打ち付けられてからだった。

キッド >  
「グァッ……!?」

狭い通路、同じくして弾を避けれるはずもなく肩を、脇腹を、腕を抉られ、貫かれ、飛び散る血液と痛みに苦悶の声を上げた。
ゆるりと流れる景色の中、確かに相手の体が壁に叩きつけられた。
手が、震える。全身に脂汗が吹き上がる。それでもなお、己の銃口<せいぎ>だけは、向けたまま。
息を切らし、膝をついた。

「ハァ…ッ…ハ…ッ……真っ直ぐなのは、精々弾丸程度だ……。
 俺ァ、"ろくでなし"のクソガキ、キッドにすぎねェ……。」

「…ッ…ヘッ、冴えねェ、台詞だ…な…!」

トリガーに指を掛ける。
だが、急速に視界が暗くなった。異能による、眼球への負荷。
著しい倦怠感、後頭部をハンマーで殴られたような衝撃と、痛烈な視界不良。
おまけに、濡れてしけった煙草は"火が付かない"。
激しい動機と呼吸が、精神の乱れが、止まらない。

「……ッソ……!」

追い詰めた所で、リミットだ。
苦渋の選択、ツバごと吐き捨て、よろよろと立ち上がる。

「……ッ……ハッ、冴えねェ、のは……ハァ……!俺も、か……クソッ、トドメ……刺し損ねた、な……。」

痛みで、意識がもうろうとする。もうほとんど、視界が見えない。

「本当に、悪運だけは強いな……!」

捨て台詞だけ吐いて、踵を返した。
引き際を見誤って、此の街の路傍で倒れればどうなるかはよく知っている。
本当に動けなくなる前に、地面に血を流し、無理矢理足を引き摺り、振り返ることなく立ち去っていくだろう…。

伽羅 > 「は、ぁ~~……自分だけ気持ちよくなってイってもぉてぇ……」

でも、ちょっと刺激的に過ぎたかもしれん、ねぇ……。
動けるようになったのは、その立ち去る踵が消える直前。
あの、タバコだろうか?
ルーティングか、それとも異能に関わるモノか。
何にせよハイエナもかくやという食い下がりを見せてからの見逃しなのだから……。

「……どのみち、うちとしても……しばらくハードなのはお断りやなぁ……」

傷が消えるまでは、大分かかるだろうし。
まあ、ぼちぼちこの有様。救援も来るだろうとも思いつつ。
熱い身体と胸を抱いて。
暫しの間。傷と余韻に耽るのだった。

ご案内:「落第街 路地裏」からキッドさんが去りました。
伽羅 > ……その後。風紀委員へとキッドにスマークつきの手帳と『優待券』が贈られてきたのはまた別の話。
ご案内:「落第街 路地裏」から伽羅さんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」にアールズアーズアースさんが現れました。
ご案内:「落第街 路地裏」にさんが現れました。
アールズアーズアース > ……。
また、店に来てしまった。

冷静に考えれば素性を知られそうになった……というか人間でないことを知られた相手に、付き合う理由もないのだけど。
なにより、危険すぎる。

ただ、勢いでまたねと言ってしまった手前、来ないわけにも行かず、店で悶々としていた。
これも人間らしいといえば人間らしいとは言えるのだけど。

コミュニケーションはまだうまくないのでわからない。
ああ、わからないことだらけだ。

> 「アールおねえちゃん、いる?」
もぞもぞと駄菓子いっぱいの袋を抱えて、またやってきたようじょ

アールズアーズアース > 「あ、こんにち、は……?」

希の姿を見つけ、あの調子だとまず間違いなく来るだろうなと思っていたけれど。
その姿を見て固まる。

あの袋、なに?

> 「こんにちは!」

にこやかに微笑むようじょ

「おみやげ!これ!」
なんかいっぱい入ってる袋を押し付けられる

アールズアーズアース > 「え、ええと?」

おみやげ、と言われてもよくわからない。
そもそも、漫画や小説文献などでは知っていても、駄菓子などはよく知らない。

だいたい、店もあまり行けないので、売っているところなど見たことがない。

何をどうしていいのかわからず、戸惑いの表情を見せるくらいしか出来ない。

> 「えっとね、えーと、おやつ?」

くきり、と首を傾げながら

「とりあえず、食べれたりする?おやつ?」

じーと見つめながらごそごそおいしい棒とかをとりだして袋を剥いてあーん、としてみたり

アールズアーズアース > 「いや、その。
 ココお店だから……お店!」

さすがに店で勝手に食べるわけにも行かない。
とりあえず菓子類らしいことはわかったけども、それとこれは別で。

「ありがたくいただくけれど……それとこれとは、別」

めっ

> 「わ、ごめんなさい」

ぺこぺこ謝って、店の人にも謝って

異形さんより常識知らずなようじょである

アールズアーズアース > 「……さて」

よく考えたら用事があるわけではない。
受け入れてもらえたらしい事自体は嬉しいし、感謝すべきことなのだけど。

生の幼体を堪能できるという意味では最高なのだけれど。
あまり興奮してしまうと先日のようになる。

正直困る。

うーんうーん。
ニンゲンフェチだけど、こういう時の行動の仕方なんて調べようがないし。

> 「うん?どうしたの?アールおねえさん?」

クリクリした綺麗な瞳で見上げて、君の動揺には気づかない

アールズアーズアース > 「う……その。
 のぞみちゃんが可愛いから、あんまり興奮すると先日みたいになるんじゃないかなって」

ぶっちゃけたぞこの怪異。
嫌われないと知ったので緩みまくりだ。

「わたし、あんまり(ニンゲンのフリが)上手くなくて……。
(ニンゲン)修行が足りないのよね……」


ああくそ、可愛いがすぎる。

ご案内:「落第街 路地裏」にさんが現れました。
ご案内:「落第街 路地裏」にさんが現れました。
ご案内:「落第街 路地裏」にさんが現れました。
ご案内:「落第街 路地裏」にさんが現れました。
> 「んー、そっかー、大丈夫?」

よくわかってない顔でじー、って見つめるようじょ

「んー、おてつだいする?」

アールズアーズアース > 「う……ええと、その。
 手伝われると可愛すぎて私が死んじゃうし、私が死んじゃうと思うわ」

こう言うときは真っ赤にして目をそらすものだ。

正直、耐えきれる自信がないし、何よりこれ以上、ニンゲンじゃない様子をあまり知られたくない。
せめてニンゲンモドキくらいの立ち位置でいられるとありがたい……。

> 「しんじゃう!?あわわ、しんじゃうのはだめ」

あたふたと慌ててアールにしがみ付こうと近づいて

「だいじょうぶ?どこかわるい?おいしゃいく?」

すごい心配してくる

アールズアーズアース > 「や、あのその、それが……それがマズイから!」

急いで距離をとって離れる。
危ない危ない……致命傷で済んだ。

もう少しで即死するところだった。

> 「アールおねえちゃん、いきてる?だいじょうぶ?」

死という概念に触れたばかりで敏感になっているようじょはウルウル目で見上げて
ランダム指名 > アールズアーズアース
アールズアーズアース > 「……とりあえず、それ以上に可愛いがすぎると、この間みたいなことになると思うの」

距離を取りつつ。
のぞみちゃんはまだ上級者向けすぎるのではなかろうか。

とりあえずニコニコとしながらソーシャルディスタンスを確保した

> 「む、といわれてもよくわからないよ、アールおねえさん?」

くきりととりあえずアールおねえさんが危ないのでソーシャルディスタンスを保ちながら会話を

> (セーブッ)
ご案内:「落第街 路地裏」からさんが去りました。
アールズアーズアース > 「のぞみちゃんが可愛くて可愛いので可愛いすぎて可愛いから。
 それ以上近づかれちゃうと、耐えきれなくなっちゃうからね?」

たしに理由などわかりにくいのだとは思うけれど。
それでも、なんかマズイのだけは伝えたかった


「……まあ、その。
 とにかくのぞみちゃんが可愛いって言うことよ」

すでにバレている以上、好きを隠さなくていい、というのは楽だなと
そういう部分では良かったかもしれなかった

ご案内:「落第街 路地裏」からアールズアーズアースさんが去りました。