2020/08/21 のログ
ご案内:「落第街 路地裏」にサクヤさんが現れました。
サクヤ > 落第街は決して治安の良い場所ではない。
常世学園の闇の側面を表している場所なだけに、各委員会も祭祀局もうかつには手を出せない。
今日のサクヤは決して祭祀局の仕事で来たわけではなかった。
普段目立つ巫女服を着替えて、夏の白いワイシャツに男子生徒の制服、ズボン姿で路地裏を歩く。

個人的に気になる霊障が観測されたので、ごくごく個人的にそれをなんとかしに来たのであるが……。
歩いているだけで、落第街の住民たちの視線が痛い。
場違いであることは百も承知ではあるが。

サクヤ > 大体非公式に存在する場所の治安など、誰も気にかけないのだから放っておけばいいのだ。
それがさらに霊障という常人の目にはどうにもできない、オカルト分野に入るものならもっとどうでもいいだろう。
とはいえ、サクヤはだから放っておけばいいと思うのは嫌だった。
困っている人がいるなら自分ができる範囲でなんとかしたい。
自分の能力など微々たるものであるが、それで良い方向にもっていけるならなんとかしたい。

つまりはお人好しなのである。

ご案内:「落第街 路地裏」からサクヤさんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」に刀々斬 鈴音さんが現れました。
刀々斬 鈴音 > 「全然人斬れないんだけど!!」

ここ最近、落第街では風紀委員の姿をよく見かける。
おそらくその所為なのだが違法部活の活動が軒並み地下に潜ってしまっているのだ。
斬っても問題ないようなチンピラたちも大きな争いの気配を察知してあまり単独で出歩かないし…。

「ゴメンね……ちーちゃん。
 あんまり、新しい血手に入らなくて……。」

どこから手に入れてきたのか輸血用のパックを刀で突き刺しながら謝っている。

『私は問題ない……だが、今の状況は問題だ。
 落第街の怪物にでも風紀委員の化け物でも戦うことになれば鈴音ではまず勝てない。』

弱者を狩る事に特化した性能を持つこの少女は、刀を使うものとしての技術も戦闘者としての技術も足りていない。
刀の性能と強者には立ち向かわないという立ち回りだけで今まで生き残ってきた……。

刀々斬 鈴音 > 「窮屈になっちゃったね……。」『……しばらくすればまた前のようになる。しばらく待て。』

「鈴音がもっと強ければなあ……。」『それも私が血を得れば鈴音は強くなる…待つがいい。』

おもむろに刀を抜いて壁に向かって振るう。
刀の跡がコンクリートの壁に残る。

だが、当然建物が倒れるようなことはない。
ビルを倒すようなことは今の鈴音にはできない。

「どうすればビル斬れる?」『……分からん。』

刀々斬鈴音は強くない。

ご案内:「落第街 路地裏」にアーヴァリティさんが現れました。
アーヴァリティ > 「何ぶつぶつ言ってるの?何かと通信してるの?それともひとりごと?」

かつて物陰より生じ、常世の闇に在った怪異、アーヴァリティ。
そんな彼女もここ最近は落第街やスラムに顔を出すこと自体無く彼女の目撃情報は断たれていた。
死んだとも、どこかで生きているだとも、風紀に捕まっただとも噂されていたとかいないとか。

異能が進化して前の姿を捨て新しい姿になってから、常世渋谷とか異邦人街とか、新しい姿で色んなところをふらついてたけど、たまには裏側に戻ってみようかな、なんて。
ちょっと最近平和すぎたしたまには不安定さに身を晒したいなあ、なんて気分でやってきたのは落第街。
落第街の薄暗さに似合わない、怪異の血生臭さに似合わない白いワンピースを纏い、ビルに切りつける少女に声をかけてみた。

刀々斬 鈴音 > 「鈴音に聞いてるの?」『話していたのは私とだ。』

刀から無機質な声がする。
この場そぐわない白いワンピースの少女の方を向く。
刀は鞘には納めない。

「こんな所に女の子一人で来るなんて珍しい!
 迷子?鈴音が送ってあげようか?」

むき身の刀…赤黒い刀身のそれからは血の匂い。
今しがた何かを斬ったように血を滴らせている。

アーヴァリティ > 「へえ、刀が喋るんだ!
面白いねー」

初めて見たわけではない。喋る道具というのはごく稀にではあるが見かける。
しかし、珍しいことには代わりなく、興味深そうな言葉と視線を向ける。

「君もそうじゃない?僕こそ君を送ってあげようか?」

視線を向けている刀から滴るのは赤い滴。
物騒だな、なんて思いつつも、その血液から思い出されるのは戦いの記憶。
殺しへの恐怖こそあるが、戦いへの熱意は忘れていない。
声音にも興奮が見て取れるだろうか?

刀々斬 鈴音 > 『……鈴音、あれからは違う匂いがする。』

「へぇ…。」

刀が何かをつぶやく。
相手にも聞こえる声で。

「えー……どこに送ってくれるの?
 こんな所で知らない人についていくのは危なくない?」

自分の事は棚にあげて、そんな事を言う。
……鈴音も大体この手法からカツアゲにつなげる!
この路地裏で迷子の心配をする相手の殆どは悪者だ!声からもそんな感じがする!

「……でも、鈴音はついて行ってあげる!案内してくれるんでしょ?」

刀を持ったまま相手に案内するように促していく。
……背後から斬ろうとする事を隠そうともしていない。

アーヴァリティ > 違う匂い、だなんて言われれば更に刀への興味が深まって。
へぇ、なんて鈴音とほぼ同じタイミングで感嘆の声を漏らして。

「うん、いいよいいよ。じゃあ簡単に落第街の外まで連れて行ってあげるよ!」

にこにこと笑いながら鈴音に背を向ける。
好きに手を出せ、先手はくれてやると。
一見無防備に見える背を向けて来た道を戻り出すだろう。

刀々斬 鈴音 > 「本当?ありがとう!色々と!!」

笑顔で相手の後ろについて……
背を向けたとたんに刀を振るう。

「……ゴメンね!!」

このままの軌道で刀がいけば斜めに深い傷が残る!

アーヴァリティ > 「許してあげるよ!」

十中八九振り下ろされるだろうと。わかり切っていた一撃。
振り向き体を横にして刀をすれすれで避ける。
振り向き鈴音からも見える角度を向いた顔には狂気に歪んでいるとも言える愉悦の笑みが浮かんでおり。

「その代わり、楽しもうね!」

嗚呼、久々の戦いの香り。
我慢出来ない、そんな感情が溢れ出す言葉を投げ掛ければ右手を引き絞り鈴音が刀を握る手元に向けて拳を放つ。
身体強化も乗っていない簡単な拳だ。

刀々斬 鈴音 > 鈴音が刀を躱されて一番初め思ったのはあー…やっちゃったなあ。という事だった。
この顔は戦いを楽しむタイプの顔だ。狂人達の顔だ。

「楽しむのは鈴音だけだよ!」

刀を思い切り握りしめこちらの拳で相手の拳を迎撃する!
この妖刀が持つ身体能力向上。痛覚の低下。それらがあるので同じ拳ならこちらが勝…らない!!

「……強くない??」

痛む手をおさえて刀を持つ手をスイッチして…
刀を雑に振るう。さっき殴りかかってきた腕を目掛けた一撃。

アーヴァリティ > 「そうかなっ?」

最後まともに戦った相手が凛霞ちゃんだったり、アフロ君だったり理央君だったり。
身体能力で劣るもしくは身体能力で戦えない相手ばかりであったがために、あまり自分の身体能力が優れているという自覚はない。
こちらの腕に向けて振り下ろされた一撃を避けるべく、腕を急に引き、引いた腕を体に添えればその勢いのまま一歩下がって刀を躱して。
更にもう一歩飛び退けば数m距離をとって。

ーおいでよー

なんて言葉が聞こえてきそうだ。右手で鈴音を挑発してニィッと挑発的な笑みを浮かべて。