2021/01/02 のログ
ご案内:「落第街 路地裏」に伊都波 凛霞さんが現れました。
■伊都波 凛霞 >
「ああ、もう…年明けだっていうのに君たち他にすることないの!」
細く薄暗い路地裏
このめでたき日に似つかわしくない喧噪が繰り広げられていた
『追い詰めて確実に仕留めろ。うちを嗅ぎ回ってた鼠に間違いない』
『了解』
違反生徒…かつ、異能者
落第街のチンピラ、程度ではない。恐らくは違反部活の上の人間
一人はわかりやすい念動力者
転がっている石ころや、投げたナイフなどを多角的に操作し、こちらを追い詰めるつもりらしい
そちらは夜眼の効く凛霞にとっては物の数はない、が…
もう一人、こちらが問題だった
おそらくは重力操作の異能者…しかも強弱操作ではなく反転の概念を持っている
位置取りを間違えれば、『空に落ちる』
「(やりにくい、ったら…!)」
距離を詰めて格闘戦に持ち込むには念動力者が厄介だ
かといって迂闊な場所に移動することも──
逃げをうちつつ、次に能力が発動される位置を予測し、胸元から取り出した苦無を投げる
それも念動力者がいては効果が薄い。相手の一手を遅らせる程度にはなるが──
ご案内:「落第街 路地裏」にユラさんが現れました。
■伊都波 凛霞 >
「くっ…!」
建物の壁を蹴り、移動する
それもランダムに仕掛けられる重力操作によって思うようにいかない
背中を打ち付け、動きが鈍る
するとそこに念動操作されたナイフや凶器が飛んでくる──
"戦い慣れしている"
その上で風紀委員のデータベースで見た記憶がない、ということは…
これまでに風紀の追撃を躱し続けていた、ということ
当然、強敵に違いない
すんでのところでナイフを躱し、更に距離を取るべく、壁を蹴る
■ユラ > 騒ぎの音をかぎつけて、わくわく顔の青年が現れる。
風紀委員?と違反生徒?の喧嘩をちょっと遠目から眺める。
隠れている……が、体を半分近く出している。全然隠れてない。
(……面白そうすぎるじゃん……)
きらきら光る眼で敵対する三人を見ている。
危機感とかそういうのは無さそうである。
(どっちが勝つかな……)
心の中で両方を応援しながら、両者のいい動きを見ながらガッツポーズをしている。
■伊都波 凛霞 >
思うように身体が動かせず、時折相当な力で壁や地面に叩きつけられる
衝撃を殺すよう咄嗟に受け身をとっても、無傷とはいかない
攻勢に仕掛けるには準備が足りない。今持っている装備では役不足だ
…と思いながらもやれることはやる、懐から拳銃を素早く取り出し、地面を転げながら2射、3射
多少の牽制くらいにはなるか、と思ったが──
「…!?」
違反生徒達は薄く笑い、手を翳す
念動操作と重力反転
その複合効果とも言うべきか──二人が相手、というのはこういった相乗効果を生み出すことがある
故に、読み切れなかった
「ぅ、あっ───」
"跳ね返された"銃弾、一発は軌道を読み切り回避
しかし二発目が肩を掠め刳り、三発目は太腿に命中した
マズい──
この状態で機動力を削がれては継戦は不可能だ
となれば逃げの一手、自分の全能力を逃げ一点に絞ればこの場からの離脱くらいはなんとか可能だろう
そうと決めれば全身に力を貯め、路地裏の出口目指して跳ぶ。片脚をかばいながらでは、やや速度こそ落ちるが──
後ろからは無数のナイフが飛来している、避けるか、弾くか
多角的な動きさえしなければ、重力操作される感覚も多少慣れた──が
「…えっ!?」
出口までもう少し、というところで青い服の少年の姿が目に入る
ランダムな軌道で飛びかかる無数のナイフ──こんな場所と状況で他の人間の気配にまでは気を配れていなかった
「隠れて!!!」
気を取られて一瞬、そう叫んだ
■ユラ > 「おおー……」
色んな方向から銃弾が返ってきている。
便利な異能があるんだなーとか思いながら、無意識に負けている?であろう女性のほうを応援している。典型的な判官びいき。
やれ、よけろ、やっつけろと胸の中で応援する。
そこで相手がこっちに来た。
のですれ違いざまに声をかけようとする。
「がんばれー」
気の抜ける言葉である。
隠れて、の言葉の意味を考える前に応援をしている。
たっぷり一秒ほど考えてから、すいっと物陰に姿を隠すことにした。
■伊都波 凛霞 >
これは困ったと高速思考
彼らが自分を追いかけることに集中してくれればこの少年に気づかず抜けられる、だろうけれど
自分を追いかける違反生徒二人は手練
万が一にも少年の存在に気づけば巻き込まれるどころか、最悪人質に化けるケースすらあり得る
「(一年の計は元旦にあり、とか勘弁なんだけど、もう!)」
少年が隠れたのを確認するとその手前で急ブレーキ
左脚の痛みに顔を歪めつつ立ち止まり、振り返り様に飛んでくるナイフを一つずつ、冷静に銃で撃ち落とす
我ながらなかなかの芸当
自分よりも後ろに一切攻撃を通さないという鋼の意思だ
「…巻き込んで申し訳ないんだけど、走って逃げれる?」
物陰に隠れた少年だけに聞こえるように小さく、声をかけた
■ユラ > 銃声と金属音、飛んできたナイフを全部撃ち落としていることを認識する。
「おおー、すごい……銃って全然狙ったとこに弾飛ばないのに」
ぱちぱちぱち、と手を叩いた。
彼女がこちらに気付かないようにという気遣いなどなんのその。
「えっ、まあ逃げようと思えば走ってでも飛んででも。
お姉さん風紀委員ッスよね、あれ勝てそう?
オレもうちょっと見学したいんだけど。
たぶん手伝うにしても邪魔になるし」
わくわくした顔で見つめている。緊張感が無い。
その物陰から顔を出したそうにしてうずうずしている。
■伊都波 凛霞 >
「飛んででも…?まぁいっか。とりあえずそこから距離を取れるならOK!」
物陰の少年へと声を返しつつ、ゆっくりとした歩みでこちらに向かう生徒二人を睨めつける
彼らが慌てる様子はない、場馴れしているのもあるのだろうが…強力な異能を有しているという自負心からだろう
再びナイフが飛来し、同時に身体に強い重力がかかる
否応なく左脚の傷口から血が吹き出し、力が抜ける
さて同じように撃ち落とすにも重力変動でロクに当たらないのは目に見えている
その点『これ』は地面に叩きつけるだけ…シンプルで結構である
どこからともなく取り出した鉄球を、思い切り路地の地面へと叩きつければ炸裂音と爆煙が路地に立ち込めた
そして……
すかさず少年のいる物陰へ飛び込むと、手元で素早く印を結ぶ
本来裏の顔は余程のことがなければ出さないつもりなのだけど、状況が状況なので仕方がない
伊都波の技を使ってでも、少年を巻き込まないことのほうが重要である
立ち込める白煙の中に少女、凛霞の影が路地の出口へと走り逃げるシルエットが映る
爆破に一瞬気を取られた彼らはやや慌てたのだろう、その影を追いかけ、路地の出口に向け駆け出していた
「…勝てるかわかんないから、少し奥までいくよ」
分身を放ったあと、少年の側でそう語りかける
違反生徒達が通り過ぎたのを確認すると移動を開始、現場からは少し遠い位置まで離れてゆく
「……はー…」
打ちっぱなしの壁にもたれ、ずるずると気の抜けたように座り込む
そこそこ逃げるにも苦戦した疵が制服、肌とわずあちこちに残っている
「…君、学生?ダメだよこんなところまできたら……」
■ユラ > 「おっ、煙幕弾。いいもの持ってる……」
わくわくそわそわ。
続いて分身?を出して走らせたのを見て、やっぱりうれしそうな顔になった。
「はーい、移動します」
傍についてとことこ移動した。
安全そうな場所で一息ついた様子の相手に、ばんそうこうの入った箱を差し出した。
ちょっと大きめのいいやつ。
「学生。最近実戦全然やってないから、ちょうどいいかなって。
でもここで風紀委員の人に会ったのは初めてだな。
アレ捕まえなくていいの?」
相手の去った方向を指さし、尋ねる。
勝敗がつかなかったことが残念らしい。
■伊都波 凛霞 >
「だめだめ…そういうのは演習場でやろうね…。
一応、一般学生は危ないから落第街には行かないようにって学園からも言われてるはずだからさ」
緊張の糸が解れてくれば、集中力もまた切れる
そうなると不思議なもので、これまでそこまで感じなかった痛みが一気にやってくる
「準備が足りない状態でやり合うには少し厳しいかも、って感じだったね…。
…でも顔と異能は覚えたから、次はちゃんと捕まえるよ」
少年にはそう答え、ありがとう、と絆創膏の入った箱を受け取る
見ればあちこち擦り傷だらけだ。背中も痛いし
脚のほうはもう少し深刻か。銃弾が貫通して大きな血管を破ったのか血が止まっていない
改めて見れば、顔色も少しずつ、悪くなってきている様子
■ユラ > 「うーん……なんかこう、あそこでやるとうまく動けないっていうか……
もうちょっと緊張感が無いと……ここ入り組んでて楽しいし……」
ちょっと食い下がるが、落第街に近寄るなというのは確かに聞いていた。
ここはおとなしく言うことを聞いておくことにしよう。
たぶんまた来るけれど。
「……大変ッスね、風紀委員。騎士みたい」
力が、準備が不足していても戦わなければならない。
非常に難しいことなのだろう。
それを正義感で行っているのは尊敬に値する。
「……傷ヤバいッス?
参ったなー、オレ治癒の魔術全然だし、気の扱いも下手下手の下手だし……」
うーんと悩んで、いったん青い上着を脱ぐ。
その下からシャツをさらに脱いで一瞬裸体を晒し、再び上着だけ着込んだ。
「とりあえず縛りましょ」
しゃがんで、そのシャツを足に近づけた。
■伊都波 凛霞 >
「それでもだめ。またこういうことに巻き込まれるかもしれないし…」
ふらり、と頭がフラつく
絆創膏を擦過傷に貼りつつ、失血かな…となんとなく理解しつつも、さてどうしようといった具合で
「ねー…一年の計がなんとやらとかこれは勘弁してよねって思うけど…。
傷は…血が止まらないしちょっとマズいかも…?
でも交戦の情報は本庁にあがってるから、そろそろ応援が…って」
傷を縛ろうとしてシャツを脱ぐ少年
確かに何もしないよりはマシかもしれないけれど、それなら自分の服でも…と言いかけて、やめる
誰かの厚意は、素直に受け取るべきというのが信条だった
「ごめんね。助かる……」
そう言うと、狭い空を仰いで身を預けた
色々が重なったとはいえ、自分の情けなさを噛み締めていた
■ユラ > 「あー、うーん……それ全部オレのせいかもしれないッス……
異能が悪いことしたかも……」
思えば今日は異能の制御が上手くいっていた。
もしかしたら相手に悪いことが伝播したかもしれない。
「……風紀委員さん、なんで怪我してまでこんなことしてるんです?」
動けなさそうな相手に問いながら、立ち上がって鼻を鳴らす。
近くにさっきの連中が近付いてこないか警戒しつつ。
■伊都波 凛霞 >
「…キミのせい、ってどういうこと…?」
異能が、と語る少年
異能者なんて例外なく色々抱えているものだけれど、
目の前の彼も例外ではないのかもしれない
強く太腿の傷を縛ってもらえば、少し出血の勢いは弱まる
失血した分が戻るわけではないので、相変わらず顔色は悪いが
「ん…それは…」
なぜ怪我をしてまで、と聞かれれば、視線を少年へと向け直して
「怪我で済むから…とか?
普通の学生さんだと、違反生徒に狙われたらもっとひどいめ…
もしかしたら死んじゃうかもしれないしね…」
正義感とか使命感ももちろんあるけれど、それ以上に…適材適所
なんとなく、こういえばわかりやすいかなと言葉を選んでみる
「…あ、あと名前…凛霞、っていうの。風紀委員さん、もいいけどね…」
■ユラ > 「んー……不幸を呼ぶって異能で……
自分が一番被害あるんスけど、地味に周囲に漏れるんで……」
この人に行っちゃったかなーと、何とも言えない顔になる。
直接的ではないとはいえ、被害が行ったなら悪いことをした。
「……そういうのは、怪我しないで済む人がやるもんだと思ってましたけど……
風紀委員さんも怪我で済んだっても、もうちょいであぶないとこでしたし」
うーんと首を傾げた。
判断の基準に困っている。
「あ、はい。凛霞さん。
じゃあオレも、ユラです」
よろしく、とぺこり頭を下げた。
■伊都波 凛霞 >
「ユラくん」
聞いたばかりの名前を呼んで
「それはきっと勘違い。
無事こうやって君を巻き込まずに済んだし、別に不幸なんて思ってないから…
だからそんな顔しなくて大丈夫」
ややしんどそうではあるものの、笑顔を作ってそう言葉をかける
「彼らも撒けたみたい。応援の風紀委員には私の居場所はわかるから…
ありがとうね、ユラくん。色々助けてもらっちゃった」
だからもう行ってもも大丈夫だよ、と笑う
■ユラ > 「……不幸の形って人それぞれなんでなんとも言えないッスけど……」
ぺこりと頭を下げた。
そんな優しい言葉を何度も受け取ってきた。
とはいえ、不幸が異能によるものか、その人の運命なのかは判断がつかないのが現実だ。
「いやーたぶん邪魔しちゃっただけなんで……
アレならオレも一緒に殴りに行った方がよかったかも。
……あ、ほかの風紀委員さん来るまで一緒に居ますよ。
その足で気を抜いていい場所じゃないでしょ?」
じきに到着するにしても、そのしばらくの時間は警戒しても損はない。
ここで立ってる分には邪魔にはなるまい。
■伊都波 凛霞 >
「だったらほら、わからないことを無理に自分のせいにしなくてもいいって」
笑いながら、言葉を続けた
その後の少年、ユラの言葉には思わず苦笑してしまう
この状態で気を抜いていい場所じゃないからこそ、少年にも危険が及ぶ可能性があるのだけれど
でもそれは、一人で歓楽街まで帰らせるのもあんまり変わんないか、なんて思い直して
「…それじゃ、応援が来るまで守ってもらっちゃおうかな…」
やや弱気なセリフ
本気かどうかは置いておいて、怪我の具合が相当に優れないのは間違いないようだった
「そのうち、お礼しないとね……」
連絡先も聞いておこうかな、なんて
そうこうしているうちに風紀委員の応援は到着し、凛霞は保護され運ばれてゆく
その後少年は風紀委員にお礼のためと、当時の状況を聞かれるために呼び出されるなど
新年からユラにとっては少々慌ただしい状況になったのは言うまでもない…かもしれない──
■ユラ > 「まあすぐ来ますよね、風紀委員優秀らしいし。
ヤバそうなら、凛霞さん抱えて上に飛びますんで。
あれくらいの相手なら捕まんないと思います」
多分大丈夫でしょ、とは思っている。
楽観的なのか、恐怖や危機感を感じていないのか。
「あ、じゃあ甘いもの食べたいです。
凛霞さんのオススメの店とか教えてもらえるなら、それで全部オッケーッス」
およそここでするような話ではないが、いたって真剣そうな笑顔で言った。
あとは何事もなくこの場を終え……
後ほどかかわらなきゃよかったと思うくらいの時間を拘束されて、げんなりしたユラだった。
ご案内:「落第街 路地裏」からユラさんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」から伊都波 凛霞さんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」に刀々斬 鈴音さんが現れました。
■刀々斬 鈴音 > 特務広報部、その存在感を示す真っ黒な装甲服。
それらを着込んだ集団がこの路地裏には集まっていた。
今回、特務広報部の任務は殲滅戦。
……その厳しい任務とは裏腹にこの集団にある雰囲気はどことなく緩んでいる。
既に我らの部長の異能による攻撃の準備は整っている。
あとはいつものように異形達が蹂躙するのを見てるだけ……。
いや、そこから抜けてきた相手を捕らえる必要もあるのだけどそれでも……
「こっちまで何人くらい逃げて来てくれるかな?
鈴音が全部斬っちゃうから皆は来たら教えてね!」
ここには刀々斬鈴音がいる。
特務広報部の中でも個人の戦闘力では5本の指に入る、人斬り、猟犬。
そう、彼女にこの路地裏で勝利するのは並みを超える実力者でなければ難しいだろう!
■刀々斬 鈴音 > 特務広報部に女子生徒は少ない。
だがそれにも関わらずしっかりと女子生徒用のデザインの装甲服というものは存在している。
男子生徒用のものよりもボディーラインが強調されるデザインで更に軽量である関わらず防御力は据え置き。
優れた技術や素材を用いられており明らかに男性用よりも一着当たりのコストは高い……。
そんな装甲服にガスマスクを縁日のお面のように頭に被って……
テーザーガンや電気警棒の代わりに血濡れの妖刀。
……それをうえを見て。
「……そろそろかな??」
小さくつぶやいた。