2021/12/04 のログ
比良坂 冥 >  
何って、何って
理央を悪い奴らから救い出すための──
今にも騒ぎ出しそうな胸中は、話の方向性が少女自身に向かったことで寸断された
──少女は自分自身のことを考えるのに大きなリソースを割く必要がある
それは冥の精神が基本的に"壊れている"ことも影響しているが…少なくともこの場では、落ち着く方向へと向かった

「……目的と結果は違うから」

会話の極端な振れ幅、脈絡のなさ
まとう雰囲気だけでなく話してみればこそ"この子おかしいぞ"と思わせる
そんな、優しくても人は殺せる、という言葉への反応だった

「……むぃ。…何するの」

なぜかほっぺをつつかれた
ひんやりしてるけど柔らかい感触を指に返す。若いお肌だもんね

「……うん。じゃあ、帰る。…危ないんでしょ?」

こくん、と素直に頷きあとに続く構え
理央とは自分で話す…どう話そう。話したら傷つくんじゃないか、とか
纏まらない思考もあったけれど、今はとりあえず

"なんとかする"と頼もしい言葉をくれたこの少年の背中についていこう。……でも

「……気になってたんだけど」

「……年下だよね?」

帰り道、なんとなく自分が年上だぞみたいな圧をかけていた
ナチュラルにちょっとリードされてる感じが気になったのかはたまた

どちらにせよ少年は送って帰る間ずっと、唐突でよくわからない少女の会話の相手をするハメになったのかもしれない

芥子風 菖蒲 >  
"それはそうだけど"、と言葉が出掛かったがやめておいた。
落ち着いている今、刺激するのはやめておこう。
彼女とはもっと、時間をかけて色々分かってもらう必要がありそうだ。

「(まぁ、バチはあたったかなー)」

神代理央と特務広告部。
その悪行が本当なら、その内バチが当たるかもしれない。
それはそれで、いい気味だ。ドンマイ。

「何、って……寒そうだったから?」

とりあえず温めておいた。
寒いなら温めるし、泣くなら涙を拭う。
少年の基準はとてもシンプルだ。

「うん、送ってくよ。……うん?」

こうして彼女の隣を歩き始める少年。
年下と聞かれると首を傾けた。

「15より上なら、冥が年上だね」

とは言え、少年にとってはだから何?という話なのだ。
年上年下、年功序列なんて言葉は程遠い。

こうして彼女が家に帰るまで温もりを分け与えつつ、今日の仕事を終えるのだった。

ご案内:「落第街 路地裏」から芥子風 菖蒲さんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」から比良坂 冥さんが去りました。