2022/07/30 のログ
ご案内:「落第街 路地裏」にレナードさんが現れました。
■レナード > 「店がなくなってんだけど………」
唖然。
ちょっと前まであった店がなくなっていることに、少年は呆けていた。
居抜き物件や別の店になったとかではなく、そこは文字通りの更地であった。
この辺りをそこそこ見回るようになったのは割と最近のことだった。
一部の過激な風紀委員に焦土にされては暫くしてから雨後の筍の如く店が生えるという、
鼬ごっこだかスクラップアンドビルドだかを地で行く定期イベントについては無知であった。
あてにこそしていなかったが、目当ての品が入荷されるのをじっくり待っていた少年にとって、
割と長い時間を無為に過ごしたに等しい結果を突き付けられたようなもので、
その場に膝から崩れ落ちるまではいかないものの、流石に堪えたようだった。
「………きれーさっぱりになってるのを見るに、
こりゃ落第街を認めないタイプのやり方だし。
そーいや、風紀委員にそういうのがいた気がするし。
まさかこういうことなわけ……?」
ご案内:「落第街 路地裏」にノアさんが現れました。
■ノア >
唖然、あるいは呆然か。そんな言葉が似合いの少年の姿。
ここは落第街。悪党どもの巣窟を散歩するには随分小綺麗に見えた。
「此処ァ制服で来るような所じゃねぇぞー、少年」
からかうように声をかける。
ある種の警告だ。どうにもこっちの人間は"表"のもんを欲しがる傾向がある。
襲われたっておかしかぁない。
が、こんな所に来るって事はこの少年も逆に"裏"にしかないような物を探しているといったところか?
「なんか探し物かい?」
やぁ、と声をかけながらなるべく気さくに声をかけよう
■レナード > 「………おめー、誰?」
声をかけられた方へ振り向きざまに、
自分の心配をした相手に失礼な物言いで返した。
尤もそれは、こんなところで声をかけられると思ってなかった故のこと。
「探し物というか、こんなのあったらいいなと思って入荷を待ってたら、
いつの間にか物理的に店がなくなってて途方に暮れてたクチだし。」
その後の質問には、すらすらと自分の置かれた状況を答えてみせる。
見知らぬ相手に対する警告は多少の親切心からくるものと捉えて、
それに対する一種の誠意のつもりだろう。
「そういうおめーこそ、こんなとこになんの用なわけ?
僕は自分の事情を話したし。今度はおめーの番だし。」