2019/03/11 のログ
ご案内:「黄泉の穴」にギルゲイオスさんが現れました。
ギルゲイオス > 「この辺りならば、魔力濃度も高くて過ごしやすいのであるが……」

(視界の先に広がるのは、黒い黒い底も見えない奈落。それこそ、死後の世界にでもつながっていそうだ。
悲鳴とも、うめき声とも、あるいは笑い声か。どれともつかない音色で吹き抜ける風は、生ぬるかった。
夕暮れ訪れる黄泉の穴。入り口の縁に立ち、中の様子をじっと眺めて視る)

ギルゲイオス > 「底に何かおるのか……いや、底が何かの居場所に繋がっておるのか?」

(片目を微かに閉じれば、表情が僅かに歪んだ。
まともな存在でない事は、想像に容易い。実際に顕現すれば、世界に滅びが訪れても、不思議はないだろう。
足元の石ころを一つ蹴り出せば、カツン、カツン、カツン……穴の内側を跳ねて落ちてゆき。小さく、小さく、何処までも続き。
途絶えた辺りから、ギィギィと不協和音にも思える恨めし気な鳴き声が聞こえた)

「いくら過ごしやすくても、長居したいとは思えぬな。厄介な視線と気配が多過ぎる」

(近場に居でも構えれば、低魔圧は克服できそう、ではあるものの。
利益以上にエキサイティングな日々を送ること間違いなさそうだ)

ギルゲイオス > (視線の先には、暗闇ばかりだ。だがその先には、ワケノワカラナイナニカ、が存在するのだろうと不思議に確信できる。
そしてヤツは待っているのだろう、憐れな何者かが戒めを解き放つ瞬間を。
10年でも100年でも1000年でも、それ以上。地上から人間の存在が消え失せたとしても。

――体が前のめりに傾くように一歩、進みかけて踏みとどまる。
大きく息を吐けば顔を掌で押さえたまま、左右にゆっくりと振り。不思議に上がっていた呼吸を落ち着けてゆく)

「まぁ良い。今回の目的は下見である。不用意に近づく必要もあるまい」

(ここにいたのはほんの少しだった心算なのだが、空を見上げれば真っ暗だ。それこそ、この穴の中と同じように。
思ったより、長く過ぎていたらしい。
気分を入れ替えるように両頬を手でぺちぺちと叩いてから振り返れば、そのまま場所を去ってゆくのだ)

ご案内:「黄泉の穴」からギルゲイオスさんが去りました。