2020/07/09 のログ
ご案内:「訓練施設」に金剛 経太郎さんが現れました。
金剛 経太郎 > 落第街の散策と訓練施設での訓練を交互に行う日々にも慣れた今日この頃。
金剛経太郎は普段通り訓練を終え、休憩所のベンチに腰を下ろしていた。

「……うーん、どうも行き詰まってる感が否めん……」

地道にかつてゲーム内に居た時の感覚をこの現実世界でも再現しようと試みているものの、
やっぱり勝手が違っていて、どうにもうまく行く気がしない。

「何だろうなあ、この違和感。
やっぱ一度あのゲームの中に戻る……いやいやいや、それは無い。それだけは無い。」

金剛 経太郎 > 「うーむ……むむむ。
異能の訓練って何をすれば良いんだ……?」

此処に至って原点回帰。
訓練、と口で言うには簡単だがその実何をどうすれば良いのかはさっぱり分からない。
これまで感覚的に異能を用いていただけに、改めて異能を訓練するとなって、まず何をすれば良いのかが分からない。

「……同調率を高めるとか、か?
同調しているかどうかも感覚でしか分からんのにか……?」

うむむうむむ、と唸りながら施設の天井を睨みつける。

金剛 経太郎 > 「俺と同じ様な異能を持つ生徒あるいは先生が居ないか問い合わせてみるのも手か……?」

探せば一人くらいは居るだろう、そんな気持ちで視線を下げる。
無機質な壁、無機質な床。自分以外誰も居ない空間。
そんな場所にいると、次第にこの世界には自分一人しか居ないのでは、という妄想に囚われてしまう。

「……明日から試験期間だ。
試験に追われていれば、こんな馬鹿げた事も考えずに済むんだろうな。」

少し強めに頭を振って妄想を追い払い、大きく溜息をつく。
未だに現実と仮想現実の区別が曖昧になる自分に少しだけ嫌気がした経太郎だった。

金剛 経太郎 > 「よし。」

ベンチから腰を上げる。
両脚がしっかりと床を捉え、自分が現実に居る事を確立させる。
大きく息を吸って、同様に吐いて。それを何度か繰り返し、前を向いて。

「寮に戻って明日からの試験に備えるか。」

寮ならまだここよりは人も居るだろう。
そんな期待を胸に、経太郎は訓練施設から立ち去ったのだった。

ご案内:「訓練施設」から金剛 経太郎さんが去りました。
ご案内:「演習施設」に日下 葵さんが現れました。