2020/08/05 のログ
ご案内:「訓練施設」に金剛 経太郎さんが現れました。
■金剛 経太郎 > 夏休み中の訓練施設。
幾つもの訓練用の部屋の中で、経太郎は大の字に寝転んでいた。
たまにはと異能の訓練に訪れたのだが、熱が入り過ぎて気が付いた時にはスタミナが底を突いたのである。
「じ、自分のもやし加減を甘く見ていた……」
ヒュー、ヒュー、と擦れた吐息混じりに呟きつつ。
部屋の天井を朦朧とした意識の中見つめている。
今度から基礎体力をつけよう、と固く心に誓う経太郎少年であった。
■金剛 経太郎 > 経太郎の異能『虚身』は様々な性能が精神力に左右される。
召喚したアバター攻撃力、防御力といった攻撃性能は勿論のこと、その存在を維持する事だけでも僅かながらに経太郎の精神力を食う。
その消耗は微々たるものな為、知らず知らずの内に精神が摩耗している事も、こうしてあるのだ。
「ましてや暑い中ここまで来たしなー……」
暑さに負けない精神力、肉体的な疲労に負けない精神力。
一体どうやって身に着けりゃ良いんだ、と一人天井へと悪態を吐く。
■金剛 経太郎 > 「健全なる精神は、健全なる肉体に宿るっていうし……」
やっぱ筋トレか。マッチョになるしかないのか。
そんな風に考えが至り、同時に腕立て伏せを5回でギブアップした事実も思い出す。
マッチョまで何年かかるか分からない。それでもやる価値はあるのだろうか──
「腕立てだけじゃないよな、腹筋と背筋と……他にも色々。」
マッチョまでの道はやはり遠い。
それでも少なくともプチマッチョくらいは目指すべきだろうか。
経太郎は自分の腕を見る。生っ白い細い腕。
高校生とは到底思えない、骨と皮と申し訳程度の肉のついた腕。
自分のひ弱さに、つくづく情けなくなる経太郎だった。
■金剛 経太郎 > 「でも諦めちゃダメだ……プチマッチョに、プチマッチョになるんだ……」
ぐぐっ、と拳を握って天井へと向ける。
この細いだけの腕が筋骨隆々に……なるのはちょっと厳しいかもだが。
それでも何もしないよりはマシな結果が待っている……筈だ。
「幸い夏休みは長いし……訓練施設はずっと開いてるみたいだし。
補習帰りに寄って、ちょっとずつ筋トレしてくしかないな……」
腕を下ろして大雑把に予定を立てていく。詰めるのは後回し。
今は荒くとも決意を行動に移す予定が肝心。
と、そんな事を考えているうちに経太郎は次第に猛烈な睡魔に襲われて。
「……とりあえず、一眠り……してから……すぅ。」
尽きた精神力を回復させるため、今しばしの休息を得ることにしたのだった。
ご案内:「訓練施設」から金剛 経太郎さんが去りました。