2020/11/19 のログ
ユラ > ちょっと集中していたので、周囲の声は聞こえなかった。
しかし突然近付いてきた少女には驚いたらしい、びくっと体を震わせて両手での逆立ちになった。

「ええー……いやいや……」

突然近くで対抗されて、驚く以上に引いている。
あれ、でも指四本で逆立ちはすごいなとか思っている。
でも口には出さない。

「さて、次はと……」

あっさりと逆立ちをやめる。隣を置いてけぼりである。
両手を軽く振り、腕を広げ、くるくると舞うように動く。
動きを確かめるようにステップも踏みながら。

(……さすがにこっちは真似しないだろ……)

恐る恐る、少女を見る。

刀々斬 鈴音 > ガスマスク達もやはり中身は人間眼の前で行われ始めた対決(?)を眺めていたり!いなかったり!

「……どう?」

ドヤっ!自信に満ちた顔で相手の方を見れば……既に逆立ちを止めて。
相手は舞うようなステップを繰り出している!

「……そ、そのくらい!!」

相手の動きを必死に見て覚える!
ついていこうと身体を動かす!

だが、どうしても何かが足りない。
足の動きはかなり真似できている!
だが手の動きが甘い!!!

「えっ…えっ?」

それでも必死に真似をすれば少しずつ動きは重なってくるが……やはり鈴音の動きはキレが強すぎて舞い感が薄い!!

ユラ > 「……あの、多分これ真似してどうこうってもんじゃないんだけど……」

すごい対抗意識にタジタジである。
全然気軽に特訓できない。

「別にこれは真似出来なくてもいいと思うよ。
変な動きだろ、コレ」

ステップもやめて、軽く腕を振り払う動き。
ただちょっと思う感覚と違うのか、自分の腕を見ている。

刀々斬 鈴音 > 「えー……踊ってたんじゃないの?」

創作ダンスバトルではなかったようで……。
少しがっかりしながらも動きを止める。

「……うん確かに変な動き何なのその動き?
 なんか武術みたいなやつの動きなの?それともストレッチ?」

鈴音はありとあらゆる技術に触れてない。
殆ど自己流の動きであるため相手の動きの意図が分からない。

自分も同じように手を振ってみる。
当たり前のようになにもない。

ユラ > 「訓練場では踊らないでしょ」

ユニークな発想の子だなとか思ってる。

「うーん……武術かな。一応。
オレ以外に使う人、多分居ないと思うけど」

だいぶ特殊な動きらしい。
多分相手から見ても、この腕の動きが何を示しているのかわからないんだろうなと考えている。

「だから見て覚えても面白くないよ。役立たないし」

こう言っておけば真似はしないだろうということで。

刀々斬 鈴音 > 「やっぱり武術じゃん!!
 相手の動きを受け流す!みたいな奴?
 かっこいいね!」

勝手に盛り上がっている。
初めて見た武術の使い手。

「役に立たない事はないでしょ? 
 役に立たなきゃ練習する人なんていない訳だし……。
 実際に使ってるとこ見なきゃ面白いかとか強いかとか分かんないわけだし……。

 ……あっちょっとその竹刀投げて!サンキュー!!」

ガスマスクから竹刀を受け取る。急に。
これが本当に役に立たなければ誰にも伝えられずに終わっているただの変な動きだ。
何かしらに活用されるに違いない。

「だからね…

 実際に使ってるとこ見せてよ!!」

竹刀をいきなり男子生徒の頭を目掛けて振り下ろす。
訓練用の竹刀だかかっている魔術の力で怪我はしないし破損することもないが……当たれば多少は痛いだろう!!

ユラ > 「いや全然違くて……」

やばい、自分の世界に浸ってるタイプの子だ!

「いやだから、そういうかっこいい感じの技じゃなくて……
オレの場合、才能が無いからこれを選択した感じだし……」

後々幻滅されるのはイヤなので、誤解を解くために弁明する。
のだが、相手やっぱり全然聞いてないし、なんなら竹刀で攻撃してきた。

「ウソだろ!?」

左腕を掲げて、頭を殴られるのだけは防ぐ。
衝撃に耐えられるように、右手でそれも支える。
さっきの動きとは関係ない、普通の防御の動きである。
そして当然痛いので、歯を食いしばって耐えた。

刀々斬 鈴音 > ガスマスクの集団が盛り上がっている。
どちらが勝つかの賭けのような話まで聞こえる。

「才能がなくても使えるの?鈴音そういうの好きだよ!
 頑張れば鈴音も使えそうだし!」

話を聞いていない。
話を聞いても自分で解釈する。

「訓練用竹刀ってこれ凄いよねこの訓練場の中で使う分には壊れないし相手に怪我もさせないんだもん!」

左手に走るのは竹刀で叩かれた痛み。
だが、それによって内出血をおこしたり、手が赤くなったりすることすらない。
だがそれはそれとして痛いだろう。

「どうしたの?もしかして横から方が反応しやすかった…かな!!」

竹刀を横薙ぎに振るう。
今度の狙いは腹部、通常なら急所となる位置。

ユラ > (話聞かなさすぎじゃねえの?)

とっても渋い顔になった。
話すときも一息だし、言葉を挟む余地が無い。
左腕をぶんぶん振って痛みを紛らわせる。

「いや方向とかそういうわけじゃなくて、この服だとぉぉぉ!」

横っ腹をブン殴られる前に、再び腕でガードする。
そして腕が痛くなる。

「わかった、わかったから!
ちょっと準備させて、頼むから!」

二撃目を防いでから、いったん大きくバックステップして距離をとる。
クールダウンする時間が無いと話が出来ない。

刀々斬 鈴音 > 「服だと?もしかして服何かに使ったりする?」

見事に防御されてしまう。
さっきよりもきれいに防御されてしまった気がする!
これが武術?まだ武術じゃない?

「何?服着替えるの?
 そういう準備がいるなら早めに言ってよね!!」

……そう言うとバックステップで距離を取られた位置で座り込む。

「……それじゃあ準備が終わったら教えてね!鈴音待ってるから!!」

ユラ > 「そうそう……まあ道着みたいのがあるんだよ……」

無駄に疲れた上に、腕がまあまあ痛い。
彼女は話を聞く隙を自分が与えていないことに気付いているだろうか。

ちょっとため息をつきながら、荷物をごそごそ漁る。
コートを脱いで、袖が大きく広がった青い服を取り出し、すぐに着込む。
腕を横に広げると、その袖は腰のあたりまで大きく垂れている。

「……いいよ、準備出来た」

今度こそ、軽く構えを取って待機する。

刀々斬 鈴音 > 着替えた姿の特徴としてはその袖。
さっきまでの舞うような動きをその服でするとなるとかなりヒラヒラするのは避けられないだろう。
何て言うか蝶々みたいな印象を受ける。

「……その袖使ったりするのかな?それじゃあ行くよ!」

距離を詰める。
一気に距離を詰める。

「潰れて!!」

そして顔面に向けて……その眼球を狙っての突きの一撃!!
いくら傷が出来ない装備であるとは言え訓練でこんな躊躇なく眼を狙う!

ユラ > 「うん、まあそういうおおおお!?」

いきなり突き。剣術において、突きは最短最速。
しかも目狙い。しかも潰れろ発言。
こいつオレを殺す気だな、とユラは思った。

しかし冷静に、竹刀の先を見極め、腕を振るう。
切っ先を舞い上がった袖で絡めとるように包み込み、引き込むように逸らす。

「……あの、いくらなんでも危ない……」

集中してたのでなんとかなったが、割と驚かされた。

刀々斬 鈴音 > 「大丈夫!この竹刀だったら怪我はしないよ!!だからこの竹刀はとても安全!」

だが、確実に目はとても痛くなるだろう。
危ないのは竹刀ではなく鈴音の方なのだ。

「袖で絡めて受け流す感じなんだね……。
 じゃあこういうのはどうかな?」

高く上げた竹刀を振り下ろす……動きはフェイント!
本命は右足での足払い!

視線の動きからからフェイントは割とバレバレだろうが袖では下段の攻撃に対応するのは難しいだろう!

ユラ > 「そういう話をしてるわけじゃねえんだけど!」

頭を抱えそうになる。
ここまで話が通じないのは想定外だ。

「……まあ色々あるけど……」

竹刀をバカ正直に見て、腕を振る。
そうなると当然足払いを食らうことになる。

すぱん、と蹴りをもらう……その瞬間、自分から浮いた。
体を横向きにして、地面と水平になるように飛ぶ。

「……いや振り下ろさないのかよ!」

竹刀の方が来ると信じていたので、思わずツッコミを入れてしまった。
自分が飛んでる部分はツッコミナシである。

刀々斬 鈴音 > 「じゃあどういう話!?
 危なくても怪我しなきゃいいんでしょ!怪我しなきゃ!」

完全なる逆切れ。
危なさへの認識がずれている故の悲劇!

「足当たるの!?」

当ててしまった本人も驚いていた。
まさかここまで見え見えのフェイントに引っかかるとは……。

「……なんで落ちないの!?」

そして重力を完全に無視した動き。
浮いてる完全に浮いてる。

「えい!」

そして浮いているこのタイミングで今がチャンスとばかりに横向きに浮いたその身体に竹刀を振り下ろす。
……丁度叩きやすかった。それだけの理由で!!!

ユラ > (怪我以前に危ない思いをしたくねえんだけど!)

と心の中で叫んでおいた。
あんまり言っても意味がない気がしている。

「そりゃ飛ぶこともあるでしょ」

最近結構飛べる人と会ってるので、こっちの感覚も麻痺していた。

「うりゃ」

振り下ろされる竹刀に、袖を振るって当てる。
バチン、と何か硬いものを叩いたような感触を返し、そのままひらりと袖が落ちた。
中に何か仕込まれてるわけではなく、瞬間的に袖が硬くなったような感じ。

刀々斬 鈴音 > 「……そ、そうかも。」

飛ぶこともあるでしょうとそんなに当たり前みたいに言われてしまえば
もう疑う余地はない。ここは常世島そういう事もある。あるのだ。

「なるほどー。なんか不思議な感じの袖だね。」

普通に刀で斬れば斬れるので終わりではと思ったがこの様子では恐らく刃物や銃弾なんかも防げる可能性はあるだろう。
思っていたよりも厄介な強さ。

「逆にこれで攻撃するときは袖で相手を叩くの?」

袖でぺしぺし叩く攻撃ですらも硬くなる性質と合わされば攻撃になりうる!!

ユラ > 「でしょ?」

くるりと回って、普通に着地する。
袖を一振りして居住まいを正した。

「基本的には服全体通して丈夫なだけなんだけどね。
ちょっと魔力を込めると今みたいな感じ」

具体的にどれくらい強度があるかは言わないでおいた。
試されそうな気がする。マジの刃物とかで。

「そうそう、叩いたり、時々斬ったり、さらには顔を包み込んで窒息させたり出来るみたい。
まあ出来るようにって教わったものの、やったことないんだけどね」

一般人ではそんな危険なことはしないものだ。

刀々斬 鈴音 > 「やっぱり、魔力か……鈴音もちゃんと魔力使えるように訓練しないと……」

鈴音の魔術はかなり極端で固形物に大漁の魔力を注いで破裂させるだけの魔術。
魔術ではないかなり根源的な魔術の活用法。

「斬ったりもできるんだ!凄いね!その服さえあったら包丁とかもいらないね!」

服で斬った食材で使った料理というのはあまりそそられない……
斬る食材によってはシミとかできそう……。

「色々見せてもらってありがとうね!あんまり参考にはならなかったけど!!
 ……大丈夫?鈴音にまだ見せてない必殺技とかない?ないかなあ?」

ユラ > 「素質あるなら練習すればすぐだよ」

ただこの子の攻め手が増えるのは、単純に危険が増えるなーとか思っている。
上手くいかないことを願っておこう。

「袖でそんな繊細な切り方しないから……」

発言も行動もちょっと個性がありすぎる。
これはかわいいでは済まされない気がする。

「最初から真似してどうこうってもんじゃないって言ったよね!?
……まあ、これだけで全部の動きが見せられるわけないし……
必殺技はともかく、まだまだやれることはあるけど、見せないよ絶対」

続けるほどに怪我の危険が高まりそうなので、あんまり続けるわけにはいかないと判断していた。
見た目はかわいいんだけどな。なんでこの世界のかわいい子はヤバい癖があるのかな。

刀々斬 鈴音 > 「本当?じゃあしっかり練習するね!!」

正しい練習の仕方を覚えた時、それが鈴音の攻め手が増える時だ。
それまではなんとか安心だろう。

「どうしても果物剥きたいときとか凄い便利だと思うんだけど……」

持ち帰ったほうがいい……
どうしても食べたくなってもそれは家で剥いて食べたほうがいい……

「ケチだねえ……まあいいけど……。」

そうしているうちにガスマスクの集団たちはゾロゾロと帰り支度を始めていた。
そうもう訓練として決められていた時間は過ぎたのだ。

「あっ!もうそんな時間なの!?
 じゃあね!!また会おうね!」

そうして手を振りながらガスマスクの集団と共に去っていく。
刀々斬鈴音の修業はまだ始まったばかりだ!!

ご案内:「訓練施設」から刀々斬 鈴音さんが去りました。
ユラ > 「果物のために……?」

個性的な考え方だなという感覚にしかならなかった。
あまりに会話で疲れる。

「あっ、うん……気を付けて帰ってね……」

集団で帰っていく姿を見送り、手を振った。

嵐のような子だった……と疲れ果てた様子で大きく息を吐いた。
再び服を着替えなおし、荷物をまとめる。

「……人が居る時に近づかないようにしようかな……」

今後の身の振り方を考えつつ、訓練にはなったのでそのまま帰ることにした。

ご案内:「訓練施設」からユラさんが去りました。
ご案内:「武道場」に幣美奈穂さんが現れました。
幣美奈穂 >  
柄の先に鈴が付いた懐刀。
それを片手に、頭上に上げまして。そして降ろします。
左足を前に出し、右足を後ろに引き。
足の裏で地穴を踏むように。

力強さはないゆったりとした動き。
でも、見る人が暫く見ればわかるかもしれませんが、
まったく同じ形、線を描いているのです。
体重移動も滑らかで、踏んでも音がほとんどせず。
地鎮の六芒の点を踏み歩法。

今日は午前中に授業を受けまして、3限目が終わればお役目で神社に。
お食事もそちらで頂いてから、こちらで鍛錬です。
もう少ししたら、委員会活動をする予定なのです。

長い年月で組み立てられてきた兵法。
舞うような動作も入りますが、これは主な相手が「人」ではないため。
強い怪異の穢れを祓い、邪な力を抑え散らしながら戦う術だからです。

幣美奈穂 >  
懐刀を振れば、しゃりん、しゃりんと静謐な鈴の音が響きます。
ただの人や清き心根を持てば何も感じないでしょうが、
鈴の音が武道場の空気の中を波のように広がり、それだけで穢れ払いの術となります。

身をひるがえせば、袖や長い髪がふわりと広がります。
しゃんっ・・しゃんっ・・しゃんっ・・。
勢いも力強さもない刃ですが、くるりと手元で動きまして。
あるべき所に剣身が置かれる。
動きは素人目にも見える程度ですし速さはないのですが、早くはある。
そんな刀の使い方です。

幣美奈穂 >  
ふわりと、するりと。そんな動きは舞っているようにしか見えません。
地を踏むたびに、板張りの床の上をさぁっと祓われるような雰囲気。
こびりつく穢れをこそぎ落とすように。
邪な心を寄せ付けないように。
そんな場が、武道場の中に少しずつ広がっています。
天使や精霊などがいれば喜ぶかもしれません。

下の姉や叔母などであれば、これに力強さも素早さもついてくるのですけれど。
それと同じようにするには、絶対的に肉が細いのです。
体質というか、加護のせいなのでどうしようもないのです。
その代わりに、穢れ払いなどの力は強くなっています。
単純な物理には、正直、雑魚なのですけど。
怪異や異形の力、穢れなどにはかなり強いですし。
そして、神力にも対抗し得るのです。
・・その心根一つで、振舞次第で届きうる程度に。

そして、そんな鍛錬ですが。
幾らゆっくりといえども、1時間少し動き続けています。
でも、汗一つかいていません。

幣美奈穂 >  
しゃんっ・・
舞と同じように、どれだけ幼いころから修練してきたのか。
乱れ一つない神道流兵法の型を一通りやり終えます。
型だけで言えば、きちんと習得できている美奈穂です。
魔剣でさえ一刀で切り裂く叔母のような強さはありませんが、
型だけを見れば、正確さは美奈穂の方が上手なのです。

そのまますうっと膝をつきますと。
神棚に向かって深く頭を下げまして礼をするのです。
特に乱れもないですが、身なりを整えまして。
心を整えます。

「あともう少しかしら?」

ふと、武道場の開いた戸から外を見ます。
日の傾きで時間を見ております。
・・美奈穂、体質で電化製品がだめですけど。
時計とかもあまりよくありません。
身に付けますと、なんか針の進みが早く。
半日も身に付ければ3~4時間はずれるのです。
デジタルの物などは更に論外なのです。
おかげさまで、メールやSNSなどやWEBで表示されるような情報には、
たまに誰かに見せてもらう時に見るだけで。
基本的には口頭と提示版の張り紙やプリント。
あとは、たまーに掛かってくる屋敷の黒電話ぐらいです。

鈴が付いた懐の中にいれますと。
いそいそ、武道場をお掃除です。
はたきに箒、そして床拭きと、慣れた手つきで。
そんなに早い動きではありませんのに、てきぱきとするのです。

幣美奈穂 >  
戸板も閉めまして、入り口を閉じておきます。
さて、次は風紀委員のお役目です!
常世祭の期間なので、風紀委員会も大忙しです。

今日の担当は、商店街での取り締まりです。
最近、連続して行っている窃盗犯を追いかけなくてはいけません。
目撃されてはいますが、奴は素早く。
そして狭い場所を潜り抜けてするする逃げるのです。
ですが、美奈穂には奴が大体居る場所に目星がついているのです。
そう、あのトラ猫さんの居場所を!

・・美奈穂、危険なことはあまりお仕事で回って来ません。
明確にあるとすれば、”穴”の封印の継続とか、歪みが出たら散らしておくとかです。
戦いにはとんと向かない美奈穂、朧車の事件では猫伯爵様の騒音苦情で行っただけで、
そして倒せた(?)のは、朧車という怪異が強い怪異だったからなのです。
ようは、朧車にとって相性が悪すぎただけなのです。

今日の風紀委員での雑事、今回は屋台の食べ物を盗むにゃんこさんを捕まえるお役目を頂いていたのでした。

ご案内:「武道場」から幣美奈穂さんが去りました。