2020/06/21 のログ
ご案内:「転移荒野」に富士 雅さんが現れました。
富士 雅 > 「ここか? 報告があった場所ってのは。」

「門」が出現した時委員会に連絡があったのは1~2時間ほど前の事である。
男は「門」の話を耳にするや、即座に校内を抜け出してしまう。
目的は一つ、「門」を実際に見て見たかったから。

「俺もその「門」っつーので出てきたって話だし。
ひょっとしたら元の世界に戻る為の手掛かりがあるかも知れねえわな。」

こっちでの生活も馴染みつつあるが、できれば元の世界に戻りたい。
最低でも戻れる算段を立てられる程度にはなっておきたい。
貴重な手掛かりを求め、危険な転移荒野を歩き始める。

「…っつーてもだ、目ぼしいのがみつかんねーな。」

現状、転がっているのは正体不明なスクラップじみた品物だらけ。
細かい解析をすれば面白い事を知れるのかも知れないが、他の委員会が回収したりしていない辺り、大した価値はないのだろう。

ご案内:「転移荒野」に萌良 さだめさんが現れました。
萌良 さだめ > (現在、転移荒野では”門”の活動が活発になっているという。
 なんとなく…。 本当になんとなく、姉が消えた世界とつながった”門”がないだろうか。
 そんな思いから、こっそり荒野に現れたのがついさっき。
 自分だけしかいなければ探索も容易だろうと考えていたのだが、
 誰かの影を見て慌てて物陰に隠れたというわけである。)

ありゃあ……一般人じゃなさそうだな。 
(様子を見るにおそらくどこかの委員会だろう。
 少し悩んだ結果、戒魔の腕章を身につける。
 そっと立ち上がって、少し遠くから彼に声をかける。)

おーい! 調査かなにか知らんが、ここは危険だぞー!
(さも”委員会の任務の一環です”的なムーブ。
 これならば、疑われることも多分ないと思いたい。)

富士 雅 > 「あぁ?」

男は声がした方に視線を向ける。
人相が悪いが、決して機嫌が悪いわけでも睨んでいるわけでもなかった。

「危険なのは知ってるよ。
でもな、元居た場所の手掛かりがあるかと思えばそうも言ってられんだろう?
ま、本当にやばくなったら逃げるさ。」

なんだか小柄で、女の子らしい相手。
男は眉間に皺が寄る。

「お前さんこそ、一人で危険じゃないか?
どんな異能の使い手か知らんが、普通は複数人で来るものだろう。」

この時点では男は怪しんでいるまではいかない。
元々委員会やら学内組織や異能も含めてそれほど詳しくない。
単独任務を認められている生徒が居ても不思議ではないだろう、位の認識だった。

萌良 さだめ > なんだよ、そんな反応しなくてもいいだろ…。
なるほど、君は異邦者なんだな。
(いきなりメンチを切られた…にしては、反応はまともだった。
 ちょっぴり驚いたけれど、相手の言に小さくうなずく。
 彼も元の世界に帰りたいのだろう。 だとしても、だ。)

転移術に関しては一家言ある。
単独行動が危険なのはお互い様だろう。
うっかり”門”に引きずり込まれてみろ、元の世界に戻るどころの話じゃないぞ。
(彼の言葉には、少しだけこちらを慮っている様子が見てとれた。
 だが、一人で彼を行かせるわけにはいかない。 大急ぎで駆け寄る。)

元の世界に戻るためのヒントを探してるんだろう?
それなら、二人のほうが効率もいいし安全だ。
ある程度の魔術的解析もできる。 悪くないだろう?
(彼に必死に食い下がる。 なんとなく心配なのだ。
 万が一、彼がまた間違った世界に転移してしまったら。
 姉に対する後悔が、なんとも表現できぬ思いとなって
 彼への協力を申し出させた。)

富士 雅 > 「おおそうだ。 こっちと似ててそこそこ違う世界から来たな。」

男は自信が目つきの悪いことについて既に諦観の領域に達していた。
なので第一印象が悪かろうともはや気にすることは無い。

「転移術ってのか…また難しい単語が出てきたな。
その様子だとそっちは随分と詳しいようじゃねえか。」

慌てて近づいてくる相手に動じることなく、
マイペースに瓦礫の類を触ったりしている男。
こっちの学生は知らない単語を色々と教えてくれるので話しているだけで楽しい。

「あ~、どうやら俺のことを心配してくれているようだな。
確かにその方が確実だ。
俺は富士、ヨロシクな。」

必死な形相で協力を口にする彼の頭に手を載せる男。
男は相手の素性を知らず、見た目だけで性格の良いお嬢ちゃんと思っていた。

萌良 さだめ > なら…余計この世界に驚いたかもしれないな。
大変だっただろう…。
(転移前の世界と近ければ近いほど、似た世界の”違和感”を味わいやすい。
 そういったいみでは、彼も相当大変だったんだろう。
 理解する、と言わんばかりに頷いてみせた。)

転移術に関しては10年勉強しているよ。 ”門”から”門”への移動とかね。
あっ、あと瓦礫に触るのは気をつけた方がいいぞ。 何が付着しているかもわからないし。
(瓦礫をちょこちょこ触ったりなんだりしている相手を見て
 ちょっぴり青ざめながらも彼にアドバイスを向ける。
 転送されてきたものは、何が安全で何がそうでないかすらも不明だ。
 不用意に触れないことは身の安全につながるのである。)

富士か、いい名前だ。 俺は萌良(もいら) さだめだ。 よろしくう”ぅ……。
(頭にぽんと大きな手が乗る。それだけで背中から頭に得も言われぬ感覚が走る。
 真っ赤になりながらも早口で名前を名乗ると、上目がちに相手を見やった。
 手!!! といいたげな念を送る。 やめてくれ、というのもなんだか変だし。)

富士 雅 > 「そうでもねえぞ。
俺の世界はもう少し不便な世界だったからな。
最初は戸惑ったが慣れると悪くねえ。 物騒なのはどっちもどっちだけどな。」

大変なのは大変だが、男はしぶとかった。
直ぐに考えを切り替え、こっちの世界に順応する。
それに、こっちでも親切な奴が居るからなと相手に視線を送り。

「ほう~、10年とは見上げたものだな。
まあ、簡単な傷とかなら俺も異能が使える。
安心しろ。」

右手で煙管を取り出すと、口から煙を吐く。
相手の忠告通り、瓦礫を触れた指先を異能の煙で治療する。
今の所目立った外傷などは発生していないが、念のため。
ちなみに煙草特有の服に沁みつく様な臭いが発生しないのが特徴だ。

「だろ。 下の名前は雅ってんだ。」

ポンポンと、ブロンドの頭を撫でている男。
元の世界でも小さい子供にはそうしていたのだろう。

「なんだ? 別に俺ら以外誰も居ないんだし照れることないだろう。」

男は武骨な手の平で相手の頭を撫で続けている。
表情から判断するに、満更嫌なわけでもなさそう。
精々、恥ずかしがっているのだろうと思っていて。

萌良 さだめ > それならいいけど…随分タフだなあ。
(呆れ半分、喜び半分といった調子で相手に答えた。
 学生たちが日夜色々騒いでいるのが常世なのだが、
 それに負けず劣らずな世界もあるというのが、ちょっと面白い。
 目線を向けられると、ちょっとだけ不思議そうに自分を指差した。)

ある程度自分で身を守れるなら安心だ。
(自信の源はこれか、と得心した。 きちんと治癒できるなら、少しぐらいの無茶はできるわけだ。
 最も、痛みや病原菌の類についてはわからないけれど。)

みやビ…いいにゃまッ、なまえっ、だね、っ…。
あの…フジさん…! あたまなっ、なでるのを”ぉ…!すとっぷ…!!
(頭を撫でる手が止まらない。 次第に目尻がとろんと下がり、口が小さく開く。
 耳まで真っ赤になりながら瞳を潤ませて、すっかりとろけきっていた。
 相手の裾を握るようにして、必死に相手を制止せんと試みる。)

富士 雅 > 「俺の居た世界ってのはこっちみてえに行儀がいい世界じゃねえからな。
喧嘩は日常だし、こっちと違って貧乏なのが多いからな。自然とタフになってくる。

…いやな、こっちの学園は親切な奴が多いなと思ってな。」

こっちではこれが当然なのだろう。
男の居た世界ではあまり想像できない程に色んな相手が声を掛けてくれる。
だから居心地の良さで言えば、今の所はこっちだったりもする。

「でなきゃ、こんな所来ねえよ。
萌良も簡単な怪我なら俺が治してやるからな。」

それ以上は病院に行けよ、と軽く喉を鳴らして笑い。
ちなみに、男が自分に使う場合に置いては病原菌の類もある程度治してしまう。

「そこまで言うのなら止めても良いが。
随分と気持ちよさそうだったな。
…ひょっとして、そんなに良かったのか?」

口が開いたり、瞳が潤んだりと子供らしいを通り越して、
雌の反応が返ってきた。
男は相手の静止に従い、頭から手を離す。
代わりに、顎の辺りに手を近づけ、視線を重ねる。

萌良 さだめ > 親切な人が多い、か…。 うん、そうだね。
少なくてもこの島については、間違いないとおもう。
(超常存在、異種族、別次元からの訪問者、自我を持ったマシン等…
 少し前の人間からすれば考えられなかったことばかりだ。
 それらと全面戦争や何やらに至っていないだけ、彼のいうように親切なのだろう。
 噛みしめるように呟いてから、深く同意するように頷いた。)

ああ、頼むよ。 本当にここは危ないんだ…。
(怪我の類ならまだしも、行方不明になってしまうことだってある。
 彼の自信はそういった事態を想定していないからこそのものだろうし、
 心配にもなろうというものだ。)

う…うん、頭撫でてもらうの、すごく弱いんだ。
なんていうか…。こう、安心しきってしまうというか…。
あの…フジ、さん…。 あの、違くて、俺は…。
(ごにょごにょ。 端切れの悪い回答を返す。
 ぴたりと視線を重ねられて、さらには顎の辺りに触れられると、
 恥ずかしさのあまり抵抗したりもできず、ただ心臓が早鐘を打つばかり。)

富士 雅 > 「まあ、こっちも色々と困ったことはあるんだろう。
そういうのが仲間意識を作っていくんだろうな。」

今いる場所もそういった困った事の一つだろう。
だから見ず知らずの男でもこうして声を掛けてくれる人がいる。
そう考えると、ますますこっちの世界の方が居心地がいい気がしてくる。

「わーった、わーった。
今度から萌良を呼ぶよ。」

他にも男の知らないことがあるのか、熱心に忠告を繰り返す。
男は多少面倒くさそうにだが、相手の言葉に耳を傾け、単独での調査を控えることになるだろう。

「なんだ、嬉しいのならそう言えよ
それより、お前どこに住んでんだ?
今回はたいしたものも見つかりそうもないし、ちょっとどっかで涼んでいくか?」

じぃっと視線を向ける男。 相手の口に挟まったような返答を待ってから、口を動かす。
男が口にしたのはつまるところ、そういう誘い。
相手がそれを分かった上で載ってくるならそれで良し。
分からず、普通に過ごすのならまたそれも良し。

萌良 さだめ > この学園がなかったら、きっと…仲間意識は芽生えなかったかもしれないな。
うん、そう、それ、それでいいんだ。 必ず呼んでくれ、絶対一緒にいくから!
…まあ、お互いの都合もあるし、なんだか急に押し付けがましかったかもしれないな。
その、ここはすごい危ないから、治療が出来てもそれ以外に何が起こるかもわからないから、
そういう注意をしなければ…ということが言いたかったのだ。
(相手の言葉に力強く頷いて見せる。 なにしろ相手はこの荒野の禍々しさを知らないし、
 なにより運良く五体も精神も魂も損なわず”門”を超えてきたのだ。
 口酸っぱくなってしまうところにはちょっと早口がちな反省を見せた。)

う……。 うれ…うれしい、です…。
(相手のまっすぐな眼に見つめられては、誤魔化したり嘯いたりできない。
 再び真っ赤になって、もじもじしながら素直に問いかけに答えざるを得なかった。)

家は男子寮だよ。 その、男子寮ってことはわかると思うんだけど、俺は女の子じゃないわけで。
その、変かもしれないけどこの格好には理由があってだな。
いや、その涼みに行くっていうなら全然OKで…。
(住居ついでに必死に説明する。 せっかく仲良くしてくれた人に対して、
 勘違いされたままである罪悪感が羞恥心を上回った。
 ”おろおろ”という表現がぴったりなぐらいに焦燥しながら告げると、ちらっと相手を見やった。)

富士 雅 > 「随分と巻いたな。どっかの講義でも受けてるのかと思ったぞ。
まあ、何かなくても萌良が暇なら呼ぶとするか。
その様子だとこっちにきて長いんだろう?
色々と教えてくれよ。」

相手の熱意と誠意は伝わったので、男はこれ以上ここでの調査は控えるだろう。
少なくとも今日に置いては。
そして、何かあれば萌良を頼ることも覚えてしまった。

「だろう? ならこれから世話になることもあるわけだし。
前払いで可愛がってやるよ。」

素直に嬉しいと答える相手の頭に手を載せ、また撫でる。
今度は髪を触る程度ではなく、頭皮に直接指が触れる程。

「あ~、そりゃ悪かったな。
女の子じゃねえのなら俺に可愛がられても困るよな?
いや、俺としてはどっちでもいいんだが。
どうする? ま、部屋に着く前に決めてくれ。
俺も男子寮に戻る所でな。」

男は可愛ければ、その辺は拘らないタイプであった。
元の世界でそれなりにそういった事への経験があったのだろう。
不安そうに表情を変化させる相手の頭の上に手を載せたまま、この場から移動を始める。

萌良 さだめ > だいぶ長いよ、いい店も悪い店も大体知ってる。
ナリはこうだけど、それなりの年齢だからね。
例えばさ、ニルヤカナヤの裏メニュう”ぅぅぅ…
(酒も飲めるんだ、と相手に笑いかける。
 自信ありげにしていたその評定は、相手の”前払い”によって
 一気にふにゃふにゃになった。 あっという間に声から力が抜ける。
 髪の毛だけではなくて、頭を、頭皮を撫でられるたびに続々とした刺激が
 頭の中似直接送り込まれる。)

そっ…そんな言い方にゃひ、だろっ…ねえ、ちょっと、頭撫でるの、やめっ、んぇぇ…!
まあ、このご時世性別がどうこうってのもあるとは思う、けど、なんていうかぁ…!
(嬉しいし恥ずかしい。 荒野の二人ぼっちだからまだいいものの、
 こんなところを誰かに見られたらいろんな意味で恥ずかしい。
 とはいえ、手を振り払うのも、そんな気持ちに至りつつ、
 時折変な声を上げながら、彼についていく。)

ご案内:「転移荒野」から富士 雅さんが去りました。
ご案内:「転移荒野」から萌良 さだめさんが去りました。