2022/08/04 のログ
ご案内:「路面バス/停留所」にレナードさんが現れました。
■レナード > 「ぅえー…………」
ちょっと寂れたバス停留所に、一人の少年が雨宿りに駆け込んできた。
今日も今日とて暑いだけかと思ったら、めいっぱいの夕立に襲われたのだ。
暫く晴天が続いていたから、いつしか天気予報を見て外出することも忘れて、
その結果が雨具ひとつも持ち歩かず、衣服をぐっしょり濡らしての避難である。
「こーんなバケツひっくり返したみたいな雨が降るって聞いてねーしー……
まあ、こういうのは少し待ってたら止んでくれるかな……」
未だ外はざあざあ降り。気温も心なしか少し涼しいくらいに感じられる。
こんなに激しい雨はそんなに長くは続くまいと、少年はここで一時の雨宿りをすることにしたようだ。
■レナード > 「…………くしゅっ」
小さくくしゃみ。
ぶるり。少し身震いしたのちに、ぞわぞわと体に悪寒が走る。
「ぁー………風邪引いちゃいそうだし。
走ってきたとはいえ濡れっぱなしだっけ………」
シャツの裾を、両手でぎゅっと絞ってみる。
水分をたっぷり含んでいたそれからは、ぼたぼたぼた…っと滴り落ちるものがあった。
それを見るなり、わかりやすく嫌そうな顔をして。
「ぅえー。やだなーこれ……
身体にぴっちり張り付いてるなーとは思ったけど、
これってかなりびしょびしょなんじゃ……」
裾の段階でそうなのだ。背中やら胸元やらは言うまでもない。
ふとあることを思いついた少年は、濡れないくらいに停留所の外から顔を出すと、
右見て、左見て、まだ誰も着てなさそうなのを確かめる。
「………よし。
背に腹は代えられんし………」
意を決するように独り言ちてから、上衣を勢いよく脱いだ。
ほっそりした華奢な体が露わになるが、誰も見ていないのだから気にはならない。
そのまま脱ぎ去った服をぎゅっぎゅっと小さくまとめると、両端を掴んで捻るように含んだ水気を絞りにかかる。
「……わー、でるでる……
たっぷりでるじゃん。こんなのほんとに風邪ひいちまうし……」