2022/08/05 のログ
レナード > 「……よし。これくらいかな……」

しぼって、絞って、搾って、水滴一つ出ないくらいにねじって。
お陰でくしゃくしゃになってしまったけどしかたない。
これは明日クリーニングでも出すしかないだろう。

「背に腹は代えられんし、うん。
 風邪ひくよかマシだし……」

改めて上衣を着なおす。しわしわが多いがどうせ一時のことだ。
それよりも…

「……あ、雨が止んでるし」

気づけば雨の切れ間に差し掛かっていた。外は暗いし晴れ間は見えない。
このタイミングを逃すとまた降られるかもと思うと、今この時を逃す気はなかった。

「急いでかーえろっと。あー…やだやだ……」

慌ただしくも身支度をすませ、停留所から出ると、
そのまま一時の雨上がりの空の下を、素早く駆けていったのだった。

ご案内:「路面バス/停留所」からレナードさんが去りました。