2020/06/17 のログ
ご案内:「トコトコ生放送」におこんさんが現れました。
おこん > はいどうも。 リアルロリババアフォックスロリ狐おこんじゃよ。
なんか毎回名乗り間違えるんじゃけど、まあいいじゃろ…。
(画面にはテーブルの前に腰掛けるおこんの姿。
 そして目の前には赤黒い禍々しい箱である。)

というわけで、えーとじゃな。 今回はこれなんじゃよ。
『アルティメット辛い焼きそば 西王母・天厲五残』を食べるんじゃな。
(淡々と語りながら、カップ焼きそばのパッケージを見せる。
 中国風の美しい女神が記載されているそれを容赦なく破り、中のソースを取り出した。)

西王母というのは古代中国の女神様じゃな。とはいえこれは今の姿。
かつては恐ろしい鬼神であったということなんじゃよ。
ここらへんは大黒様と同じじゃのう。マハーカーラなんて恐ろしい名前じゃったわけじゃし。

んで、タイトルにある「天属五残」これは鬼神だった時に司っていたものを指す。
天の厲っちゅうのは災い、天災のことじゃな。
五残とは5つの刑罰を指すんじゃよ。入れ墨、鼻削ぎ、足切り、性器切断、死刑と言われておる。
見てみい、6つのソースがあるじゃろ。 これが6種類の辛さで食べた人を苛むというわけじゃな。
というわけで、これを食べていきまーす。  まあ3分じゃからな、ちょっと待とうなあ。
(カメラの前に並べられる6つのソースが入った袋は、どれも禍々しかった。
 一つづつ指差して名前を読み上げてから、焼きそばのカップにお湯を入れて蓋をした。)

おこん > …まあね、そこで動く骸骨に言ってやったわけなんじゃよ。
「それじゃあ骨折り損だ」ってのう。そしたらあいつ「え?」とかいいおって、
人がせっかく激ウマギャグ言ったのに、「え?」で返すやつが…。
あっ3分しとる。ちょっと待つんじゃよ。
(小粋なトークで3分したところで、焼きそばの容器をもってフレームアウト。
 しばらくして戻ってきてから、茹で上がった麺をカメラに見せる。)

じゃあ、ここからソースを入れていくんじゃよ。
激辛とはいうものの、辛さとうまさを徹底的に極めた!!という触れ込みじゃから、
これらの6つのソースには色々とフレーバーがあるようなんじゃよね。

まず天属…これは天の裁きということで、唐辛子なんじゃな。
次が入れ墨…これは墨になぞらえてイカスミベースの辛いやつ。
鼻削ぎは…これはわさびベースじゃな。鼻に来るからか…。
足切りは…豚足で取っただしベースの辛いやつらしいのう。
性器切断は、これあれじゃな、ホルモンの脂じゃな。
死刑は…言うでもないのう、激辛ソース。

…これ、天属と死刑かぶっとらんか?まあいいか。
(ソースの封を切っては焼きそばにぶちまける。
 6種類を入れ終わったところで、お箸でこねこねした。)

じゃーん、できたんじゃよー。 見てみい、赤黒い…こわ…。
(赤黒い焼きそばは、見た目から危険なオーラを放っていた。
 罰ゲームに使うにも禍々しすぎる逸品である。)

おこん > じゃあいただきます!
(きちんと両手を合わせてから頭を下げる。
 ごそっとお箸で取って、一気に口に入れた。)

…おっごっ、う”ぐ!!! う”う”ぇ、かはっ…!!!
っひっ…あっ、か…きゅ、っひ……ひっ………。
か……はひ……ひゅ……。
(口の中に焼きそばを頬張ったとたん、顔色が急変する。
 そのままテーブルに突っ伏し、弱々しく痙攣しながら微かな笛めいた呼吸を繰り返す。)

*****しばらくお待ち下さい*****
(配信は突如、美しい川を流れるお船の画像に切り替わった。
 動かない映像が続いたことによるAIの判断なのかそのまま1分ほど経過し、やがて暗転。)

『チャンネル登録よろしくニャン☆』
(狐のなにかを捨て去ったチャンネル登録依頼の締め動画で放送は終わった。
 困惑で溢れるコメント欄をよそに、カメラの向こうでおこんは穏やかな顔で気絶していた―――。)

ご案内:「トコトコ生放送」からおこんさんが去りました。
ご案内:「リモート補習「生物」」に朝宮 小春さんが現れました。
朝宮 小春 > 「はい、おはようございます。少し遅れてしまいましたね。」

あはは……、と照れ隠しのように笑いながら慌てて眼鏡を付ける生物教師。
それなりに難しい生物の授業。分からないという意見を受けてのリモート補習。
朝からの予定が、少しだけ遅れての配信開始。

髪の毛がちょっと乱れていたり、ブラウスのボタンが一個ズレているのはご愛敬。
異能も魔術も何もかも使えない普通の生物教師である。
リモート補習とはいえ、その実内容は割とフランク。
生徒の分からないところを聞いてから授業をしたり、質問を受け付けたり、時には暇つぶしをしたり、生徒の今の流行りを聞いたり………。

割と自由なものである。彼女もだいぶ島に染まってきた。

朝宮 小春 > 「………?」
コメントが今日はおかしい。

『焼きそば食べましょう』
『焼きそば』
『お昼は焼きそばで』
『焼きそばがおいしいですよ』
『今のトレンドですよ』

「………………今って焼きそばが人気なのねぇ……そんなことテレビで言ってたかしら?」
はて、と首を傾げる。今の子の流行がわからない系教師。

朝宮 小春 > 「キャベツはあった気がするけど……」
んー、と悩む。彼女の料理の腕前は、現状"普通"だ。可もなく不可もなし。
焼きそばだって作れなくもない。
いきなり授業とは関係ない話にぶっ飛んでいくが、まあいつものことだ。

『焼きそば配信』
『食事風景出しましょう』
『今の売れ筋>>>アルティメット辛い焼きそば』
『他の先生も食べてましたよ』
『寮の郵便受けに入れときますね』
『焼きそばバトンが始まる……』

「ああ、あれね。最近売れてるやつを食べてこう、おいしいー、とかそういう………
 わかるわかる、見たことありますよ、そりゃあ先生だもの。
 でも、それってリアクションの大きい、こう………慣れてる人がやるから面白いんじゃないかしら。」
自然と、そして無意識に先輩をリアクション芸慣れてる人扱いしながら、首を傾げ。

朝宮 小春 > 「あと郵便受けに焼きそば入れるのやめなさい。」
ワンテンポ遅れてツッコミを入れた。

「はいはい、わかりました、わかりました。
 買ってきて食べてみますから。 ………それまでの間に34ページまで進めておいてくださいね。」
頭を押さえてやれやれ、とため息を一つ。

「ただ、そういうのであんまりこう、驚いたりしない方ですから。
 大人ですからね。
 面白くなーい、とか言わないこと。アレも結構傷つくんですから。」
ピシ、っと言い放ってから立ち上がり、そそくさと準備を始める教師。


配信に慣れていないからか、準備中は私室だけを定点カメラで移す光景が流れ続ける。 素人。

朝宮 小春 > 数分後。
思わぬ形で配信は終わることになる。

画面外、配信者としての心構えができていない彼女は普通に出来上がったものを味見したのだろう。

「んぎゅ、っ!?」
画面の左側、見切れたところで変な声がして、どたん、ばたーん! と続けざまに音がする。

「………っか、ふ、はっ………」
荒い吐息と変な声。ずず、ずず、っと近づいてくる音。

「………そ、それでは、その、1時間後くらいに、こたえあわせ、します、から。」
プロ根性という意味ではそうなのだろう。唇を真っ赤にしながら、なんとかそんな声を絞り出して。


ぱたん。その場に倒れた。

朝宮 小春 > You Dead
残念、彼女の冒険はここで終わってしまった。


ここからしばらくは、女教師の失神生配信をお楽しみください。

ご案内:「リモート補習「生物」」から朝宮 小春さんが去りました。
ご案内:「リモート補習「数学」」にレイヴンさんが現れました。
レイヴン >  
リモート補習・数学編。
教師から指名された成績の悪い生徒と、指名されてはいないが復習を希望する意識の高い生徒を対象に行う数学のリモート授業。
当然コメントには数学に関連したワードが、

「……お前らここ何するとこかわかってっか?」

一切ない。
「焼きそば」の四文字がひたすら画面に映し出されている。

「なんだ焼きそばって。もしかしてアレか、なんか郵便受けに突っ込んであったコイツもお前らの誰かの仕業か」

机の上に出すのは、本日三度目にする生徒もいるであろう「アルティメット辛いやきそば」。
「わらわもやったんじゃからさ」と言うメモが張り付けてある。
画面には「おこん先生だ」「おこん先生だよそれ」「道連れおこん……」などのコメント。

レイヴン >  
「アイツか……」

げんなりした顔。
まぁ今日の昼飯をどうしようかとは思っていたのだが。
「食べたら俺ら数学頑張るよ」「俺らも頑張るから先生もがんばろ」「先生のいいとこ見てみたい」と好き勝手なコメントが飛んでくる。

「そこまで言うなら平均90は取ってもらうぞ」

言って立ち上がる。

レイヴン >  
数分後、地獄のような色の焼きそばを前に固まる数学教師の姿。

「――マジか」

呻くように。
これをこのまま食えば死ぬ。
直感と能力が同時に告げている。
もう匂いと言うか立ち上がる湯気が既に辛い。
溜息を一つ吐き、立ち上がってガサゴソと画面の外から音。
戻ってきて机の上に置いたのは、牛乳を二本とマヨネーズ、あと大きなグラス。
グラスに牛乳を注いで、飲む。

「――行くぞ」

気合を入れるように、自分へとそう声を掛け、一口すする。

レイヴン >  
「――っ、ぐふ、ごぁ……ッ!」

押し殺した悲鳴。
口の中を満遍なく針で突き刺されたような刺激。
思わず吐き出しそうになるが、手で抑えて耐える。

「……っ、か、……は……」

襲い来る最早辛さとは別物の何かに必死で耐えながら、牛乳で流し込む。
続いてパチンとマヨネーズの蓋を跳ね上げ、これでもかと焼きそばにぶちまけていく。
焼きそばに掛ける常識的な量の更に倍の量をぶちまけ、ぐるぐるとかき混ぜる。
それを口の中に、

「っ、ぐぅぅぉぁぁ……!!」

さっきよりは多少マシだ。
けれど相も変わらず暴力的な辛さ。
一口食べては呻き、また一口食べては呻く。
コメントは心配する声と称賛する声が半々と言ったところか。

レイヴン >  
――やがて容器の中身は空になる。
それをゴミ箱に叩き込み、牛乳をグラスに注ぐことなく一本まるまる一気飲み。

「――っ、ぁー……」

何か言おうと思ったが喉が痛くて喋れない。
手元のノートに「質問はチャットで対応」と書き、カメラの前に立て、そのまま画面からいなくなる。

「――っそが、あの駄狐っ!」

遠くの方でひどくつらそうな声での悪態が聞こえてきて、そのままマイクはミュートになった。

ご案内:「リモート補習「数学」」からレイヴンさんが去りました。