2019/03/10 のログ
伊従のどか > ほぼ終盤は走りというよりは歩きに近くなっていただろう。
これが市街地ならもっと長く走れていただろが。
それはともかく、名無に抱えられればそれに甘えるよう、体重を任せる。

「うぇ~…………」

死にそうな声で何とか返事をし、そして森を抜ける。

一体何から逃げるために走っていたのか?
もうわすれちまったよ…。

暁 名無 > 多少の怪我も覚悟しつつ、伊従をかばう様に名無自ら先立って地面に倒れ込む。
幸いにも小枝や草が茂るのみで石なども無く無傷での生還を遂げた。

「よぉ、うぇーしか言えてないけど無事か伊従……。」

お待ちかねの休憩タイムだ、と折り重なる様に倒れ込んだ伊従へと声を掛ける。
体勢上、名無が下で伊従が上。いつかの屋上みたいだな、と思ったが。
伊従の置かれている状況、特に衣服が当時とは比にならない程に問題で。

伊従のどか > 「……」

とにかく、しゃべるのも億劫なのだろう。
ぺし、ぺし、と名無の頭を叩いて返事(?)をする。

もはや密着することを憚るのも面倒なほど。
体重はおもいっきり名無にかけて。
汗も名無の服で吸い取ってもらっている。

暁 名無 > 「お、おう……そうか。」

頭を叩かれれば、流石の名無も息が上がったのか深呼吸を始める。
そしてすぐに止めた。汗だく女子高生と密着状態で深呼吸なんて自殺行為にも等しかった、と後悔しつつ。

「動けるくらい回復したら、離れようねー……」

いつかの屋上より柔らかさが段違いに押し付けられた感触に、どんな顔をすれば良いのかもう分からない。
なんか服がめっちゃ伊従の汗吸ってるし、これ着たまま残り歩くの?と涙目にすらなりそうで。

伊従のどか > 「……」

再度、ぺし、ぺしと名無の頭を叩く。
二回叩くのは同意、なのかもしれない。

数分してから、もぞもぞと名無の上で動く。
動けるぐらいには回復したのか、大きなものを当てながら名無しのお腹の上を動く。

暁 名無 > 「お、おう。」

普通、YESが1回じゃないか……?とか変な事を気にしつつ、しばしの間伊従の体重を受け続ける。
重い、って言いたいが言ったら頭殴るって言われているし、どうにもできない。

そうしているうちに、もぞもぞと動き出した伊従に安堵するが、
同時に押し付け具合に強弱が付けられ、堪ったものではないと伊従の肩に手を添えると。

「はい、動けるようになったらパッと離れる離れるー!」

ぐい、とそのまま伊従の上体を起こそうとする。
ついでに自分もそのまま身を起こそうと。

伊従のどか > 「うぇ~……」

残念そうな顔で名無に体を起こされる。
そして名無も上体を起こしてから、少し気付いた顔で

「あ、センセー。
ちょっと悪いんだけど目、閉じててくれる?」

なんてお願いをする。

暁 名無 > 「うぇーじゃないの。」

まったくもう、と伊従を起こしてから自分も身を起こす。
やれやれ豪い目に遭った、と改めて伊従を見れば。

「………ういっす。」

流石に見ては嬉し……いけないものを見た気がして、言われるままに目を瞑る。
……ふりをして薄目で様子を窺う。

伊従のどか > 名無が目を閉じたのを確認し、膝の上をくるりと回って、名無に背を向ける。
自分の服を捲り、下着の位置ずれを直す。
背をむけているため、楽園はみえなかろうなのだ。

ある程度直すと、膝上からもどいて完全に立ち上がる。

「はい、センセー。
目あけてもいいよ」

暁 名無 > 薄目を開けているのがバレていた……と言う訳ではないだろうが、こちらに背を向ける伊従に対し名無は内心肩を落とす。
直後、いやいや、それが普通だから、と自己ツッコミを入れ、ぐるぐると一人で押し問答しつつ。

「お、おう。もう大丈夫か?……大丈夫そうだな」

目を開けていいと言われば素直に目を開けて。
きちんと身形を整えた伊従に、こくん、と頷いてから自分も立ち上がるのだった。

「さて、こっからはもうちょい慎重に進むか。
 とはいえ、危険な所はもう無いとは思いたいけど……。」

伊従のどか > 「は~い、もうこんなことコリゴリ~。
温泉につくまではもう歩くだけがいいでーす」

疲れた顔をしながらストレッチ。
歩く準備を行い、いつでも行けるようにする。

「あ、と。
そうだセンセー。
ちょっと言わなきゃいけないことがあるんだけど」

暁 名無 > 「さんせーい。
 流石にもう走りたくないわな。要らん体力使うし……。」

同意しながら地面に転がった際に付いた汚れを叩き落とす。
また茂みを切り拓いていかないとだめだろうかなー、と考えていたところで声を掛けられて。

「え。
 今このタイミングで“言わなきゃいけないこと”なんてヤな予感しかしないんで聞きたくないんだけど。

 ……な、ナンデショウカー?」

伊従のどか > 1歩2歩と近づき、満面の笑みを浮かべつつ。

「色は青、ですよ?」

服をずらし、ちらりと下着を魅せる。

目を開けていたことはばれていたらしい。

暁 名無 > 「お、おう……青、か。」

なるほど、と何がなるほどなのかさっぱり名無自身も分からない返事をしつつ。
耳まで赤くなりながら先に行くぞ、と再び先陣を切って歩き出した。
薄目なのやっぱりバレてたかな、と内心穏やかでないものを感じつつ。

「それでも、自分から見せて来るやつが居るか。」

ぶつぶつと伊従に向けて文句を言いつつ。
しかししっかり見てた方も見てた方である。

伊従のどか > ケラケラ、ウケウケ。
照れたような仕草をする名無に声を出して笑い。
その様子が可愛かったのか、後を追いかけ、腕に抱き着きながら問いかける。

「ね、センセー。
明日は何色だと思う?
当たったらごほーびあげよっか?」

完璧にからかいモード。

暁 名無 > 「ばっ、知らね、知らねえよそんなのっ!
 何だよごほーびって!要らんから!
 くっつくな、離れて歩け、鉈振り難いだろ!」

腕に抱きつかれれば耳まで赤いまま振り払おうと試みる。
大人をからかうんじゃありません、なんてテンプレセリフを吐きつつ、時折鉈で道を切り拓く。

一方でここまで元気なら、残りは楽勝だろうな、などと伊従の様子を見て多少安心した様で。

伊従のどか > 胸に振り払おうとする腕が当たり、おっとっと、よろけながら離れる。
まぁ鉈を振ってるそばに居ると危ないからね。
素直に少しだけ離れる。

「えー、そう?
じゃあべつにいいけどー。
早く温泉につかないかなー!」

名無の反応をみて楽しみつつ、切り開かれた道を進む。
宿についたらとりあえず真っ先にお風呂、だろうか。

暁 名無 > 「まったく、こっからは休憩なしだからな!
 元気になったらなったで面倒臭いったらありゃしねえ。」

ぶつぶつ。ぼやきつつも鉈を振るう腕は正確に必要な小枝や葉を叩き斬る。
そうこうしているうちに、辺りに蒸気が立ち込め始めて。

「お、そろそろか。がんばれ伊従、あと1時間ほどだ。」

すん、と鼻を鳴らしてから鉈をしまう。
草木が減り、岩肌がむき出しになった中をするすると歩いていく。

伊従のどか > 「うぇ~、あと一時間……。
ん、でもゴールがみえてるだけまだましかぁ。
よし、がんばろがんばろ~!」

何度か岩に手をついたり、息を荒げながら樹に寄りかかったりするが
それでも懸命に登山する。
しかしこんな山奥に宿があるというのもすごい話だ。
人がくるのだろうか。
なんて思いつつ。

暁 名無 > 「ほーら頑張れ頑張れー。
 温泉着いたら俺の身体触る権利をやるぞ。」

伊従がへばりそうになる度に足を止めて振り返っては応援する。
果たして名無の身体に触れることに何の魅力があるというのかは分からない。

今はとにかく、最終目的地へと辿り着くべくひたすらに歩いて、登って。
そしてようやく登りつめた先で、その宿は姿を現した。
湯気に包まれた中に朱色が目立つ、大きな宿泊宿。
山を背に泰然と聳える姿はこの世界の物とは思えないほど。

伊従のどか > 「センセーのへんたーい!すけべー!えっちー!
そんなので私が誘惑されるなんておもったら大間違いだからー!
それはそれとして触るけどー!」

権利?そんなものいらない。
なぜなら関係なく触るから。

そしてようやく宿が見えたころ。
ぺたりと座り込む

「もう、いっぽも、うごけない……」

暁 名無 > 「結局触るんじゃねえか。」

あんな風にまさぐられれば、多少は餌として効果があるのではと思うのが道理というもの、とは名無本人談。
筋肉フェチなんて厄介な性癖持ってんだなあ、と何だかよく分からない感慨に浸ったのも良い思い出である。

「あと一頑張りなんだけどなあ……しゃーない、ほら。」

背負っていたリュックを前に回し、伊従に背を向け腕を広げる。

「おんぶ、してやるからさっさと宿まで行くぞ。
 こんなとこで時間食われたら堪ったもんじゃねえ。」

伊従のどか > 「すみません……後お願いします……」

よじり、よじり。
名無の背中を登って、おんぶをしてもらう。
いやもう、ほんとむり。
明日はずっとお風呂につかっているかもしれないレベル。

暁 名無 > 「途中でだいぶ元気になったから行けると思ったのになあ。
 ま、初めてにしちゃ上出来だな。別にお前さんは授業受けたいわけでもねえんだし?」

流石に散々な目に遭ってまでこのレクリエーションを再度味わいたくはないだろう。
伊従を背負って岩肌を下りながら、上手いことバランスを取りつつ名無は肩越しに振り返る。

「ところで疲れただけ、だよな?
 どっか挫いたとか痛めたんじゃねえよな?」

伊従のどか > 「ん、大丈夫大丈夫。
挫いたりはしてないよー。
センセーは……私が心配する意味はないか。
今日はありがとうございます」

背中にしがみつきながら、ちゃんとお礼はいっておく。
いろいろたすけてもらったしね。

暁 名無 > 「おうとも。
 ……ま、怪我が無いなら良いんだ。
 じゃ、一気に下りてくからな、しっかり掴まっとけよ。」

こう、ぎゅむっと。ぎゅむむっと。と、擬音付きで促しながら岩の上から下方に見える宿を見下ろすと、


跳んだ。
一瞬の無重力状態の後、すぐに自由落下が始まる。
そこからは岩肌の斜面を滑って、跳んで、の荒業移動だった。
きっかり3分後、山の斜面を転がるよりも危なっかしい方法で一気に下りてきた名無と伊従は無事、生きて温泉宿の前に辿り着いていた。

伊従のどか > 「え?一気って――」

――声を上げることはなかった。
いやだって危ないし。
ただ、大変驚いて、おもいっきり名無センセーに抱き着いたが。

宿が目の前になったころには、

「ゆ、遊園地の絶叫より怖かった……」

がたがたと体を震わせるのどかがいた。

暁 名無 > 「ふぅ、楽しかったぁ。」

ガタガタ震える伊従をよそに、大変満足げにしている名無。
流石に同意を求める様な事はしない。見るからに楽しそうには見えないし。

「さて、無事に宿にも着いたし、今日の残りと明日は温泉三昧だ。
 ほら伊従、しゃんとしろ、しゃんと。」

ぽんぽん、と肩を叩いてから宿へ向けて歩き出す。
ここは料理も美味いんだぞー、と楽しげに中へ。

伊従のどか > 「あんな降り方するなら先に言って欲しかったんだけどなー!!」

名無に文句をいってべしべしと叩きつつ。
ともあれ、今日明日は温泉三昧だ。
贅沢の限りを尽くそう。


なお、帰りのことは考えないこととする。

ご案内:「農業区・少山」から伊従のどかさんが去りました。
ご案内:「農業区・少山」から暁 名無さんが去りました。