2020/09/03 のログ
池垣 あくる > 「えっと……恐縮、です……」

おずおずとマイクを置く。
――もともと、あくるは大体のことは器用にこなす素質がある。
それ故に、槍以外には熱狂できず、こうなってしまったのは皮肉ではあるが……。
とまれ、ハードルを一つ乗り越えたという表情で周囲を見渡す。

「次は、どなたがお歌いになるのでしょう?」

園刃 華霧 >  
「ドー見てモ、からカって遊ンでんダろ…」

いや、分かっててやってるからなコイツ。
意外に性格悪いよなりおちー


「まッタく、鉄火巻メ」

伊都波 凛霞 >  
「レイチェルさんとかぎりんでデュエットとかどーです?」

選曲ユニットを片手ににこにこ

織機 雪兎 >  
「――お、デュエット???デュエット?????」

二人のデュエットと聞いて、マイクを両手に持って二人にずずいと。

神代理央 >  
「気遣い気遣い。もうめっちゃ気遣い」

雑に答えながらレモンのかけられた唐揚げを頬張る。実はレモンOKな少年は、特に気にする事は無い。唐揚げ美味しい。
とはいえ、こうも雑――もとい、揶揄える相手は彼女くらいなので、ちょっと優しくしてあげた方が良いのかなと思案顔。


「誰が鉄火巻きか誰が!」

思わず突っ込んでしまった。そんな寿司ネタみたいな二つ名は悲し過ぎる。

レイチェル >  
「……お、おう!?」

突然の振りに、思わず目を丸くするレイチェル。
まさかそんな振りが来るとは思ってもいなかった。

――デュ、デュエットか……。

デュエット、とは言っても……
華霧はどんな曲を知ってるんだろうかと。
華霧の方に顔を向けて、聞いてみる。

「華霧、何歌う?」

織機 雪兎 >  
「鉄火巻の支配者!!!!!!! 寿司奉行みてぇ!!!!!!!!!!!」

次々と鉄火巻を量産していく彼の姿を想像し、ゲラゲラとソファ上で笑い転げる無法少女であった。

伊都波 凛霞 >  
「ふふ、デュエット曲でなくっても二人で歌う、って楽しいですからね」

クス、と眼を丸くしているレイチェルに微笑んで

「…あ、あんまり誰かの二つ名を馬鹿にはしないであげて……」

茶化され、笑われている理央がなんだか他人事ではなかった

園刃 華霧 >  
「……」

視線がそれた時に唐揚げにこそっとタバスコでも仕込んでやろうか、と思うがやめる。


「……デュエット?」

お、おう?
まさかこっちに飛んでくるとは思わなかった。
さて、歌ってあんま興味ないんだよなー……

「アー……ン―……
 チェルちゃん、何かあル?」

正直、知ってる曲があってもタイトルとか分からない。
しょうがないので、振りを振り返す。

神代理央 >  
「デュエットですか。先輩と園刃って組み合わせがちょっと予想外ですけど、是非聞いてみたいですね」

にこにこ、と笑いながらふと気づく。
キッドも持流も帰ってしまった今、男子は己だけでは…?

「今度織機の教科担当に話に行かなきゃな。同僚を笑う様な風紀委員に委員会活動の単位が必要か直談判しに行かないと」

めっちゃ真顔。やっぱ優しくするのはやめよう。

織機 雪兎 >  
「おいばかやめろ。地味にダメージのデカいのはやめろ」

本気か冗談かわからないのはやめろ。
真顔で抗議。

レイチェル >  
「えーっと、それじゃあ……」

振りを返されて、考える。
華霧が知っていそうな曲って、何だろう。
そもそも、華霧って歌に興味があるのかな、などと内心で思いつつ。

いや、それでも、もしかしたら――あった。

それは風紀委員会における『テーマ曲』とも言われる歌。
風紀関連の行事、イベントで歌われることもある、その曲は。
軽快な音楽というよりは、校歌に近いノリではあるのだが……

「……これなら、いけるか?」

そう聞きながら、華霧の顔を見る。

神代理央 >  
「全くですよ…。先輩の様に、カッコいい二つ名ならまだしも、私なんて異能名其の侭ですからね。もうちょっと手心を加えて欲しいものです」

ぷんぷん、としながらも庇ってくれた伊都波に頷く。
神代理央は『黒い灰被り姫』をカッコいい二つ名だと思っている。
強調すべき案件なので、再確認。再確認。


「…しょうがないな。今、2アウト2ストライクだからな?」

何が、とは言わずに。にっこりと織機に微笑む。
瞳の奥は、微妙に笑っていない。

園刃 華霧 >  
「ン、あー……ソレな。
 それナら、マあ……"味わった"コトあルけど……」

いや、いいんだけど。
そんなでいいのかな?
まあチェルがいいっていうならいいんだろう、と納得する。

「ま、いけルよ。」

織機 雪兎 >  
「お、決まった決まった?」

コーラでポテトを流し込みながら、曲が決まったらしき二人の歌を待つ。
マラカスとタンバリンスタンバイ。

レイチェル >  
「よし、じゃあ歌おうぜ、一緒に」

笑顔でそう口にして端末を操作し、曲を登録する。

――どんな曲だっていい、一緒に歌えればそれで、楽しいんだ。

笑顔で、華霧にマイクを渡す。

「じゃ、いきますか!」

曲が流れ始める。
決して派手ではないけれど、落ち着くメロディである。
そして、この場に居る誰もがその曲を知っていることだろう。

園刃 華霧 >  
「ンー…」

さて、とマイクを受け取って立つ。
アレは……ああ、で、ああで、こうだった、な。

声は……まあ、それなりに出るだろう。

準備はできた。

神代理央 >  
「…この曲、カラオケに入ってるんですね…」

いやまあ、常世学園だし当然と言えば当然だろうが。
マジか、みたいな表情を浮かべながらも、素直に傾聴の姿勢を取るだろうか。

池垣 あくる > 「(……わくわく)」

演歌以外の他人の歌を聴くのも、本当に珍しい体験だ。
そわそわしながら、楽しそうに傾聴の体勢に入る。

伊都波 凛霞 >  
「──かっこ…いい…?」

黒い灰被り姫が?
後輩の意外なセンスに少し驚く

「もしかして校歌なんかも入ってるのかな…」

さすが常世のカラオケボックス。カバーする範囲がすごい

レイチェル >  
「あー…」

こほん、と一つ息を吐いて声を整える。

「――――~~♪」

歌い出しは、リードするように歌声を響かせていく。
歌声は普段の彼女のそれとは打って変わって、
純粋無垢な少女を思わせる可愛らしくも、清々しい声色である。

そうしてレイチェルは、華霧の方へちらりと視線を向ける。

織機 雪兎 >  
「そうだよリン先輩の二つ名カッコイイよ」

カッコいい。

園刃 華霧 >  
と、歌いだしをもってかれた。
じゃあ追っかけで行きますか。

輪唱っていうのか、少しずらしたスタートで

「「――――~~♪」」

紡ぎ出される旋律は、普段の少女と違う調子。
何処かで聞いたような いつか聞いたような

しかし元々の少女のものであるように
しかし小さな子どものように

スピーカーから よく流れた 
聞き慣れた ソレのように

織機 雪兎 >  
「ウッ!」

心臓を抑えて蹲る。

伊都波 凛霞 >  
「うう…人違い…ということにしておきたかった……」

恥ずかしい、と顔を真っ赤にさせて俯く

……が、目も覚めるような可憐な歌声に、顔をあげる

え、これレイチェルさんの声?と思ってしまうような……

神代理央 >  
「…カッコよくないですか?『黒い灰被り姫』」

彼女の反応を見ると、どうにも彼女自身はそう思っていない様な。
不思議そうな表情で首を傾げながら、真顔で尋ねてみる。


「………へえ…?」

凛々しいレイチェルのイメージから思いもよらない可愛らしく、清々しい声。それに続くのは、普段の園刃とは違う、耳に良く馴染む様な歌声。
背凭れに身を預け乍ら、静かに二人の歌に聞き惚れているだろうか。

レイチェル >  
「~~♪ ~~っ♪」

少しばかり堅苦しい歌を、二人の歌声で緩和させていく。
リズムを合わせるように、その感覚を確かめるように、
華霧の歌声に調子を合わせて、レイチェルは声を紡いでいく。


――いや。

――いやいやいや。

――なんか、考えてみたらすっげぇ恥ずかしくないか、この状況。

歌っている内に、ちょっと耳が垂れ下がってきた。
とりあえず華霧から目を離して、周囲の皆をちらりちらりと見渡しつつ。

織機 雪兎 >  
「ッ!! ッ!!!!」

胸を抑えてソファの上で転げまわっている。
とうとい。

園刃 華霧 >  
「~~♪ ~~っ♪」

合わせる、というより
重ねる

みながよく聞いた 手本に重ねる
彼女の歌声なのか
手本の唱歌隊の声なのか

チェルの声が重なって
ソレは確かに綺麗な歌として響く

まあ、悪くないんじゃないかな?

伊都波 凛霞 >  
どことなくぎこちないような、気恥ずかしげなような
そんな様子のレイチェルがやや新鮮で、スマホで動画を撮ったり何かしつつ、楽しんでしまう
こういう平和な側面の記録を残しておくのもいいじゃないか

それはそれとして、二人が肩を並べて歌を歌っている様子が、なんだかもうそれだけで、嬉しかった

伊都波 凛霞 >  
「カッコいいかどうかは置いといて…言われるのはなんかものすごく恥ずかしくて無理…。
 自分で名乗るとかもっと無理」

不思議そうな顔をしている理央後輩に視線を送る
本気で恥ずかしいのか、まだ顔が赤い

顔の熱を冷ますようにジンジャエールを一気だ

レイチェル >  
「――~……♪」

曲が、終わる。
隣で歌う華霧の声は初めて聴くものだった。
よく聞いた、馴染みのある声のようでもあり、
彼女の声のようでもある。
考えてみれば、不思議だった。
でも。

――そんなことより一緒に歌えたことが嬉しかった、かな。

って。

「……っておい! 何動画撮ってんだよ、凛霞~!
 ……あとゆっきーはどうした」

歌い終えてすぐさまツッコんだ。
全く気付いてなかった。
そして。

「……あー、その……ありがと、華霧。
 すごく、楽しかった」

華霧の方へと顔を向ければ。
ぎこちない感謝の言葉だったかもしれないけれど、
そんな言葉を彼女へとかけた。

織機 雪兎 >  
「んんん、んんんんん……!」

胸を抑えてソファの上で丸くなってしまっている。
耳孕みそう。

伊都波 凛霞 >  
「ふふ。こういうの残しておきたいじゃないですか」

幸せな記憶、記録
そんなことがあってはいけないとわかっていつつも、風紀委員は危険な職務
この中の誰がいつ欠けるか…なんてことはわからない──

悪びれもなく動画の撮影を終えて、満足げに微笑むのだ

園刃 華霧 >  
「――~……♪」

そういえば、チェルの声もちょっと違うな?
まあ、いっか。
そう思った頃にはもう曲が終わっている。

ああ、そういえば終わりか。

「ット……」

点数は……まあいいか、別に。

「ゆっきー、生きテっか? 死ぬナ、傷は深いゾ?」

なんか悶てるから声をかけておく。

「あ、リンリン。あとでソレちょーダい」

けらけらと笑う。

「ァ―……ン。
 アタシも、まあ楽しかったよ」

チェルの礼に言葉を返す。

伊都波 凛霞 >  
「じゃあ次はゆっきーと神代くんでデュエットかな? 二人仲良さそうだもんねえ」

にこにこ笑いながらマイクという名の爆弾を二人へ投下する

織機 雪兎 >  
「おっいいぞ?」

にゅっと復活。

「りおりん何歌える?僕はこれとかこれとかこれとかこの辺いけるけど」

どれもこれも熱血スーパーロボットアニメの主題歌とかばっかりである。

神代理央 >  
「……へえ?そうなんですか?本当にカッコいい二つ名だと思うんですけど…。何より、先輩が恥ずかしがっている姿を見られるのは、貴重なので是非広めていきたいですね。『黒い灰被り姫』」

飲み物を流し込む彼女の姿を、珍しい物を見たと言わんばかりに眺めながら、ちょっと揶揄う様な口調で言葉を返して。


「お疲れ様でした。先輩と園刃って意外な組み合わせでしたけど、何というかこう…息ぴったりでしたね。流石です」

ぱちぱちと拍手しながら、二人に声をかける。
綺麗に"噛み合って"いた二人の歌声に、素直に賞賛の言葉を投げかけるだろう。

伊都波 凛霞 >  
動画をチェックする
サムネイルには仲良く、片方は気恥ずかしげに肩を並べ歌う二人の姿
ああ、こんな光景が、やっぱり見たかったんだって。目を細める

「じゃ、かぎりんにあとで送っておくね」

愉しげに笑っていた、が…そこで理央からの追撃迫る

「う、ぐ、うー…神代くんが復帰したからもうよくない…?」

意図的に広まるようにしていたのは抑止力の観点からであってしてもごもご
顔を隠すように、ジンジャエールちびちび

園刃 華霧 >  
「……まー、アレ。正体は知ラれてナイっぽいカら安心シな。
 アタシがそう?って聞かレたりシたし。シンデレラ」

リンリンに慰めになるのかわからない言葉をかける。

神代理央 >  
「え、デュエット…こいつと………?マジで言ってます…?」

驚愕と困惑と猜疑が混ぜ込まれた表情で、茫然と伊都波に視線を向けた後。


「……え、何でお前そんな乗り気なの…こわ…。
ん、んー……わかんないのばっか……あ、これならわかる」

うんうんと唸りながら指で指し示したのは、唯一知っていた熱血系のゲームの曲。ゲーム好きなクラスメイトが『良い曲だから!』とCDを押し付けてきた曲。

「…これならいけるけど…大丈夫か…?」

ちょっと自信無さげに、織機に首を傾げてみせるだろうか。

織機 雪兎 >  
「え、だって誰かと歌うの楽しいじゃん」

ウッキウキで曲を探す。
好きな曲を出してきてはこれはどうかあれはどうかと聞いていく。

「お、まじ、いける? じゃーこれいこー」

昔のスーパーなロボットのゲームのOP曲。
ぽちぽちーと端末を操作すれば、やがて熱苦しいイントロが流れ始める。

「んー、あっあー、んん、よし」

そして曲が始まる。

神代理央 >  
「先輩に負担をかけるのは本意ではありませんが、抑止力の観念から言えば二つ名の知られる委員が増えるのは好ましい事です。
つまり、『黒い灰被り姫』はぜひとも広めていきたいですし、先輩が落第街の脅威足り得る事もアピールしていきたいですね」

ちょっと楽しくなってきた。
それを顔に出す事は頑張って耐えている…耐えている…?

レイチェル >  
そのまま、すすすとソファへと戻っていくレイチェル。
ソファに座れば、ちょっと氷が溶けてしまったジンジャーエールを
一気に口へと注ぎ込んで、ごくり。ちょっとだけ顔の熱が冷めた
気がする。

「あー……凛霞、オレにも送ってくれる?
 まー、その……平和な時間を、大切に取っておきたいからさ」

こっそり、お願いをする。
その理由もまた、真実である。
レイチェルもまた、凛霞と同じ考えを持っていたのだ。

「さて、っと! 二人のデュエットか、面白そうだなこいつは」

そう口にして、マイクを持つ理央とゆっきーの姿を見守る。

園刃 華霧 >  
「……いヤ、これ面白いナ?」

よし、動画撮影準備だ。
ゆっきーとりおちーとかなにこれ、鉄火の風雲児とかそんな?

伊都波 凛霞 >  
「はい、もちろん。普段から忙しい風紀委員にとっては貴重ですから」

レイチェルの要望にも快く答え、笑顔
こういった幸せを切り取ったような時間
それを思い出せる、取っておく…きっとそういうのは、大事なんだ

おっと、続く二人も撮影…は、かぎりんがしそうだから任せておこう

伊都波 凛霞 >  
そうか、バレてないのか…なら大丈夫、か…?
かぎりんにシンデレラと呼ばれてまた恥ずかしい思いをするわけだが
理央もそれに続くように、継続して欲しいという旨を伝えられる

「…じゃあ、まあ…たまにくらい、なら…?」

名前が風化しない程度の感覚なら…いいか…
半分諦めの境地だった

神代理央 >  
「……じ…自信は無い…けど…」

一度飲み物で喉を潤して、あーあーと喉を慣らして。
そろそろとマイクを手に取ると、スピーカーから流れだした音楽に合わせて口を開き――


「………――~~~♪」


荘厳とも言える出だしから始まるのは、ゲームソングにしては些か堅苦しいまでの歌詞で有名な曲。
天命を受けた戦士が、未来と世界の為に戦う咆哮の曲。

本来であれば、己が歌うパートは力強い男性のパートではあるのだが――カウンターテナーに近い音程の少年は、力強さというよりも寧ろ情緒的に、歌い始めるのだろうか。

織機 雪兎 >  
「~~~~~~!!」

マイクを握りしめてまさに咆哮するように歌う風紀の最終手段。
しかし下手ではなく、むしろ女性らしからぬパゥワーのある、伸びのある高音。
特筆するほど上手いわけでも無いが、楽しそうに歌っているのがわかる歌声だろう。

レイチェル >  
「へぇ、何か熱い歌だな」

聞いたことはないが、好きなタイプの曲だ。
そして、二人の歌声もまた、好ましい。

「すげーいいぜ、二人とも」

二人の後輩の歌声に、頭と手元でリズムをとって。

園刃 華霧 >  
「なーンだろ。
 元々勢い一杯、ナ歌なんダろーナ。
 ゆっきーのパワーとりおちーのヘロッと具合が上手いことアってンな」

動画に音が混じらないように、ちょっと控えめに感想を漏らす。
音にかき消えて、聞こえないかもしれないけれど。
別に誰かに聞かせるものでもないし、いいか。

伊都波 凛霞 >  
うーんゲキアツ曲
そして理央とゆっきーの対比がなんだか面白い

タンバリンを借りてシャンシャン♪とリズムに合わせて囃し立てる

「神代くんかっこいー、ゆっきーも素敵ー♪」

完全にカラオケ大好き女子

神代理央 >  
男性でありながらカウンターテナーの少年と、力強く歌い上げる少女。
オーディエンスに向けて楽し気に歌い上げる彼女を支える様に、細かく音程を合わせながら声を出す。
少年と少女の歌声は本来逆の立ち位置。しかし、逆の立ち位置だからこそ、不思議と二人の歌声は噛み合い始めるのだろうか。

「――~~~♪」

時折、織機に視線を向け、彼女が盛り上がるタイミングで音程と声量を調整する。
『二人で一曲』というものを完成させるかの様に、次第に少年も声を張り上げていくのだろうか。

織機 雪兎 >  
なんだ急に三回連続で見つめてきた。
しかしまぁそのアイコンタクトの意味を分からないほど頭ゆっきーなわけでも無い。
こちらも三回連続で見つめてタイミングを調整しつつ、ラスサビに突入。

「~~~~~~~~~!!!!!」

微妙にねっとりしつつも熱量に溢れた歌い方で、最後のフレーズを無駄に長いロングトーンでシメ。
曲の最後のリズムに合わせて拳を突き上げ、フィニッシュである。
一曲歌うだけで汗だくになってしまった。

「――あぁ~~~~~~~~!」

そして崩れ落ちる。
歌っているうちにゲームの内容を思い出して感極まってしまったらしい。

園刃 華霧 >  
「ゆっきー? ゆっきー?
 おーい?」

歌を歌い上げて、崩れ落ちたんだけど。
大丈夫か? 
そこまで入れあげることのない自分にとっては、ちょっと衝撃的だ。

伊都波 凛霞 >  
まさに熱唱、といった様子のゆっきー
そして美しく歌い上げた理央に惜しみなく拍手を送る

「ふたりともすごいすごい!
 息ぴったり、だったねえ」

ぱちぱちと手を叩きながらそんな感想
普段のやりとりでよく衝突しているのを見かける二人ではあったけれど、
こういうのを見せてもらえると、単なるじゃれあいなんだなあというのがわかる …たぶん

伊都波 凛霞 >  
「よーし、じゃあ次はもういっちょー私が…」

一巡したと思えば即座にマイクを掴むカラオケ大好き少女、凛霞

そうしてこの会が終わるまで、場を盛り上げ続けたことだろう
危険や不穏と隣合わせの風紀委員の日常、その幸せな一コマを切り取った動画は、きっと永久保存版だ

ご案内:「カラオケ「まぬるねこ」パーティールーム」から伊都波 凛霞さんが去りました。
神代理央 >  
「――~~~っ!!」

最後は彼女に合わせる様に熱唱、絶唱。
綺麗に歌を仕上げて、ゆっくりと唇からマイクを離すと――

「……お…お粗末様…でし…た…」

此方は純粋な体力の問題で。
ばたり、と椅子に倒れ込む様に座り込んだ。

織機 雪兎 >  
「いやうん、だいじょうぶ、ちょっと思い出して……」

あのゲームは控えめに言っても最高だからな。
顔を覆ってしばらくプルプルしていたが、やがて復帰してきた。

「リンセンパーイステキーカッコイー!!」

などとカラオケに興じたり料理を食べたりおしゃべりしたり。
先輩や同僚、後輩たちと親睦を深めていったとか。

カラオケが終わってから家に帰り、机の上に広がっている手付かずの課題に崩れ落ちたことは言うまでもない。

ご案内:「カラオケ「まぬるねこ」パーティールーム」から織機 雪兎さんが去りました。
池垣 あくる > 「(……たのしい)」

なんとなく、そう思った。
上手い下手はどうでもいい。そう、それはどうでもよくて。
ただただ、同じことをするのが、とても楽しかった。

そして、なんとなく、思ったのだ。

こんな風景を、守りたいな、と。

静かに決意を漲らせながら、不器用にその場を楽しみ尽くしたあくるだった。

ご案内:「カラオケ「まぬるねこ」パーティールーム」から池垣 あくるさんが去りました。
レイチェル >  
「いやー、ほんと良かったぜふたりとも!」

歌が終われば、ぱちぱちと惜しみない拍手を送る。

――ああ、幸せだな。

本当に、幸せだ。
いつも忙しくしている皆が、
こうして平穏な日常を過ごしているのを見るのは。
そして、皆が自分のことを、心配してくれる。
声をかけてくれる。
だからきっと、立ち上がれる。
歩き続けられる。
悩みながら傷つきながら、それでも、きっと。


そして、自分自身も。
大切な皆と、十分に平穏な日常を、楽しませて貰った。

戻って、来られたのかな。
戻って、来てもいいんだな。

神代理央 >  
無事に歌いきった代償は、残っていた体力を殆ど失う結果で終わった。
とはいえ、こういう経験も悪くは無い。というよりも、2年生も半分終わってようやく『学生らしい』事をして、楽しんでいる気がする――

「……こういう生活も、悪くない、のかな」

そうして、その後も先輩同僚後輩とカラオケだの食事だのを楽しんで。束の間の休息を、大いに満喫するのだろう。
この思い出があれば、また『鉄火の支配者』として立つ事が出来るのだから――

ご案内:「カラオケ「まぬるねこ」パーティールーム」から神代理央さんが去りました。
園刃 華霧 >  
「ヤー、よくヤったなー。
 なンだ、結構息あっテるじゃン?」

けらけらと笑う。
まあ、掛け合い漫才みたいな二人と思えば息も合うだろう。

……いや、この場合、アタシもそこに入りそうでやだな

こういうところで歌うのも割と初めてではあったが。
まあ、悪くはないな。

「サ、て。
 やッパ、休みはこーデなくっちゃナ!」

にしし、と笑った。

レイチェル >  
そうして風紀の皆とカラオケを楽しんだ。
最後は皆にお礼を言って、頭を下げて。

――皆、ありがとう、本当に。



その帰り際。
お休みの日の、その終わり。
店を出る時に、ちょうど華霧と二人きりの形になった。
皆は既に、店を出ている。
最後に少しだけでも、声をかけたい。
そう思ったから、華霧の方へ向いて、言葉を紡ぐ。

「それじゃ、華霧。
 本当に、今日は来てくれて、ありがとな。
 その……ほんとに、嬉しかった」

少し申し訳無さそうに笑い、声をかけた。

園刃 華霧 >  
「ン。
 だって、そりゃ……
 レイチェルの退院祝い、だろ?
 まあ……つっきー先輩の後押しあったのも嘘じゃないけど。
 別に、来るのは……当たり前だろ?」

ありがとう、というその言葉。
けれども、それは当然のことだった。

だから、返事はそんなモノ。


「マ……アタシも、悪くはなかったよ。
 いや。楽しかった」

にしし、と笑う。

レイチェル >  
「真琴の? そうか……そう、なんだな」

その名前を聞けば、少し複雑そうな表情になりつつ、
それでも、ふっと口元に笑みを見せて。

「色々、気にして……考えてるんじゃないかって思ってな。
 だからもしかして、
 今日は会えないんじゃないかっていう思いが、
 正直言うと少しあったんだ。
 
 それでも信じて、ドアを開けた時にさ。
 居てくれて、嬉しかった。
 一緒に歌えて、楽しかった。

 ……今日華霧が来てくれたことは少なくとも、
 オレにとっては『当たり前』じゃないんだよ、華霧」

自分にとっては、そんなありふれたものじゃないんだ。
この日に、華霧と会えたことは。


「うん、楽しかった。また、一緒に遊ぼうな」

へへへ、と笑う。

園刃 華霧 >  
「あれ? そういえば、部屋借りてるって話してなかったっけかな。
 まあ、うん。そんな感じ」

何がそんな感じ、なのかはよくわかってないが。
ひとまず大事な報告はする。
吹きさらしの路地とかに住んでるわけではない、は言っておかないと。

「ぁー……んー……
 まあ……気にしてないかって言われりゃ……
 そりゃ、まあ……ちょっとは、な。」

それは偽らざる気持ち。
隠さないで吐き出しておく。

「ただまあ、それとこれとは別だろ?
 なにを先にするか、だ。
 それは『当たり前』だよ、やっぱ」

そこは、喜ばしい方を優先したわけだ。
勿論、そうじゃないものも忘れはしないけれど。

「ん、そだな。また、遊ぼう」
 
変わらず、にしし、と笑った。

レイチェル >  
「そ、そいつは聞いてねーよ、その話は……
 ま、ある程度ちゃんとした所に住んでるなら良かった。
 真琴には、よろしく言っておいてくれ」

でも、そうなると色々と頷ける。
花のことも、クッキーのことも、おめかしのことも。
なるほど、全てが繋がった。

「……わかった。
 その上で『当たり前』って言ってくれるんだったら、
 そんなに嬉しいことはねぇよ」

少しだけ、耳が下がる。
穏やかに微笑んだその目は、眼前の少女をしっかりと
見つめて。


「ありがとうな、華霧。楽しみにしてる」

今一度、その言葉を贈った。
そうして何もなければ、
クロークを翻して女子寮へ向けて去っていくことだろう。

園刃 華霧 >  
「ん、ちゃんとよろしく言っておく。
 ……なんなら、言いに言ってやったら?」

へらっと笑う。

「ん、アタシも楽しみにしておくよ。
 この先の色々も、な」

色々なことを破綻させたのだ。
この先、ちゃんと取り戻してもらわないと困る。

それをどうするか。
本当に楽しみだ。

そうして

二人は別れてそれぞれの家路につくだろう。

ご案内:「カラオケ「まぬるねこ」パーティールーム」からレイチェルさんが去りました。
ご案内:「カラオケ「まぬるねこ」パーティールーム」から園刃 華霧さんが去りました。