2020/12/29 のログ
ご案内:「伊都波家・浴室」に伊都波 凛霞さんが現れました。
伊都波 凛霞 >  
髪をしばっているリボンを解いて、するりと服を脱ぎ去り下着姿に
後手でフックを外して生まれたままの姿になれば浴室へ…

「はー…さむさむ、冷え込んできたよね…」

シャワーで身体を流し、長い髪を丁寧に指で梳かしながら洗ってゆく
色々が終われば髪をアップにまとめて、広い湯船へ

少し冷えた身体に熱が染み渡って、ついつい、はぁっと声が漏れ出てしまった

「あーきもちいい……はるかもはやく入ろう?冷えちゃうよ?」

そして、最愛の妹へと声をかけるのだ

ご案内:「伊都波家・浴室」に伊都波 悠薇さんが現れました。
伊都波 悠薇 > 「わ、わかってるよ」

そう、わかってはいる、のだけれど。
やはり気が引ける。この年になってもまだ仲良く一緒に入浴はする。

そう、するのだけれど。

やっぱりどうしても。姉のスタイルという圧倒的存在があるわけで。
入るのは何時も遅くなるのである。

「も、もうチョット、身体、洗う、ねっ」

逃げの一手。まだ現実を直視したくないお年頃であった。
姉より、遅く、長めに体を洗うことにした

伊都波 凛霞 >  
湯船のへりに突っ伏すようにして、身体を洗う妹を愛しげに見つめる凛霞

「なんなら背中流そうか?」

にっこり笑って、そんなことを言う
昔はよく洗いっこなんかもしたよね、なんて呑気なセリフを零しながら
妹の気持ち、姉知らず
とまぁそんな冗談…かどうかはさておき、置いておいて…

「もうじき年の瀬だねえ。色々あったけど、学校のほうはどう?変わりない?」

木造の浴室に声がよく響く
他愛ない姉妹の会話、ではあるけれど
風紀委員として比較的忙し目に動いているのもあって、
のんびりと姉妹の会話をする機会は結構減ってしまったような気がする

伊都波 悠薇 >  
泡泡をしっかりつくって、ゴシゴシしないように優しく洗う。
これは、最近女性の嗜みかなんかで、よく遊ぶようになった男友達に教えてもらったことだ。
女性に詳しい男友達である。悪いことも詳しいけど。

「いえ、その、まだ心の準備ができてないので、だだだ、大丈夫です」

敬語であった。

「うん。こっちは特に。そっちは?」

伊都波 凛霞 >  
「心の準備って」

苦笑する
姉妹同士で心の準備、必要なのだろうか
きっと必要なんだろう。そういう子だしそういうところがやっぱり可愛い
身体の洗い方が変わったところんまでは気づかないけれど…
それに気づいたらさすがに超重度のシスコンである、重度のシスコンではあるが

ともあれそう言われれば食い下がることもせず、妹の準備完了を待とう

「私の方はー…色々あったかな。
 今後のことも含めて、色々考えることもできちゃったな」

姿勢を戻せばちゃぷん、と水音が跳ねる

伊都波 悠薇 >  
「考えること?」

常に色々考えている、姉にしては妙な言い回し。

「……どんなこと?」

聞くことで、整理ができるのを識っている。
から、前ならきっと一歩下がって聞かなかったろうけれど。

今回は、あえて、そう聞いてみた。

身体は、ようやく4分の1を洗い終えた。
時間稼ぎ、順調である

伊都波 凛霞 >  
「…じっくり洗うのいいけど、風邪引いちゃうよ?」

なんという長風呂、いやこれは長風呂という呼び方がおかしい
洗いすぎなのでは…

とりあえず一応突っ込んでおくとして

「うん。そろそろ一人立ちしようかなって思ってる。
 青垣山からじゃ、学園も遠いしね。風紀委員のお仕事も考えると結構大変で」

つまり姉が考えていること、それは…この家を出る、親元を離れると言っているのだ

「まだ決めたわけじゃないけど」

入浴剤で薄緑に濁ったお湯で二の腕を撫でるようにしながら、そう言葉を返す
ずっと同じ家で過ごしていた妹は…姉の言葉をどう思うのだろう

伊都波 悠薇 >  
「大学生、だっけ。他のところだとそれくらいにもなるし?」

まぁ、わからないでもない。
というか、そも、このくらいの年齢で独り立ちするのも多いと聞く。

けど。

「ナニカ目標でも見つけたの? それとも、誰かと同棲?」

あえて、だれか、なんてぼかした

伊都波 凛霞 >  
鋭い…。この妹は鋭い
姉のたまに見える鈍感な部分はきっとこの妹に持っていかれたのだ

「そうだね。どこかアパートでも借りて…二人で住むことになると思う」

ぼかされた、妹の質問
誰か、と名言する意味もきっとあまりないなと、凛霞もそれを肯定だけして返す

「でも悠薇が寂しい!って言うなら」

「お姉ちゃんどこにもいかないよ?」

何歳になっても妹は妹で、大事で、可愛くて、離れたくない思いはずっと姉にあるのだ
一人前になる過程、親元を離れる必然との鬩ぎ合い
まだ決めたわけじゃない、とはきっとそういう意味で

伊都波 悠薇 >  
「姉さんが幸せな方でいいよ」

なんて。身体をぱぱっと洗い終われば。
お姉ちゃん、じゃなくて。姉さん、なんて呼び方で。

「私を、理由にはしなくていいよ?」

もう、そういうことは。

前に終わったから。

「それに、あんまり独占してたら、嫉妬されちゃう。男の人は、まだ苦手だし」

ざばーっとシャワーで流してから。

「たまーに、会いに来てくれればそれでいいよ」

もう、昔とは違うよ、というように、そんなふうに返した

伊都波 凛霞 >  
「ええーっ!?」

ざぱあ、なんだかひどく狼狽する姉

「ち、違うよ!悠薇を理由にするとかそういうんじゃなくてその…ええー」

畳み掛けるように、姉さんなんていつもと違う呼び方
なんだか大人びた返しをもらって、たじろいでいる姿はやや新鮮かもしれない

知らない間に妹が随分と、大人になっていた…

「う、嬉しいような…寂しいような…」

姉離れ、これが姉離れというやつ…
妹離れ全然できてない自分が少し置いていかれたような、そんな気分

「悠薇が大人になっちゃった……」

当たり前に成長しただけなのだけれど、妹に甘えられたいお姉ちゃんにとっては複雑であった
口元まで湯船に浸かってぶくぶくしている

伊都波 悠薇 >  
「あはは」

笑いながら。
そう、笑っていた。笑えていた。
もう今は、別にスタイルとか気にならない。

「おとなになっちゃったって、なんかエッチな言い方」

お風呂の浴槽に身体を沈めて。

「お姉ちゃんのが、なんか。幼くなったんじゃない? 甘えん坊さんみたい」

伊都波 凛霞 >  
あ、笑ってる。笑顔が可愛い
…じゃなくて

「!?」

聞き捨てならない言葉が聞こえたような気がしておもわず立ち上がりそうになった
なっただけでぎりぎり耐えた

「えっ、ちょっと、待って。
 本当にそういう意味で大人になったとかいうわけじゃないよね?!」

更に狼狽する姉
自分が言いだした言葉なのに、妹の返しがあまりにも…
まさか知らないうちに大人びていたのはそういう…とか
なんだか妄想たくましい気もするけれどこれは血かもしれない

おまけに妹に甘えん坊さんみたいだと指摘されれば顔を赤くして

「そ…そんなことはないと思うけどぉ……」

甘えられる相手ができたことでそういう雰囲気が出ちゃってるのかな、なんて内心思ってしまう
二人が入ってもそれなりに広い湯船、なんとなく肩を並べるように横に移動して…

「…で、でも大丈夫?ほんとにお姉ちゃんが側にいなくても…」

伊都波 悠薇 >  

「……そういういみ?」

はて、と考えた。
固まった。数十秒。ぼんっと爆発した。

「なななななな、そんなわけないじゃないでしょうか!?」

いつもどおりであった。

「こほん。そ、そうかなぁ?」

気を取り直して。
一つ咳払い。

「大丈夫だよ。天秤が、あったならまだしも。今はもう、普通なんだし」

伊都波 凛霞 >  
「だって悠薇がエッチなとか言うからー!」

わちゃわちゃとした浴室
いつもどおりの反応を見せる妹に安心なんかもしつつ、姉も同じように咳払い
姉妹揃って落ち着きながら…

「…うん。そうだね」

姉妹の異能の絡む一連の事件は、もう過去のこと
姉は完璧でなくなり、妹もまた揺るがぬ落ちこぼれではなくなった
運命の神様なんてものを恨んだりもしたものだけれど、過ぎ去った今となっては…
ある意味、乗り越えるべき試練のようなものだったのだと思うことができる

「じゃあ…父様と母様のことお願いね、悠薇。
 ちゃんと、週に一回ぐらいは帰るようにするから」

妹に何かを任せる…という言葉
自分がいなくても大丈夫、一人前の家族として頼りにした言葉

「私の妹なんだもん。心配することなんか、何もなかったね」

そう言ってぱっと笑った
むしろ、心配されてるのは自分のほうかもなあ、なんて内心思ってしまうけれど

伊都波 悠薇 >  
「………………そうか。男女、二人……なにも、起きないはずもなく」

思い出したように呟いて。

「はっ。うん、もちろん、ダイジョウブ」

片言だった。

「お、お姉ちゃんこそ、た、爛れた、性活なんてしたら、ダメなんだからね!!?」

やっぱりこの妹はむっつりであり、いつもどおりだった

伊都波 凛霞 >  
「………悠薇さん?」

急に胡乱なことを呟く妹に訝しげな表情を浮かべる姉、思わずさん付け
…でもいつもどおりでした、ダイジョウブ!

「たっ」

ダイジョウブじゃない!

「大丈夫ダヨ…健全なお付き合いなんだから…」

すい、と目を逸らす
まあこんなご時世、婚前交渉はなし!なんて流行らないのだろうから
ちゃんと男女の関係上、することはしているのだろうけれど
さすがに溺愛している妹の前で全てをぶち撒けるわけにはいかない

伊都波 悠薇 >  
「…………本当デスカ? この妹の目を見て、誓っていえますか?」

女子のほうが、こういう話は生々しいとはよく言うが。
じーっと見ている。
じー…………

伊都波 凛霞 >  
「………」

ちら、視線を戻す
妹のじ~っとした視線が刺さる!

「…少しくらいは、その」

ちゃぷ、と少し縮こまった姉
お湯にぷっかりと浮かぶ2つの丘、黒子が角度によっては隠れる?くらいになんだかむちりとしていて
成長している?というよりはより男好きのするような肉付きになったような、そんな印象の姉である
それが、男女としての相手ができたことに関係するのかはまた別の話だけれども

顔を赤くして妹の質問に答えようとする姉はどこか艶かしく、支配欲を掻き立てる
ようするに女の表情をしているというわけで

「爛れてるとまではいかないデス、ハイ…」

そう堪えるのが精一杯だったみたいです

伊都波 悠薇 >  
「…………ならよし」

男女、そういうことがない、とは思っていない。

お父さん、だったらわからないけれど。
自分は妹なので。

「良かったね」

そのヨカッタは、動画を知っているから。
本当に。

「子供、出来たらお父さんたちよりも早く抱っこしたいなぁ」

なんて。

やっぱ姉は、キレイだ。自分なんかよりよっぽど。
女性だな、なんて思いながら。天井を見上げて。
ほぅっと息を吐いた

伊都波 凛霞 >  
「………うん」

良かったね、という言葉に
一瞬だけ驚いたような表情をしてから…笑顔で頷いた

「…あはは、それは気が早いかな…。
 でも約束する。その時が来たら一番最初に悠薇に抱っこしてもらおうっと」

天井を見上げる妹、それを見つめて

「ね、悠薇」

「悠薇も髪、ちゃんとして…」

「顔隠すのやめようよ。勿体ないからさ」

どう?と、笑いながら問いかける

伊都波 悠薇 >  
「無理です!」

反応が早かった。
もうコンマもなかった。即答だった。

「そそそ、それは無理ですっ。無理無理無理っ!!!」

無理の連呼である。両腕でばってんも作る。
ぶぶー、のマーク

伊都波 凛霞 >  
「なんでー」

もう妹だって17歳
一人前で、姉離れだって

「可愛い顔、隠してるのほんとに勿体ないと思うんだけどなぁ…」

自画自賛するわけでもないが、自分の妹なのだ
学園の男子が放っておかないような、素敵な輝きを秘めている
胸や、体つきだってより女性らしく成長しているように見える

「そういうトコだけは、なかなか治んないね」

そう言って笑う
別にそれを責めたりなんかはしない

伊都波 悠薇 >  
「それとこれは、また別だもの」

かわいかろうが、なんだろうが。恥ずかしいものは恥ずかしいのだ。
自信がないというよりは、そっち。

「はふ……お姉ちゃんからの報告はそんな感じ?」

息を吐いて、足を曲げて伸ばし手を繰り返し

伊都波 凛霞 >  
姉への劣等感とはまた別の話
対面恐怖症とでもいうのか、こればかりは昔からのような気がする

昔はそれも可愛いなあ、なんて思っていたのだけれど
それが妹の目標である友達100人?を阻害してるのなら、なんとかしてあげたいなーと思うのも姉心

でも過度な干渉もよくないのかな、なんて思えるくらいには妹も大人になってくれた
きっといずれ自分で解決してくれると信じよう

「そうだね。あとは風紀委員周りの仕事が少し大変になるかもくらいかな…?
 もしかしたら危ないことも増えるかもしれないけど…まあ、大丈夫」

お姉ちゃん強いから、と笑ってにっこり

伊都波 悠薇 >  
「強いのと、心配をかけないは別物だよ、姉さん」

ピシャリ。身を以て知っているので。

「もう、一人の体、じゃないんだから。余計にね」

笑顔にもちゃんと締めるところはしめる妹。
前なら、うんと頷いて全幅の信頼を寄せていたけれど。
いまはちがうのだから。

「……そろそろ上がろうかな、のぼせる前に」

伊都波 凛霞 >  
強いから、という理由だけでは納得しないようになっていた
おまけに窘められてしまうなんて
なんというか、本当に大人になったなあ、なんて思ってしまう

「無茶はしないよぉ。一人の体じゃないのは今にはじまったことじゃないし、ね」

怪我すれば心配する人もいる
それは友人だったり、家族だったり
特別な相手ができたってその重さには差がないのだと、凛霞は思っている

「でも危険だからできない、っていう仕事でもないから。
 うーん…気をつけるよ、としか言えないな…」

なかなか、心配を払拭するのは難しい
言葉を尽くしたって、行動で示したって難しいんじゃないかなと思う

「と…私も気づけば長風呂…母様に怒られちゃうね」

後も詰まっているのだ
ざぷ、と音を立て湯船から上がって…

「髪、乾かしてあげるから私のもお願いね?」

伊都波 悠薇 >  
「うん。忘れてなければ大丈夫」

髪のことを言われれば、ん、と頷いて。

「あ、お父さんには。二人で、とは言わないほうがいいかも?」

そりゃ当然の話しで。
妹は、姉の恋愛について根掘り葉掘り、髪を乾かしながら聞くつもりは満々なようだった。

まだ、夜は始まったばかり

伊都波 凛霞 >  
「父様にはまた改めてお話はするけど、多分許してくれるんじゃないかな…
 知らない家というか、仲でもないだろうから…」

と、姉は思っているのだが
父は子供可愛さで一子相伝の掟を破りそうになる人でもある
とはいえ黙っていても話は伝わるんじゃないかなあ、という思いもあり…

「さて、湯冷めしないうちにちゃちゃっと済ませちゃおうっか」

その後の妹のコイバナへの食いつきはなかなか凄まじいものがあり
終始、凛霞は顔を赤くしていることになったという
母親にのぼせたのかと心配させるくらいには

近いうちに別れを告げることになる生家の賑々しさを感じながら、夜は更けてゆくのでした

ご案内:「伊都波家・浴室」から伊都波 悠薇さんが去りました。
ご案内:「伊都波家・浴室」から伊都波 凛霞さんが去りました。