2020/06/19 のログ
紅月 純 > 「素晴らしいだろう!このまま島の人類が皆モヒカンになればみんなが僕の愛棒さ!」

「無駄にでかい野望を抱いてるんじゃねぇ!!『ATK-UP-2』『DEF-DW-1』『ADD-FORCE-Z』、クソヤロァー!!!」

急接近し、勢いに任せてバットで打ち上げた。

遥か高くまで飛んだモヒカンは断末魔を上げ、屋上の床に叩きつけられて気絶した。

(愛モヒカンの愛って、Iの字かよ)


やがて、周囲にいたモヒカンは全身が薄くなって消えていき、廃ビルに静寂が訪れる。
相手は強くもなく、ただ面倒なだけだった。
風紀に任せた方が楽だったのでは?

「……滅茶苦茶しょーもねぇ戦いだった……」

なんにせよ、依頼は達成され、大量発生していたモヒカンは落ち着くだろう。

廃ビルを後にし、寝床に帰ることにした。

紅月 純 > 後日談。

純の寝床である廃レストランは、クソ広いワンルームにリフォームされ、所有者は純本人になった。
完全に悪の組織のアジトである。

綺麗な床、長いテーブル、区切られた先にベッドやクローゼットもある。

レストランのカウンターが残ったままで、客に料理を提供することも可能だ。

おかげで、寮の部屋を全く使っていない。
そんな彼に届いた一通の手紙。

紅月 純 > やあ紅月くん!元気にしてるかな?

帰って来てびっくりしただろう!それが君の新しい拠点さ!

客人を招待して料理するもよし、友人を招待して悪だくみもよし!
女の子を招待して手篭めにするもよしだ!

冗談だ。破かないでくれよ?

こちらから戻れない間はこの世界の学生として青春してもいいと思うんだ。
勇者の休息期間ってやつだね。

向こうでできないことを沢山経験して、困ったときはまた我々を助けてくれよ?好きだろ?あの世界。

さて、モブチンの依頼は今のところ無し!何かあったら連絡しよう!
次は図鑑を用意しておく。

尚、この手紙は最後まで読んだら消滅する。

みんなもモブチン、デッドだぞ!

紅月 純 > 「…………」

最初から最後まで、アホ全開の出来事だった。

だが、純がこの世界で生きる地盤が整ったというのは明確で、今まで以上にできることが増えただろう。

彼の常世学園生活は、まだ始まったばかり。

紅月 純 > おまけ。

異能で生み出されたモヒカンは消えたが、彼の異能でモヒカンに変えられた人は元に戻っていなかったらしい。

拠点に届いたモブチン図鑑の前半部分はモヒカンで埋まっていた。

ご案内:「モヒカンの巣窟(シマ)」から紅月 純さんが去りました。
ご案内:「Free3」に常世広報さんが現れました。
常世広報 > 『モヒカン・イズ・デッド!!』
『横暴!!モヒカンは髪型ではない!?』

昨夜未明、モヒカンヘアーの愛好家団体が謎の異邦人によって壊滅の憂き目にあったことが明らかになった。
愛好家団体は愛と特定の髪型の素晴らしさを説く比較的無害な団体だったはずだが、放置された異邦人の横暴によって解散を余儀なくされた。
学園には異邦人の横行を許す余地はあっても髪型の自由を許す度量はないということか。
明日には我々も学園指導部によって丸刈りを強制される日がくるのやもしれない。

ご案内:「Free3」から常世広報さんが去りました。