2020/06/30 のログ
ご案内:「幻想生物研究室」に暁 名無さんが現れました。
ご案内:「幻想生物研究室」にセレネさんが現れました。
■暁 名無 > 「ふぅー、疲れた疲れた。」
今日も今日とて一仕事終えて、ゆったりぐったりと研究室のソファに寝そべっている。
今日はもう授業は無い筈で、適当に明日の準備をして帰るかこのままだらだらしてるかで悩みながら時間を浪費中。
何かと精神的にも疲れる事があったりなかったりしたので、何か癒しが欲しいなーとか思ったり思わなかったり。
「……癒し、なー。」
まあそんな都合よく癒し系キャラが研究室を訪れるわけが……
■セレネ > ――パチッ。
試しに己の自室の扉から直接この研究室の扉へ転移魔術を試みる。
室内にいる相手からは電気が爆ぜる音と共、ドアノブから青白い魔力が扉全体を駆け巡る光景が目に入る事だろう。
数秒後、ガチャリとドアが開く。
「……出来た。」
扉を開けた人物は、普段の月白色の髪に淡い蒼の光を乗せ、瞳にも同じ色を湛えて開けた光景に目を瞬かせる。
そうして、この研究室の主である青年の姿を視界に入れれば。
「こんばんは、先生。お邪魔しまーす。」
挨拶をした後普通に部屋に入り、扉を閉める。
ノブから手を離せば先程まで光を帯びていた髪と目は元の色を取り戻していた。
パンプスのヒールを鳴らし相手の傍へと向かい。
「お疲れのようですね?
マッサージでもしてあげましょうか?」
なんて、首を傾げて問いかけよう。
■暁 名無 > 「──……お?」
突然研究室の扉が開いた。
ノックも無しに誰だろう、生徒の誰かかと顔を上げ振り返る。
そこにはだいぶ見知った姿があって。
「あれ、セレネか。
今日来るなら来るって言ってくれりゃ良いのに。」
……ん、どうやってだろ。
セレネに連絡先を教えた覚えは無い。セレネの連絡先を聞いた覚えも無い。
そもそも連絡手段を何か持ってるのかすら聞いてない。
「……マッサージ?ああ、ううん……どんなマッサージ?」
ソファに寝そべったまま、近くへと来たセレネを見上げる。
うん、今日も清楚然とした佇まいがどこか神々しい。
■セレネ > 「あー、うー、突然すみません。
ちょっと試したかった事があったので…。
来るって伝えようにも私、先生との連絡手段持ってないのですし…。」
スマホですらまだ持っていないのに。
やはり、早い所バイトでもしてお金を貯めなければ。
学費も払わないといけないのだし。
「どんなマッサージが良いです?
貴方のお好みで構いませんよ。」
質問を質問で返す。
言いながら体勢を前屈みにし、膝に両手を置く。
…自然と、胸を寄せる形となった。
ワンピースの開けた胸元から、小さなムーンストーンのペンダントと寄せる谷間が相手の視界に映る事となり。
■暁 名無 > 「……試したかったこと?
ん、そうだよな。連絡手段ないよな。直接繰るしかないか。」
やっぱり、そうだよなと頷く。
ここで連絡先交換を切り出さないって事は、多分スマホも無いのだろう。
異邦人ならば、ままある事だと思う。仕方ない。
「えー……どんなって逆に聞かれてもな。
どういう事が出来るんだ?それが解らないとどうにも……」
そう言いつつ俺の視線は引き寄せられるように谷間へと向かう。
いやこの疲れ切った状態にそれはいかんでしょ。じつにいかんでしょ。
■セレネ > 「……転移魔法です。
元の世界と同じように扱えるのなら、移動時間も省けますから。
勿論、連絡手段があれば良いなとは思うのですけど…買うお金もないですし。」
己の扱える魔術について。
数拍悩むような仕草の後、言い難そうにそう告げた。
そして己の連絡手段も。
「普通に肩揉みとか、背中や腰のマッサージとか…。
整体はあまり知識はないですけど、それなりなら出来ると思いますよ?」
相手が己を見る視線が下がった。
注がれている箇所に気付くと、バッと体勢を元に戻して。
「……んと。
そういえば、先生。
この間私バイトの話をしたじゃないですか。
ちょっと、本格的にお金が必要になってきたのでもし良ければ
詳しい話を聞きたいのですけど。」
気まずい空気を流すよう、別の話題を差し向けてみて。
■暁 名無 > 「転移魔法。なるほど、確かに移動手段として用いるには便利そうだな。
それで試して成功したからここに来たって訳だ。
……なるほど、金欠は確かに学生の身空じゃ深刻な問題だもんな。」
んー、俺は学生時代訳あって生活資金には苦労しなかったけども。
ツテもコネもない異邦人だと確かに深刻な問題だろう。
スマホを持ってないんじゃなくて、買えなかったのか。
「肩もみに背中のマッサージ……今一番何処が疲れてるかだよな。
ああ、足。それじゃあ足のマッサージお願いできるか?足裏じゃなくて、ふくらはぎとか、その辺の。」
教師という仕事柄立ってる時間が多いし、それでなくとも足は割と酷使する。
空いた時間を見つけてはマッサージ店に通ったりもしてるけど……ひとつセレネのお手並み拝見と行こうか。
なんて考えてたら視線に気づかれたようだ。
ああん残念、もう少し目の保養もしたかった。
「ほう、したねそういや。
詳しい話も何も、大体飼育動物の世話なんだが──」
こほん、と咳払いをしてソファの上で身を起こす。
座り直してからセレネを見上げ、
「前に見たろ、カメレオントビゲッコー。
ああいう小型の夜行性動物の世話をな、して貰いたくて。」
■セレネ > 「どこかの誰かさんとは違って、私の転移魔法は極一部だけ転移させる事が可能なものではありませんので。
はい。諸々必要なものもありますから。」
スマホがないと先輩と連絡し合えないし、先生とも連絡できないし。
だからなるべく早急に金が欲しいのだ。
「…脚、ですか?
ふむ…分かりました。」
上手く出来れば良いのだけど。
ワンピースの裾が床に付かないよう、膝の下に挟み込んでその場に膝をつき。
ソファに座り直した相手の話を聞きながらふくらはぎをマッサージしにかかろうか。
「あぁあの…困った子ですか。
まぁ爬虫類や両生類は別に嫌悪感もないので大丈夫ですよ。」
思い出すのは件のゲッコー事件。
幸いながら噂にもなっていないから秘匿しているが、あの状況を思い出してはちょっと顔を赤らめた。
小さく咳払いした後、むにむにと相手のふくらはぎを両手で揉む。
■暁 名無 > 「近いうちに完全な転移魔術として昇華させたいよなあ。」
あはははは、と笑って誤魔化すしか出来ない。やっぱり根に持たれてるよね、当然だ。
まあ、それはそれとして、セレネの事情は十分分かった。
ひとまず学生用の金融を利用した方が良いと思うけども……
「おう、足ー。
ああ、そうそう。そんな感じで。」
一応掃除は欠かさないので床は汚くないと思うけど、と思いつつ。
まあ、基本土足だから服を汚したくない気持ちはよく分かる。
ふくらはぎを揉んで貰えば、少しだけ今日の疲れが抜けた気になって
「流石セレネ、自分で申し出るだけあって上手じゃねえか。
そうそう、あの困った子。
あいつらの世話とあとは資料整理が主な作業内容だな。」
マッサージを続けながら顔を赤らめるセレネを見て、ああ思い出してるんだろうなあ、と目を細める。
そうそう、ちょうどあのあたりから顔を出して──と視線は自然と再び胸元へと。
■セレネ > 「完全なものに仕上げたいのならばまずは出力不足をどうにかしないといけませんね。」
笑って誤魔化す相手にジト目。
「力加減は大丈夫ですか。
ご要望があればお聞きしますが。」
回復魔法で血流促進、なんて事も考えたけれど。
そもそも体質が己の魔法と合うとは限らないので今回は物理的に揉む事にした。
少しでも役に立てているのなら嬉しい事だけど。
「それでも整体師さんよりかは実力は劣りますけどね。
…お給金の内容と、実際の作業内容とは釣り合いは取れているのです?
話を聞いている限りだと、少し給金が多いように思えるのですが。」
大型の幻想生物相手であればそれなりの重労働であろうし、時給が高くとも納得する。
しかし、いくら長時間拘束されるとはいえ小型の爬虫類等の世話と資料整理では些か高い気がするのだ。
無論、上げざるを得ない程人手不足というのなら納得は出来なくもないが…。
先日予算が足りなくて火の車だと聞いていたので、それらの作業内容だけにそれだけの時給を支払う必要性はあるのかと疑問に思った。
■暁 名無 > 「お、仰る通りです……」
笑って誤魔化せ……なかった!
冷ややかな視線に思わず敬語になってしまう俺である。
「ああいや、だいじょうぶ、いー感じ。
これなら毎日でもやって貰いたい気分だ。」
力の入れ具合が本職よりは少し物足りない気がするが、その不慣れな感じがまた良い。
ほぅ、と溜息を零しながらぼんやりとセレネの施術姿を眺める。
「……バイト代と作業内容?
そりゃあ勿論。小型だからって手が掛からないわけじゃないんだからな。
むしろ小さくて素早い分、大型より手におえない事もある。
狭い所に潜り込まれたり、な。」
身に覚えが有りすぎるだろう、と笑いながらセレネへと声を掛ける。
■セレネ > 「はぁ…。
でも、貴方のその魔力の出力不足は実に勿体無いですね。
折角色々な属性の才に恵まれているというのに。」
どうすれば改善出来るのだろう。
相手の才を此処で潰すのは非常に勿体無い…と思うのは、
己も偏に学者の気質があるからか。
「毎日だなんてそんな。…お世辞でも有難う御座います。」
心地良さそうに溜息を洩らす相手に照れるように笑みを浮かべながら。
「……。」
応えられた言葉には思わず二の句を継げられなかった。
数度、考えるように視線を左右に動かしては
「…まぁ、其方が良いのであれば私は従うだけです。
きちんと仕事は致しますので宜しくお願いしますね。」
止まっていた手も再度動かし、丹念に相手の筋肉を解す。
「此方としてはなるべく早くお金が欲しいのですが、いつからなら可能ですか?」
■暁 名無 > 「そうは言われてもな?
昔っからなんだからどうしようもないのさ。
これでも魔術として放出できるようになった分、マシにはなってるんだぞ?」
昔は本当に、取り込む一方で放出する事はほぼなかった。
まあ、その分体力や精神力に転換することが出来た訳だけども……逆に今はそれが出来ない。
時間渡航が原因じゃないかと睨んではいるが、試してみる手段が無い。
「いや、ホントホント。
まあ俺も忙しいから、実際に毎日揉んで貰うのは厳しいだろうけどな。」
出来るならやって欲しいのは本音だ。
そして何やら静かに動揺しているセレネ。こないだの一件をまた思い出しているのだろう。
いやあ、あれには俺も驚いたけど、良いもの見させて貰ったしなあ……
「お、やってくれるか。そりゃあ有り難い。
でも前にも言ったけど、夜間の長時間拘束は許可が要るから……ううん、そうだな。」
すぐにでも金が要り様だと訴えるセレネを見て考える。
といっても俺の考えはほぼ確定してるようなものなんだが。
「それなら、学校の事務室に行って学生用の融資を受ける方が早い。
あれなら審査も半日程度だし、編入して早ければ早いだけ良い。
常識の範囲内で、自分が後々返せるくらいの額を借りてくりゃ良いさ。」
当面の生活費と学費なら2、3年程度で返せる額のはずだ。
まあ、バイトの頻度にもよるだろうけれど。
■セレネ > 「…羨ましいです。」
己にはその才はないというのに。
どうしようもない感情を鈍く呟く声に滲ませて。
「…なら、なるべく頻繁に来られるようにしますね。」
本当だなんて言葉には、数度目を瞬かせたけれど。
ならばと来れる日があれば来ると伝え。
…己だって、相手に会えるのなら理由はなんだって構わないのだから。
「融資、ですか。
…確かに。連絡手段もない今はお金を借りるしかなさそうですね…。」
今この時代に連絡手段を全く持っていない、というのは宜しくない。
後で諸々計算してみるかと思えば、マッサージをする脚から手を放して。
「…どうでしょう。少しは楽になりました?」
相手を少し不安そうな顔で見上げ感想を、待つ。
■暁 名無 > 「多芸の才が無くとも、一つを極めることもまた才能だろ。
出来ない事を羨んでも仕方ないだろ、セレネは自分に出来る事を伸ばしていった方が良いと、俺は思うんだけどなあ。」
んー、何と声を掛ければいいものやら。
羨ましがられたところで、出来る事と言えば精々が初級どころか入門編くらいの魔術。
一つの属性に特化された相手には逆立ちしたって敵いっこないんだが。
「おう、何度でも言うけどお前さんなら歓迎するよ。」
自分以外誰も居ない部屋で仕事するよりは、誰か居る方が良いに決まってる。
ましてやそれが清楚な女生徒であれば倍以上良いに決まってる。
「そそ。学籍番号さえあれば何とかなるやつ。
連絡先もセレネは寮住みなんだろ?だったら連絡はつくだろうしな。」
流石に個人間の連絡先として女子寮を使う事は出来ない。当たり前だ。
「おー、だいぶ楽になった。ありがとよ。
最近の女医さんってのはマッサージも出来るんだな。」
少し不安そうな顔のセレネへと微笑みかけながら、俺は頭を撫でてやろうと手を伸ばして
■セレネ > 「…それは、そうなのですが。」
相手の言いたい事も分かる。
己は逆に、相手とは違いほぼ一つの属性に特化している。
別段それで何か不利に陥った事もない。
だからこれは、ただの僻みだ。妬みだ。
「…っ。」
己の”居場所”を作ってくれる相手。
それでもその居場所は決して己だけのものではなくて。
他の女生徒にも、きっと同じ事を言うのだろう。この教師の性格上。
「スマホ、手に入ったら真っ先に先生の連絡先聞きに来ますから。」
先日連絡先を教えてもらった先輩は、申し訳ないけどその後で。
色々使い方を覚えないといけないし。
「知識がない訳ではありませんから。
――ん。」
ふと伸ばされた相手の手。
それが己の頭の上へと来れば、大人しく撫でられ嬉しそうに目を細めた。
そしてふと、思い出した事を問う。
「…先生、今日新月でしたっけ。」
どうだったっけ。
■暁 名無 > 「それに、この世界で魔術体系を学べば新しい方法が見つかるかもしれないだろ。
無い物ねだりをするなとは言わないが、それで目を曇らせるのだけは避けろよ。
……せっかくきれいな蒼い眼してんだから。な?」
セレネの心内は全てではなくともある程度は想像がつく。
俺だって昔、まだちんちくりんだった頃は魔術が扱える奴らを羨んだし、妬んだりもしたさ。
でもその分だけ他の努力を重ねて──まあ色々あって今に至る訳だが。
「はは、なんだ、俺で良いのか?
他に連絡先交換したい友達とか居るんじゃないのか。」
まあバイト関係の連絡を取り合う分には早めに知れるに越したことはないのだが。
それでも真っ先に、というのは幾分か大袈裟じゃないだろうか。
「よーしよしよし。ありがとな。
……うん?今日は新月じゃなかったと思うぞ?
何でそんな事を?」
生憎と今この場に月齢を確認出来る物は無い。
セレネの頭を撫でつつ、どうしてそんな事を訊くのだろうと問いながら首を傾げる。
……まさか、新月の夜には男になるとか?……なるとか!?
■セレネ > 「――そんな、事…平気で言うんですから…。」
顔や体つきを褒められる事は多々あれど。
目を褒められるとは思わなかった。
「…先生とは。
その、バイトの事もありますので真っ先に連絡先を交換した方が良いと思いまして。」
あの先輩の事だし、すぐにでも必要だという訳ではあるまい。
最もらしい言い訳を言っては視線を相手から逸らした。
「…そうですか。
いえ…私の魔力の補充方法で、主に月光に当たる必要があるだけです。
他にもあるにはあるんですけど…新月ではないのなら急を要するものではないので。」
頭を撫でられながら理由を話す。
月光以外の補充方法…は、流石に口に出すのは憚られるので。
■暁 名無 > 「別に間違った事を言うわけでも無いんだからな、平気で言うさそりゃ。」
何か問題でもあるんだろうか。
思わずきょとんとセレネを見つめてしまう。
「うんうん、まあ……そうだよなあ。
バイトの連絡……ま、そこまで急がなくても良いんだけどよ。」
スマホを買って最初に入れる連絡先が教師ってそれはそれでどうなんだろう。
まあ、不健全というわけでも無いし、良いのか……?
少しだけこの少女の交友関係が心配になる俺である。
「へえ、月光に。
そりゃあ確かに新月の夜は厳しそうだけども。
……今の時期、夜でも曇ってたり雨だったりで、上手く行ってないんじゃないか?」
撫でる手を停め、首を傾げる。
他の方法とは、何なんだろう