2021/02/11 のログ
セレネ > 「幻生生物の生態学なんてコアな学問、なかなかないですものねぇ。」

メジャーでない分、人も少ないということか。
マイナーなジャンルは人が少ないのはどの世界でも同じらしい。

「幻生学の教師に宗教的な話はしませんよ。
私も無神論者ですしね。」

そこらへん、人によってはかなり地雷を踏む事になるだろうし、
己は信仰される側だから。

「何をどう見て神と見るかも怪しいですしね。
一つ奇跡を起こしてみせても、此処では異能の一つだと片づけられるのが落ちでしょうし。
貴方が個人として興味が湧く事例はそうはないでしょう。」

誰であっても、それは変わるまい。

ぐいっと温くなったココアを飲み干しては
席を立ちあがり。

「…一つの意見を聞けて有難かったです。」

参考になったと、水道で己の使ったマグカップを洗いに水場へと向かおう。

暁 名無 > 「いうほどコアかなあ……
 異世界の植物が専門って奴よりはまだ生物全般の方が……」

ぶつぶつ。微妙に納得がいかない。
まあコアでもマイナーでも受講する生徒は年々増えてきているもん!

「神に祈るなんてそれこそ腹痛の時と金銭が絡むときくらいしかしないからな……
 そういやそういって初詣も行かなかったんだったか。」

ふと思い出してカレンダーへと目を向ける。
気が付けば1月なんてとうに過ぎていた。まあ、俺の場合初詣に行く方がバチ当たりな気もするが。

「んまあ、そうだな。
 まあ大変容からこっち何十年も経過してるし、異能や魔術が浸透し過ぎてるから、それが一般的な反応だろう。
 俺が関心を持つかどうかはまた別だけどな、そこは。」

ふう、と息をついてこちらもココアを飲む。
冷めたことは冷めたがだいぶ甘ったるい。こんなに甘かったっけかここのメーカーのは。

「……ん。
 まあ、先生なんてやってる以上物を聞かれるのは避けようもないことだし、流石に嫌だとも思わんしな。
 何かあればまた聞くだけ聞いてみな。」

必ず何か答えられるという保証はない。そこだけは自信があるけれども。

セレネ > 何やらぶつくさ言っているが己は関係ないので聞いてない素振り。
生徒が春先に増えても配信動画で生徒ががっつり減ってるのは自覚しているのだろうか。

「祈るならもっとマシな事祈れば良いでしょうに。
面白がって腹痛加速させるのとかいそうですし。
…あぁ、行かなかったので?仕事で忙しいとかですか。」

己はそも神族なので祈る素振りはすれど実際に祈る事はしない。
むしろ他の祈る願いが聞こえて困惑するだけだ。
人が多い神社や教会は地獄である。

「貴方に聞いても良さそうな場合はまたご意見聞きに行きますよ。
…まぁお仕事の邪魔はしたくないのでなるべく少なくしますが。」

己が欲しいのは正解ではない。
一つの意見だから恐らく大丈夫だろう。

手早く水とスポンジでカップを洗い布巾で水気を拭うと元あった戸棚へと戻すだろう。

「では、私はこれで。失礼しました。」

軽く会釈をし暖かな研究室から寒い廊下へと出て学校を後にするだろう。
先程の会話を頭の中で纏めながら。

暁 名無 > 「だって特に無いんだもんよ。
 どんな状況でも自力で出来ることをまず探すし……
 出来ることを重ねてけば大抵どうにかなるし……
 ん?ああいや、初詣に行かなかったのはただの出不精。」

正月は特に予定もなかったからつかの間の連休を存分に寝て過ごしたっけな。
お陰で寝不足は解消された気がする。その代わり運動不足もついてきたけれど。
まあ、それは学校が再開したらすぐさま逆転したけれどな!

「別にそんな遠慮せんでも……変に覗き込んだりしようとしなきゃ普通に話すくらいの事はいつでも出来るしな。
 一人で黙々と仕事してるよりは、気分転換も兼ねて話が出来たりする方が有難いし。」

何だかな、と肩を竦める。
まあきっと他にもセレネが落ち着ける場所があるのだろう。
それは素直に喜ばしいと思う。交友関係も増えたんだろうし、それは最初に再三俺が言ったことだから。

「あ、お、おう。気をつけて帰れよ。

 本当に意見聞きに来ただけか……。」

研究室を後にするセレネを見送って、俺も空になったカップを洗いに向かう。
何だか釈然としないものを覚えつつも、その後は大人しく仕事に戻る俺なのであった。

ご案内:「幻生研究室」からセレネさんが去りました。
ご案内:「幻生研究室」から暁 名無さんが去りました。