2021/09/22 のログ
■セレネ > 「お仕事忙しいのも大変ですね。」
なら季節の感覚や一年の感覚も余計短く感じる訳だ。
己はなるべくならそうはなりたくはないな、と思うもどうなるかは今はまだわからないけれど。
「…そうなのでしょうかね。」
外に出るより室内に居た方が日光にも当たらないし
身体にも影響が出ない自身にはあまりよくわからない話。
「ススキ…あぁ、このモップみたいな?」
先程持っていたそれか、とススキの穂を手でわしゃわしゃする。
ふわふわして良い心地だ。
ソファに促されると其方に座り、引き続きススキを弄ぶ。
この感触、悪くない。
■暁 名無 > 「全くだ。
どうせ忙しいなら研究で忙しい方が良い……」
再三言ってるけど一向に教師としての仕事は減る気配が無い。
フィールドワークだけで生きていければ御の字なんだけどなあ……。
「ああ、それがススキだ。
あんまり触り過ぎるなよ、タンポポみたいに穂が飛び散るぞ?」
掃除が大変だし、服についても大変だからな。
そんな事を言いながら、月見団子を一つ手に取って口へ運ぶ。
うむ、即席で作った割に美味い。
■セレネ > 「研究がお好きなら其方の道に進めば宜しかったでしょうに、何故教師に…?」
己も学者肌でもあるから気持ちは分からないでもない。
だからこそ、何故相手が二足の草鞋を選んだのかが分からないのだ。
「む、なかなかにデリケートな植物なのですね。」
注意を受ければ少し名残惜しそうに手を離す。
見れば手や袖に少し散った穂がくっついてしまっていた。
…成程、これは確かに掃除が大変。
「お団子、一つ頂いても?」
一応許可を貰いつつ、下りれば左手で団子を取って口元へ。
もちもちした食感に蒼を瞬かせた。
「これはお店で買った物なのです?」
■暁 名無 > 「この時間軸で身元の保証が出来る条件がここでの教員活動だったから……」
やりたくてやってるわけじゃなかったんだ、最初は。
いや、今でもやりたくてやってるのか、と問われればちょっと考えるけども!最初ほどじゃないけども!
「その白いふわふわしてるのは花と種子だからな。
少しの風で遠くまで運ばれるように出来てるのさ。タンポポと同じだな。」
蒲の穂とかも与えてみたら面白がるかもしれない、とセレネの反応を見ながら思う。
流石にアレならそれなりに強く触らなければ飛び散ったりしないし。
「ああ、構わんよ。そもそも食ってもらう為に誘ったんだからな。」
ススキに夢中になってるから俺が先に手を着けただけで。
「いや?材料も手間もそんなにかからんから俺が作った。
まあ数年ぶりにしちゃ上出来だろ。」
■セレネ > 「……そういえば貴方未来人だって仰ってましたね。」
どれくらい先からなのかは教えてもらってないけれど、そんな話は以前聞いた記憶。
己自身異世界から来たので、そういう身元の保証方法もあるんだなくらいにしか思わなかった。
「へぇー。タンポポの綿毛もふわふわしてて良い感触ですよね。
私触り心地が良いものが好きなんです。」
気に入った感触の物とか、ついついずっと触ってしまったりするし。
穂が散らない程度に軽くススキを揺らしたりして、興味深そうに眺める事少し。
「…これ、手作りなのですね?貴方も作れるじゃないですか。」
ここに来て意外な事実。
手間のかかる物は作らなさそうだが、簡単なものなら作れるのか、と。
■暁 名無 > 「おうとも。別に信じて貰える方が珍しいけどな。」
そもそもそんなに先の未来でもないしな。
とはいえ立証するのにも色々と制約があるのでそう簡単に出来るわけでもない。
結果として自称未来人の出来上がりである。参ったね。
「触り心地の良い物ね。
まあお前さんにゃ貰ってばかりだし、何かそれっぽい物が手に入った機会には考えておこう。」
触り心地の良い物。よく考えてみると中々に難題だ。
まあ今度蒲の穂でも持って来てみよう。採りに行く暇があったら、だが。
「ああ、粉練って丸めるだけ……っていうとちょっと語弊があるか。
そもそも料理出来ないなんて言った覚えもないぞ、俺は。」
面倒だからしないだけで、年に数度不意に料理したくなった時は自炊している。
酒のアテとかも。たまーに。
■セレネ > 「まぁ…私自身異世界から来てますし、
別の世界から来たという証明も出来ませんからそういうものでしょう。」
比較的一般的な常識等は此処と殆ど変わらない所だったし。
相手にせよ己にせよ、自称そうである事に変わりはない。
「ほほう、それは楽しみにしておきましょう。」
ちょっとした楽しみが増えた。ラッキー。
「いや、それは確かにそうなのですけど。
…買った物とかよく食べてるイメージがあってですね。」
相手の事をよく知っている先輩も、食生活の事気にしてたし。
「…と、すみません。私そろそろ夜の散歩に行きますね。
お団子有難う御座いました、美味しかったです。」
ススキは記念に一本貰っていこう。
お団子一つ、ススキ一本両手に持ち、ソファから立ち上がれば
ふりふりとススキを振って挨拶一つ。
そのまま研究室から出れば、団子を齧りながら夜の散歩へ繰り出すとしよう。
■暁 名無 > 「ま、そういうこった。
いやまあ、俺の場合は異世界よりはまだ証明は楽な方だと思うが。」
証明するとペナルティが掛かる。そういう契約で時間遡行したわけだしな。
まあそこまで踏み込んだ話をする必要は今は無いだろう。
「んまあ、そこまで期待せずにな。」
蒲の穂は止めといたほうがいいかなあ……
「まあ売り物だってつまるところ誰かが作った物だしな。
カップ麺生活はまだ収入が安定してない頃はしてたけど……今は多少は小銭も入るようになったし……」
とはいえ家に帰っても料理する気力が無いから簡潔に済ませることは多いが。
しかも一人分って地味に作るの面倒なんだよ。きっちり一人分は。
「はいはい、またな。あんまり遅くまで出歩くんじゃないぞ。」
研究室を後にするセレネを見送りながら、さて朝までどうしたものかと改めて頭を抱える俺であった。
ご案内:「幻想生物学研究室」からセレネさんが去りました。
ご案内:「幻想生物学研究室」から暁 名無さんが去りました。