2022/01/19 のログ
ご案内:「常世総合病院 病室」に霧島 孝介さんが現れました。
ご案内:「常世総合病院 病室」に芥子風 菖蒲さんが現れました。
■霧島 孝介 > 常世総合病院。
いつかの時に頭に怪我を負って以降、縁が無かった場所だ。
今回は自分の怪我の治療…ではなく、友人が入院しているということでお見舞いに来た。
全然買う機会のなかったフルーツの盛り合わせが入った籠を持って、スマホのメモに記載した
病室へと向かって行って、目的地に到着。
病室の番号と、扉の横にある名前を確認して、深呼吸してドアをノックする。
「芥子風……?」
ガラガラと引き戸のドアを開けて、中の様子を伺いつつ声を掛ける。
■芥子風 菖蒲 >
ガラ、扉を開けるとそこにはいい感じに
足とかベッドに縛り付けられた少年がいた。
前回勝手に病院を抜け出した挙句、怪我を悪化させたのだ。
当然医者陣営にも怒られるし、博物館側からも大目玉食らった。
暫く外出禁止どころか、御覧の通り。
回復力が高いからって、やっていい事と悪い事がある。
「あ、コースケ先輩」
まぁそんなこんなされても少年は気にしてない。
悪いのは自分だし、"いざ"となれば足の拘束位ちぎれる。……多分。
ひょっこりと上半身を起こして軽く手を振った。
とりあえず回復には向かった方だが、頭部にはまだ包帯がついてる。
「お見舞い、きてくれたんだ。ありがとう」
■霧島 孝介 > 「えぇーー!?」
見てみたら自分の後輩が足とかがベッドに拘束されていて
ついつい大きな声で驚きの声を上げる。
医療的な知識があまりないこの男、拘束が必要なほど大きな怪我なのか!?と驚いた様子で
ベッドサイドに駆け寄って、焦った様子で
「いや、どういう状況!?
そんなに重い怪我なの!?大丈夫!?」
ベッドサイドのテーブルにフルーツの盛り合わせの籠を置いて
心配そうに後輩に声を掛ける。
上半身を起こしている様子と声から元気そうな気もするが…
いや、芥子風の事だ。怪我とか痛みには慣れているのかもしれない。
頭の怪我も大丈夫なのだろうか…?
と、心配そうに彼の身体の状態を眺めて
■芥子風 菖蒲 >
なんだか驚かれてしまった。
そりゃそうだって話だが少年にはわからない。
青空の両目をぱちくり。小首をかしげる。
「あー、まぁ結構ヤバかった……かな?
それなりに治ったから大丈夫。前は内臓とか出かけたし」
それに比べればどうということはない。
ちょっと筋肉と骨がズタボロになっただけだ。
ちょっとと言う話では無いが、命に別状がなければ問題ない。
そうでもしなければ、生き残れない相手だったし。
自分も誰かも死ななければ無問題なのだ、今は。
「今は結構治ったよ。オレ、治り早いし」
異能の影響か自然治癒力がずば抜けて高い。
全治数か月と言われようが、気づけば数日で治ってしまう。
「フルーツ、食べていい?先輩も食べない?」
一人で食べるよりは、見舞いの品でも二人で食べたい方だ。
■霧島 孝介 > 「な、内臓…そんなサラっと言うなよぅ…
何があったんだ…?誰かにやられたのか?それ…」
風紀委員の次元の違う怪我に顔を引きつらせつつ
その怪我の原因を聞いてみる。
普通なら頭に包帯を巻いている状態でも異常。
それをあまり気にしていないって様子を見るに…風紀委員で活発に動く人にとっては日常茶飯事なのだろう。
風紀委員にはなれないな…なんて密かに考えて
「な、なら良かったけど…
う、うん。食べようか」
見た目ほど怪我が深い様子ではないことに、安堵しつつ
一緒に持ってきた紙皿とプラスチックのフォークを取り出してベッドサイドのテーブルに並べ、
籠に一緒に入ってたフルーツナイフを手に取り、まずはリンゴの皮を剥き始める。
皮をむいて切ったリンゴを皿の上に並べて、フォークを彼に差し出す。
■芥子風 菖蒲 >
「お腹斬られたことあってさ。結構深くて、出るとこだったよ」
少年は淡々と語っていく。
風紀委員として多くの戦場を経験した。
それ以前に少年は人よりも戦いに対する抵抗感が薄い。
その役割を自ら志願しているからこそ、この程度は何とも思わないのだろう。
「ありがと」
差し出されたフォークを手に取れば
しゃくり、とリンゴを齧る。
蜜の甘味と程よい触感が美味しい。
もごもごとリンゴを食べながら窓を一瞥した。
何気なく中庭が見える程度だけど、その方角は歓楽街。
「……ダスクスレイ、って奴?
うん、二回やられた、かな。斬られたし、死にかけた」
もう忘れるはずもない、名前も覚えている。
歓楽街の更に"奥"で二度交戦した。
何方も自分の知らない内に、なんとか生き残っていた。
三度目は奇跡が起きるとは思っていない。
ゴシップ誌を騒がす斬奪怪盗。……アイツの悪事は、黙ってみていられない。
風紀委員としてではなく、個人としてもだ。
「ヤバい奴だけど、あんまりヘンな所行かなければ……
……あ、コースケ先輩は知ってる?そういうの」
■霧島 孝介 > 「いやぁ…グロいグロい!
そんな話平然とするなって…」
淡々と語る少年とは正反対の様子で
顔を青くしながら、頭を抱える。
自分の異能は戦いや、それこそ命を懸けた死闘に向いている。向き過ぎているが…
自分自身、そのようなことは望んでいない。だからこそ、こういう怪我に対する反応は普通の人よりも敏感だ。
少年がリンゴを食べているのを見て、自分もフォークで一口食べる。
ちょいとお高めのフルーツの盛り合わせを注文したのだが、正解だった。
蜜の甘味や食感がスーパーで買えるものと段違いだ。
その甘さを味わっていたら少年から声が掛かって
(…!ヤツか…!!)
二切れ目を食べようとしたところでフォークが止まる。
よりにもよって出されたのは自分も相対したことのある斬奪怪盗の名前。
しかも、2回もあの化け物と戦って生き延びたなんて…
豪運というか、五体満足で話が出来ているのが奇蹟だ。
「知ってるよ、知ってる!
SNSでも話題だし、ニュースにもなってる有名人だよな?
よく生き延びたな…本当に」
少年の肩に軽くポンと手を置いて、安心したように息を吐く
■芥子風 菖蒲 >
「そうかな……?」
そう言った事には無頓着。
凄惨な光景にも無関心。
顔を顰める事はあれど、戦いを望まないにしろ
鉄火場に居る人間の"ズレ"はそこにある。
不思議そうにする少年は日常を護る側だが
そう言った細かな乖離を埋めるのはまだ時間が掛かりそうだ。
しゃくりしゃくり。
もそもそと食べる姿は何処となく小動物みもある。
しゃくしゃく食べているところに肩に手が置かれると
それを一瞥した。ごくん。
「……自分でもそう思う」
実力差、と言うんだろうか。
身体能力はかくも、同じ獲物を使えば技量がものを言う。
自分の刃はアイツ程鋭くないし、早くもない。
だから異能が無ければ2回死んでいた。
改めて実力差を考えると、ちょっと溜息が吐いた。
「けど、アイツは悪い奴だから。オレが捕まえないといけない。
大丈夫。ちゃんとオレも考えてるし、秘策も考えた。次は負けない」
「……多分ね」
確証があるとは言えない。
相手はそれほどの怪物だ。
けど、必ず勝つ。己の役割はそう言うものだ。
少年は自分が風紀にいる意味を理解している。
だから、悪党を野放しにすることなどできない。
「……だから、退屈。入院しないようにならないかな」
人間の体は案外もろい、しょうがない。
ふぅ、と夢見るだけならただだもの。
■霧島 孝介 > 「そうだよ…はぁ、好きな子の前では
あんまりそういう話はしない方がいいぞ」
何かが欠落したような少年の言動に頭を抱える。
まぁ、凄惨な光景や戦闘が日常になれば、怪我も増えるし、こういう話題に対するハードルが下がるのは理解できる
この後輩君が好きな異性が居るかは分からないけど
一応、狙っている人が居るならばと、余計なアドバイスをしておく。
もそもそしゃくしゃくとリンゴを食べる様子を見て
小動物みを感じて目を細める。
こういう所、女子にモテそうだな、なんて腕を組んで考えて。
「……まぁ、何というか…
お前が仕事熱心なのは十分わかったけどさ
死ぬなよ?一緒にゲームする貴重な友達が居なくなるのは、寂しいからよ」
ダスクスレイの能力は自分も垣間見た。
身体能力も技量も、そこいらの違犯部活の人たちとは一線を画している。
それを相手に決意を固める少年に、笑顔を向けながら自分の願いを告げる。
ゲームは一人でするのも楽しいが、二人だともっと楽しい。それと、せっかく初心者を迎え入れることが出来たんだ。
オタクとして、貴重な新人を逃すことは出来ない。
「入院しないように…は、ダスクスレイ相手には難しいんじゃないか?
……俺の異能を使えば、ちょっとは怪我が少なくなるとは思うけど…」
顎に手を添えて、そんなことを考える。
一応、自分は無傷で怪盗と引き分けが出来たが…それも全部異能のお陰。
友達が怪我して入院している光景は好きじゃない。食いつくかと思って自分の異能の話題を出してみる。
■芥子風 菖蒲 >
「好きな人の前?でも、割と皆と普通に話してるけど……先輩以外」
先ず少年にとっての好きの概念に
"Love"なんてものはない、"Like"である。
なのでそう言われても今一ピンとこない。
とりあえず、彼がそう言うのが好みじゃないのはわかったけど
こういう仕事の話ってあんまり聞きたくないのかな、とちょっと考えた。
違う、そうじゃない。
「……死なないよ。生きるって約束した人が居るから」
たとえどんな状況になってもそれだけは変わらない。
大切な人に祈られた、約束したんだ。
頼まれなくたって生きてやる。
じ、と見上げる少年の青空には確固たる意志があり
その傍らには白い影が見えたとか見えないとか。
それが何を意味するのはか今となっては知る由もない。
ただ、少年にとってそれがある種のきっかけであり
今でもそれが絶対的な"決意"の源である事には違いない。
「別にオレは死なないけどさ、コースケ先輩他に友達いないの?」
一人くらい減っても問題ないような。
そう言う話ではないんだけど、中々にご無体である。
その意味も露知らず、しゃくりと二切れ目のリンゴを頂く。
「どうかな。わかんないけど、次は勝てるよ」
その為の秘策と特訓はある。
ん、と異能と言う言葉にじーっと相手を見やった。
「コースケ先輩の異能?どういう事が出来るの?」