2022/01/20 のログ
霧島 孝介 > 「んん?皆…?
 あーえっと、その先輩って言うのは、俺…じゃないよな…?」

おっと?好きな人の話をしていたはずが皆というワードが出てきたぞ?
よくわからないけど、恐らく『友達として好きな人』という捉え方をされたのだろう。
で、先輩以外、と最後の言葉に恐らく好きな人というか、Likeじゃない特別な感情を持っているのだろうと推察する。
名探偵か俺は?

もし自分である場合は、少年にとって俺は普通に話をしない相手になる。
それはそれでショックだ。フルーツの盛り合わせを返してもらおう。

「…そうか。んじゃ、難しいことは考えないで
 その約束守るだけでいいか」

彼にも特別で、大切な存在が居るのだろう。
ゲームを一緒にやってると相手の性格が分かってくるものだ。
彼は真面目で意志が強い。少し抜けてるところはあるけど…
大切な人との約束ならしっかり守るだろうと、安心しつつ、次はナシを切ろうと手を伸ばすが

「は、はぁー!?と、とと友達くらい居るし―??」

友達の有無の話になれば、ナシに伸ばした手を止めて、動揺したように反論する。
友達、友達は…えーっと月白髪の美少女に…他は~…あれぇ?
先輩、後輩の交流はあるが、友人と呼べるのがその美少女しかいない。
そして『男女間の友情は成立しない』というものを適応すれば、目の前の少年の他に友人が居ないこととなる。

ずーんと頭を項垂れて、勝手にショックを受けるぼっちオタク君(17歳)。

「お、おう…勝てよ。
 俺の異能?あぁ…物を作れるんだ。銃とか剣とか、防具とか…」

未だに落ち込みつつも、異能の事を聞かれれば軽く紹介。
手元に眩い、蒼い光の粒子を集めれば、バタフライナイフを作り出し、少年に渡そうと差し出す。

芥子風 菖蒲 >  
「うん?うん」

違うけど別にLoveって感情でもない。
少年はまだそんな感情を持ち合わせていないのかもしれない。
ともかく地味に始まるアンジャッシュ。
少年は何気なく頷いたがさて、どうなるか。

「うん、破れない約束だから。大丈夫」

そう言うものだと思ってる。
今の約束が合ってこその自分がいる。
一緒に生きるって、約束したもの。

「(クロエ姉さん……)」

今もきっと傍にいてくれるよね。
何となくだけど、そんな気はするんだ。
そっと自身の胸に当てた手は、何となく暖かかった。

「…………」

まぁ、それはそれとしてこの落ち込みよう。
流石に口下手な少年も何となくわかる。
これは図星で、思ったよりショックを受けている。
友達そんなに少なかったのかな、と思った。
結構人受けはよさそうだし、割と多いと思ってた。
ゲームのフレンドだって多そうだし、人は見かけによらないんだな。
でもどうしよう。あんまり落ち込んだままって言うのもあれだし……。

「オレは友達だよ」

……とりあえずそれだけはゆるぎない事実だから、元気出してほしい先輩。

そして、差し出されたバタフライナイフを見てぱちくり。
受け取って見せれば軽く手先でくるくるかしゃん。
刃物の扱いには慣れたものだが、これは便利かもしれない。

「先輩の異能便利だね。何でも作れるの?」

霧島 孝介 > 「…そっか!
 いや…まぁ、その先輩を大切にしなよ?
 って俺に言われるまでもないか…」

少年がその先輩にどういう感情を持っているか、とか
どういう関係の誰なのか、なんて野暮な詮索はわざわざしない。
とにかく、大切にしろ。とちょっとだけ年上からのアドバイス。
さっきからアドバイスばかりで煙たがられないか、発言した後にちょっとだけ心配になる

「それなら問題ないか!」

ニコッと笑って少年の言葉に満足げに頷く。
あまり、人と関わるのは得意じゃないし、言葉から感情を読み取るのは上手じゃないけど
彼の今の言葉は、強く、真っすぐな意思を感じた。

自身の胸に手を当てる少年に首を傾げつつ、ナシを切り始める。
きっと何か、自分には測れない何かを考えているのだろう。
突っ込むのは野暮だ。野暮。

「ありがとう……友達少ない俺には貴重だよ……」

落ち込んでいる自分を励ましてくれている言葉を受けて、少しは元気になる。
実際、孝介の交流は幅広い。が、友達と言えるほどの仲の者はそうは居ない。知り合いは多い、という奴だ。
ゲームできる友達は貴重。
励ましてくれる少年に感謝しつつ、リンゴと同じようにナシを切り終えて

「な、なんでもは作れないよ、流石に
 …大きすぎるものは無理だし、構造とか理屈が分からないものもダメだ。
 だけど、逆に詳細さえ分かってれば、ダスクスレイの刀なんかも作れるかも」

おぉ、かっこいい、とバタフライナイフをいじる様子を見ながら
自身の異能の説明をする。
自分の異能はともかくイメージ勝負。
そのイメージを確固たるものにするのが構造やその武器や装具のルールだ。

それが分かれば、宿敵の武器も作れる、と豪語する。
実際、100%再現できるかはやってみなければわからないけど。

芥子風 菖蒲 >  
「してるに決まってるでしょ。
 皆の事も、先輩の事も。オレには大切なものだよ」

その大切なものもわけへ隔ては無い。
自分の中にある大事な日常の輪。
それは彼だって、彼女だって、誰だってそうだ。
まだそう言った個人の大切なんてことは思い当たらない。
が、或いはもしかしたら……あるのかないのか。
それは少年の心が変化した時にあるのかもしれない。

「……貴重なんだ」

貴重と言う程に少ないらしい。
一体何がどうなってそうなっているんだろう。
……聞くのはやめておこう。ちょっと考えたけど。
多分聞いたらもう一度大きめのダメージが入るかもしれない。
少年ちょっと成長期、多少空気を読むことを覚えた。

今思ったことは、受け取ったナシと一緒に押し流そう。
みずみずしい触感がリンゴとは違った美味しさだ。

「……要するに、分かれば大体のものは作れるんだ」

パチン。バタフライナイフを閉じればじ、と相手を見やった。

「なんていうか、凄い異能だけどその気になればとんでもない武器も作れるんだ」

大きさはともかく、詳細さえわかれば何でも作れる。
彼に限ってそんな事は無いだろうが、それが事実だと少し末恐ろしく感じた。
彼は戦いに、そもそも凄惨な話すら忌避する一般生徒だと思っている。
そんな彼に戦いの火種成り得る異能があるのは、なんだか皮肉っぽい。

けど、折角だ。
あの斬奪怪盗の凶悪さを知っているのであれば、少し協力してもらおうか。

「……じゃあさ、簡単に斬られらなくて、すっごい丈夫な……こう……」

「ネットって言うか、紐と言うか。拘束できそうなものって作れる?」

霧島 孝介 > 「そうかそうか、野暮なこと言ってごめん」

少年の言葉に安堵する。
そうか。芥子風なら当然の事だったか、と少年の真っすぐさと強さを再確認する。
今はまだ、個人の大切なものなんてわからないかもしれないのだろう。
けど、少年なら…本当に守りたいものが分かった時も、守れる強さを発揮できるはずだ。

「貴重だよ。貴重。俺の周り、陽キャばっかでゲームする奴が居なくてさ…」

と、少年の空気を読むという気遣いを台無しにするかの如く、原因を告げる。

自分のクラスメイトを思い浮かべる。
同じクラスに居る人は何だか陽キャとか明るい人ばっかりでゲームの話題より
スポーツやファッションとか、ブランドとか、好きな俳優やらドラマの話ばっかりだ。
ゲームの話とか、ましてや一緒にプレイするなんて貴重で、少年には感謝してもしきれない。

「分かれば…の話だけどね。
 はは、よく言われるけど、とんでもない武器なんてそうそう使いどころないじゃん?
 人殺したり、痛めつけたい訳じゃないし、そういう異能じゃねぇからな…」

少年の考えていることは何となくわかる。だから、先手を打って言っておこう。
自分の異能は人殺しをするためでも、悪意を持って傷つけるためのものじゃない。
それは自分にとって大切な人から教えてもらったことだ。

だから、安心してくれ、と笑顔で付け加えて。

「ん~…アレか、ぶっちゃけると、ダスクスレイ用の、だろ?
 アイツの刀がどれほどの切断力があるかわからないから、ネットとか紐は難しいと思う。
 …だけど、『拘束する』ってだけなら、いいもんは作れるぜ」

少年の考えは何となくわかる。
次は負けない、と聞いて、その後に自分への要望とくれば、斬奪怪盗用の拘束具を欲している
というのは容易に想像できた。
顎に手を添えて、どうするべきか考えた後に…いいアイデアが浮かんだようで、人差し指を立てながらニヤリと笑う。

ご案内:「常世総合病院 病室」から芥子風 菖蒲さんが去りました。
霧島 孝介 > 【一時中断】
ご案内:「常世総合病院 病室」から霧島 孝介さんが去りました。