2019/03/24 のログ
ツェツィーリヤ >   
「日本人のそういう感覚は理解できないな。
 仕事中の方がむしろ多いだろうに。
 まぁそれはそれぞれかもしれないけれど君の仕事は……そういえば聞いていなかったね」

喉を通る炭酸の感触を楽しみながらふと首を傾げる。
そもそも出会って思いっきり口説いていたのだからお互いにあまり相手の事は知らないといえる。
実際自分の事をあまり知られても困るのも確かなわけだけれど。

「それは私としては構わないのだけれど、
 それはそれで君がむしろ怒られる気がするんだ?」

教師が一般人に無理やり酒を飲ませたなんて上司に知れたら大体大問題である。
しかも酔い潰したともなれば……

「何なら一緒に報告に行くかい?」

なんて揶揄い口調で答えながらグラスに缶を軽く打ち合わせる

「今日の良き日に乾杯」

そのままぐっと飲み干す。

桜庭 美月 > 「あー、今は先生ね。
 もとはけーかん。交番勤務。
 なんやかんやでいろいろあって、こっちでの勤務が妥当だろうってことになったんだけどさ。
 ここでは警察機構が学園管轄らしくて、そっちに配属されたってとこ。

 ほら、仕事中にそんな経験なさそうでしょ。」

お堅いお仕事だからさー。
と、お堅くない彼女がからからと笑いながら語る。

「まあ、………怒られるだろうけど?
 でもまあ、悪戯を懲らしめる目的なら怒られてもいっかなーとか。」

そういう脅しは効かないのさ、と笑う。怒られ慣れている女教師。

「はい、乾杯。………そいや、なんて呼べばいいんだっけ。」

改めて聞きながら、こちらもオレンジジュースをぐっと飲みほして。
肩が触れ合う距離のまま、もう一杯、と注ぐ。

ツェツィーリヤ >   
「え……教師?
 大丈夫なのかい?色々な意味で。
 自分で言うのもなんだけど、私もかなり豊かな方だが……
 それと比べても君はそう、中々悩ましい容姿だろう?
 控え目に言っても中々優良物件だと思うんだけどなぁ。
 最近の学校はコンプライアンスがしっかりしているんだね」

お堅い仕事とは言うが、知り合いの教師は
むしろかなりやばいレベルで放蕩の限りを尽くしている奴まで居る。
そ奴のおかげでかなりイメージとしてはやばいお仕事である。
まぁ傭兵ほどではないけれど。

「悪戯ってベンリダナー」

抑揚のない口調で言うと缶に目を落とす。
あ―……これあれだ。まぁいいか。

「私?ライカだよ。宇宙飛行犬のライカ。有名だろう?
 あれにあやかって名付けたらしいね」

オレンジジュースの代わりに自分が飲んでいるものをグラスに注ぐ。
味だけで言えばかなりジュースに近いというかジュースそのものであるので
別に多少は大丈夫でしょうという酷く適当な良い訳。

桜庭 美月 > 「大丈夫って何が?
 ………こんだけテキトーでやっていけるのかって意味なら、大丈夫ではないけど。

 ………あー……何言ってんのかまあわからなくはないけど、大丈夫だろ、多分。
 そういう目で見られることだけなら慣れてるし。
 割かし、何かあっても何とかなるくらいのことはできるとは思うしな。」

いろいろ思い出すのだけれど、……まあ、気にしないことにする。
基本的にはみんなまあまあ真面目、だと思う。
プールであったことは忘れよう、うん。

「……ライカ、ってそのまま呼べばいいのかね。
 ライカのほーは何をしてるんだい。
 まさか宇宙に飛んで行って実験につきあってるわけでもないでしょ。」

言いながら、こっちはジュースであろうとなんであろうとあんまり気にしないのか、
ぐい、っと飲んではまた注いで。
片膝を立てながら、チョコ菓子をまた一つ取り出して口に咥え。

ツェツィーリヤ >   
「誘惑されないのかってこと。
 最近の子はませているからね、私みたいに悪い子もいるかもしれないし。
 私としては心配してしまうよ?」

こんなに可愛らしいのだからと嘯きつつ
自分の缶を傾け喉に流し込む。
嗚呼やっぱりこれは上手い。
ついでに机の上のイチゴに手を伸ばし口に含む。

「綺麗な実は手摘みされてしまうものだもの。
 そうなるまえに、なんてね?」

くすくすと妖しく笑いながらぺろりと指先を舐める。
この鼻に抜ける香りはとても心地よい。

「そうだねぇ。まぁ金持ちの道楽に付き合ってるというと間違いではないかな」

そのままもう一つを相手の口元に差し出し首を傾げる

桜庭 美月 > 「………まー、多分無いだろ。」

一瞬口ごもって、うーん、と腕を組みながら、じっくり時間をかけて答える。
思い当たる節が無いわけでもないが、まあ、うん、多分きっと、大丈夫じゃないかな…?

「……っていうか、私のお母さんかよ。
 綺麗でもなんでも、素手でちぎられるようなタマじゃないっての。
 そうなる前に………って、結局ちぎってるじゃないの。」

少し指先を舐める仕草が妖艶で、う、とまた言葉に詰まる。
自分には出せない雰囲気だな、なんてぼんやりと考えながら。

差し出されるままに、相手の手からイチゴをはむ、と咥えとるように食べて。

「………ふーん? よく分かんないけど。
 まあ、この島だとよく分からん仕事たくさんありそうだしな。」

あまり追いかけない。
異能を持ち、複雑な事情を持つ世界で教師をしているからか、露骨に避けるでもなく、踏み込むでもなく。
相手が話すなら任せるけれど、そうでなければさらりと流す。
細かいことを気にしないだけ、ともいう。

ツェツィーリヤ >   
「よく判らん生徒も沢山いるんだけどなぁ」

全く、無自覚……いや、心当たりがありそうな雰囲気。
まぁそうだろうなと思う。
そういう雰囲気も含めて気に入っているのだから。

「んー、保護欲よりは独占欲かな?
 言ったと思うけど、私は君のこと、わりと好きだもの。
 他の誰かに取られるくらいなら私が摘みたいじゃないか」

普通ならひるむようなセリフをさらっと吐いて
差し出していた指をぺろりと舐めると微笑む。
これが全くもって本心なのだから手に負えない。

「そうだね。だからこそこんな逢瀬を楽しむのも
 とても素敵な事だと思うんだよ」

さらりと話題をかわしながら手を伸ばして。

桜庭 美月 > 「……多分な、多分。」

うーん、と腕を組んで遠い目。多分もう大丈夫だよな。
割とちゃんと怒ったし。

「割と好かれてるのはいいけど。
 いきなりその、摘まれるのはそれはそれで困るっての。」

指を舐められれば、ひゃ、っと声が出てしまう。
はっきりと同性にここまでストレートにぶつけられたこともなく、頬を赤らめてしまいながらこちらの手を引っ込めて。

「………まー、別に楽しくないとは言わないけど。………
 ……ちょっと、警戒もしちゃうんだけどねー!?」

腕を伸ばされれば、……いやまあ、さすがに逃げたりはしないから抱き寄せるなら抱き寄せられるんだろうけれど。頬も耳も赤くして、汗をたらり、と。

「ふ、雰囲気だけで酔ってないー!?」

ツェツィーリヤ >   
「説得力が欠けているよ?」

私が言うまでもないだろうけどと小声で囁くと
身を離し、コテンと首を傾げる。

「そうかい?私に溺れてくれれば、少なくとも退屈はしないと思うよ。
 警戒?結構。むしろもっと警戒してくれていいよ。
 私はそれでも可愛らしく思うもの」

その眼が少しトロンとしている。
色んな意味で酔っていると判るかもしれない。

「ああ。これ見ずに飲んだらお酒だったみたいなんだ」

空になった空き缶を振るとゴミ箱に缶を投げ込む。
そのまま肩をトンっと押して囁いて

「もっと君の可愛い顔を見せてよ」

桜庭 美月 > 「………分かってるってば。
 大丈夫大丈夫。 むしろ大丈夫じゃないのは私じゃない方かなって思ったりするんだけどナー?」

とろん、とした瞳の相手を見ながら、その言動を見て思う。
あれ、これちょっとまずいのかな、なんて冷や汗が一つ。
殴って黙らせるタイプでもないし。

「…いや、まあ、おぼれたりはしない、しないから、多分。
 褒めてくれるのはありがたいけど。

 ってやっぱお酒飲んでる………気分悪くなったりしてない?」

心配をしかけたところで、肩を押されてソファに押し付けられるようになりつつ。
………あ、あはは、とわずかに乾いた笑い。

「………い、今でも可愛いっしょ。」

軽口で帰しながらウィンクをすることくらいしかできない。
すっかり無防備スタイルだったことを今さらながらに、しまったかな、なんて考えるのだけれど時すでに遅し。

相手の顔が近いのを、あわ、あわわ、あわ、と少し焦った顔を見せて。

ツェツィーリヤ >   
「ん、わかってるよ?
 君はそんなにお馬鹿さんじゃないものね」

判ってる。
この子はそれほど愚かなタイプではない。
むしろ聡い側の人間だ。本来であれば自分が警戒しなければいけないタイプの。
けれど‥…

「気分は……今は平気かな?
 やっぱり時差があるんだろうね。
 今は全く気にならないんだよ。
 君の側にいるからかな?不思議だね。」

ゆっくりと肩に手をかけて微笑む。
それでも別に気にならない。
生憎やりやすい格好であることも間違いない。

「ね、少しの間……
 ”付き合って”(騙されて)みない?
 私は君の願いも、希望も……全部見てあげるよ。
 暗い願いも、人に言えない欲も。
 それは気持ちいいからね、だまされても”仕方ない”よね」

じんわりと腕に力を籠め額を突き合わせるようにして囁いて。

桜庭 美月 > 「そ、そういうとこまで褒められるとそれはそれでこそばゆいっていうか……。
 気にならない、ってなら、それはいいんだけれど。」

気分が悪い、でなければ、それはそれ。
歓迎すべきところなんだろうけれど。

「………ひぇ。
 いや、その。 ………私ってばあんまりそういう欲を隠さない人間だからなー。
 割とほら、言いたいこともやりたいこともやってるし。

 ………だまされるって、つまるところ、えーと?」

ソファに押し付けられるように迫られながら、うひゃー、と、赤い顔で相手を見やる。
口をぱくぱくとさせながら、…………囁かれてお互いの吐息が交じり合うと、ぶる、っと僅かに震えて。
耐えきれずに、ふい、と目を反らす。

静かになってしまった部屋の中、心臓の音が相手に聞こえそうになって、じわーっと耳が赤くなっていく。

ツェツィーリヤ >   
「ふふ、気分はいい位だよ」

その姿勢のまま微笑み、口付けを頬に落とす。
嘘ではない。むしろ今は酷く気分が良い。

「……隠さない人間‥‥‥ね。
 本当に?
 そう言って予防線を張っているだけだよね」

見えていないほど愚かではなく、
むしろ目を逸らしているというのが正しい。
きっと言葉以上に分かっているはずだから……

「そういう所も含めて、私なら許してあげられるよ。
 君がどれだけ怖がっても。ねぇ?」

お互いの吐息が聞こえそうなほどの静寂の中
ゆっくりと、けれど逃がさないというように囁いて。

ご案内:「とある教師の家の一室。」から桜庭 美月さんが去りました。
ご案内:「とある教師の家の一室。」からツェツィーリヤさんが去りました。