2020/07/26 のログ
宇津木 紫音 > 「医者に何故だとかどうしてだとか聞かれたときには、誤魔化さざるを得ないでしょう?」
「では、ご用意しておきますわ。 歓楽街にいい場所は見つけておきましたから。」

頬に触れられれば、こちらは目を少し閉じて、その手に頬ずりを軽く一度。
ふふふ、と嬉しそうに笑いながら立ち上がり。

「では、この辺りで。
 輝さんもお気を付けて。
 どうやらこの島は、とんでもない人間が多い様子。
 ああ怖い、また次無事に出会えたらご褒美の一つも下さいまし。」

ころりと笑いながら晴れの中を歩き始める女。
脚は怪我をしたと言っていたものの、足取りは変わることなく。
手品なのか本気なのか嘘なのか、それは彼女の胸の内。

日月 輝 > ──あれ?この人もしかして本気と書いてマジと読むのかしら。
用意をしておくと笑む様に背筋が冷えたような気がする。風邪かしら。きっとそうね。

「あ、あの……紫音さん?」

それはきっと歌うような足取りで
それはきっと踊るような口振りで

だから、あたしの当惑しきった呟きなんか届きやしない。

「…………いや、今のところ……貴方が一番おっかないわよ」

肩を落とす。
それでこの話はおしまい。きっと便箋に──ちょっとだけ記されるかも。

ご案内:「狐の嫁入り」から日月 輝さんが去りました。
ご案内:「狐の嫁入り」から宇津木 紫音さんが去りました。
ご案内:「エピローグ」に日ノ岡 あかねさんが現れました。
日ノ岡 あかね > 日ノ岡あかねは、紫陽花剱菊の手によって拘束された『ということ』になり、そのまま、一連の責任とリミッター無断着脱の咎で『再補習』を受けることになった。
あかねはあっさりとそれを承諾し、再び……懐かしの地下教室へと戻ってきた。
月の光も届かない地下教室。
今度は、いつ出れるか分からない。

「ま、生きてるだけ儲けもんよねー」

鉄格子付きの教室で、机に座ったままケラケラと笑う。
新品のリミッターを貸与され、あかねは御機嫌だった。
お気に入りのアクセである。

日ノ岡 あかね > 本当はもっとキツい刑罰を喰らうのではないかと思っていたが……思っていたより、処罰は温情に満ちたものだった。
聞けば、とある少女が奔走してくれたらしい。
生き残った『トゥルーバイツ』の人員は……驚くほど、スムーズに収容され、必要な処罰以外の咎を受けることはなかった。

「……リンカちゃん、きちんと『助けて』、『守って』くれたのね」

教室の天井をみあげて、プラプラと足を揺らしながら……あかねは笑った。
他にも、理央が色々今回の件について「あれこれ利用」をするらしいが……まぁ、もうあかねの知ったことではない。
あかねはもう舞台にはあがらない。
なら、あとは……残った役者のやることだ。
どう転ぼうと、あかねの埒外のこと。
外に出るまでは、何もかもが対岸の火事だ。

日ノ岡 あかね > 「ま、所詮私のやったことは『目に見えて、触れること』だけ……それなら、どうにでもできるでしょ」

あかねがやったことは、見えなかったものをほんの少しだけ可視化しただけ。
ほんの少しだけ、誰もが動く理由と、誰もが他者に関心を持つ理由を与えただけ。
本当は最初からそこにあるもの。
『見て見ぬ振り』をされていただけのもの。
それに一人でも多く気付いたのなら……まぁ、悪い結末でもない。

流石に首謀者かつ、責任の押し付け先として『スケープゴート』にもなっているあかねは当分出られそうにないが……他の『トゥルーバイツ』の人員は、早ければ数日で外に出るだろう。
全部、『あかねのせい』にすれば、それで済む。
最初から、そうやって仕組んでおいた。
その上で……思わぬ助力まであったのだ。
出られない筈がない。
彼等の『欠損』は埋まらないかもしれないが……外には出られる。
なら、一先ずはそれで満足しよう。

日ノ岡 あかね > 何より、今回……蓋を開けてみれば、なんだかんだでかなりの数が生き残っているらしい。
『トゥルーサイト』はあかねを残して全滅だったが……『トゥルーバイツ』はそうでもない。
なんだったら、まだ『真理』に挑んでいる者もいるようだが……それは、やはり、あかねは祈るしかできない。
『選択』をすることを。
それをやり続けることを。

「カギリちゃん……どうするのかしらね」

最後まで、彼女の生体反応は生きていた。
なら、彼女の物語は……まだ終わらない。
終わるはずがない。

「まぁ、トカ君が最悪なんとかするでしょ。はははは!」

土壇場で来た、『悪』が『悪』だから『悪』を行う者達。
あかねにしたのだ。
他の人にしない理由がない。
なら、大丈夫だ。
きっと。

「……ヨキせんせもいるし、スイレンちゃんとかカナちゃんもいるしね……モナカ先輩はわかんないけど」

何を憂う事もない。
何より、あかねがどうこうできる事じゃない。
あとは、自由に動ける人達に任せる。

ひとまず、あかねの話は終わった。

大団円とはいえない。
ハッピーエンドともいえない。
だが、あかねは別にいい。

最初から、そんな好都合は期待していない。
何より。

日ノ岡 あかね >  
 
「『今回』終わっただけだしね」
 
 
日ノ岡あかねは、懲りていない。
諦めていない。
屈していない。
『運命』は、まだ立ちふさがり続けている。
ならばこそ。

日ノ岡 あかね >  
 
「まぁ……模範囚してれば……学生の間に『もう一回』くらいやれるでしょ」
 
 

日ノ岡 あかね >  
 
日ノ岡あかねは……笑い続ける。
いつか届く、ハッピーエンドを胸に描いて。
それに届くためにまた……積み始める。
何度でも。
何度でも。
何度でも。
 
 
 

日ノ岡 あかね >  
 
「私はあかね……日ノ岡あかね」
 
 

日ノ岡 あかね >  
 
「『私』が『私』だから『私』を行う話……ふふ、『次』が『楽しみ』ね」 
 
 

日ノ岡 あかね >  
 
日ノ岡あかねは……『運命』などには、屈しない。
 
 

日ノ岡 あかね >  
 
「……さぁ、『また』……運命を塗り替えましょう。『何度』でもね」
 
 

ご案内:「エピローグ」から日ノ岡 あかねさんが去りました。