2021/11/06 のログ
O RLY >  
「法から見放された?
 とことんなんというか、自縄自縛が好きなんだねぇ
 ドМ?あ、そういうお店、確かにこの辺沢山あったっけ。
 確かに水を得た魚みたいになるかもね。
 うわぁ凄い納得。ものが物だけに風紀委員に文句言いたくても言えないもんね。
 そしたら自分で守るしかないってなるかぁ。ごめんね、君達のこと誤解してた。
 そういう事なら仕方がないね。うん」

勝手に納得し少々申し訳なさそうな顔をしながらひょいと瓦礫の上に戻る。
所々色々なものがめり込み前衛アートみたいになっているけれど……
良し、座る分には問題なさそう。

「法の番人さん達ってうるさいじゃん。ここでもさ。
 マイルールって奴でやれ家に帰れやれ親はどうしたやれ素行が服装がーってさぁ。
 アタシ達はほっといてくれりゃそれでいいのに。
 だからさぁ、アタシは思ったわけ。もういっそこっちから出向いてライン見極めてやろーって」
 
再びそこに座り足をぶらつかせながら懐を探る。
目当てのものを見つけると包装を剥がし口に含んで、そうして再び相手へと目を向ける。

「……あんた達だってさ、十分もう”足跡”なんだよ。
 それで他の獣だって呼び込むし、そうなりゃあとは踏み荒らされるだけでしょ。
 半分はその警告も兼ねて、かな」

ある意味煽っているともとれるかもしれないけれど、実際の所どっちでもいい。
そう、介入してくれたほうが面白いとすら考えている。だから

「ねぇ、もう一度聞くよ。
 誘うべき相手は判ってんだよね?」

『虚無』 >  
 相手は完全に戦うつもりはなさそうだ。ならばとこちらも手を下ろす。
 
「ラインを見極めようにもやり方があるだろう……やりすぎてこうなっては意味ないだろうに」

 見極める所か飛び越えているように見えてしかたがない。
 しかしその後の発言は黙って聞く。
 それから少し頭をひっかく。

「相変わらず、色々と分かりにくい言い回しをする……誘うというのは戦いを挑む相手。という解釈をさせてもらう」

 と前置きをしてから。
 相手をしっかりと見据える。

「わかっている。だが、それはあくまで俺の価値観だ。例えばさっきのようにお前に挑む理由もこちらの中ではあった。それだけの話だ。それ以上は答える理由がない」

 組織としてという答えは自分では言えない。言ってはならない事だろうから。
 そこまで話をすると背中を向ける。

「で、もう俺がここにいる用事はなくなった……だから戻らせてもらう。言葉の意味、勘違いしていたらすまないな」

 と一言残すと金属音と同時にその姿は書き消える。その後上空から再びもう一度金属音。そのまま風切り音と共にどこかへと飛び去って行っただろう。

O RLY >  
「いいや、犬に関してはこれで良いんだよ。
 飛び越える必要があったヤツがいたからねぇ。
 アタシはそれに付き合ってんの。
 だからこれでばっちり」

きしし、とわらいながら赤く焼けた空を指さす。
ばぁん。と口で吐き出した後にへら、と笑みを浮かべて
小さく笑いながら指先を空へと向けてタクトに見立てるように四拍子で振って

「そう、”ネロ・ディ・トラディメント”としてではなく、
 ”黒”単体での判断ってことにするってわけ。
 いやぁ、なんとでも言えるいい回答だよねぇそれ。」

飛び去る背中をそのまま見送る。
そろそろロストしたシグナルを追って風紀辺りがたどり着く頃合い。
……十分に時間は稼いだ。あっちはあっちでうまくやってるハズ。

「さて、密談も裏工作も終わらせたし、
 そろそろ派手にやっちゃおうかなぁ。
 言質も取ってるし。」

もう十分集ってきた。
獣も、人も、邪も聖も、其々相食みながらこの場所に。
アタシ好みに実に混沌としてきた。

「出番なんかさ、無くても良いんだよ。 
 アタシが差したなんて気が付かなければその分楽なんだから」

そう枯れた声で笑い声をあげ指を振り下ろす。
そうして瓦礫やビルの背を蹴り、跳ねるように、羽ばたくように空へと駆け上がっていく。



――暫く後、消えたシグナルを追って風紀の幾人かがその辺りに辿り着く。
けれどその場所には瓦礫すらほとんどなく
まるで神隠しにでもあったかのように死体も武器の残骸も消え去っていた。
それらがあった事を知るのは僅かに凹んだ地面だけで……

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