2021/11/12 のログ
ご案内:「◆蜥蜴の―――」にO RLYさんが現れました。
ご案内:「◆蜥蜴の―――」に伊都波 凛霞さんが現れました。
O RLY >  
「さて、と」

とある一室でソファに行儀悪く横たわりながら白梟は呟いた。
見上げた天井は殺風景。裸電球のライトが照らす室内に雑音の混ざった通信だけが響く。
ここは蜥蜴が管理するとあるアジトの中。
一応は待機という事にしているけれど、ある意味重要な戦場でもある。
そう、このアジトの一室、重厚な扉と鍵のかかった部屋に『お姫様』は監禁されている。
アレが任務を果たすために与えられていた既に武器は取り上げられており
もう少し時間が経てば、餌としてアレは使われるとか。
一時、金貸しに貸し出されはしたらしいけれど、結局は戻されている。
……そして予め設定してあったコードは来なかった。
今日を迎えたけれど、あれから事態はあまり変わらなかったよう。
向こうはそれほど人を取られなさそう。

とはいえ、今日は護衛の数がいつもより減っている。
見回りに来る数、風紀委員を監視しに来る奴はそんなに多くない。
それは、現在表で行われている反抗の影響でもある。勿論、それだけでもないけれど。
……もう少し情報セキュリティに気を使った方が良いと思う。

とはいえ、脱出の手段があるなら、この檻から脱出するのは今が絶好の機会。
それは確かだろうねと人ごとのように思う。気が付かなかったら?知りません。

伊都波 凛霞 >  
「───……」

今日の"蜥蜴"の様子はいつもと違っていた
どことなく慌ただしさを感じさせ、見張りの交代なども遅れが目立った
今日は何かが起こる、もしくは…起こっている

彼、羅刹と交わした会話は、あれが最後
自分なりに意思は示したつもり
だからこそ今、こうやって再び枷をつけられ、監禁されている
風紀委員を誘き寄せる最後の餌として使われるまで

待っていた、わけではない
思いの外、早く訪れたなとは思ったけれど──そういう日は案外すぐに来るものだ

見張りの交代が遅れた、ほんの数十秒
その間に、部屋の中に拘束された筈の少女は忽然と姿を消していたのだった

───……

「……はっ、…はっ………──…ふー……」

廊下の壁にぴたりと背をつけ、わずかに乱れた呼吸を、整える
長い髮からキラリを光る、一筋の輝き
細い指先がそれを手繰るように操れば銀閃が煌めき、音もなく…最後に残っていた手枷も中央からスッパリと分断される
見つからず、押収されなかった最後の武器…

交代した見張りが戻る頃には、まるで溶断されたように綺麗な切り口で二つに分かたれた拘束具だけが、部屋に残っていた

「(地下…何階?そんなに深くも広くもないはず。あとは、どうにか…)」

可能な限りの接触を避け、脱出を目指す。運悪く構成員と出会ってしまえば…さすがに戦闘は避けられないだろう

O RLY >  
「ん、出てきたね。あは、目ざといことで。」

この部屋の出口の扉とは反対側、部屋の奥側の扉を見やる。
この部屋は俗にいう見張り部屋。扉は二つしかない。
熱く厳重なカギで封じられている出口とは対照的にわざと薄く作られているその扉の向こうには
対象を拘束するための部屋とそこに続く廊下がある。
奥の拘束室の出入り口はこの部屋に繋がる扉だけ。天井でもぶち抜かない限りは。
最も此処までの距離をぶち抜くのには大型ミサイルが必要ですけどね?
奥のドアが薄いのは本来は脱出、もしくは救出に侵入した相手を扉ごと蜂の巣にする為だけれど……
のんべんだらりとソファの背元から取り出したのは50口径の大型拳銃。
鷹揚に掲げる先は、薄い、その扉。

「はぁい、いらっしゃい。”お姫様”」

そして顔も上げずに発砲。部屋に重く鈍い銃声がいくつか重なって響いた。
殆ど間を置かずして放たれた弾丸は薄い扉とその取っ手、そして鍵を粉砕し大きな穴をあける。

「ご注文はミルクですかぁ?それとも珈琲?」

壊れた扉の隙間から奥に向かって寝転がったまま銃を撃った片手を振る。
ついでに覇気の欠片もない声で伺ってみたり。
まぁご注文を聞く前にぶっ放したわけですが。
大丈夫。扉越しに撃ったしどうせ対処する。

「セルフサービスでお願いしまぁす。ま、カップもドリッパーもないけど」

飲み物なんかこの部屋にはおいてない。全部撤去させた。
監視役が和むために作ったわけでもないし、ボスはともかく、アタシはそんなものを持ち込ませたりしない。
ソファに横たわるだらけた姿勢のまま、ケラケラと笑い掲げた指先で銀色の欠片をくるくると回す。
明かりを受けて鈍色に輝くそれは、この部屋から出る扉の鍵。

伊都波 凛霞 >  
──勘付かれた?

何か気配を感じ取ったわけじゃない
どちらかといえば、限界まで高まった集中力が教える、虫の知らせ───

瞬間、廊下に響き渡る射撃音、破砕音
普通の拳銃じゃないことが音だけでも用意に理解る、相応しい破壊力
瞬時に身を屈めたおかげで被害はない、これだから、直感はバカにしてはいけない

そして数瞬後、壊れた扉を蹴倒し、その部屋へと入る
銃をぶっ放したであろう相手の様子を確認すれば、目を細める
纏まりのある一介の構成員とは"違う"ことがその雰囲気だけで、十分に伝わった

「お姫様?」

「まぁ囚われの羊よりは、厚遇だったと思うけど」

だらしなくソファにかける人影
その指先で光る鍵らしきものを見れば…なるほど、この女性の"仕事"がわかる

「注文はその鍵かな。
 セルフサービスなら、勝手に持ってっていいってことだよね」

言葉は強かに
大型拳銃を持った相手といえど、それに臆する程度では落第街の前線に出る風紀委員は務まらない

O RLY >  
「うぉ、うるさっ」

半壊の扉を蹴り飛ばすように飛び込んでくる”お姫様”。
部屋に飛び込んできた姿に手枷はない。そして案の定無傷。
オカシイナァ?部屋の扉も別にあれだけだったわけでもなし。
全く、本当に良い仕事だこと。
 
「ったく。甘いよねぇ。虜囚にするならアレの中までしっかり調べなきゃってのに。
 どーせ雑な武装解除で安心したんでしょ。こーいうのは同性にやらせなきゃだめだよって。
 女の敵は女なんだからさ。
 ま、言っても無駄かぁ。」

あいつら基本頭悪いしね。と呟きながら身を起こす。
こちらに向けられる視線は……ふむ。
それを確認しつつゆっくりと全身に目を向ける。
……これで金髪だったらまるっきりあれだ。

「んで、”お姫様”は如何様な理由でこのお部屋に?
 アタシは招待した覚えはないけど。
 ……アンタさ、セルフサービスですって言ってスタッフルームに飛び込むの?
 迷惑客じゃん。やめなよ。お客様が神様って言って良いのは店側だけだよ」

うわドン引きですぅ。と呟きながらソファに座りなおす。
頬杖をつきながらその手の中にカギを握りこんで。

伊都波 凛霞 >  
「折角ふざけた問答に乗ってあげたんだから、ケチつけないでよ」

小さく肩を竦め、はあと息を吐き出す

…こちらが拘束具を全て外した状態で現れたというのに、慌てた様子もない
それなりに白兵戦闘能力がある…とはこの組織の構成員なら伝わっているはず
それでそんな態度を崩さないのは余程の猛者か、楽天家か、マイペースか、狂人か…考えてみるとそれなりにいそうだ

「じゃあ『すいませーんスタッフさん。お店から出たいんですけど鍵開けてくれます?』って言ったらそうしてくれる?」

鍵を握り込んだ女性に、
銃声があった時点で他の構成員も騒ぎに気づくだろうし、ある程度は覚悟しなければいけないけれど…
可能な限り怪我人などは出したくない心算からの、問いかけ

O RLY >  
「乗ってくれって頼んだっけ?
 不法侵入タイプかと思ったら無賃乗車側だったわ。こっわ。
 タクシーとバス会社涙目。
 この島治安大丈夫かよ」

場に合わせて状況観察とは優雅ですことで。
口調は落ちついているけれど、挙動は微妙。
……風紀委員ってつくづく、阿呆なんだなぁ。

「阿呆なの?
 閉じ込められすぎて脳への血流でも止まったの?
 それとも下半身に脳があるタイプ?恐竜もびっくりだわ」

投げられた言葉に一瞬呆れた表情を浮かべ肩を竦めると同時に別の意味で若干驚く。
まさかこの場所の事を何も気が付いてないとかありえる…?
いやないだろう。流石に。……あり得るなぁ風紀委員だし。

「そもそもどいつもこいつも状況判断がおかしいもんなぁ。
 悪い薬でもやってんの?この島の治安維持部隊はさぁ」

いい加減心配になってくる。
こんなのと真面目にやり合ってるんだから……
ああ、本当に”向いてない”。

「さっさと撃ったほうが良いような気がしてきた」

伊都波 凛霞 >  
「じゃあもう乗るのやめとく…」

これまで話の通じる構成員はいたし、どうかなと思ったりもしたけれど
正直、こういった類の相手は不得手とするところだった
掴みどころが難しい…というよりは後出しジャンケンで屁理屈を捏ねるタイプ

「冗談みたいな言葉に冗談で返しただけでそんなこと言われてもね。
 …まぁ、"そっちのほう"が手っ取り早いんじゃない…?私は、あんまり乗り気になれないけど…」

「余裕があるわけでもないしね。
 向こうの扉、こっちのほど簡単に開くわけでもないんでしょ」

さっさと撃ったほうが、などとクチにする女性へと怪訝な視線を向けながら、
瞬間突っ走ってドアを思いっきり蹴っ飛ばせば開く程度の強度なら、そんなにのんびりとはしていないだろうし、と

O RLY >  
「いや、あほでしょ。」

相変わらずわいてんなーと思う。
馬鹿はうつるっていうけどあれは本当。甘い対応は敵味方問わず感染する。

「――仮にアタシを制圧したとしよう。
 そしてめでたくこの鍵を手に入れました。おめでとー。
 そして運よく、この部屋を出る鍵ないし、出る手段を手に入れられたとしよっか」

ひゅーと口笛もどきを吹きながらぱちぱちと両手を鳴らし
背もたれに体重をかけると僅かにソファが軋む。
暫くそうしていた後、はたと拍手をやめ、首を傾げながら向き直る。

「……で、その後どーすんのさ。
 此処が塀に囲まれたお高いお城とでも勘違いしてんの?
 此処に入れられるときに地下か地上かぐらい大まかに把握できたでしょ。
 出会った馬鹿共をどーするつもりなのさ?全員撃ち殺す?弾は何発ある?
 都合よく補充出来るとか楽観視してないよね?
 それとも男共と”お話”すればお外への道を誰かが喜んで案内してくれるとでも?」

実に単純な話なんだけどなぁ。

「”お姫様の脱出劇”に必要な条件はもう破綻してんよ?
 そもそもアタシはアンタを知ってるけど、アタシをアンタは知らない。
 アタシ達は優雅にお茶をする仲でもなければ
 四方山話に花を咲かせるお友達でもない。」

疲れたようにとんとんっとこめかみをつつく。
嗚呼、あっちはあっちで始まったみたい。
さぞ派手に吹き飛ばしてくれるだろう。
……放て放て。焼きつくせ。それが全て鏑矢になる。
とはいえ、暫くはこちらのお仕事を続けなくては。

「勘違いしてない?アンタは”ボス”を相手にしてんじゃないんだよ?
 だからといってするべきは”アタシを識る”ことじゃない。
 ……ねー……ボス。これに何をみたのさぁ?」

これじゃ宣伝塔にも使えそうにない。

伊都波 凛霞 >  
「貴方の言うことが理解できないわけでもないんだけど…」

うーん、と頬を一掻き

「破綻してるのは『お姫様の脱出劇』なわけでさ」

「あのさ。私…別にお姫様でもなんでもないから」

長い髪を攫うように、指先を滑らせる
指にかかり、追随するように銀の糸が音もなく煌めいた

「"約束"があったから、っていうのと」

「その後はなるべく被害が少なく出れそうなタイミングがないかなって、居てあげただけなわけ。
 ホントは前に一度出た時でも良かったんだけど、すぐにだと"彼"に危険があるかもしれなかったしね」

一歩、足を前に出す

「鍵、出して」

「そうすれば最低でも怪我人が一人減るよ?」

O RLY >  
「あー、ムカつく。
 ……ほんっと、甘えてんなぁ。
 まいっか。」

愚かだなぁと思う。
理解していないのか、理解を拒んでいるのか、どちらにせよ本当に、本当に愚か。
まぁいいか。そもそもアタシにとって大して意味がある訳でもなし。

「別にアタシは構わないけど?
 何なら此処に居る全員血祭りにあげたって”アタシは構わない”し
 ”そうなるようにしておいた”からさぁ。
 そうしたいなら、やれるもんならそうしなよ。
 ”血まみれの道”を開いてその信仰を告白すればいい。」

構える事すらせずに嘲笑する。
アタシが仲間なんてもの、顧みてるなどと思うのだろうか。
馬鹿じゃなかろうか。仲良しこよししてんじゃねーんだぞ。

「そも、勘違いしないで欲しいんだけどさぁ。
 アタシは誰が死のうが変わりないんだわ。
 アンタらの命にも、馬鹿共の命にも等しく価値なんかない
 自分達だけが例外と思いあがるなよ。クズが」

この期に及んでまだわかってない。
…もう、終わってるんだよ。この戦いは。

伊都波 凛霞 >  
一歩、また一歩、歩んで、足を止める
思い切り、一気に踏み込めば互いに何かしら、得物を叩きつけることくらいはできそうな距離
近づいても、女性は構えることすらしなかった
──ただ嘲るように笑いを浮かべるだけ

「ヘンな人、だね。貴方」

「話なんかする必要なさそうなことを言っておいて、凄く饒舌。
 私が近寄るまでの間にいくらでも引鉄を引けたのに、引かない」

それから、何をするでもなく、女性の前へとただ、立った
位置関係的に見下ろすことにはなるが、自分の命にもこちらの命にも価値はないと嘯く女を前に、口を開く

「他人の命の価値を勝手に断じてる貴方が誰よりも自分を例外にしてるじゃない。
 …で、質問の答えは?鍵は出す?出さない?
 問答は不要なんでしょ、余計なこと言ってないでさっさとしてよ」

「あんまり時間、ないんだからさ」

意識せずとも、言葉のトーンは下がってゆく

O RLY >  
「そりゃそうだよ。
 此処に至って獲物なんか使うのは三流の仕事だもん。
 ”個人武力”とやらで状況が変わる?いつの時代だよ。
 もうこの世界は大量生産でお互いを消費し合う場になってんだよ。
 棒と石で戦う時代は終わってんの。
 つまり、さ。判ってないみたいだから教えてあげるよ」

嗚呼、まだわかってない。
頓珍漢な事を言ってまだ何とかなると思ってるんだ?馬鹿だね。

「鍵を渡すか?それに答えない理由を思いつかなかった?
 ”もう勝負はついてんだよ。”
 後はそれを当事者が知るか否か。それだけ。
 今更、もう遅いんだよ。アタシを殺そうと、ころさまいとね。」

せせら笑う。
アタシの目的が”武力制圧”だなんて誰が言ったというのだろう。
誰もかれもがそう勘違いしてキモチよーくおどってくれた。

「これでも親切にしてるんだよ?
 ヘン?違うね。あんたはもっと訝しがるべきだった。
 もっと疑ってもっと必死になるべきだった」

よいしょっとポケットから小さな黒い箱を取り出す。
シンプルなソレの真ん中にあるボタンをおしてゆっくりと振る。
チカチカと点滅するそれは断続的に振動していて……

「これなーんだ」

伊都波 凛霞 >  
「…その"世界"が"変わった"のが"大変容"だったんだと思うけど──」

言葉を途中に、口を噤む
その後の彼女の言葉の意味は
凛霞自身が想像もしえない領域を示すものだったから…だろうか

「…どういう、意味」

取り出された小さな、黒い箱
ボタンの押されたそれは、明確に何かがはじまる様子を見せていた

「…わざわざあんな大きな銃でドアを撃ったのも、鍵をひけらかして見せたのも──」

全て、本命の匂い消し──?

O RLY >  
「半分正解。アタシは”止めた”だけ。
 時間はもちろん稼がせてもらったけどね。
 だってその方が”面白い”からさぁ」

ケラケラと嗤いつつボタンを放り投げる。
床を転がっていく端末を横目にリュックをごそごそあさる。
あ、あったあった。
 
「そろそろ映ってるころかなー?」

そうしてリュックから取り出した端末をもきゅもきゅと操作して
起動したのはニュースアプリ。

「ああ、やってるやってる」

そうしてそれのスピーカーの音量を上げて……

O RLY >  
「ご覧ください。こちらが現場の一部となります。
 数刻前から始まった風紀委員と違反部活の威力衝突ですが、
 時を同じくしてして島中のあちこちで
 無差別の爆破行為が行われています。
 死傷者は数十名にも上る模様で、現在消防と風紀委員が
 共同で事態の対策に当たっておりますが
 相次ぐ爆発により事態は収まりを見せておりません。」

「島民の皆様は不審な荷物を見かけた場合、決して近づかず、
 お近くの風紀委員までお知らせください。
 繰り返します。決して近づかず風紀委員まで通報してください。」

伊都波 凛霞 >  
止める、時間を稼ぐ
意味がわからなかった
何か起こる予定があったとして
何かを仕掛けておくおくとして

自分が今日、この時間にアジトから逃げようと決めることは、誰にも知られていない筈だった
あるいは、それとは無関係に、自分を此処にとどめておく必要があったのか
お姫様なんかでもなければ、ただの風紀委員の一人に過ぎない自分を留めておく理由が───

「………」

拡大される、端末の音量の告げる内容は

「…どういう、こと」

今表で起こっていることは…"落第街での"風紀委員と違反組織の衝突、だった筈だ

ニュースキャスター >  
「繰り返します。現在、島内の複数個所で爆発事件が発生しております。
 死傷者は十数名に上る模様で、消防と風紀委員が共同で
 事態に当たっておりますが……」 

O RLY >  
「何って?テロだよ。
 知識と準備と、ほんのちょっとの悪意があれば
 ”誰でもできる”爆発物を利用したテロ。
 言わなきゃわかんない?」

手をひらひらとさせながらあっさりと明日の天気の事を語るように口にする。

「無差別テロって奴ぅ?
 多分落第街とかあの辺りでもBOMってんじゃない?
 報道されない辺りさもありなんって感じだけど。」

ほんと、無かったことにされんだねぇ。と笑いながら
端末も同じようにポイっと投げ捨てる。
そう。これは只の始まり。

「ね、判った?
 もう、終わってんだよ」