2024/12/05 のログ
ご案内:「図書館 閲覧室」に水仙 倫太郎さんが現れました。
ご案内:「図書館 閲覧室」に竜胆 襲さんが現れました。
水仙 倫太郎 >  
常世学園 図書館。
学園どころか世界レベルでの大図書館らしく、
貴重な本や特殊な書物だってある場所だ。
が、生憎倫太郎はあまりそういった本に興味がない。
学生の本分は勉学であるとは誰がいったか。
倫太郎も学生である以上、勉学に励むものの一人であった。

「……ん~……」

実際静かな図書館は最適だ。
倫太郎はデジタル派なので、
端末から飛び出すホロディスプレイを並べてにらめっこしている。
成績は本当にそれなり。だから苦手分野だってある。

「んー……ん、んん……?」

唸り声を上げてたと思えば首を傾げた。
ディスプレイに映るのは無数の数字の羅列。
そう、数学である。倫太郎には最早、一種の呪文に見える。

「わからん……公式とかXとかってなんだよ……。
 SNSかよ……あそこ社長何代目だっけ……か、襲ぇ……」

男だてら情けなく隣の恋人に助けをすがる。

竜胆 襲 >  
「すぐに答えを教えるだけじゃ身につきませんよ。倫太郎くん」

情けない声をあげながら助けを求める少年の横には少女が一人
静けさに支配された空間で淡々と一般教養の問題集に励んでいた
椅子に姿勢良く腰掛け、長い髪を耳にかけ真面目な表情で視線を落とす様子は傍から見るとなかなかの美少女っぷりである

師走の時期、勉学にも本腰を入れなければいけない時期だ
試験に必要な勉強が出来ていないのは普段からの積み重ねが出来ていない証左であるし、甘やかすのはきっとよろしくない

とはいえ

「………」

ちらり、と横目で彼…倫太郎の表情を伺ってみよう
淡白な回答とは裏腹に、様子が気になってはいるようで───

水仙 倫太郎 >  
「ぐっ……!た、確かにそうだけどよぉ……」

正論である。こういうのは解くことに意味がある。
けどなんでだろうな。数字だけならまだしも、
急に英語とか分数入ってきたら本当に呪文っぽくなるの。
げんなりしつつ横目で見やる彼女は相変わらず美人だ。
こういうのなんて言うんだっけ。確か、そう……。

「立てば癇癪……座ればボンタン……?」

もう全部違ってる。

「良くも皆わかるよなぁ、俺も何言ってるかわかんねーもん。
 つってもそうだよなぁ。もうちょい粘ってみるか……」

作者の気持ちを考えるより難解だぜ。
今一度ホロディスプレイを眺めつつ、苦悩が表情に出る。
わかりやすい男だ。にらめっこしつつも、何事にも一生懸命。

「えーっと……このXを代入?して……こっちが、こうで……、
 ……え?Y?先に計算?極限値?……そう言えばこの前のシュークリーム美味かったな……」

悪戦苦闘しすぎて現実逃避してる!

竜胆 襲 >  
良くわからないことをのたまいつつ、悪戦苦闘している
…はぁ、と深い溜息

「…数Ⅱは応用が殆どです。
 数Ⅰでの基礎がしっかり理解できていないから詰まるんです」

数の学問は覚える身につけるが寛容であるとされる
故に、基礎の学習中に"これは得意だがそれは苦手だ"をそのままにして勉強を続けると、その先の応用で必ず躓くことになる
なんとなく解けた…で進んでゆくと…こうなる

「しょうがないですね」

ぱた、と自分の問題集に枝折を挟んで閉じると、立ち上がり…
椅子を倫太郎も真横へと移動させて、自身も彼の前のホロディスプレイを覗くようにして座る…近い

「それで、どこで躓いているんですか?
 あと、癇癪やボンタン…?って何でしょう」

顔も近ければ身体も近い
呼吸音まで伝わる距離…それを余りに気にした様子がないのは、互いの関係値故か、慣れか、それとも別の理由か──

水仙 倫太郎 >  
「うぐっ……!小中で逃げてきたツケが……!」

ぐさっ。再び彼女の言葉が胸を貫いた。
実際数学はこの学生人生ズタボロである。
効いたぜ、と言わんばかりに自分の胸を思わず抑えた。そんなに。

「え、なんか襲みたいな美人のことそう言わなかった?
 立てば癇癪、座ればボンタン……歩く姿はなんとかってよ」

不思議そうに答えつつ自然と隣に座る彼女を横目で見やる。
そして、倫太郎自身も軽く身を寄せ合ってディスプレイの投影向きを変えた。
勉強に頭の容量を割いているのもあるが、何処となく感じる"熟れ"感。

「あーえっと、なんか極限値とか代入とか、この連続関数?
 みたいなのがイマイチ……つーか、数学なのになんで英語出てくんだ???」

素朴な疑問。もしかして数学者って哲学者なのか?
顔も寄せ合い、互いの熱も良く伝わるような距離感。
これこれ、と人差し指で指す式を見ながら苦い顔をしていた。
やはり、よっぽど苦手らしい。

竜胆 襲 >  
「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花。
 美しい女性やその美しい所作を例える言葉ですので覚える時はしっかり間違えず覚えないとダメです」

ツッコミ待ちかと思われるようなボケへのマジレス
基本的に真面目さんな少女らしい返答といえばそうである
それでも自分が褒められているということがわかれば、ほんのりもじもじと頬を染めるあたりは年相応の反応…

案の定、というかなんというか
多くの少年が躓くであろう連立方程式で詰まっている

「それは"数"が解らないために"未知数"として仮にXとしているんです。
 代入というのはそのXに色々な数を当てはめてみて、式が成立するよう解を求める…ということに使います
 ですので、この問題の答えである"解"にたどり着くためにはまずXに隠されている未知数を求めなければいけなくて──」

ここです、と指でホログラムのディスプレイを指差す
少し距離が足りないので椅子から立ち上がって、前傾姿勢になりつつ
少年の視界が何か重力に負けてる巨大質量に覆い隠されるかもしれないが、瑣末事である

水仙 倫太郎 >  
「それだ、流石襲!」

ぱちん、と指を鳴らして笑みを浮かべる。
自分の彼女が賢いと誇らしいが、図書館ではお静かに。

「悪い悪い、ちゃんと覚えるよ。
 襲の事が綺麗だったからさ、そーゆーのも覚えないとな」

愛しい人を綺麗、愛を表現する言葉は意外と少ない。
間違っているとは言えそういう事をしれっと言える男だ。
へへ、と笑う姿に気恥ずかしさもなく何処か楽しげだ。

「なんでわからねぇのに数式建てようとするんだよ……。
 こーゆーのって、数字組み合わせたりする為のモンじゃねーのか……?」

数学者の謎、深まる。
ぐぬぬ、と唸りながらもそういうものだと納得し、
彼女の解説を元に必死にディスプレイに式を打ち込んでいく。
教えがいいのか、苦戦はしながらもきちんと正解へと向かっている。が……。

「俺は数学者とか数字扱う職業はー……、……」

年頃の男の子。段々と余裕が出てきたら、
いやでも目に付くたわわなお山。相変わらずデカい。
というか、ホロディスプレイが隠れてる。何ならちょっと貫通したか?
ホログラムを遮ってるの逆にちょっとこう、エッチだな。
でもこれ指摘するのって拙いか。見てるってことだもんな。
……そんな悶々と思考を巡らせた結果、思い切りガン見している。愚かな……。

竜胆 襲 >  
「もう、そういう屁理屈を捏ねていても勉強は進まないじゃないですか。
 倫太郎くんの言っているのは算数です」

「数学というのは数式を使って数の計算だけでなく様々な理論を証明するための学問です。
 不明瞭のものに数式を当て嵌めることによって明瞭化することなどにも使います
 『有益な結果』が在るとして、それを構成する要素を解明できれば、今後は必ずその結果を出すことが出来るようになる…とか」

説明するのもなかなか難しい
そこではっ、としつつ……

「……あれ、ちゃんとやる気になりました?」

ちゃんと数式に向かっているのは良いとして、言葉が途切れたことに不思議そうに眼を丸くして彼の顔を覗き込む


水仙 倫太郎 >  
「な、成る程……、……」

数学が将来的に何の役に立つんだよ。
世の数学嫌いは必ず考えることだ。倫太郎もそう。
彼女の説明により納得はするがやっぱりそんな事日常で使うのか?と思う。
だが、口には出さない。教えてもらってるのに失礼だそれは。

「要するに数字一つで色んなモンを証明出来るってか?
 確かにそりゃ、頭良くなりそうな……え、あ、ああ!」

びく、と肩を揺らしてヘラリと笑う。

「もうバッチシ!マジでやる気出た!
 襲の教え方が上手いし、デケェモンな!……えっと、代入が???」

とりあえずの誤魔化し。
誤魔化しの中でうっかり言葉に出たので更に誤魔化し。
バカに馬鹿を重ねると大馬鹿になるらしいぜ。

「つか、襲ってやっぱり苦手な教科とかないワケ?」

竜胆 襲 >  
「数学が将来の何の役に立つんだ…とか思ってないですよね?」

曖昧な返答で丸わかりである
勿論数学とてある意味専門的な学問である。ただ…

「学園の生徒が一般教養として数学を学ぶ利点は様々です
 あらゆる他の学問の基礎になっている…というのもありますね、電気…物理…
 そして何より、真剣に取り組むことで覚える力と考える力、そして効率の良い勉強の仕方が身につきます」

「大人になって、仕事に就いてからのほうが勉強することはたくさんです
 その時に効率の良い勉強の仕方が身についていないと、やはり落ちぶれてしまうのだと思います」

と、自分なりの私見を交えた数学を学ぶことの意味を口にする

例えば質量が多ければ多いほど重くなり、重力には負ける
上に向かう反発力が重力に勝てなければ自重でたゆんとぶら下がり、下着の下からの支えによって撓む
硬度もまた数式、柔らかければ軟らかいほどよく撓み、下着にかかる負荷は大きくなって───

「…よくわからないけどやる気がでてくれたなら、良かったです」

少し首を傾げつつ、自分の椅子へと座り直す
この調子なら期末試験も大丈夫かもしれない

「ありますよ。覚えが早かったり遅かったりは当然個人差があると思います
 でも赤点を取ると、"部活動"のほうに影響がでてしまいますから」

特に、夜の
それを危惧して真剣に学業もこなしている…というのが正しいに違いない