2024/10/17 のログ
ご案内:「大時計塔」に霞流 周さんが現れました。
霞流 周 > 大時計塔――二級学生として、日々目立たぬように学園に通う少女にとって、ここは落ち着ける場所の一つ。
元々、喧騒が苦手な性分もあるのだけれど、こういう場所で何も考えずぼんやり過ごすのが好きだ。

(…まぁ…一般生徒は…基本的に立ち入り禁止…みたいだけど。)

それでも、小耳に挟んだ話では普通に出入りする生徒は結構居るらしい。
名目上、形骸化したルール…みたいなものだと少女は適当に解釈している。

刀袋に納める事もせず、腰に提げたりする事も無く、左手に鞘ごと無造作に刀を持ったまま階段を登る。
茫洋とした銀の双眸は、全く何を考えているか分からない曖昧さ。何かを見ているようで何も見ていないような。
少女の動きも、まるで霧か霞のように何処か不確かで曖昧だ。足取りそのものは普通。
階段を漸く登り終えれば、既に夕暮れを過ぎた夜の時間帯に入りつつある学園や学生区の街並みが見渡せる。

(……歓楽街はあっち…異邦人街は…あっちかな…落第街は…もっと向こう側…だね…。)

霞流 周 > 最近移住した【万妖邸】は…異邦人街の方だから同じくあちらだろう、と茫洋とした眼差しで見据え。
…それを盛大に台無しにする腹の虫。グゥゥ…と、間抜けに響く音。

「……そういえば…昼から何も食べて無かった…かも…。」

まるで、腹の虫の音で今やっと空腹に気付いた、とでも言うような呟きをぽつりぽつりと漏らす。
某管理人さんからも、薄っすらと指摘された気がするけれど、この少女は空腹も含めて自分の事に鈍い。
それでいて、散策であちらこちら…フラフラと根無し草のように歩き回るのは、名の通り霞が流れるが如く。

万妖邸は”飽きない”から例外的だが、基本的に同じ場所に留まるのは少女はあまり得意ではない。
少しの息抜きや休憩、明確な目的があれば別だがそれ以外で長時間、同じ場所に居る事は殆ど無い。

「…課題は提出…したし…単位も…今の所は問題無い…けど…。」

そして、二級学生は結局は”日陰者”だ。どうしても正規学生と比較されがちで、実際”訳あり”だからこその二級学生、だ。
好き好んで二級学生の立場に居る者なんて、少女の知る限りではおそらく一人も居ない。

霞流 周 > 空腹は……まぁ、我慢する。あまり財布の中身も芳しくないのでなるべく節約はしたい。
二級学生の身だと、アルバイトも大体訳ありでキツかったり低賃金のものばかりだ。
そもそも、少女は愛想は良くないし何かしら有利な資格や技能を取得している訳でもない。

「…生活費…だけじゃなくて…刀の手入れも…お金掛かるし…ね…。」

左手に提げたそれを一瞥。刀匠も不明の、ただの数打物で特筆すべきものは何も無い。
愛着がある…訳でも無いが、手入れは怠っていないのでまだまだ使える。
だが、それを維持するのも矢張り金銭が掛かる…世の中、やっぱりお金はどうしても必要。

(…落第街のバーで…用心棒のお仕事でもしようかな…)

店員、という選択肢は自分の愛想の無さなどを考えると絶対に無い。だからそっちが候補になる。