2024/11/26 のログ
■紫陽花 剱菊 >
「案ずるよりも、か。……此れ以上は繰り言だな。
其方が言うので在れば、今は信じよう。其方も童では在るまいて」
佳人成れど立派な風紀を、泰平の世を案じる者々。
必要以上の忠言は返って彼女を貶めん。
犬馬の労を取るべく成れば、無用である。
「……然り。特に甘露が、良い」
無論食文化の良さは理解し、見事此の有り様。
うむ、と頷く剱菊は何処と名の間の抜けた雰囲気であった。
「そういうものか……此れも慣れ、か」
何事も試してみるのが早いと来た。
見るに専用の茶器を使用すると見た。
後は動きを真似るのみ。茶器を手に、絡繰りへと置く。
「……此れか?」
此処を押すと出るらしい。
案内があるとは何と親切な。
何くれどと指先押し付け、しとど溢れる黒液。
「……、……あなや。凛霞、止まらぬ」
あー!おきゃくさまー!こっぷからあふれておりますおきゃくさまー!
■伊都波 凛霞 >
「甘露ならこのカフェにも色々ありますよ♪」
ほらほら、とテーブルの上のメニューを指差したりなんかもしつつ…
☆はじめての、ドリンクバー☆
そうそう、見様見真似で全然できちゃう
コップをちゃんと手にとって、よーしちゃんとできたねー
えらいえらい、あっでもちゃんとボタンから手を外さないと漏れちゃうよ!
「あっあっ、漏れちゃう、漏れちゃう!」
慌ててボタンを離すように手助け…
店員さんにごめんなさいごめんなさいしつつ…一騒動
■紫陽花 剱菊 >
お騒がせしました、と同じく謝罪。
かくも茶器に注がれた泡立つ黒液。
席に戻りては実に訝しげに眉を顰める。
「……此れが、飲み物か?」
見様見真似で注がれた液は、とてもではないがそうは見え無い。
此の淀んだ黒に泡立つ液体。妙に粘つく感触。
然れど若人は此れを当然のように喉に流す。毒では無い。
否、斯様食文化の一環。自らもそれに迎合する時。
ままよ。意を決して、一気に喉に流し込む。
「むっ!?……くっ……!?何だ、此れは……?」
刹那、焼かれたかと錯覚した。
喉に纏わり付く妙な刺激。
合わさり舌に纏わり付く妙な甘さ。甘さなのか?
堪らず茶器を置き、顔を顰めた。
「……何とも言えぬ味だ。
喉が焼けたかと思ったが、斯様な物を皆は飲むのか……?」
こと食文化が発展せずの異邦人。
此の絶妙な刺激は受け入れられぬものであった。
「口直しが欲しい。凛霞、何か良い甘露の勧めは?」
■伊都波 凛霞 >
「あはは…コーラは結構強炭酸だからね…」
普通の人でも一気飲みはあんまりしないよ、と思わず微笑んで
こうやって少しずつ飲もうね、と自分もコーラを注いで、ちびちび、飲んでみせる
「清涼飲料水、って言ってそのしゅわしゅわ~ってしてるのが、心地よい飲み物なんだけど」
まったく知らない経験のない喉には刺激が強すぎたかもしれないね、と
「甘露…んー…じゃあ……」
ちょっとまっててね、と先にテーブルにつくことを促しつつ、しばしして
「はい、おまたせー、どうぞ!」
両手にはソフトクリーム
プレミアムミルク、牛乳の優しい味わいのフレーバーだ
口直しには持って来いかな、なんて思ってのセレクト
彼の世界にも多分牛乳くらいはあった…だろうし?
■紫陽花 剱菊 >
既に警戒の色。
毒物に程度の耐性は在れど、刺激とは予想外であった。
「凛霞も嗜むのか?心地良さは感じぬな……。
……が、成る程。刺激を楽しむ……酸味や辛味に近しいか?」
享受さすれば理解は示す。
恐る恐ると口にへとゆるり、ゆるりと流していく。
得も言えぬ刺激がじわり、じわりと肉を撫でる。
妙な刺激だ。慣れぬ。低い唸り声を上げ、然りと茶器を置いてしまった。
「私には合わないやも知れんな……炭酸か。
見立てでは在るが、特に若人が好んで飲んでいるように見えたが……」
故に、真っ先に真似たのだ。
気難しい表情で周囲を見渡せし、
手元に運ばれたのは艶やかな白。
何時ぞやのばばろあと並びし白。
おお、と感嘆の声を上げ童の如く顔近づけし。
「見た事はあるが、此れか……どれ……」
確か、礼節がある。そう。
「……頂きます」
一礼。食器を手に取り、掬う。
妙な手応えだ。粘り気。餅とは違う軽やかさ。
雪とは違う重々しさ。滴る白には、僅かな甘露の香り。
どれ、と口に運ぶとしんしんとさゆる冷ややかな甘露。
「うむ……」
ご満悦。
■伊都波 凛霞 >
ご満悦そうにソフトを頬張る様を思わず微笑ましく見る
うーん、なんか子供を相手にしてるみたい
思っても、口にはしないけれど
「常世の島には色々なお食事処もあるから、
ちょっとくらいはそういう見聞を広めてみるのもいいかもしれないですね」
そう言いつつ、自分もぱくり
ブラックの珈琲の後だから実に甘さが際立つ、美味~
「若い子達のそういう文化、気になるなら暇な時にまたいくらでも案内しますね」
色々お世話にもなっていますし、なんて、言葉を続けて
■紫陽花 剱菊 >
然りと此方の見聞不慣れの身。
甘露と舌鼓と現を抜かすを姿は正しく童。
否、物知らず成れば、童と相違無しであろう。
「言わんや、斯様に私の知らぬ事も多い。
……己なりに理解はしているが、未だ知らぬ事も多いものだ」
斯様、湧き出る飲料がそうであり、
箱庭に在れど井の中に非ず。余りにも広い。
自らの無知を改めて痛感せしめしその黒の水面に移りし顔は、浮かばぬもの。
「……では、凛霞。済まぬが頼むことになるかも知れぬ。
私はやはりまだ、物を、者を知らぬ、存ぜぬ身。
世話になっているのは、私の方だ。感謝しているぞ」
正しく今が其の刻である。
静寂と頭を下げ、金銭を置いて立ち上がる。
この島の通貨で最も高き札三枚。事足りるはず。
「然らば、此れにて」
二本指を立て、景色に溶けゆく。
後には影も残さぬ。日常の喧騒のみを残して。
■伊都波 凛霞 >
「ん…。
心配してくれて、ありがとね」
こちらこそ、と感謝の言葉にはそう返す
そうして去り際を見れば相変わらずだなあ、なんて華奢な肩を竦めて見送る
できれば普通に去ってほしいなあ、なんて思わなくもないけど
そういうのも、後々覚えていってもらいましょう
律儀に置いていったお代を手元に移し、さてと立ち上がれば大封筒を手にすれば、いざゆかん
監視役と監視対象として、スルーはできない事案
抗議の意はしっかりと、瞳の奥に宿して──
ご案内:「委員会総合庁舎 カフェ」から伊都波 凛霞さんが去りました。
ご案内:「委員会総合庁舎 カフェ」から紫陽花 剱菊さんが去りました。