2024/07/12 のログ
ご案内:「学生通り」にフォキシィさんが現れました。
フォキシィ >  
「迷ったぁ」

あちゃーと、額に手を当てる。
絶品ラーメン屋さんがあるって聞いてやってきたというのに。

どこにあるかわからなくなった。

というのも、マップを使うのは風情がない!
といいはって、近くから見なかったせい。

しかもよりによって。

「電池切れたぁ」

かちかちと、マップを開こうとしても、電気がつかない。

「手詰まり……OH MY GOSH……」

絶望だ。

「どうしよ、困ったなぁ」

かじ、っと、右手の親指、爪を齧った。

フォキシィ >  
「とりあえずタバコかな」

今ご時世、どこでもかしこでも紙、とはいかないが、電子ならまぁ、なんとか許される。

許さない人は許さないけれどまぁ、あまり気にしない。

「……ふぅ」

電子タバコで落ち着きながら。

「どーっ、すっかなぁ」

男を引っ掛かけると、あとで奴らがウルサイ。

知り合いが少ないことが裏目にでた。

「困ったなぁ」

ぼやきつつ、タバコ。
割りと美味しい。

ご案内:「学生通り」に柊庵さんが現れました。
柊庵 >  
今日は運び屋の方の仕事でちょっと色々手間取った。
ある生徒を落第街まで護送する仕事だったけど、色々手間取った。

「……まさか修羅場に巻き込まれるとは思わなかった……。」

娼婦が客を掛け持ちして恋愛営業。
そりゃそんなの複数相手してたらそうなるよ。
護送した生徒には悪いけど、あんまりこういうのにハマっちゃダメだよとは釘を刺しておいた。
何にせよ、ちょっと疲れた。はぁ、とため息を吐きながら帰路を急いでいた。

「ん……。」

そんな最中、目についた女性。
誰だろう。綺麗な人だ。生徒なのかな。
見た感じ、なんとなく困っている感じがする。
お人好しである庵は自然と、足がそちらへと向いてしまった。

「……どうも。何か困りごと?」

躊躇なく、女性へと声をかけた。

フォキシィ >  
「ん……?」

タバコを吸いながら独り言のように呟いていれば、なんともありがたいお声がけ。

「Hello、えーと、この辺り、詳しい?」

道に迷ったとアピール。
そのあと電気端末の電源も切れていることもアピール。

「地元民だったりする? どう?」

柊庵 >  
「まぁ、一応生徒だしその辺は、うん。」

何より裏でこっそり運び屋をやってる以上、地理には当然詳しい。
こくりと頷きながら、金色の双眸はじっと彼女を見ている。
美人なんだけど、なんだろう。ちょっと怖い雰囲気。
落第街とか、前いた半グレみたいな匂いを感じる。
半分は勘ではあるけど、それでも偏見はなく物怖じする事なく言葉を続ける。

「何か探しものとかがあるのかな?
 えっと、知ってる範囲なら案内とか、するけど……。」

フォキシィ >  
「そう、実はとあるブツを探してて」

ふふーん、と得意気に笑い。
タバコを吸うのを止める。

「つるつるとして、匂いを知ったらもう最後。そこにしか通えなくなっちゃうくらいのやつ、を取り扱ってるところらしいんだけど」

しぃ、と鼻先に指を当て、小声で話す。

どこか、雰囲気を纏わせて。

少しの、間。

「探してるのは…………」

溜めて。

「塩ラーメンを取り扱ってる、麺処たな香ってところなんだけど知ってる?」

なんか、そんな大袈裟に溜めるほど悪いブツだとか、とんでもないものではなく。
ラーメン屋さんの名前を告げた。

柊庵 >  
ドキドキしながら黙って聞いたけど、出てきた名前にどっとずっこけた。
思わせぶりな態度を取っておいて、ただのラーメン好きのお姉さんだった。

「はぁ~~~~……。」

ちょっと自分が考えすぎたのかも。
片手で顔を覆って首を振った。

「なんか凄い思わせぶりだったから身構えちゃったじゃん。
 うん、麺処たな香。知ってるよ。ただ、此処じゃなくてあっち。」

ぴっと向こう側を指さして。

「異邦人街の方にあるんだ。ここからはちょっと離れてる。
 電車を使うか車があれば、思ったよりは早くつくと思うけど……。」

「異邦人街の場所とかはわかったりは、する?」

フォキシィ >  
「ふふーん♪」

悪戯を成功した子供のように上機嫌に笑った。
にこにこである。

「そんなに、ここ、治安悪くないでしょ。たまぁに事件とかあるみたいだけど、それでもやっぱり整備されてるなぁって感じるし」

指をさされると、ほほぉーぅと声をだし。

「わかんにゃい。だから、案内してくれると嬉しいなぁ、LittleLady」

柊庵 >  
「全然してやられましたぁー。結構イタズラ好き?」

全くもう。意外と茶目っ気のある人だ。

「まぁ、ね。風紀委員とか、そういう人たちが頑張ってくれるから。」

この島の治安は多くの生徒、ひいては大人たちで守られている。
都市として機能しているのも、そういった人たちの尽力があるからだ。
勿論、そんな影も存在することを知っている。全部が全部、とはいかないのだろう。

「乗りかかった船だし、別にいいよ。
 後、リトルレディーじゃなくて、柊庵(ひいらぎいおり)って名前があるから。」

そういうのはこそばゆいよ、と気恥ずかしそうに首を振った。

フォキシィ >  
「さて、どうでしょう。美人だから口説いてるのかもしれない」

にこにことして、ゆらゆらと身体を揺らす。
どことなく、掴めない印象を抱かせる。

「風紀ねぇ。恋愛盛りな、青春のものたちには大変なお仕事だ」

タバコを咥えようとして、やめた。

「あらま。そんな無防備に個人情報いいのー? 本名かはわかんないけど」

道案内ありがとと、告げて。
お願いしますと、先を促した。

柊庵 >  
「……じょーだん、適当いいすぎでしょ。」

性事情どころか種族もグローバルな時代だからわからなくはない。
ただ、これは流石に冗談だ。呆れたようにじと、と睨んでおいた。

「そういう場所だしね。此処は学園だし。
 ……別に。名前一つでわかることがあるなら、多分アナタとは二度と会わないと思う。」

ろくな経歴でないし、調べればそれだってわかる。
ろくでなしだとわかれば、まともな人種は関わらない。
それじゃあ、こっちと指を指しながら先に歩き始める。

七夕シーズンなせいか、すれ違う人々はなんとなく男女が多かった。

「電車使うお金が勿体ないなら、私の車とかあるけど……乗ってく?」

勿論免許を取れる年齢じゃないから無免許。
仕事上、こういう乗り物は色々必要なのだ。

フォキシィ >  
「免許? 運転できるの?」

え、大丈夫? なんて、びっくり。

「ふふーん。どうだろねぇ。女子だからって油断良くないぞぉ。どっちもイケチャウ可能性もあるんだから」

コロコロ笑いながら。

「じゃあ、送ってもらおっかなぁ。せっかくナンパされたし。ドライブデートだ」

柊庵 >  
「一応ね。仕事上必要だから。」

免許については敢えてスルー。
大丈夫、取れる年齢になったら取るし技術は確かだから。

「アナタの場合、私もからかいだけにも見えるけど?
 まぁ、そういう人がいるのは否定しないけど……。」

まったく、と呆れながら肩を竦めた。
因みに庵自身はどっちも行けたりする。
そうして案内していくのは学生通りの隅に配置されている駐車スペース。
その一角に配備されているのは赤色のバン。
ちょっと派手なホルダー社の最新型バン「エルピス」シリーズのレッドカラーだ。

「ナンパじゃないし、寧ろナンパ待ちしてたのはアナタじゃん。
 ……いいよ、鍵開けたから適当に座って。アナタの名前は?いいたくないなら別にいいけど。」

フォキシィ >  
「おんやまぁ。若いのに、仕事。偉いねぇ」

ご褒美あげたくなっちゃう、なんていいながら、車に乗り込む。
乗ってと言われたら遠慮はしない。

「待ちじゃなくて、途方にくれてたんですぅ。からかいかぁ。まぁ、そうかもねーガチにしたら、おまわりさんにお世話になっちゃうし」

ずいぶん派手な車だぁなんて、呟きつつ。

「狐宮だよ。よろしく、柊のお嬢さん」

柊庵 >  
「趣味みたいなものだよ。
 ……まぁ、なんだろう。変なことして、風紀のお世話にならないでね?」

そんな事して捕まったりしたらそれこそお笑い草だ。
やれやれ、と思いながら運転席へと乗り込んだ。
座席を調整し、自動でシートベルトが体に巻かれる。
今の時代は、網膜認証一つで車のエンジンが起動した。

「狐宮さん、ね。一応帰りも送ってあげる。
 ……私も丁度、ラーメン食べたかったし。」

なんて笑いかければ、安全運転で出発開始。
……例のラーメン屋で舌鼓を打ちつつ、平和な時間が過ぎていったとかなんとか。

ご案内:「学生通り」から柊庵さんが去りました。
フォキシィ >  
「趣味ねぇ」

なるほど、と頷いたあと、送ってもらい。

「まぁ、ならないように善処するよ」

らーめんと、送ってもらったチップを渡し。

「面白い子がいるねぇ。この調子でいろいろと知れたらいーけど」

なんて、呟いて。
また、ラーメン食べにこよと思うのだった。

ご案内:「学生通り」からフォキシィさんが去りました。