2024/09/17 のログ
ご案内:「学生通り」に妃淵さんが現れました。
妃淵 >  
「なんだ? お前ら…」

学生通り、大通りからは見えづらい少し奥まった路地──。

小柄な少女を壁に背にして取り囲む様にして、だらしない服装の男子生徒数名が取り囲んでいた。

『へぇー、こいつ元二級学生なん?』
『らしいって話。その割にはカワイー顔してるじゃん』
『ちっちぇえ~。こんなの脅してマワそーとか罪悪感だわ~』

「(聞いてんのかコイツら…)」

口々に好き放題なことを喋っている連中に苛立ちを覚えつつも、我慢だ。
大通りから外れてるっても、こんな目立つ場所で喧嘩なんてはじめようものなら斬鬼丸に迷惑しかかからない。

ご案内:「学生通り」に東山 正治さんが現れました。
妃淵 >  
襟もだるだる、ネクタイも適当な結び。
シャツの着こなしもだらしないの一言。
別に他人のファッションに文句言うつもりもないけど、こーゆーのが見るからにってヤツに違いない。

「退いてくんないかな。帰りたいんだけど」

めんどうくさげにその脇を擦り抜けて行こうとする───まぁ、当然、わかりやすい。

『通り抜け禁止で~す』
『で、二級学生ってヤってもしょっぴかれねぇってマジなん?』
『マジだって、こいつら島にはいねーことになってっから』

不良の一人が少女の華奢な腕を掴む。

(イラッ)───

「───おい」

思わず、睨む。

東山 正治 >  
但し、一目が届かなくなろうと、
必ずそれを見据える目が、そこにはある。

「─────へぇ、面白そうじゃん。何の話してんの?」

男子生徒の背後で、男の声が聞こえる。
そこに何時いたのかはわからない。
だが、確かにそこにいた。
咥えた煙草から白煙を立ち上らせ、
ヘラヘラとニヤケ面する教師の姿。

「いいねぇ、よってたかって情けない。
 あ、腕掴んだ。強要罪と……暴行未遂かな?
 あ、続ける?どうする?センセー委員会所属してるんだけど。」

煙を吐き出し、男たちに問う。
彼だけではない。何処とも言えない、影の中。
確かに誰かが、何人もの視線が此処に集まっている

妃淵 >  
「…と」

めら…と一瞬、気焔が立ち昇りはじめたところで男の声。初老…ぐらいか。

『うわ…センコーじゃん…なんでこんなトコいんだよ』
『ちわーっすセンセー!イヤだなあ、俺らこれから遊びにいこーってトコで…』
『そうそう、強要罪とか暴行未遂とか…そもそもコイツ二級学生っしょ?』

見るからに慌てはじめる不良達。
情けない、教師に見つかった程度でコレか。
漫画の中でみたツッパリはもうちょっと根性あったぞ。

『(…ぉぃ、待てって…なんかやべー感じしねえか…?)』
『(んじゃあの手でいくか)…センセーも仕事でお疲れッスよね?内緒にしときますんでどうすか、一緒に』
『そーそー、若い子とかとあんまりそーゆーの、ご無沙汰でしょ?』

「(うわ…)」

こいつら、妙な雰囲気を感じたのか教師を抱き込みに入ったぞ。
…まぁ教師っても男だし、そういうくだらない誘惑に負けるヤツもいるのかもしれないけど。

目の前のこのオッサンはどうなんだろうな。
じ、と紅い視線を現れた教師…東山へと向ける。
助けを求めているような視線には多分見えない。