2024/08/03 のログ
ご案内:「商店街」に久能 やえさんが現れました。
■久能 やえ > 長く白い髪を熱波の中揺らしながら、商店街を歩く。
片手には大きめのエコバッグ。
中には色々なお野菜を詰めてあり。
「今日は~、枝豆を茹でてトウモロコシも茹でて~。
大根をおろしてしらす丼でさっぱり~」
るんたるんたと商店街を歩く。
■久能 やえ > 熱波を受けながらも汗をかかずに商店街を歩く。
「えーと、とりあえずこんなところかな?
あ、冷蔵庫に炭酸あったかな…なかったかも。
買い足さないと」
片手にメモを取り出し、あらかじめ用意していた買い物リストを眺めるが、ふと思い出す。
甘い炭酸水が冷蔵庫になかったかもしれない。
ご案内:「商店街」に廿楽 紫音さんが現れました。
■久能 やえ > (ここからならドラッグストアも近いし、そっちに寄って……。
あ、目薬も買っておこうかな…。
前あったのが古くなってたし…)
他に買うものあったかなぁと思いながらドラッグストアへ歩き出していくが、ふと鼻孔をくすぐる匂いに足がふらふらとそちらへ行く。
■廿楽 紫音 > 商店街はどこでもそう代り映えがないものだ。
なんて思いながら、ぶらり街頭を歩く優男。
どこでも、なんて…昔の事なんか覚えちゃいないというのに、そう考えるって事は自分はこんな感じの場所になじみがあるんだな、と。
そんな事を思っていれば、長い銀髪に、メイド服の少女の姿を見かけて。
確か、高等部で見た顔だったか。
「ふぅん」
気まぐれ。
可愛い女の子だったからとか、ちょろっと講義で顔を見たからとか、そんな程度の理由。
コナをかけるには十分な理由か。
「や。
買い出しかい、メイドさん」
■久能 やえ > 「はっ」
声を掛けられふと我に返る。
危ない危ない、邪悪的な匂いで目的を忘れるところだった。
声がした方を見れば知らない顔――あ、いや。そんなことはない顔だ。
「……あ、あー。
……、……教師のー!
……!」
何秒も溜めて出てきた言葉が「教師の」までだった。
名前は出てこないために口をパクパクさせている。
■廿楽 紫音 > 「?」
何かぼーっとしてたな、とは思ったけど。
それはまぁ、今すぐ聞くことでもなかろうし。
「覚えてくれてんだ。
そ、1,2回授業したでしょ。政治学の授業で。
廿楽紫音ね。えーっと、…久能さんだっけ?」
にこっ、と丹精な顔を崩さない笑みを返して。
「お使いか何か?
へぇ、料理するんだ。家庭的じゃん」
ちら、っと買い物袋から見え隠れする品を見て。
当たり障りない話からしてこうか。
■久能 やえ > 「そうそう、紫音先生!
すみませんちょっと度忘れして。
はい、久能やえです」
勿論度忘れは嘘であるが、ぺこ、と礼儀正しくお辞儀をし。
買い物袋を見ての発言か、料理するんだ、と言われれば
「結構しますよ~、料理。
残念ながら家庭的といえるほど料理は得意じゃないですけど」
にへへ、と照れ笑い。
彼女の『家庭的』は和食やら洋食やらをなんでも作れる人と考えており、自分のように好きなものだけを作れる人間は当てはまっていないと考えている。
■廿楽 紫音 > 「指折り数える程度授業してた教師の名前なんて覚えてないでしょ」
ははっ、と笑って。
「料理するだけで家庭的っしょ。
俺とかいつも外食だし。
今日もこんな感じで食べ歩き」
そういって片手に持ってるのは、ほくほくとしたコロッケ。
このあたりの肉屋で売ってる、お手頃価格の奴。
新任教師にはありがたい代物だから気に入ってるのだ。
「てか、さっきぼーっとしてたけど大丈夫なの。
熱中症か何か?気を付けなねー」
■久能 やえ > 「あ、ボーっとしちゃってました?私。
実はこの先で――ソレ!!」
ビッ!と素早い動きで指をさす。
当然指をさされたのは、ふわふわ魅力的な匂いを漂わせている肉と芋の合わせ技――コロッケ。
「ソレです先生!
そのおいしそうな匂いのせいです!
揚げたての香しい匂いのせいです!」
■廿楽 紫音 > 「食いしん坊?」
小首かしげて。
「ははは、成長期ってワケ。
よかったら食べる?まだ口つけてないし。
代わりに買い物がてら雑談の相手でもしてよ」
どうせコロッケ一つくらい大した出費でもないしと、貴方の方にほくほくのそれを向けて。
でもなんか引っかかるな。誤魔化されたような、そんな感覚。
「久能さん…や、なんか他人行儀っぽいか。やえちゃんでいい?
やえちゃんはこの島きて長い訳?
俺は最近きたばかりでさ。
知りあいもいないし暇してんだよね。
まぁ…知り合いっていうか、縁者もなんも知らないんだけど」
やってきたのは数か月前、それより前の事は殆ど全く覚えちゃいないし、思い出したいともそんな思ってないし。
でも政治やら法律やら、あと…”体質”がいいって事で、この島で使えそうなものを使って教師の真似事をやってる状態だ。
ぶっちゃけ他人にものを教えるなんて好きでも得意でもないけど、知識を喋るくらいなら苦にもならない。
生徒、って柄でもないから、この立場が丁度いいのもあるし。
「学校はどう? 勉強ついてこれてる?」
■久能 やえ > 「遠慮なくいただきます」
差し出されれば本当に遠慮なくそれを受け取る。
なんてことはない、食いしん坊のメイドだ。
「やえちゃんでいいですよ~、学校内はまずいかもですけど。
私も最近きたので、勉強はなんとか~って感じですねぇ。
異能のこともあるけど勉強の内容が特殊っていうかぁ~。
テストも赤点ギリギリでしたし…。
両親からの仕送りも少ないからアルバイトしないといけなくて、お給料良くしてもらう代わりにほぼずっとこの恰好ですし~」
ひぃん、と泣くような顔で、自分の姿を見せるように手を挙げる。
■廿楽 紫音 > 「苦学生だこと」
食いしん坊で少し抜けて、メイドの服着た金欠の美少女。
成程ね、善良そうな子だこと。
「その恰好ずっとしてるんだ。
いいじゃん、可愛くて。
どっかのお手伝い………
じゃなくてアレ?メイド喫茶的なの。ふーん…」
生憎行ったことのない空間だけど。
でもまぁ、このレベルの女の子がいるんなら行く奴の気持ちもわかるか。
「異能ね。
あーんまピンときてないんだよねその辺さ。
いのう、つまり特殊能力って奴でしょ?
系統化できないモンだしどう学べって感じじゃん?
数学とかやってた方がまだわかる気がするよ俺は」
理屈が分かってるものは分かりやすい。
つまるところ理解、応用の頭が回りさえすれば答えは出るし、上手くいかなければ思考がミスってるって事なわけで。
やり方を間違えなければ正解があるわけだ。
異能はそうもいかない。そういう意味では魔法だとか魔術だとか言われるものの方がまだ理屈的だ。
歴史の中に積み重ねられた論理、その系統樹がいくつもあるとはいっても、ロジックは存在するのが魔術といわれるもののオーソドックス。
一方異能は突然変異が多い。ということは積み重ねが無い訳で、一つ一つにそれぞれのロジックがあるのを0から紐解くしかない。
そりゃ、特殊も特殊だ。
考古学とかに近い類。
自分の体質も、そういう感じで不可解極まりないんだろうな。
聞いた話じゃ体組織がほぼ全部人間じゃない、とか。
それで自分が困った事は今の所はないし、なら別に何か思う事はない訳だが。
「異能らへんは兎も角、普通の勉強なら教えたげようか?」
■久能 やえ > 「先生も良かったら一度来てください。
常世渋谷にある『かふぇらった』っていう喫茶で働いてるので。
ご指名いただければサービスしますよ~」
満面の笑みでお店へ来るようにお願いするのは、ご指名が入るとちょっとだけボーナスがでるからだ。
「異能は自分のことやら基本知識を詰め込むところなのでほかの人に頼れないので大変なんですよねぇ。
そういう意味だと先生の言う通り数学のほうが楽なんですけど~……。
え、勉強教えてもらえるんですか?
……1時間いくらになりますか?」
そりゃぜひとも教えてもらいたい。
が、タダではないだろうと警戒を示す。
つまり家庭教師をしてもらうことになるのだから。
最近懐があったまってきているとはいえ、やはり散財は厳しいための警戒。
■廿楽 紫音 > 「気が向いたらいこうかな」
気が向いたらね。
「いいよ別に、まだ来たばっかで暇してたから。
苦学生に金せびっちゃダメじゃない?生徒の成績上がったら俺の評価もあがって給料上がるように勝手に交渉するし、それが報酬って事でさ。
…ま、それでもっていうならたまにデートでもしてくれれば。
俺も女の子と話してた方が楽しいしさ」
ひとりよりも誰かと遊んでる時のが楽しい、そのくらいの気分の話。
別に生徒とデートするったって犯罪ではないし。少なくともこの学園はその辺緩いと思ってるから。
■久能 やえ > なんと、無料だった。
これが大人かぁと感心をしつつならば
「軟派な先生ですね~。
デートは適宜応相談としつつ、是非お願いできればと思います」
軟派な先生に小さく笑いながらも家庭教師をお願いする。
基本無報酬できまぐれにデートなら、その程度はお安いもの。
ただあと1点気になるのは。
「ちなみになんですけど、教えてもらう場所ってこっちで指定しても大丈夫です?」
勉強を教わる場所。
本人にとっては重要なことだった。
■廿楽 紫音 > 「真面目に生きるのって性に合わなくてさ」
きっと昔からこういう性質だったんだろうな、なんて。
過去を知らない分今しか見てない。未来も正直どうでもいいのだ。
だからこれも気まぐれだし、別に善意でもなければ優しさでもない。
暇つぶしになればいいな、くらいの感覚。
「そりゃその位は……
メイド喫茶で指名して教えて、とか?」
■久能 やえ > 両手の人差し指で虚空をくるくると回して思案の動作。
確かにメイド喫茶で指名してもらってそのまま教えてもらうのはもうWin(大勝利)だが。
「うちの喫茶もアリですけど~。
できるなら私の部屋で教えてほしいんですよね~」
一番自分に助かるのは、お部屋での講義。
メイド服も脱げるし人の目はないしクーラーもかかってるしおやつも手の届く範囲。
つまるところ、自堕落に勉強ができる環境ということ。
その程度の意図で、その場所をお願いする。
■廿楽 紫音 > 「そんな軽率に男誘っちゃっていいの?」
ははは、と笑って。
でも特に深い意味もないんだろうな。そんな感じはする。
まぁ、こっちとしては損はないし、そういう距離感は嫌いじゃないし。
「んじゃ、ちょっと家庭教師やらせてもらおっかな。
教えてほしいときそっちから連絡してよ、端末ある?」
■久能 やえ > 「……?
はい、たぶん大丈夫です。
一応ほかの子にも聞いておきますけど~」
それがどういう意味かはよく分かっておらずに、でも自分の中で理解したつもり。
自分が女子寮暮らしで相部屋であることも言わず。
色々説明足らずの理解不足で承諾するのだった。
「端末、ありますよ~。
え~と……」
スカートのポケットから端末を取り出し、連絡先を表示する。
■廿楽 紫音 > 「ま,いっか」
本人がいいって言うんだし。
なら別に俺はなんも言わないでいいでしょ。
そうして連絡先を交換して。
「じゃ、また連絡してよ。
俺だいたい暇してるからさ、いつでもいいよ。
なんなら今からでもいいし」
軽く笑って。
これではいって言って来たらまぁ、その時はその時でしょう。