2024/06/04 のログ
■深見透悟 > 「そうそう、とはいえ杖や本なんかは魔術を扱える人間がブースト掛けるのに使う事が多いかな。
魔術が使えないって人には属性の付いた剣やナイフ、魔術を弾として撃ち出す銃なんかもあるし……
異邦人街とかで取り扱ってる店があるから、一度探検がてら見に行ってみるのも良いかもねー」
あの辺りは常世島の中でもとびきりファンタジーだから、とオススメしておく。
透悟自身も魔術の触媒を探したりと何かと足を運ぶことの多い地区なのである程度の案内も出来るだろう、と。
「うんうん。答えを得るのも大事だけど、その過程も同じくらいかそれ以上に大事なんだってのは覚えといた方が良いよー
……ああ、その時は天才としても、いち先輩としても力になるからさ」
頼りにされるのは満更でも無い、むしろ日頃他者から頼られるという事があまり無い身としては大歓迎だ。
魔術以外の相談事については努力はしてみるがまず間違いなく他をあたって貰う方が早いけれど。
「分かってんだか分かってないんだか……
けど、まあそうだねぇ。全力で自慢して良いと思う、なんせ天才だから!ただの魔術師じゃなくて天才魔術師だからね!」
大いに自慢するがいい、と大仰に頷きながら、腰を上げた黒羽を見る。
仮にも異性の面前で無防備過ぎない?と思いながら、伸びをする姿を眺める。伸びしろがありそうには見えるが幼さが勝るか、と勝手な評定もしつつ。
「えっ? あー、俺は……どうしよっかな。
帰ろうかとも思ってたけど、その前にぐるっと軽い運動がてら公園を回るのも良いかも。一緒に行く?」
まだ明るい時分、黒羽が厄介事に巻き込まれる可能性も低そうだけれど。
何があるか分からないから、ひとまず彼女が帰路に着くまでは共に居ようか、とベンチから腰を上げた。
■黒羽 瑠音 >
「おぉおおぉ……」
深見さんの出す言葉はどれも少し前までは本や精々テレビの中の出来事だった話で
それが手の届く場所に来た、という事を改めて実感する
「はい、今度行ってみる事にします、一通りの場所には足を運んでみたいなって思ってたし」
脳内の異邦人街に『絶対行ってみる』という付箋を貼っておいて
「友達と遊ぶのだって、過程を楽しんでるようなものですからね、とっても大事です!」
「ふふ、それに単純な話、何かを覚えるのって、楽しいですもん」
「まぁ、勉強はそれに限らなかったりしますが……地理とか」
最後は小声になってしまう、苦手な科目だけはワープ進化で出来るようになりたい、そんな気持ち
「おー♪それなら願ったりかなったりです」
「一緒に見て回りましょ、実は遊具とかも興味があったりしたんです」
「魔術を使った遊具とかあるのかなぁ?何て、一人じゃ流石にちょっと恥ずかしいし~~」
何て取り留めも無い事を言いながら歩き始める
まばらに散っていた雲もゆらゆらどこかに消えていて
雲一つない快晴の下、夏を思わせる涼やかな風が頬を撫でた
■深見透悟 > 「黒羽さんなら一日ぶらついてても飽きないだろーなぁ、異邦人街は」
関心を引いた様子に思わず笑いながら、やっぱり新鮮で良いわあと和みまくる。
ただちょっと光の後輩力が強過ぎて、何だか自分が浄化されてしまいそうで気が気ではないのが個人的な懸案事項。
「まあ学校の勉強なんてのは答えがある程度用意されてるもんだから、それさえ嗅ぎ取れれば案外難しくはないもんよ。」
とはいえ透悟本人の成績は良くも悪くもない。勉強が出来ない訳ではなく、興味のない物にはとことん無関心であるからだ。
「それじゃあこのまま公園デートと洒落込もうかーなんて
魔術で動く遊具なら幾つかあったなあ、風とか水とかって属性は公園の遊具と相性も良いし……ま、その辺も見てけば分かるっしょ」
リリィを背負い紐で背に括ると、彼女に併せて歩いて公園内を回る。
他愛無いやり取りを交えながら、梅雨入り前の晴れ間の放課後をそれなりに真っ当に、有意義に過ごしたのだった。
ご案内:「常世公園」から黒羽 瑠音さんが去りました。
ご案内:「常世公園」から深見透悟さんが去りました。