2024/08/25 のログ
久能 やえ > 「えへへ…ありがとうございます。
そうですね、嘘でも肯定されると気持ち楽になります」

勿論、それ以外にも大変なことはあるのだがそれはそれとして。
自分の考えを否定されないのは、とても嬉しく思うだろう。

――幼少のやえがドーナツをかじる。
泣きはらした顔だが目の前にあるドーナツの欠片を食べられる嬉しさで笑顔を見せながら。
ただし、いつものドーナツとちがう感触にぺっと吐き出してまた泣き始め。
そのうちに、自分より大きな人が現れて倒れていた母を支えて――そこで記録は途切れる。

「あれ、言ってませんでしたっけ。
詳しくはわかってないですけど物体を呼び寄せる系の能力だそうですよ。
えーと……こういう風に」

そういって、携帯で何かの画面を見てから手元に和菓子を呼び寄せる。

廿楽 紫音 > 「ついてると思う?嘘」

にや、っと笑って。
その記憶、いや記録の情報は途切れる。

「(あぁ、成程):

見得た情報と、能力の解説を見て、頭の中で納得する。
引き寄せ、とはちがう。空間からの転移の力。
使い方を誤れば起きる”事故”は。

「便利そうだこと」

くすり、と笑った。
便利そうなのは間違いなく、本心の言葉だから。

「じゃ、それの使い道とかを学ぶためにこの島に来てる訳?
 ふーん……見た感じだと使いこなせてる気もするけど」

久能 やえ > 「いや~、どうだろ?
先生ちょっと軽薄そ~だし?
女の子のために嘘つくみたいなことしそうみたいな?」

くすくす笑う。
もうそういう認識でいてしまっている。

「使いこなせてないんですよねー、これが。
昔と違って距離に関係なく呼び寄せることはできるんですけど
しっかり物体を認識してないと呼ぶことが出来なくて……。
この和菓子も、呼ぶために冷蔵庫の中のカメラをアプリで映してXYZ軸を確定させてようやくなので……」

部屋の隅にある小型冷蔵庫へ歩いていき、かぱっと開ける。
自分用の冷蔵庫で中にはいろんなお菓子と――よく見れば小型カメラが数台ついていた。

廿楽 紫音 > 「なら嘘でもいいさ。
 それで気持ち軽くなるなら、嘘だっているじゃん?」

嘘つきなのは事実だ。
この男は平気で嘘をついて、兵器で他人の気持ちよい言葉を投げる。

それで損する者なんていないんだから、win-winだ。

「でもそれでいいじゃんって言うのはホントホント。
 だって俺なんか、ここに親も兄弟も知り合いもいないし。
 でも別にいいじゃん?俺は俺のまま、好きに生きてるし、誰にも今んところそれを咎められてないし。

 俺が肯定されるなら、やえちゃんくらい肯定されていいでしょ。
 されないなら俺が肯定したげるってのも、悪くないと思うんだけどね」

だから男にとっては”構わない”事なのだ。
その方が、楽だから。その方が、楽しめるから。

「なるほどね…んじゃ、今度はやえちゃんの”異能”についての研究でもしてみる?
 と…さすがにバイトの時間大丈夫? 今日はこの辺にしとこっか」

久能 やえ > 「……。
先生って、ほんとに先生だよね?
大丈夫?学園に怒られない?そういう指導して」

若干怪訝そうな顔をする。
勿論そう言ってくれるのは助かるのだが。
これ、学園側に怒られない?と。

「そだね~……。
最近、異能の能力も頭打ちでなにかブレイクスルーのきっかけが欲しかったから…手伝ってもらえるならうれしいかも……あ、もうすぐバイトの時間だ」

なんだかんだ話をしていればもうそんな時間。
時間は簡単に過ぎて行ってしまった。
テーブルの上を片付け、お開きの準備。

廿楽 紫音 > 「生徒ごとに柔軟に対応しないとね。
 ここは普通の学校じゃないんだかさ」

なんて、方便だけど。
でもこの学園は”個性豊か”なのだから。
学園が何を言おうと、人によって必要なものなんて、こんな島じゃそれぞれだ。

「んじゃ、次は異能の実験ってことで。
 やえちゃんもバイト頑張りなよ?

 今回の授業料は…ま、いいや次回で」

片付けを共にして。
この子はどんな風になるかな、なんて考えるのは自分も教職が板についたのか。

いや、そんな理由じゃないな。

暖順に面白い遊び相手ができた、そんな感覚、だろう。

久能 やえ > 「うーん……ま、いっか。
とりあえずバイトいかないと。
じゅぎょーりょーは出世払いでおねがいしまーす!」

出世する見込みはないが。
その場合は踏み倒しということでお願いします。
そういいながら、部屋を出ていくだろう。

ご案内:「常世寮/女子寮 相部屋」から久能 やえさんが去りました。
ご案内:「常世寮/女子寮 相部屋」から廿楽 紫音さんが去りました。