2024/07/02 のログ
■マト >
取りあえずやってみる、好奇心旺盛であり、他人から勧められたものは素直にやりがちなマトである
硬い、というならそれを試してみようとするのも当然、なのかもしれない
「それなら、きっとそうだね」
「……ふふ」
くすぐったい、という彼の言葉に、此方も何処かくすぐったそうな笑みを浮かべて
「ん、わかった、じゃあ……」
ぱたり、と本を閉じて
「ごはん、用意するから待っててよ、好きな本読んでいいからさ」
「勉強のお礼って事で……そのために帰りに寄り道もしたし、ね」
そういって立ち上がり、軽く腕を捲る仕草をしてからキッチンの方にマトは入っていくだろうか
電気がつき、ごそごそと冷蔵庫を開けて中身を取り出す音、ぴっ、ぴっ、と何かのボタンが押される音などが流れ始める
■風花 優希 >
「…おっと、いいのかい?
ご馳走してもらえるとまでは思いもよらなかったけど」
そういえば料理の本なんかがあったなと。
練習もしているのだろうか、等と思いを馳せて。
「そういうことなら、遠慮なく頂くつもりだけども」
果たしてどんな料理を作るのか、期待半分、恐れ半分でご馳走になる事にした。
■マト >
「気にしないでよ、僕が食べてもらいたいんだから」
「といっても、まだ大したものは作れないけどね……」
しばらくすると、じゅううう……と肉の焼ける匂いがし始めて
ぐつぐつぐつ、味噌汁の匂いがキッチンから漏れてくる
「~~~ ♪」
暫くマトの小さな鼻歌が響く時間が過ぎて……
「よし、あとは… っと」
ヴヴヴヴヴ…… チーン
「出来た、今持ってくよ~テーブルの上、避けて置いてー」
何て声をかけながら、エプロンを着けたマトが戻ってくる(続)
■マト >
「はい、どうぞ」
食卓に並べられるのは、切れ目を入れてやいたソーセージにゴマのドレッシングがかけられたサラダ
それとちょっと焦げ目が強めについたオムレツに控えめにケチャップがつけられている
一緒についてくるのはお豆腐が入ったお味噌汁に、ごはん、それとめかぶである
「ごはんはチンしたので、めかぶはパックの奴だけど、それ以外は自分で作ったよ、中々上手にできたと思う」
少しだけ得意げにテーブルの上に二人分の食事を広げて、どう?と言いたげな目で優希をじっと見つめてくるだろうか
■風花 優希 >
何だかんだと言いながら、食事を作ってもらえることには微かに心が躍る。
調理場に向かう後姿に目を細めて眺めながら、じっくりと出来上がりを待つ。
聞こえてくる鼻歌に、肉を焼く音。
レンジをチンした音なんかも聞こえてくると、実に生活感が感じられる。
「……普通の女の子、だよなぁ」
ぽつりと零す、心の声。
傍からその様子だけを見れば、容姿も合わさりそうとしかきっと見えない。
ともあれ、そうこうしているうちに出来上がった料理が運ばれてきて…
「おぉ、まさかの副菜に汁まで。
いやぁ…オカズ一品くらいかなと思ったらどうして中々本格的な」
その出来栄えに、素直に舌を巻く。
ちょっとした焦げ目がついていてもコレは十二分すぎる出来栄えに見えた。
■マト >
「といっても、しっかりとした料理はオムレツくらいだけどね、後は焼いたり、きったり、お味噌をといたり……」
「ちゃんとした料理本みたいなのと比べればまだまださ」
実際この中で"ちゃんと"練習したのはオムレツくらいだったし、と続けつつ、向かい側に座り直す
「それよりほら、冷める前に食べようよ」
「いただきまーす!」
味噌汁は参考にした本が健康志向だからかやや薄目かもしれないが、サラダやめかぶは出来あいのもののため安定した味だろう
ソーセージは少量の水でゆで焼きにしてるらしく、焦げ目がありながらもパリッとしている
そしてオムレツだが… 焦げている分ふわふわ感は控えめだが、その分水っぽい部分も無く安定しているといったところか
総じて良くも悪くも自炊初心者の食卓……の範疇と言えるかもしれない
■風花 優希 >
「それでも十分すぎるくらいだよ。
簡単だとしても、用意するってのが大変なんだし」
はじめて、だとしてもここまで出来るのは称賛に価すると。
早速、両手を合わせて「いただきます」と言いながらもそう返す。
「と、そうだな、じゃあとりあえず本命から…」
なによりここまで自分の為に作ってくれたのだから、礼賛しないわけがない。
早速とばかりにオムレツに箸をつけて、舌鼓を打つ。
味はと言えばまあ普通、お手本通りで腕前はまだまだこれから感を感じる出来栄え。
とはいえ、それでも男子の自炊のような『雑』さは感じられない。
丁寧に、しっかりと作ったというのは感じ取れ、無意識に頬が緩くなる。
■マト >
「…… 」
その様子を、じぃ、と箸先を咥えたまま見つめている彼女
「どう?ケチャップ足りないなら好きに使ってね」
一緒に並べた調味料を進めつつも、マトもぱくぱく、と食べ進めている
その間も時折ちら、ちらと優希の様子を見ている辺り、やはり誰かに食べてもらう、という機会も初めてなのが伺える
「優希は自分で料理とか、したりするの?」
何て話題を振りながら、頬を緩める姿を見て彼女もまた、少し嬉しそうに口元を緩めているだろう
■風花 優希 >
「うん、美味しいよ」
ケチャップも十分だよ、と返しつつ、もくもくと。
ソーセージに、サラダにご飯と口の中に運んでいく。
此方をじっと見つめてくるあたり、やはり感想は気になるんだろうなぁと悟りつつ。
素直においしいことだけは、とりあえずは伝えておいて。
「自炊は一応できるけど、あんまりかな。
寮なのもあるし、寮食か外食ですませちゃうかな」
■マト >
「そっか、ならよかった―― 優希の好きなモノとか、本当は先に聞いてみたかったんだけど」
「タイミングがあんまり無くてさ、嫌いなものが混ざってたらどうしようかってちょっとドキドキしてた」
そう言うと食べるペースが少し早くなる当たり、あなたの反応にほっとしたらしい
「そっか、でも実際売っているものだけで大体何でもできるものね、それこそ冷凍食品も沢山あるし…」
「思えば、冷凍食品もある意味氷属性……?」
「寮のご飯も美味しいよね、学園内なら学食もあるし……」
「こうしてみると、案外自炊するタイミングって少ないかも」
料理の本は読んでいて結構楽しいけれどね、と付け足しつつ
じゅるる、とめかぶを啜るように食べている
■風花 優希 >
「大体何でも好きだよ、際立った好き嫌いが無いとも言うけど」
選り好みはそこまでしない。
強いて言えば洋食の方が新鮮で、和食は馴染みがあるだとか、その程度。
性質的に冷たいものは肌に合うとか、そういうのもあるにはあるが。
「あはは、ある意味でそうかもね。
そういう保存用の魔術も結構あるし」
実際、わりと保冷剤代わりの冷却魔法は常日頃から多用してると冗談交じりに。
「うん、正直全然ないよ。
今の時代、ご飯を食べるだけならどこにでも売ってるし食べに行けるしね」
あっという間に、優希の目の前のご飯は空になっていく。
■マト >
「そっか……何でも、って結構難しいな」
「特に好きなのとかも無い感じかい?」
ふーむ、と考える辺り、次を考えているのが伺えて
「それは結構便利そうだね、特にこれから暑くなるわけだし」
「あ、ならそれは優先的に覚えたい魔術だね、生活の知恵ってやつだ」
くすくす、と冗談交じりに返す言葉に楽し気に返し
「ふぅ……うん、だからまぁ……」
「趣味だよね、自分が食べたいものを食べたい、或いは――」
「誰かに、食べてほしい、みたいなさ」
マトも殆ど同じくらいに食べ終えて、ごくごくとお茶を飲み下す
「ふぅ、ご馳走様―― 何だか、何時もよりあっという間になくなった気がする」
少しだけ姿勢を崩して足を延ばしながら、ちらりとキッチンの方を見やる――と同時に
『ピー、ピー、後5分で、お風呂が沸きます』
キッチンと同方向にある脱衣所、つまりお風呂の方から機械音声が流れて来た
■風花 優希 >
「そうだねぇ、特にこれが好きってのは思いつかないかなぁ」
元より食事は不要な筈の魔導書が本体だ。
明確なこだわりやら、この身の味やらはそこまででもない。
何となしに、こういう味がなじんでいる…という位の事であれば返せるのだが。
「そうそう、便利だよ夏には。
割と簡単だし今度教えてあげよう」
そんな会話の最中、軽く返事を返しつつ
ある程度食べ終えれば両手を合わせて「ごちそうさま」と口にして。
「うん、お腹もいっぱい…。
確かに料理をするなら、そういうのに限られちゃうんだろうね…と、うん?」
お風呂の音に、小首を傾げた。
■マト >
「まぁ、それをいうなら僕もまだこれが大好物、って食べ物は無いんだけど……」
「しいて言うなら甘いのとか、辛いのは結構好きかな、一度頼んだ事がある奴だと、ホットチョコレートとか…」
「是非たのむよ、と… うん、お風呂、沸いたみたいだね」
まだ外はざぁざぁと雨が降り続いている、いや、寧ろ強まってきているようだ
どうやら今日は止みそうにない
「お粗末様~、と、雨やまないみたいだし」
「優希の服も濡れてるだろう?なら、泊まっていったらどうかなって」
「そのまま帰ったら風邪……は引かないかもしれないけど、びしょびしょになりそうだし」
何て提案をしながら食器を手早く片付けている
「もし無いなら乾かしている間の服も貸してあげられるし、いいんじゃないかなってさ」
ほら、僕男女どっちの服も貸与されてるからね、なんていいながら
■風花 優希 >
「辛いのも好きなのか、それはちょっと意外だなぁ」
甘いものが好きなのはイメージ通りだったのだが。
ふわふわした彼女が刺激的なのが好きだとは、と素直に零し。
「……そうだね、傘を借りるってのも流石に悪いし」
彼女の言葉に、思案するような間を置いて。
常よりも声を半トーンだけ低めに下げて、静かにそう返す。
傘を借りれば、明日、止んでなかった時に彼女がずぶぬれになるだろうからと。
そういった、『もっともらしい言い訳』を自分でも並べ立てて。
「ちと服を借りるのは、恥ずかしいけどこの際いいか。
今日はこのまま、泊まっていこうかな」
■マト >
「辛いもので舌がぴりぴりってする感覚、嫌いじゃないんだ」
ぺろ、と軽く舌を出す仕草
「生憎傘も一つだけだからね、うん」
「そうしてくれると僕としても……嬉しいかな?ほら」
「朝ごはんの分も、食材買って来てたりするんだよね、実は」
それが二人分の量だったのは偶々二日に分けて食べるつもりだったのか、それとも……
とはいえ、返答に対しては彼女は逆に少し声が上ずって
「うん、是非泊って行ってよ、大したものは無いけどさ」
「"友達"を家に泊めるなんて初めてだから、嬉しいな、なんて――」
『お風呂が沸きました』
そこまで話したところで、風呂の用意が出来たことを電子音声が知らせる
「… 出来たみたい、優希の方が濡れてるだろうし、先に入ってなよ、食器の片付け、もうちょっとだけかかるしさ」
何て努めて明るく返しながら先にお風呂に行くように勧めるだろう
■風花 優希 >
「……実は割と最初から、そのつもりだった?」
などと冗談めかしてそう尋ねる。
そうやってちょっと茶化しておかないと、なんだか変な空気になりそうだったから。
「まぁでも、泊まるっていうのは悪くないな。
中々どうして、寮生活してたらそんな機会もないからな」
「と、そうだね先にお風呂を頂こうかな。
実のところ、けっこう湿った感じが気持ち悪くてさ」
ともあれ、今はお風呂を頂いてしまおう。
そうして彼は、「替えの服は適当に置いといて」と言いつつ、お風呂に向かうのだった。
■マト >
「―― さー、どうだろ?」
「もしそうなったらいいな……何て思ってたりは、したかもね」
何て返すマトの声も、冗談めかしたもので
「だよね、そんな状態で授業させちゃってごめんね?」
「じゃあ、洗濯もしておくからねー」
といいながら、彼の服を回収して、代わりの服を脱衣所に置きつつ
「―― 」
ちら、と浴室の方へ眼を向ける
――― こうして、優希はマトの部屋に泊まる事になる訳、だが
「 優希ー、入るよー?」
その後、"何でもないように"風呂に入ってこようとするマトとひと悶着があった……かもしれない
ともあれ、そんなある梅雨の日は、平和(?)に過ぎ去っていく事だろう
ご案内:「堅磐寮 部屋」から風花 優希さんが去りました。
ご案内:「堅磐寮 部屋」からマトさんが去りました。