2024/09/01 のログ
風花 優希 >  
「……」

やっぱりというか、この手のものに彼女は興味津々であった。
食いつくように頁を眺める彼女を横目に、必要な情報にだけは目に通す。

「……しかし案外と、こっちも充実してるんだな、ここ」

そんなふと思ったことを零しつつ、
内心ではこれをみた彼女がどう動くのか、密やかに期待していたのだった。

マト >   
「……」

「そ、そうだね… こういう下着…凄い、わぁ、…」

ごくり、と唾をのむ音

「ゆ、優希もこういうの、興味あったりとかは……」

何て変な質問をしてしまいながらも、ぺら、ぺらりと

「え、これ……外の人の来ない場所とか……あぁ、もしかしてそういう……いや、ボクらも人の事は言えないけど」

こんなのものってるんだ、と目を白黒させる珍しいマトがいるでしょう

風花 優希 >  
「……人並みにはあるよ、うん」

何がどう人並みだというのやら。
何とも言えぬ返答をしつつも、妙な空気が室内を包む。

海の話題を濁した意味は、もはや完全に失われていた。

「そんなのまで、特集してるんだ。
 ……それ、興味ある?」

その上で、そんなことまで聞いてしまうのだから猶更だ。
本当に自分も行くとこまで行ってしまってるのだなと、少年は内心自嘲していた。

マト >   
「人並、かぁ」

あれが人並… なんて呟いて何かを思わず思い返しているのだろうか

「えっと……」

きゅ、と手を握られる感触

「そのさ  ボクがこういうのに興味があるとしたら……どう思う?」

何て、ちょっとずるい聞き方をする彼女の姿が其処にはあって
まぁそもそも、そういうのに一切興味も何も無ければ、今こうしてはいないし
海や家であのような事をする事は無かっただろう

「恋人とそういう… その、そういう方向でも色々試してみたいっていう欲求は、あるかもしれない」

何て呟きながらきゅ、と手に力を込めているだろうか

風花 優希 >  
ひんやりと冷めた手が、温かなものに包まれる。
マトのぬくもりに目を少しだけ見開き、視線を向けて。

「……正直そうだね、嬉しいというか、なんというか」

曖昧な言葉を彷徨わせたまま、ありのままの答えを返す。
羞恥心は一旦投げ捨て、包まれた手を軽くぐっと引き寄せる。

「ボクは好きだよ、そういう子でも。
 むしろもっと…積極的でもいいかな、なんて」

その上で、揶揄い交じりに引き寄せた彼女の耳元にそう紡ぐ。
そうしてしまったのが欲情ゆえか、感情ありきか。
その何方かは定かでないが、素直な気持ちを声色にはしっかり載せて。

マト >   
「っと……優希?」

引き寄せられる、そのまま驚いたような表情であなたのささやきを聞いて

「…そ、っかぁ」

えへへ、と小さく笑みをこぼす

「じゃあ、うん、『そういう時』は我慢しないように、するね?」

耳を赤くしながらも、照れたように、それでも何処か艶のある笑みをあなたに見せ

「ボクも、積極的な優希でも好きみたいだからね」

何て、お返しとばかりに頬にちゅ、と柔らかいものを当てるだろうか

風花 優希 >  
「……うん、それでいいよ。
 代わりにボクも…そうするからお相子だ」

頬に触れる艶やかな感触。
それに返すように、こちらもまた頬に淡いバードキスをお見舞いして。

「…だからさ、今日も泊まって構わないかな?」

そう正面から問いかける。
それが意図する意味合いは、つまりはそういうことだった。

マト >   
「…… 」

「ふふ」

何て小さく笑って

「うん、優希なら何時でも、何日だって泊っていって構わないよ?」

何て言いながら軽くあなたに抱き着いて、甘えるように顔をすりつけたりするだろうか

「そのかわり……ちゃんと『リード』してくれるよね?」

何て悪戯っぽく囁きながら

風花 優希 >  
「そりゃあもちろん。
 さっき約束した、ばかリだからね」

流石にずっと泊まるのは、辞めておくけど、と。
くつくつと苦笑しながら、擦り寄る彼女の頭を撫でて。

「でも、とりあえずはそれなら──まずはご飯は食べておこうか」

今の空気を一度、入れ替えるように肩を竦めながらそう告げるのだった。

ご案内:「堅磐寮 マトの部屋」からマトさんが去りました。
ご案内:「堅磐寮 マトの部屋」から風花 優希さんが去りました。