住宅街の南側にある広い浜辺。釣りや海水浴が可能である。
夏の海水浴シーズンになると海の家などが設けられて海水浴を楽しむ住民の姿も見られる。
桟橋や灯台などの施設もこの浜辺にある。
また、海には海底遺跡などの遺跡群も存在する。
参加者(0):ROM(1)
Time:04:21:26 更新
ご案内:「常世港 防波堤」から武知一実さんが去りました。
ご案内:「常世港 防波堤」からリリィさんが去りました。
■武知一実 >
「無いのかよ。
まあ、いざとなったらオレが責任取るからよ」
ふるふると首を振って今見た事を追い出す。
追い出しはするけれど……何かの拍子に思い出す事もあるんだろう。はぁ……。
「ああ、そうだな。結局カワハギは釣れねえか……
あ?シャワー?……まあ、断る理由もねえし、構わねえけど」
ついでに洗濯もしちまうか、と片づけをしながら考える。
そうしたら服が乾くまでの間リリィに着せとくもんが必要で……まあ、あるから良いか。
リリィと手分けして片づけを終え、やつれた顔のリリィと共にオレたちは防波堤を後にしたのだった。
■リリィ >
ぜぇはぁと荒い息を繰り返す。
「どういう意味ですか、それ……。いや、正直ないですけど……。」
ツッコミにもキレがない。タコこわい。
何かを反芻しているような少年を後目に漸く整ってきた息を長く吐いて肩を落とした。
「うぅ、服の中がぬるぬるしますぅ……今日は引きあげましょう。
シャワー浴びたい……。吸精の前にお借りしていいですか?」
げっそりしながら少年に問い、片付けを手伝いながら帰宅の準備。
■武知一実 >
助けはするが最低限はリリィ自身も抵抗して貰いてえところだな!いやオレが悪いんだけど!
と、じたばたするリリィからの救援要請に応えようとするも、顔からタコの退いたリリィと目が合い。きょとんとした顔に一瞬呆気にとられる。
しかしその間もタコは懸命に逃亡を続け、リリィの抵抗も空振りし――――
~ すごい疲れることがあった ~
「……行く気あったんだな、一応……」
色んな犠牲(気力とか)を払った末にようやく捕獲したタコは先のイカ同様電気で〆てクーラーボックスへ。
イカはともかくタコの方は色々と食うのに勇気が要るだろうなあ、これ……。
にしても、あんなふうに……なるんだな……うん。
■リリィ >
じたばたと手が無意味に宙を掻く。
「あっあっ、地味に、地味に吸盤がいたいです!かずみん様!」
小さくともタコ、力強い!
無理矢理剥がしたら悲惨なことになる予感がして余計に動けず右往左往していると、不意に視界が晴れた。
タコを剥がすだけの簡単なお仕事に従事せんとしていた少年の顔を見つけて目を瞬かせている内に、するりと首回りから内側へと潜っていくタコ。これなんてエロゲ?
「ひゃぁ!や、やだやだ、触手プレイは姫騎士って相場が決まってるんですよ~!?」
なんぞ口走りながら胸を抱くようにしてそれ以上の進行を阻止……できない!
谷間から潜り込んでいきやがるこのタコ介!
「あっちょ、やめっ……!」
~ しばらくお待ちください ~
「……もうオヨメにいけない……。」
しくしくと泣きながら顔を覆う淫魔と、少年の手にとらわれたタコがいるのであった。
■武知一実 >
「おお、こりゃ見事な顔面受け……」
タコを顔面で受け止めたリリィを見て思わず感嘆の声が漏れてしまった。
いや、まさか顔面で受け止めるたぁ思わねえじゃん?避けるとか、叩き落とすとかすると思うじゃん?
……いや、他でもないリリィ相手にそう思ったオレが悪いと言われたらそれまでなんだが。
「ちょっと待て、すぐに取ってやるから」
糸を巻ききって竿を置き、尻餅をついているリリィを助けに掛かる。
とはいえ顔からタコ剥がすだけの簡単なお仕事……と思っていたのだが。
捕まる事を察したのか、タコはすぐさま逃げの態勢に移った。
それも、よりによってリリィの服の中へと。
「げっ、リ、リリィ。ばたばたしてねえでアンタもそのタコ押えろっ」
そこに逃げ込まれたらオレには荷が重くなり過ぎちまうっての。
■リリィ >
「びっくりしました。」
ふすと息を抜いてお尻を撫でる。痣になってないといいんだけれど。
釣り竿を返却して少年の手腕に期待しつ、波の音に耳を傾ける。
因みに帰り道で問われたら「惑わすことはわたしの本領ですから!」だなんてばいんっ!と胸を張るのだそうだ。
まあ、色々細かい話はあるのだけれども、ポンコツ淫魔の戦闘スペック詳細なんて何処へ向けた需要なのかは謎なので割愛。
のんびりと過ぎていく時間は中々によいものである、と、細波の音に若干の微睡みを覚えて傍らで膝を抱えていると、少年の竿に何やらかかったらしい。
ぱちん、と弾けた音は鼻提灯の音じゃないよホントダヨ。
「がんばれかずみんさ……まぁ!?」
勢いよく引っ張り上げられたタコが、宙を舞い――目を見開くポンコツ淫魔の顔面に着地。10点!
再び尻もちをついたポンコツ淫魔が顔面にタコを貼り付けて手をばたばたさせている。
「う、うわーん!ぬるっとしますぅ!」
反省してないで助けてもろて~。
■武知一実 >
今度は沖の何かにぶつかる事も無く着水。
そのまま気長に待っていれば、小さいながらも確かなアタリがあった。
これは……期待出来るんじゃないか……?
「よし、来たっ
魔物じゃないならもう何だって良い……!」
まあ小型のよくわからない魔物の可能性もあるから油断は禁物だが。
小型なら雷撃を一発撃てば大抵何とかなる……いや、意地でも何とかする。
今回は途中で手応えが消える事も無く、気合一発一気に引き上げ―――
―――たのが悪かったのか、糸に絡みついていた小さなタコが、すぽーんと糸から離れてリリィへと飛んで行った。
……皆は落ち着いて糸を巻いて引き上げような。
■武知一実 >
「次から考えとく」
これはさすがに認めざるを得ない。
現れたクラーケンは先ほどとは別個体の様で、こっちに対する警戒心とかは窺えない。
であれば、また一発バチッと脅して帰らせる手を……っとと。
「リリィ、大丈夫か!?」
触腕が防波堤に叩きつけられ、衝撃で足元がふら付く。
尻餅をついたリリィが追撃を受ける前に雷撃をクラーケンへと打ち込もうとするが……
「……ん、ンン?」
何だ、今の。
突然耳鳴りがしたかと思えば、クラーケンの動きが停まり、そのまま海中へと帰っていった。
何かしたのか……リリィが?と訝し気に見るオレを他所に、当の淫魔本人は釣竿を此方に返しながら泣き言を言っている。
「今のは……、あ、ああ。さっさとまともなもん釣って帰ろう」
まあ今の事は帰りがけに聞くとして、せめて一匹だけでもカワハギ釣って帰りたい。
リリィから返された竿を脇に置き、遠投用の竿を手に取ると気を取り直して再度沖へと放る。 [2d6→1+4=5]
■リリィ >
「褒めなくてもろくなことになってないんで折角なら褒められたかったですぅ!」
竿を抱いて一息に喚く。
振り上げられた触腕に焦げ跡は――ない。恐らく別個体なのだろう。
それはそれでここら辺クラーケン居過ぎィ!という話になるのだが。
「きゃんっ!」
傷一つない触腕が防波堤を打つ。
直撃こそないものの、揺れる程の衝撃に尻もちをついた。
「うーっ、もう!オイタはだめですよ!」
大人しくしていろと先程は言われたけども、ちょこっと腹が立ったので前髪をあげて瞳を晒す。
――耳鳴りのような音を、もしかしたら聞くかもしれない。
淡く発光する瞳に射抜かれたクラーケンはといえば、追撃の触腕を振り上げた状態で金縛りにでもあったが如く硬直。したかと思えば、ゆるゆると攻撃を引っ込めて海へと帰っていく。
前髪を下ろして一息。
「かずみん様ぁ、呪われてますよここら辺。」
はい、って竿を返して一言。あと、カワハギ釣ってください。
■武知一実 >
「じ、ジンジャーエール……」
そうなの?オレってジンジャーエールなの?
いや、オレがと言うか、あくまでオレの精気がジンジャーエール風味って事だよな?別にショウガ臭くないよなオレ。
ちょっと飲み込み切れない衝撃を抱えたまま、リリィが再び糸を垂らすのを見届ける。
「褒めたら調子に乗るだろアンタ。
そういう時は大抵碌な事にならないって相場が……相場が」
別にボウズも想定内なので何にも悔しくは無いところだが、悔しくなくとも腹は立つ。この淫魔ホント後で憶えとけよ……
なんて思う暇もなく、クラーケンが再度姿を現した。何で?
これにはさすがのオレも白目を剥かざるを得ない。さっきの小イカがやっぱり子供だったりした?いや、普通のイカだったわどう見ても。
■リリィ >
ずももももと海面が盛り上がり、再びクラーケンが顔を出す。
なんで?少年をあおったから?ライバル視でもしてた??
■クラーケン >
た だ い ま 。
■リリィ >
「いえ、ジンジャーエールみたいだなって思ってます。」
きりりと表情を引き締めて断じた。
少年武知一実はジンジャーエール味。
そんな戯れを経て再度差し出された竿を受け取り、釣り糸を垂らす。
「そこは褒めてくださいよう。
かずみん様がこのままボウズだったら思いっきりバカにしますからね!」
やーいやーいって言ってやる。なんなら今も言ってやる。やーいやーい。
魚が逃げないように細やかなじゃれ合い程度に済ませる心算だが。 [2d6→5+6=11]