2024/09/20 のログ
ご案内:「宗教施設群/とある葬儀場」にリビド・イドさんが現れました。
■リビド・イド >
異邦人街の区域にはあるもののスラムや落第街に程なく近いエリア。
地図にして、異邦人街北部中央から北部東端の付近だろうか。
その中の、宗教施設群として認地されている、冠婚葬祭のとりわけ葬を執り行う施設の一つ。
普段よりも騒がしさあるその中に、独りの背の低い喪服の教師然としたものが足を運ぶ。
「昨日は痛ましい事件があったと聞いた。
駆け付けた生徒には死傷者はいないと聞いているが、それ以外のものもあるだろう。」
「今日はまともに葬送出来ぬものへの献花と、細やかながらの寄付にきた。
後ろ暗いことのないよう、適切に使ってくれ。さもなくばバチが当たるぞ。」
■リビド・イド >
白黒の花束と、香典袋のようなものを渡す。
中に入っているのは寄付の但し書きが入った、十万程の金銭だ。
このような場所で、かのようなモノが必要な事は理解している。
だが今ばかりは真っ当に動けと、釘を刺した。
「見ない花で悪いな。これは過去に咲く花だ。
宗旨としては合わんかもしれんが、賑やかしと間に合わせに使ってくれ。」
過去に咲く花。
文字通り過去にしか咲かぬと言われている、名も定まらぬ花の一つ。
滅多に手に入らず、栽培方法も確立していない為研究も進んでいない。
それが故に、貴重なだけと認識されている花。
■リビド・イド >
「では、失礼する。」
用事を済ませれば、さっさとこの場から立ち去る。
その帰路で、頭を抱えながら歩く。自己嫌悪だ。
(覇伝洲、か。
最近の若いもののことは、やっぱ分からんな。)
(ああいうものが時代を築いて欲しくないことだけは、確かだが……。)
あの後、少しだけ調べた。
だが、多くの意味で良く分からなかった。それがこの教師の認識だ。
「……教師が我儘に暴れる訳にもいかん。
同時に、教師として何もせぬ訳にも行かん。
そういうものとしても、怒りを示す必要がある。」
無法に力を奮った事を思い返し、自己嫌悪に陥る。
だが教師としては見ぬふりも出来ない。
そういうものとしても、怒りは示さなけれならない、
「だが、どうにも嫌になる。
嫌でもやらぬとしても、だ。」
それらのジレンマに、何時の自己嫌悪を覚える。
誰もが気にせぬものでも、彼の矜持にとっては苛まれるものらしい。
「……酒でも飲んで忘れるか。」
解決出来ぬジレンマから、逃避することを選ぶ。
どうせ一生付きまとうのだ。埒が明かない時は忘れるに限る、と。
ご案内:「宗教施設群/とある葬儀場」からリビド・イドさんが去りました。