2026/02/23 のログ
海藤 宗次 >  
「あん、飯の邪魔されたら腹が立つのはしゃあない話やろ?
 おどれも折角食ってる飯に小蠅寄ってきたら叩き潰すやろうが」

指を一本一本こじ開けるのはある意味で余裕と傲慢の顕れだ。
だがそんな悠長な事をしている余裕はなかった。
横から相手の左腕が掴みかかるのが見えたから即座に右手を離して相手の左腕を掴む、互いに掴み合ってる状況が正しいか。
次いで相手の残った右手はこちらの左手で対応。
これで互いの両手が塞がれた状態だ。その体制で相打ち覚悟の頭突きが相手から飛んできた!

「そろそろ…離れろやぁ!」

またしても身体を後ろに逸らすダッキング。
極端に頭を晒したことにより相手の頭突きの軌道範囲には入らない。無理やりやろうとしても体勢的に有効打にならない。
だがこのままでは逆に押し倒される身体の流れだ。

「腹筋と背筋めっさ鍛えてんで俺は」

そのままバク転に移る。
ただしただの回避行動ではなくバク転の最中に自分の右脚を相手の腹に当てており、そのままグイと上方向へ押してやろうとする。
宗次の足の押し込みが当たれば脚力も相まって上空3m程までフワっと浮かび上がらせてしまうだろう。
その間に宗次は距離を取る寸法だ。

夜見河 劫 >  
「テメェより余程マシだどチンピラ――いや、もうこれチンピラにも失礼だわ。」

両手が塞がれ、掴み合い。
叩き込んだ頭突きも、相手の体捌きが上を行き、外れてしまう。
そこからの、不意のバク転と脚による押し上げ。
確かに、脚力の強さならば3m近くは吹っ飛ばせそうではある。

――だが、半グレの男は失念していた。
この場において、凶相の男が足による攻撃を一度も使っていない事を、見落としている。

「奇遇だな、」

瞬間。
半グレの男の脚にかかる重さが、不意に軽くなる。
同時にある一点――男にとって、「最大の急所」となる場所に、激しい重みが襲う。

「俺も、脚の力には自信あるんだわ。」

その声が半グレの男の耳元に届いた直後。
が、と開かれた口が、半グレの男の首筋に襲い掛かる。
同時に、バク転姿勢の真っ最中の男の股間を思い切り踏みつける形で、
凶相の男は自分から飛び上がろうとする。

バイティングを躱せなければ、首の肉を重要な血管ごと引き千切りながら、股間を踏みつけての跳躍。
いずれか一方でも、凌げなければ激しい苦痛は確定――。

海藤 宗次 >  
「俺に失礼やろうが!!」

壮絶な削り合い。一見すれば拮抗してるようにも見えるが宗次からすればかなり芳しくない戦況だ。
だが、何回も攻撃を受けて相手の戦闘スタイルも鮮明になりつつある。
一度接近を許せば不死性も相まって確実に削ってくる戦い方だ。
中々に骨が折れる相手だがとにかく攻撃を受けて、クセを見切るしかない。

「お前、中々卑怯なことするやんけ…だが!」

金的に首筋の噛みつき。立て続けに食らえば流石に怯むだろう。
さすれば空中への隙は潰せると。
大した戦闘IQだ。
だが宗次はここにきて急に合理性を詰める。

「俺、鉛弾でモーニングコールするのが趣味やねん。」

即座に頭を撃ち抜き、痛みをリセット。
最早、死と痛みに躊躇がない。
怖いのは行動不能な状況だと理解しているからだ。
あの強者はこちらの全力を出させない戦い方にしようとしている。
だがそうはさせない。ここからはこちらの番。

刺青を消耗して生気を回復し腰の刀を抜く。
構えは大上段。

「ドデカイのかますからきっちり受けときやぁ!」

大上段のまま振り下ろした。

ギ ィ ン!

次元をすり下ろしながら迫っていく斬撃は跳び上がった程度の距離は無視して迫るだろう。
宗次の筋力がフル稼働することにより次元そのものに影響しかねない斬撃が発生する。
それは決して異能や魔術などの外部的な力ではなく宗次が自前で起こす物理現象に過ぎない。
だがその理不尽なまでの斬撃は無常に相手の身体を木っ端みじんにせんと迫る

海藤 宗次 >  
「必殺、梨割りスペシャルってな」

必殺技を言ってなかったのでとりあえず暫定的に言った。
その声は次元が裂ける金切り音にて途切れ途切れで聞こえるだろうが

夜見河 劫 >  
「――――――は。」

飛び上がり、天井に身体がつかんとした瞬間。
大上段から振り下ろされる一刀。
間違いない、これを受ければ確実に、死ぬ。

(………面白っ。)

死が、確実に迫る。
それを感じ取り、凶相の男が見せたものは。

どの肉食獣よりも、獰猛な笑顔。


刹那。だん、と天井を蹴り込み。
自ら、次元を裂くかの如き斬撃へと「突っ込んでいく」。
無論、そんな真似をすれば、只で済む筈もなく。



形容し難い破裂音と共に、
凶相の男は八つ裂き――すら生温い。
粉微塵となって、紅い霧を盛大に場にばら撒き、消し飛んだ。


半グレの男も、確信できるだろう。
間違いなく死んで、死体という形すら残さずに、消し飛んだ、と。

海藤 宗次 >  
「死んだか。はぁ…刺青二枚も消耗させられたしホンマにしんどい相手やったわ。
 おかげさまでこちとら刺青の補充のせなアカンし…補充すんにも金がかかるねんホンマ…」

勝った、とは胸を張って言い難い。
失うものが多すぎた。
多くの子分に、店の利権。利権の方は後日改めて伺うとして…
他にも刺青だ。これがデカい。専門的な技術が必要だ。入れ直すのに札束何枚も必要はザラだ。

「にしても最期、あいつ自分から突っ込んでいきよった。
 本能で頭バカになったんか?いや、それとも…」

最後の手ごたえ…あれは確かに木っ端みじんになった筈だ。
あれで生きている筈が無いとは言い切れない。
残心をし、刀を鞘に納める。
左手を鞘に、右手を柄に手を抑えたままでしばし

クラブにて >  
見るも無残な有様となったクラブの店内。
恐る恐る、従業員らしき男が覗き込むように顔を見せる。
まるで戦場か何かのように荒れ放題の一体と、その只中に立っている筈の
半グレの男を見て。

ひ、と、引き攣るような音を、喉から立てた。

この状況で、ピンピンしている様子の半グレの男の姿を目にして、恐怖が先に立ったのだろう。

夜見河 劫 >  
半グレの男が欠片でも、そう思ったならば。

次の瞬間。
赤と白の、何か細長いものが、背後――残心で気を抜いていた男の死角から、
その左目目掛けて凄まじい速度で突き込んで来る。

油断してなす術なくつき込まれたにせよ。
反射的に振り払えたにせよ。

今度は、背中に違和感を感じるだろう。
何者かが爪……否、それより硬い、細い棒のようなものを複数引っかけたような。

「それ」がまるで、土を掘り返す熊手のように勢いよく、
男の背中の皮膚を、刺青ごと引き千切らんと恐ろしい力で引き下ろさんとする――。

海藤 宗次 >  
「……精神統一、見えたで!これが剣術の極意や!
 必殺、シュラスコ斬り・防御転身バージョン!」

意識がクラブの店員の声に向く。
だがその直後に飛来する何かを打ち払う。
それと同時に今度は背後からの微かな気配。
これを察知できたのは戦闘時間を経るごとに研ぎ澄まされていく精神性、攻撃を受け続けることによる理解力と看破力の強化…更に彼はこちらの長所を徹底的に削ぐ動きをしていた。故にある程度は予測できる。
長期戦闘による泥仕合で敵の特性や動きの癖や戦法の理解を高める…これが宗次の本質だ。

だが、2手目の背後からの爪撃の対応は普通は対応できないだろう。
何重に張り巡らせた伏線と罠、そして隙の無いほぼ同時攻撃。
そこで戦力だけは敬意を示す証として奥義の一つを防御用へと手札を切った。

同率時間軸上に二つの斬撃が存在する異能の如き所業。
左目へと奇襲を小手打ちの払いで防御し、続く背後からの本命はすぐさま振り返っての返しの斬撃で防御。

した後、宗次の姿が消えた。
…と言うよりも建物の上に飛び乗った。
視界の確保と状況の整理だ。

「これ以上やるんは…リスク、か」

クラブにて >  
跳躍によって場を離れれば、襲い掛かって来た「それ」の正体を遠くから見る事が出来るだろう。

ずる、ずる、と動き回っている、赤くて長いもの。

腕だ。

骨の周りに赤い肉がついただけの、二本の腕。
それが、ずる、ずると、獲物を探すように、這い回っている。

目を狙ったのも、背中を引き千切ろうとしたのも、あの腕だろう。
従業員が怯えた声を上げたのも、骨に肉がついただけの腕を目にしたからに違いない。

突き落とすもの >  
そうして、これ以上の行動はリスクがあるだろう、と半グレの男が判断した時。

どん、と、その背を突き落とす衝撃。
空中に放り出され、建物の上から墜落するは必至。

夜見河 劫 >  
その拍子に、振り向いたなら。

骨格に、所々筋肉が張り付いた、出来損ないの人体模型のようなものを、
半グレの男は目にする事になるだろう。

「それ」はその合間に、たちまち姿を変えていく。
赤い霧のようなものを吸い込むようにして。

その光景は、人が一度は夢見るものを、最もおぞましい形で実現したもの。
見下ろす「それ」は――やがて、一糸まとわぬ、両腕の無い凶相の男へと姿を変じる。

『ま、そこそこ面白かったわ。それだけは礼を言っとく。』

喉から声が出る事はなく、口の形だけで。
そう、男に伝える。

海藤 宗次 >  
「なぁるほどな。一般人がビビってもしゃあないなありゃ」

さて、どうしたものか
あれがあの男の置き土産だとしたら相当面倒だ。
状況はひとまず持ち帰って整理したいから撤退を選択。
その時

「んな!?」

誰かに背を押されて体勢を崩し建物から身を投げ出される。
その最中で見た。

「おどれ…クソ、やっぱ生きてたんかい」

その悍ましい姿を見ても誰だか直感で分かる。
苦い顔をしながらも瞬間的に刀を抜いて建物に突き刺して落下を阻止する。
その間に掴んでる逆の手で何か端末の操作だ。恐らくは救援要請だ。

「クソが、くたばってたまるかいな!」

しぶとくぶら下がるのは生に対するすさまじい執着だ。
幹部ランクは6位と下位だ。
だがゴキブリのようにしぶとく往生際が悪い

夜見河 劫 >  
壁面に突き刺した刀一本でぶら下がり、救援要請を出す半グレの男。
その姿に、ふと悪戯心でも沸いたのか。

服と両腕がない以外は、ようやっと人の形に戻ってきた筈の凶相の男が、建物の縁までぺたぺたと歩みを進め。


唐突に、
その身を、建物の縁から放り出した。

無論、向かう先は刀一本でぶら下がる半グレの男。
最悪なまでに、命を顧みない嫌がらせ――。

海藤 宗次 >  
「畜生。」

まあそう来るとは思っていた。
そうまでして自分を殺しにかかるのだろう。
殺意は極限まで高い。

なら撤退にまで命をかけなくてはならないだろう。


「だったら滅茶苦茶にしてうやむやにしてやらぁ!!」

ここまでされて尚も宗次は粘る。
ぶら下がるのをやめて落ちながら建物に斬撃一閃。
建物の上から2/3がズレて行き、半グレの男、腕のない男、腕だけの者の方へと落ちていく。
けたたましい音共に瓦礫の雨が降り注ぎ、建物がほぼ解体されたような状態になった頃…


「はぁはぁ…はぁ…この俺に2枚も刺青消費させるたぁ…」

上空には回収用の大型ドローンに掴まっている宗次。

なんとあの瓦礫の山で死なずに刺青を消費をせずにちゃっかり生きてた。
だから素早くこっそりと抜け出して回収ドローンにジャンプして捕まることができた。

「お、覚えてろよぉ~!!ちくしょぉぉぉぉ!!」

そうしてさらに上空へと消えていく。
宗次からしたら勢力拡大の話もおじゃんになり子分もやられた上に一つ掘り直すのに莫大な金が必要になる刺青も2枚も消費させられた。
半ベソをかいて悔しさのあまりに他の幹部に泣き付くレベルにはコテンパンにやられた苦い経験になった

ご案内:「歓楽街」から海藤 宗次さんが去りました。
夜見河 劫 >  
建物が倒壊し、回収用ドローンに掴まって泣き言を残しながら半グレの男が撤退して、暫く後。

荒れ果てたクラブの中で這い回る腕が、その動きを変える。
一本の腕に、倒壊した建物から流れる血がゆっくりと流れていき、その流れが触れた直後。
びくり、と腕が震え、その付け根から先が逆回しのように再生していく。
筋肉組織が張り付いていただけの腕も、その姿を変え、肉と皮膚が戻っていく。

そうして、「再び」甦った凶相の男。
ふらりと立ち上がると、転がっているもう一つの腕を無造作にくっつける。
くっつけた腕もまた、逆回しのような形で再生していく。

「……やっぱ、自殺じゃあんまり充実がないよなぁ。」

ぼんやりと、無気力にぼやくような一言。

「さて、と。」

くるり、と、首を巡らせ、恐怖で凍り付いた顔をした、クラブの従業員に視線を向ける。

「――もうそろそろ、風紀委員も来る頃だろうから。
悪いけど、一緒にあの半グレの奴について、証言して貰える?

大丈夫だよ、あんたらが後ろ暗い所もないなら、正直に証言すればすぐ釈放されるから。」

――その言葉に被るように、風紀委員会の警察車両が押し寄せるサイレン音が響き渡る。

服を着ていない凶相の男と共に連行されていくことになるクラブの従業員と支配人は、
風紀委員会で長い取り調べを受ける事になるのだろう。
主に状況証言と、違反組織との関わりについて。

ご案内:「歓楽街」から夜見河 劫さんが去りました。