2024/06/08 のログ
ご案内:「落第街大通り」に紅き毒蜘蛛さんが現れました。
■紅き毒蜘蛛 > 要対策怪異。
見るからに毒々しい、深紅の体を持つソレは、
単体では凡そ脅威とは言い難いが、
時と数を味方にその脅威を増すモノ
紅き屍骸
常世学園内では、そのような名で知られている
■紅き毒蜘蛛 > 真っ赤な体を持つ、夜中の落第街を駆けまわる、
8本の足の大型虫型モンスター
明らかに、見るからに、
異常だと知らしめるような深紅色
人間3人分はあろうかという巨躯でありながら、軽やかな身のこなしで、
街を忍ぶように這い回る
その目的は殺傷行為
少しでも多くのモノを傷つけたい
他害的な行動理念が、屍骸を突き動かす
■紅き毒蜘蛛 > ――だが、直接的な殺傷でなくとも、良い。
少しでも
少しでも…
傷つき、他者を害せればいい。
純粋なる悪意の塊のような理念のもと、
紅き屍骸の毒蜘蛛は、
そこかしこに毒の糸による殺傷装置を設置しては、そこから飛びのいて、
駆けるを繰り返す。
■紅き毒蜘蛛 > まるで、そこから人が、生命が湧き出し、
寝起きに油断した者が狙い目とでもいうように、
落第街の安い宿のあたりばかりを狙っては、
出入り口に糸を吐き出し、罠を仕掛け、
夜道を飛ぶように8本足で、駆ける。
■紅き毒蜘蛛 > そのまま、路地裏の暗闇へと跳ねて消えていった――。
ご案内:「落第街大通り」から紅き毒蜘蛛さんが去りました。
ご案内:「落第街大通り」に先生 手紙さんが現れました。
■先生 手紙 >
「うっお。なンだこれ」
閉店してもない安ホテルに蜘蛛の巣――これ純粋な蜘蛛の巣?っぽいのが張られている。
怪異案件かしら。たぶんそう、部分的にそう。
ポケットから端末を取り出し、滅多にかけない相手へコールをする。
「こんばんわー。お疲れっす。三年のセンジョーですけど、怪異案件ぽい事案が発生しててぇー。ワリとそこかしこに触ったらアウトげな糸?みたいなの張られてンすけどー。風紀委員の要請おねがいしまァす。おれはもーちょい見とくンでェー」
■先生 手紙 >
「あー場所は落第街の大通りのー……いやいやおれは嫌疑かけられるようなコトしてないンでェー。とにかく頼み――あァいや、結構な規模っぽいンでちょっと頑張ってみまァす。うっす」
ピッ。
さて。まだ実害はない。が、そのうち実害になるだろう。風紀委員へと連絡もした。落第街の連中に音も義理もそこそこに無い。
無いが。
「……これは主義ではなく、趣味の問題」
自分に言い聞かせる。罠ではあろうが、これはそうだな。先生手紙的に――趣味に合わないタイプの罠だった。
ともあれ素手で触るなんてこともしないし発火の異能・或いは魔術なんてのは持ち合わせていない。
ので。
■先生 手紙 > 『主は胡桃を錫た。けれどもそれを割ってくださりはしないのだ』
左右確認。ヨシ!
此処を住処にしている連中で律儀にそのルールを守るヤツなんてまァいないであろう――『止まれ』の標識のポールを握り、
引っこ抜く。
怪力ではない、見た目にそぐわないその行為の詳細は、
如何様か、或いはロクでもない方法である――
「……よいせ。お、やっぱり基本は蜘蛛の糸か。粘着したな」
『止まれ』ぶぶんに、綿菓子のようにくるくると糸を巻き付けていく……
ご案内:「落第街大通り」に紅き毒蜘蛛さんが現れました。
■紅き毒蜘蛛 > 罠
その対処に意識を取られる背後に忍ぶ
紅き屍骸の八本足
待ってましたと言わんばかりに
暗闇に消した姿を晒す
音もなく伸びる
毒を纏う糸
そして吐き出される酸液による水溜まり
卑劣な不意打ち
だが
正々堂々とした戦いなど
殺傷を目的とした行為には
不要。
■先生 手紙 >
まきまき。まきまき。
「……この巣のデカさ考えると、フツーの体積の生き物ではなげだな?」
一つ目を巻き終えた。背後からは音もない――が。
「うわっとぉ!!!」
気づいた。どころか反応して前へ跳んだ。理由は――人外は気づくか。宿の出入り口に、不意に『影』が生まれたから、という人知の危機察知に――
振り返る。
■先生 手紙 > 「いやデカすぎンだろ……」
■紅き毒蜘蛛 > その体格
凡そ人間三人分
大通りすら狭く見えるソレのサイズは尋常ではなかった
怪異、バケモノ、人外――概ね、どれも正解だ
不意打ちを気取られた
空ぶった
だが
避けた
避ける必要があった
ならこの攻撃は当たれば通じる
殺傷できる
彼我の体格差は明らかだ
振り返り際に無遠慮に追撃する蜘蛛
次は不意を打つ必要はない
どれ程音が聞こえようとかまわない
質量で叩き潰さんばかり
白い濁流のように毒の糸を飛ばす
■先生 手紙 >
口調とは裏腹に、背筋に冷たい電流が流れる。それとバチバチにお相手は――ヤる気に溢れているのが見て取れた。問答無用。上等である。
ヴーッヴーッ
折り返しの電話がバイブで鳴るが、悠長に片手を使って話をできる程、この人体は逸していないし、目の前の怪異は弱くはない。ゆえに、ポケットから直押しで繋いだ。
「サーセン。ホシと遭遇して現在交戦、中ッッ!!!」
怪異の思考はおおよそ当たっている。当たりたくない類の攻撃だ。特に一瞬前まで自分の居た場所にブチかかってる液体は酸ですか?地面から煙上がってンですけど??
「赤い蜘蛛の怪異。3m強。対策組んでから来てくださいねッッ」
標識を振るう――糸を、虫取り網のように。粘性があるのなら一振りで――一滴たりとも、受けずに払える。
■紅き毒蜘蛛 > 糸が
受けきられた
まるで標識に絡め取られていくような具合に
怪異の足りぬ脳では
何故であるのか理解することはできない
だが
少なくともこの攻撃は阻まれるという事だけわかれば十分だった
真っ正面からの質量攻撃は通じぬ
であればすぐに手段を変える
殺傷行為の為に猪突猛進する紅き屍骸の行動理念
軽やかに飛び跳ねて宙を舞い
暗闇の夜空に紛れて酸液の弾丸を打ち出す
小さく、暗く、見え辛いソレは「撃たれている事」すら認識しづらい卑劣攻撃
毒糸と違って液体であり
より強い殺意を感じさせよう
だが
同時に無防備だ
夜空へ跳ねた紅き巨体は
良い的にも、なり得る
■先生 手紙 >
――さて。蜘蛛の糸というのは自身の体液である。出し過ぎれば失血死と同等だが……『怪異』にその手の常識を当て嵌めても無駄だ。コレは蜘蛛の姿をした、クソでかい――
「ッッ!」
跳躍もできる、化け物だ。ではどうするか。決まっている。手札はある。如何様にも。
あれだけ恃んだ標識を、薙ぎ払うままにポイ捨てし、次に掴む――五指を突っ込んだのは、自販機だった。
『――七つ目ダイス――!』
引き抜く。自身より高く、幅のあるソレを。
もはや落第街のことは考えていない。ほぼ真上。蜘蛛の跳躍した真下から投擲する――!
防御と攻撃を同時に行う自販機投げ。バチバチと火花が散る中、範囲外の酸が周りに着地、ジュウジュウと音を立てている。
控えめに言ってクッソ悪辣なことしてくるなあコイツ!!!!
■紅き毒蜘蛛 > 酸液が
真下から飛ぶ何かに阻まれる
怪異にはそれの名が何であるのか分からぬ
だがその鉄塊に
晒した巨体を撃ち抜かれ
崩れ落ちるように地へ這いつくばる
随分
効いたようだ
しかしどれ程傷つこうが行動理念は変わらない
殺傷行為
その為なら
何でもする
這いつくばった状態から
八本の足より打ち出される酸液のレーザー
やぶれかぶれだ
こいつは強い
自分よりも小さいが手札は多い
そんな者を少しでも殺傷できたならば
それでいい
例えこの身が繰り出す最後の一撃になろうとも
■先生 手紙 > (殺意が衰えない。違和感。仕留め損なったことへではない。)
「――コイツ」
自身の延命を考えていない――!
同時に発射される――必殺の威力を持った毒液の線。実に八本。脚から出してンじゃあねえですよ畜生……ッ!
二本を横に躱す。一本は前に出ることで躱す。これが液体なら潜るのはナシだ。斜線上に残り続けるのは実に厄い。残り五、四、格子状――身を捻った程度では躱しきれない――!
だが前に出る。ただし上着を振るいながら。アスファルトに痕跡を残すレベルの酸。しかも水圧もあるソレを、普通では防げなどしまい。
だが此方も普通ではない。――七つ目ダイス。対象の概念を指定し、弱体化させる異能は、酸の力よりもその斜出力を減衰させた。
嫌だなあ。破裂しねえかなあー!
そんな言葉は胸の中。自販機で隠れた貌がどんなもンか考えるも悪手だ。
トドメとばかりに、両足で踏みつけた。
■紅き毒蜘蛛 > 酸液で作られた殺傷のみを目的としたレーザーを
ともすれば一切の防御すらかなぐり捨てた命がけの攻撃を
何故だか理解できぬが
避ける、防ぐ、減衰させる
効いていない…?
いや
違う
これは
効かぬように「されている」ッッ!!!
だがもう遅かった
打ち出された8本の殺意を潜り抜けた先にある
紅き屍骸の本体
すぐそこまで迫られた事を理解した、が
――見事。
その両足は紅き屍骸の芯を抉りぬき
純粋なる殺意の塊を破壊した
無力化されたことを示すかのように
毒々しい異常な紅色が屍骸から抜け
そこには怪異だったモノの骸が残った
ご案内:「落第街大通り」から紅き毒蜘蛛さんが去りました。
■先生 手紙 > 「……っは、っは、……、……」
自販機越しに踏み潰したが、その感触に悦を覚える性根でもない。
動かなくなった……末期まで消えることのなかった殺意と、赤さが消えてもなお、見下ろしたまま。怪異、理外の存在はそれでもまだ『次』がある可能性を捨て去ることを嘲笑う存在が故に。
カチッ ぼぼっ
煙草を銜えて火を点す。深く吸い、深く吐く……
「ふーっ……」
紫煙。
事後処理は風紀委員会の仕事だが、それに任せて退散するには、少し場を荒らし過ぎたか。救援の到着前に打破できたのは僥倖だが。
「あー。でもどうしよっかなァ」
■先生 手紙 > とりあえず。この場にやって来る風紀委員が顔見知りであること――これは能力に恃めない――を祈りつつ、怪異を潰して壊した自販機から転がるコーラを一本拝借。
カシュッ
■先生 手紙 >
めっちゃ噴き出た。
ご案内:「落第街大通り」から先生 手紙さんが去りました。
ご案内:「落第街 倉庫区画」にノーフェイスさんが現れました。
■ノーフェイス > 落第街。
世界各地に発生・点在している『大変容スラム』に相似した、公的記録上は存在しない街。
そうした場所が常世島にもまた発生すること自体には、疑問の差し挟みようもあるまい。
ここは、必然的帰結の街だ。
そこにしかいられないもの、いなくなったもの、そして、望んで在るもの――
リベラリズムやアナーキズムを気取ったものたちもまた華やかな新世界の鞍部に跳梁跋扈し、
そこに独自の文化形態を築き上げようとしている。
夜半を回っているというのに、貨物自動車を直接乗り入れる湾岸倉庫のひとつには明かりが灯っていた。
いかにもガラの悪そうな者たちがたむろして、めいめいにコンテナ上に広げた娯楽を楽しんでいる。
酒にギャンブル。未成年には禁じられた不良生徒のたしなみで時間を潰しながら、なにかを待っている。
表と裏の世界をつなぐもの――流入するのは、住人だけではない。
物資もまた、裏から表へ、表から裏へと、血液のように循環している。
その循環を助けるものもまた、灰色から黒寄りの生業として成立する――独自の文化形態のひとつだ。
上がりっぱなしのシャッターのむこう、闇のなかにヘッドライトが灯ると、
不良たちは誰からともなく手を止めて立ち上がる。仕事の時間だった。
ご案内:「落第街 倉庫区画」に柊庵さんが現れました。
■柊庵 >
舗装されてない道路を大型のタイヤが踏み鳴らす。
相変わらず此のトラックのエンジン音は喧しいけれど、すっかり座りなれた運転席だ。
社内スピーカーから流れるちょっと憂鬱なバラードは、確か50年前の名曲だったっけ。
生憎と、トラックの免許は取れないので"無免許"。
今の車両のAI補助は非常に優秀で、正直運転するだけなら自分みたいな子どもだって出来る。
運転席に座る少女は、何処なく憂鬱そうにハンドルを握っていた。
此の常世学園に入学してから一年が経った。
こんな島国でも、社会という物ができた以上はそこに仄暗いものが出来る。
歓楽街の奥地。地図に存在しない場所だが、そこに確かに出来上がったものがある。
此処が歓楽街じゃなくて、落第街だって言うのは後から聞いた。
歓楽街よりもよっぽど治安が悪くて、昔の古巣と良く似ている。
嫌な場所だ。
「……見えた。」
そんなスラムの奥地。沢山の倉庫が見えてくる。
目的地が近くなれば、後はカーナビの自動運転にお任せだ。
こういう細かく、丁寧な仕事は今は機械が凡そしてくれる。頼もしい限りだ。
ゆっくり徐行、安全運転。落ち着いた頃に周囲を見渡せば、ガラの連中がうじゃうじゃだ。
「────……。」
深呼吸。怖くないと言えば嘘になる。
けど、気遅れてはいけない。一年も続けてるのに、未だこういうのにはなれなかった。
表情を引き締め、停車すれば運転席から降り立った。
鋭い金色の双眸。舐められないように表情と声音は引き締める。
「……アナタ達が依頼主、でいいよね。時刻10分前、ちゃんと持ってきたよ。確認して。」
何処となく冷めた声音は内心を悟られない為の強がり。
一瞥したコンテナはちょっと特別性。中にはクモケヒツジの毛をたっぷり使って内部をコーティングしてある。
どんな割れ物でも一切微動だにせず傷つかない優れものだ。
大丈夫、出る前に状態も個数もきっちり確認した。
両腕を組み、威圧的な雰囲気を出すのは精一杯の警戒なのだろう。
■ノーフェイス > 果たして運転席から降り立った、運び屋という質実な響きにしては幼気な少女。
車両の前方にバリケードを作るように居並んだ不良たちは、そうした気丈な有り様に、明らかな値踏みの視線。どこか品のない、へへへ、という笑いも立つ。
ともすればヒトの輪のなかに引っ張り込まれそうな圧迫感、威圧感は。
「お疲れ様~、早いね。 日本人はほんと時間守るよな」
それを割って前に出た、紅の髪を持つ長駆。
場違いににこやかに迎えたそいつはカジュアルな装いで、両手に別々の缶を持っている。
落第街に住まうミュージシャン。顔見知り、有名人。
生徒たちの心に訴えかける、闇の奥底に輝く血色の華は。
「キミははじめて――だよな。ブラックとカフェオレどっち?」
運び屋の少女の前に立ち、そう笑う――ことを皮切りに。
取り囲んでいたものたちは、ぞろぞろと少女の左右を通ってコンテナの中身を確認する。
めいめいが少女の頭や背中、なんかそのよくない場所まで「お疲れー」とタッチしながら仕事に向かう。
通り過ぎていくものたちにも、常世島のなかに住まうアナーキーな表現者の姿がまばらにあった。
「報酬は前金で全額。強気だけど、噂通り手際はたしかみたいね。
運び出し終わるまで休んでて。時間つぶしに付き合うから」
と、座れそうな空コンテナを指さした。
■柊庵 >
値踏みしてくるような舐る眼差し。
下品な連中だ。そう思わずにはいられない。
思わず睨みつける一瞬即発の空気は、出てきた美人にかき消された。
とても派手で、とても目立って、なんだか見たことあるような親しみやすさ。
モデル体型っていうか、テレビに出る偶像ってこんな感じなんだろうなぁって思えちゃう人。
思わず目を見開いて、ちょっと見とれてしまう。
「……あ、うん。そりゃね?お金は貰ってるから。」
正当な報酬には相応の仕事を約束する。
勿論それは、直球な悪事に加担しない程度には自分なりに見切りを付けたつもり。
こくこくと頷いたがすぐには、と気を取り直して表情を引き締める。
少女のわかりやすい風体が滲み出てる。
「初めまして……だと思うよ。なんだか見たことある気はするけど。
こういう事言うの何だけど、落第街には不釣り合いなオーラァッ!?」
ふにん。触られた。誰かに触られた!
肉付きはまぁまぁ良さげ。変な声もそりゃあ出る。
真っ赤な顔でギリギリ奥歯を噛み締めながら右へ左へ、お前がやったのか!?と問いかける視線。
当然誰も答えてくれるはずもない。ぐぬぬ、泣き寝入りだ。
「クソ……風紀に訴えてもいいんだぞアタシは……!
……え、あ、う、うん。カフェ……、……ブラックでっ!」
悪態つきながらも彼女の両手をそれぞれ一瞥。
本当はブラックなんて飲めないけど、周りに舐められないようについつい言ってしまった。
「まぁ、それなりには続けてるし、ヘンな依頼じゃなければキッチリやるよ。
……いいの?アナタは手伝わなくても。アタシとしてはありがたいんだけど……。」
■ノーフェイス >
その様子を観て、にやにやとした表情を浮かべたのはこちらもだ。
つくりもののような造作で、生物的な表情をみせる。
「……フフフ。いい腰してるもんな、キミ。
ま、仕事ぶりが確かならそのうち止むさ。血管はボクらにとっても大事なビジネスパートナーだ」
実績と信用を重ねることで敬意を積み重ねる。
昔気質な形態だが、すくなくともこの界隈は、そういった形で石垣を積み上げていくタイプ。
さて、二者択一。目を丸くして、自分の顔の横まで缶を掲げる道化者の仕草。
そのままブラックの缶を差し出して、少女の頬にあてる。キンキンに冷えていた。
「あー、うん。 ボクは運び屋との渡しと、搬入後の仕切りが仕事」
誰しもが、裏側の通貨をやり取りするシステムを持っているわけでもなかった。
金の流れを持つ者が仲介と代行を行うというかたち。
「劇場を仕切らせてもらっててね。
こいつらの公演がある来週までに会場の音響を洗練しておきたくて……。
……キミ、音楽は聴かない?」
踵を返し、少し背の高いコンテナにひょいと飛び乗って座る。
置かれていたクーラーボックスを開くと、カップのバニラアイスとスプーンを少女に差し出しながら。
自分を知らなかったし――なんて、ユーザーが娯楽を選択する時代、うぬぼれた話になるけれど。
音楽をやっているものたち。そういう部分から話題を切り出すのは自然な話。
■柊庵 >
いい腰してるもんな。そんな事言われたら反射的にきゅっ、と身を捩った。
正直全体的に健康的な感じなのはそう。結構気にしてるのにそう見えるのか。
下品な連中め。自身を守るように体を抱きながら一歩引くのがまたちょっとマヌケっぽい。
「一年くらいは続けてるけど…アナタ達みたいなのと関わることは少ないけどさ。」
仕事は結構選んでいるが、大概落第街でしか手に入らないものを表に出したり
どうしても此処に用がある人間を護送するくらいだ。
大抵、こういう吹き溜まりは得てしてろくでもない。
では何故、依頼を受けたのは。理由は至って単純だった。
「じゃあ、実質リーダーはアナタなんだ。なんか納得。
だって、纏う雰囲気が違うっていうか……カリスマ性?
マリア・キーデロイみたいに綺麗だった。世代じゃなかったらか、写真でしか見てないけど。」
"血濡れのマリア"。
常世学園創設時期頃に外の世界で一斉を風靡したバンド『ブラッディパレス』のボーカルだ。
有り体に言えば七色の声音。どんなジャンルにも合い、心を震わす歌声を持っていた。
何よりもそのバンド名に因んだ真っ赤な血色のような姿が特徴的の美しい人物。
最も、自分が生まれる頃には既に若くこの世を去っていた。死因は制御不可の異能により自壊。
今となっては"古い"もの、世間では風化されたものだが、多少なりとも音楽をかじっていた人間だ。未だに初めて聞いた時の曲は覚えている。
血濡れ…というよりも彼女はどちらかと言えば炎のように見えた。
漆黒の吹き溜まりで燃え続ける、赤い炎。
仕切りを任されるカリスマ性にぼぅ、としていたがひんやりした現実に引き戻された。
「ひぅ!?ど、どうも……。」
この缶、キンキンに冷えてやがる。変な声が漏れちゃった。
おずおずと缶を受け取りながら、彼女の後に続くようにコンテナに飛び乗った。
差し出されたバニラアイスに目を丸くしつつ、ちょっと悩んだが受け取ることにした。
「……ヘンなもの入れてないよね?まぁ、いいけど。
音楽は、結構聴く。ジャンルも結構まばら。あ、でもロックとかが好き。楽器も前は"やってた"。」
うっかりほだされかけたが此処はスラム。笑顔の裏には何が隠れてるかわかったものじゃない。
手に持ったバニラアイスに視線を落としながら、言葉を続ける。
「なんか、色々納得。アナタは……やっぱりボーカルとか?」
仕切りたがりだし、なんてちょっと茶化すように。
■ノーフェイス >
「ああ、うン。正直請けてくれるとは思わなかった。
キミのサイトの基準内での依頼のつもりだったけど……評判は小型案件のものがほとんどだったから。
実際、特急気味の依頼だったのにすごいね。いろんなとこにツテあるんだ?」
いまも運び出されている大型スピーカーやら何やら、その揃いっぷりを見ながら感嘆符が声のまわりに跳ね回る。
人脈と信用は、時代が移り変わっても人間社会においてトップクラスに強力な武器だ。
こればかりはどれだけの才能をもってここに来ても、一朝一夕とはいかない。
一年でこれだけのものを積むというのは、そうそうできたものじゃない。
「…………」
目を瞬かせる。突然出てきた直球の褒め言葉に、利発そうに見える振る舞いが豆鉄砲を食らった鳩になった。
「ボク、ステージ上で死にそう?」
頬杖をついて、そう戯けた。天国へ連れて行かれたヴォーカリストの似姿だなどと。
すこしだけ照れくさそうに笑った。それでも、浮かれる隙は見せない。くすぐったがったのだ。
「ありがとう。至らないトコも多いケドね。
お客様たちには、最高以上の公演をお届けしてるつもりだけど……まだまだだ。
――うん、スルッとBPが出てくるってことは、古典寄りのロックも食ってきたカンジするよな……」
肩を竦める。未開封のバニラアイスは市販品だ。
アイス――覚醒剤の使い古された隠語ではあるが。
「デキるビジネスパートナーをダメにぁしないさ」
公演のため、音楽のため。潰す理由のほうが存在しないのだ。
「うん。ギターも鍵盤もやるけど、本領は歌。
アルバス・サーペントの……、いや、知らないか……」
70年以上前のロックバンドだ。流石に話の種とするにはディープすぎる。
時間の流れのチャンネルを合わせて、軌道修正。
「そういうキミはベースだろ?」
炎の視線は、ちらりと、アイスと缶を持つ手に注がれた。
■柊庵 >
「一応、"善良な生徒"になろうとはしてるから。悪いことはもう卒業。
真っ当に学園生活をして、真っ当に卒業したいもん。今回のは……うん、"たまたま"。
まぁ、運び屋しといて全うって何?って感じなんだけどね。」
場所が場所だし、最初は断ろうと思った。
なるべく此処の連中とは関わりたくないし、大体のブツは"ろくでもない"。
やってることは非合法だから、学園的に見れば真っ当とはいい難いのは事実だ。
ただ、これはきっと未練なんだけど音楽は"別"。此の依頼だって、それが絡んだから受けてしまった。
音楽の話になると、自然と口元も緩んでくる。
「積み重ねだよ。本当に、小さいことの積み重ね。
トラックを借りるのはちょっと大変だったけどね。」
小さな仕事でも、確実にこなせば信用は蓄積される。
小さな人脈でも、一つ一つ繋げてやがて大きくもなる。
ひたむきに続けてきた結果である。クスリと微笑むと横目で彼女を見上げた。
「伝説にはなるんじゃない?血濡れの聖女の再来だ、って。」
少なくともその手のファンには惜しまれながらも賞賛されるだろう。
音楽のために文字通り、血の一滴まで搾り取る情熱があるなら間違いなくウケるだろう。
往き先までは同じとは限らないけどね。なんて、音楽ジョーク。
「アナタのことは良く知らないけど、音楽に関しては嘘は吐かなそうだもんね。
それもアタシの勝手な思い込みだけど、そう思えるのだけ凄いよ。
そこらで独りよがりの楽器をかき鳴らす連中よりは、よっぽど好感触。」
究極音楽だけなら引きこもっていても出来る。
誰かに見せるとなると、それは立派な"客商売"だ。
世界に発信するなら、自らの音を聞かせるならそこに意味がなければいけない。
見せたがりの独りよがりなんてものは、どうやったって流行らない。
バニラアイスの袋を開けて、ちろりと舌で舐めてみる。冷たくて甘い。ほっこり。
「何でも屋じゃん、スゴ。確かに声も綺麗だし…歌ってる所は見てみたいかも。」
「……アルバス・サーペントの『グッドボーイズ』?それとも『チルドレンナイト』?」
良く知っているの。喉を患ってまでもその音楽を世界に届けたロックスター。
あの力強い曲は今でも良く聞いている。その中でもちょっと有名どころな曲名を上げつつも、彼女の言葉にちょっと同様。
バニラアイスを落としかけつつ、小さく頷いた。
「当たり。なんでわかったの?やっぱり、"見てわかる"?」
一見普通の手のように見えるが、何度も"怪我"を繰り返して生成された手だ。
ちょっと歪で、硬い、音楽を、弦を、リズムを調和するために作られたものだ。
■ノーフェイス >
「あー」
もじもじと肩が揺れた。
「でも……独りよがりなのもきもちいいから……
チケットを握って、勇気を出して来てくれたひとたちには、捧げられないケドね」
商品価値、という点では、確かに完成度を追い求めた公演には劣るかもしれないが。
演奏するという観点だとひたすらにエゴイスティックに奏でるのだって、音楽だ。
自分にそういう側面もあることは否定できず、もにょもにょ全身が揺れる。
そうだよね!とは言えない、複雑なココロ。
「劇場でも、そこらの箱でも歌ってる。よかったらこんど――」
■ノーフェイス >
「あっ、わかる!?」
■ノーフェイス >
『水を得た魚みたいなオタクムーブやめろ』
『変容前狂いはこれだからなー』
「……」
搬入している者たちからの真っ当な横槍に、ガタッと立ち上がった体はスン、と少しおとなしくなった。
「……'88の千秋楽の『グッドボーイズ』すごかった。
いまも動画がたくさん流れてるよな。違法録画の……当時は、マイクもカメラもボケボケなんだけどさ。
でもいちばんだと……『フールズ・ドリームス』かな。コーラスのワンフレーズをくりかえしするトコ。
うんと小さいころ、その部分だけ覚えてずっと歌ってた」
カフェオレの缶を一息に飲み干すと、こつん、と硬いオトを立てて。
「見てのもそうだけど、筋肉のうねり……のほうかな。
左手首もそうだけど、ベースは右の人差し指と中指に特徴出るから……
だいぶやり込んでる。あと」
両手を自分の腰にあてて、ぐい、と体をそらした。
しなやかな状態が、Tシャツごしに浮かび上がる腹部に弧線をつくる。
筋肉の凹凸が布の奥にもうかがえようか。
「腰が据わってて、ちょっと独特なリズム持ってるよな。
スポーツ……かなんかはわかんないけど、心拍含めて面白いなって。
だから別におシリをガン見してたワケじゃないんだ。ホントに。ホントだから。
最初に気になったのはソコ。
おもしろい演奏者かと思ったから、残念だ」
そのまま、ぐいーっと両腕を天井に伸ばした。
「夢中になれるコト、他にみつけたとか?」
もしかわされても、追及することのない質問だ。
気づけば搬入してた連中は、注文していた楽器を荷解くと、そのまま軽く爪弾いたりもしている。
■柊庵 >
ぱくりと頬張るバニラアイスの甘露な味。
市販品だけど、こういうのでいいんだよこういうので。むふー。
「……でも。気持ちはわかるよ?アナタが音楽をどうみてるかは知らないけどね。
ただ自分のためにって、思うままに掻き鳴らす音の気持ちよさが……。」
「……って、隠れがちなアタシが言っても、かな?」
この手のものは、結局のところそういうところに行き着くのは違いない。
自らを表現しひけらかす一方的な気持ちよさ。気持ちはわかる。
結構見た目だけで言えば大人びたお姉さんだと思ったけど、なんだか思ったより子どもっぽいなぁ。
食いつく姿に、思わず苦笑い。なんとなく、彼女の立ち位置がちょっと見えてきたかも。
「もう古典って言ってもいいのかな。世界は凄いことになっちゃったみたいだし、どんどん消えてっちゃう。
アタシも知り合いにちょっと聞かせてもらったくらいなんだけどさ、うん。凄くいいよ。」
今の世の中は昔と違ってそれこそとんでもない進化を遂げているらしい。
曲の保管方法も録音の質だって段違いだ。おまけに、その間に起きた世界事情。
音楽だけに限らず、多くの文化はきっと灰になってしまった。
勿論、非合法な手段で残っているものはあるだろう。自分もそういったので聞いたことはある。
だからこそ余計に、その世代の音楽を聴くというのは余程ディープな気持ちがないと出来るものじゃない。
彼女が熱狂的なのか、ただの変態なのかはさておき、聞く分には気持ちがいい話だ。
食べ終えたバニラアイスに、ごちそうさまと軽くお辞儀。ちなみにブラックはずっと手つかずだ。
「…………結構審美眼凄い人?それともただのスケベ?冗談だよ。」
思う所は大いにある、アンニュイな表情のまま周囲を見渡した。
なんだか皆生き生きとしている。アングラな連中だけど、なんだか妙に羨ましい。
搬入した商品は問題なさそうだし、ちょっと一安心。
「ないよ。今でもずっと、寮で弾いてる。一緒に演奏する仲間はいない。
今でもずーっとマイブーム。多分、ずっと変わらない。」
胸を張って言えるくらいにはずっと弾いてる。
出会ったときから、腐っていた時でも変わらずずっと、その手は音を奏でている。
それはこの先も変わらないっていうのは胸を張って言える。
ずっとくすぶる後ろめたさを除けば、だ。おずおずと彼女を見上げる少女は、言葉を続ける。
「ねぇ、アナタってこういう連中とつるんでるけどさ。
なんていうか、"後ろめたさ"?とかないのかなって。……ごめん、ヘンな事聞いて。別に答えなくてもいいから。」
■ノーフェイス >
「癖強のベースが核のバンドには、キレてるのも多いよな」
『HAMMERとか……?』
『鉄拳仏陀!』
『次の搬入の時にLP持ち寄るべ?』
『あっわたしBPの映像持ってる持ってる!』
『んじゃプロジェクタでその壁に映すかー、スピーカーあるしな』
話は、聞こえる部分はしっかり聴いているらしい。
紅い影をはじめ、音に親しんでる連中だ。周りに転がっているものを、逃しはしない。
そんなわやくちゃとして遅滞している搬入作業が進んでいるなかで、
コンテナのうえであぐらをかいて、伸びた背筋のまま、シャッターのむこうを眺めていた紅は。
「微塵も」
と、即答する。
顔はみない。まっすぐ、闇の彼方へ視線を向けたまま。
「だって、震わせているから」
それが社会にとっての、音楽家の価値。
存在証明。
笑わない。目を輝かせもしない。ただそこに、現実を見据えている。
「――なァ、キミのことはなんて呼べばいい?」
くるり、と顔を向けた。
■柊庵 >
彼等の背景なんて当然知る由もない。
何故、学園なんかではなくこんな落第街にいるのか。
それでいて何故、此処まで音楽に真摯に、情熱を傾けれるのか。
勿論それ自体が崇高なものではない事自体はわかっている。
どちらかと言うと、もっと根源的な、生きる上での"負い目"だ。
「──────……。」
そして彼女は、無いという。それはそう、彼女にとっては些事なんだと思った。
何よりも音楽で、それまでの人生とかよりも、現在の自分の力で発信する。
過去は過去。今に刻み込んだ爪痕こそに意義がある、と。
思わず、吹き出すように、自嘲の笑みを浮かべることしか出来なかった。
「……アナタは何時か"刺される"気がするな。
ミックス・ジェイガーの不道徳さに通ずるよ。」
数十年以上前のロックスター。
それこそその歌は魂を震わすほどに激しく官能的だった。
但し、人間性は終わっていたという話。特に、女性関係にはだらしなかったらしい。
冗談めかし言えばぴょん、とコンテナから飛び降りる。
「そこまでクセが強いかな……?まぁ、頑固ではあったよ。だって、"本気"だし。
けど、今でもそれに向き合うには、自分の不道徳さが許せなくてさ。だから、ちょっと羨ましいな。」
何時だってこの指に嘘をついたことはない。
何時だって奏でる音は、魅せるものは本気だった。
それでも過去を吹っ切れないのは、彼女の善性が足を引っ張るから。
女の子と言うにはあまりにも硬い、歪な手。"誇らしい"それを一瞥する瞳は"ぶれてしまった"。
そんな未練から目を背けるように、真紅の君に振り返る。
「柊庵。庵でいいよ。アナタは?ろくでなしさん。」
■ノーフェイス >
「じゃあ」
息を吸って、吐いた。さらりと。
「超えるしかないな」
ジェイガーも、キーデロイも、アルバスも。
あまたの叙事詩を、この新時代にて。
すべてを超えて、前人未踏へ。もとよりそのつもりであったことを、隠そうともせず。
目指す理想の自分。自分だけが生きられる現実。確かに胸に燃える野望。
なによりも真摯に、敬虔に向き合い続ける――いま不道徳であるのは、落第街であるのは。
たまたまそういう場所を通過しているだけに過ぎない。
場所の属性に帰属しない。揺るがぬ自我は、強靭たる正気と理性は、そこをただ「ノーフェイスがいる場所」と定義するだけだ。
「ひいらぎ、いおり。イオリね。
ボクはノーフェイス。すきによんでくれて構わない。
ただひとり、禅のように本気でベースに打ち込む、イオリの――……
その音を、いつか聴いてみたいけど、それはキミが、ひとに聴かせる音楽を望んだら、かな」
名前は記号だった。覚えられれば、それでよかった。
そう告げてから、ふと、声のトーンが低くなった。
「落第街に、社会に背を向けた歌姫がいる」
彼女に追いすがることはなく、いまここにいない誰かの話を。
「ボクよりはいくらか、キミと近い世界観をもっているんじゃないかな。
話してみたら、案外おもしろいケミストリーが起きるかもしれない。
あくまでボクの印象だケド……もし、停滞を感じたら、会ってみるとイイ」
そいつの歌も研ぎ澄まされるかもしれないからな。
それを言外に含みながら、自分もまたコンテナから降りた。
「ボクはいつまで常世島にいるかわからないが。
もしよかったら、ボクの歌を聴きに来てくれ」
ことばで、ヒトを変えようなんて思わない―――。
そう告げて、わやくちゃやってる連中のところへ。搬出は終わり、トラックは発信可能になった。
最初は仕事の進行を促していたが、すぐにノーフェイスもその輪に加わってしまったのは、言うまでもなく。
■柊庵 >
「…………。」
凄いな、と思った。それを二度、口にすることはなかった。
大小なりとも、何かを成し得る人間というのはこういう人間なんだろうか。
この新時代の音楽性は昔とは随分変わって、随分広くなって、変わらないものだってある。
時代と同じく混沌とした世界に、もし彼女の歌が残るなら────……。
「……それはちょっと、見ていたいかな?」
なんて、思わず笑っちゃった。
肩越しに見える笑顔は少しだけ清々しい。
「貌無し?変わった名前。まぁでも、かっこいいかもね。
顔がなくても、そこに音楽だけは残せる。いいね、ロックだ。」
「…………もし、そうだね。その気になったら軽く演ってはみたいかも。」
何時か本当に、それこそ引け目なくかき鳴らせる時が来たらやってみたい。
自分の音に彼女はどんな歌を乗せてくれるのだろうか。
どんな風に歌ってくれるんだろうか。どんな風に、ミックスしてくれるのか。
凄いよね、こう考えるだけでもちょっとドキドキしちゃう。悪いことだな
「そんな人いるんだ。アナタと音楽性が近そうな人みたいだけれど……気が向いたら、ね。」
何時までもいられないよな、なんて思いながら同じくしてトラックの運転席に付いた。
生体認証されればデバイスに明かりがつき、エンジンが低い音を鳴らす。
「……聴きに行くよ、絶対。」
運転席で独り言。
暗い吹き溜まりから、車両は背を向け走っていく。
スピーカーから漏れるマリアのバラードが、今日の心には良く染みた────。
ご案内:「落第街 倉庫区画」からノーフェイスさんが去りました。
ご案内:「落第街 倉庫区画」から柊庵さんが去りました。