2024/12/21 のログ
ご案内:「落第街 闇バイト事務所」に海藤 宗次さんが現れました。
■海藤 宗次 >
「さてさて今年もいよいよ終わり、仕事納めに向けて追い込んでいくで~」
半グレ幹部海藤宗次は事務所にいる部下達に発破をかける。
その一声のあと宗次も含めたこの場全員が慌ただしくキーボードを叩いたり書類を制作していた。
半グレらしからぬ真面目な仕事の風景であるが実際は闇バイトのかけ子受け子の管理やら人員の確保のルート、ネットに掲載する詐欺広告などそれはもうやりたい放題。
しかしながらこれでも海藤宗次及び覇伝洲からすればかなり真面目に仕事している方だ。
海藤宗次が書類をコピーしにコピー機に向かう。
その際に部下の一人が電話であーだーこーだ言ってる。こいつは振り込め詐欺の電話をしているのだろう。
部下の非常に仕事熱心なようで感心しつつコピーしたものを取る。そして自分の席へ。
■海藤 宗次 >
「しかしクリスマスか~」
ガタガタとパソコンを叩きながら呟く。
宗次の仕事は帳簿管理。闇バイトが儲かるのは良いがこちらの仕事も増えて忙しい。
忙しいながらも会話は絶やさない。会話から新たなアイディアが生まれることもあるからだ。
「なあ、クリスマスならではの企画あらへんか?ああ別にクリスマスに限らず年末年始でもええで。大型のイベントなら俺ら闇バイトもがっぽり稼げそうなんやけど…」
キーを叩きながら右隣の席に尋ねる。
右隣の席には比較的古株で宗次の良き部下でもある男が座ってた。
『すみませんね、ぱっと思いつきませんでした。…けど、儲け話でもないですけどクリスマスに俺達で街に繰り出しません?』
と部下の男は宗次とのやり取りは慣れた様子で答えた。
「なーにが街に繰り出そうか?やねん。クリスマスなんざ女犯してなんぼのイベントちゃうん。…何が悲しくてむさい連中と…。まあせやけど賑やかなのはええなぁ!」
■海藤 宗次 >
「せやけどせやけど、みんなで遊びに行くつっても何処行くねん。この辺は大体のスポット回ったで?」
カタカタカタ…ッターン!
盛大にエンターキーを押す。
こんなこと言ってるが皆で遊びに行く案は宗次は結構乗り気だ。
だからこそなんかもっと目新しく新鮮に楽しみたいと無茶ぶりをする。
そして宗次の長年の部下でもあることからその回答はぶっ飛んでるだろう。
『ええ、だから商店街にでも行きませんかって話。みんなで扶桑百貨店とかで買い物とか楽しくありませんか?あーんな綺麗なデパートこの辺にはないでしょ?』
とまるでちょっと遠出の旅行を計画するように部下は言う。
まあ、勿論そこそこ悪名が目立つ連中。しかも集団(10人以上)で行けばそれはもう事案だ。
流石に宗次も慌てふためく。
「せ、せやけど覇伝洲の連中が攻めてきたとか風紀の連中出張ってこおへんか?」
『そこは安心を。みんなで有給休暇を取るんです。風紀の連中になんか言われたら俺らは有給中なんで停戦です~って証明になるはずです』
「おまえ…天才か!!!」
宗次、まさかの天才軍師の妙案に叫ぶ。
有給証明書を示すことで覇伝洲の活動はしないという証明はまさに目から鱗だった!
■海藤 宗次 >
「おっしゃあ!そうと決まれば有給休暇取って百貨店に繰り出すで~」
とある書類の束を鷲掴みにしてそれをバサっと投げる。
宙に舞う書類の一枚一枚…
それらはなんと有給申請書であった。
言外にそれに書いて遊びに繰り出すぞという事だろうか。
「なーに、安心しとけって。上には俺から話は通すから。」
折角の部下との有給休暇だ。
余計な仕事は何が何でもシャットアウト。
最近は闇バイトを生業とするただのホワイト上司な海藤宗次であった。
ご案内:「落第街 闇バイト事務所」から海藤 宗次さんが去りました。