2024/12/31 のログ
廿楽 紫音 > 「いい所見つかってよかったよかった」

どこぞの誰かが暴れたとかで空き家になっていた違反部活の事務所を見つけ、研究所替わりに間借りして数日。
機材を運び入れ、ようやく研究所としての体裁が整ってきた。
これから作るのは…違法ドラッグ。飲むと気持ちよくなる系の、アレ。
それをまずは、試作で一つ作る。作ったものの量産はまた先の話だ。

「名前は何にしようかなー。いや、まずは効能か。
 アッパー系で、何かクセが欲しい所。脳活性を生かして異能の発生する部位に刺激を与えられたら面白いんだけど。

 流石にそこまでは今の俺じゃ難しいか」

異能や魔術に作用するほどの強い薬は、過去にもいくつか出回っていたらしいが最近はあまり見かけない。
摘発や何かがあったのだろう。それだけ危険な薬でもあるという証拠だ。

だが、作るからにはただのドラッグで終わらせたくないのも研究者の性。
過去のデータを集めて、それらの効果を再現するのも、アリか。

廿楽 紫音 > 「精神の作用は今のところ安定。
 問題は何を引き起こすかだなー。鎮痛とかはもう既存の薬がいい線言ってるし。

 異能のブースト……ありだな。そのために必要なのは何かなっと」

スマホをいじりながら過去に流通した違法ドラッグ達を調べる。
中には表に出ない薬も多い以上、ネット上に名前が挙がるのはオーソドックスな代物ばかりだ。
レッドなんとか、ローマ字3文字のあれとか、それとか。

「異能の勉強もしないとだな。
 この辺は俺はあんまし知らないし、ん~……
 研究対象がいればいいんだけど……やっぱ人手が足りないか」

人手、労働力の確保。
それはやはり急務だろうか。
いや、一人でいけるうちは一人で動きたい所ではあるが……

「…あのクマネズミ君とか使えないかなぁ。
 異能の開発とかに協力してくれれば、俺としてはすげーありがたいんだけど」

廿楽 紫音 > 彼に接触するなら、何か特になるものでも持って行った方がいいか。
そうなると何があると助かる?鎮痛剤、増強剤……何でもいいか。恩を売る手段はいくらでもある。

「やっぱり異能関連は魅力だよなぁ」

常世神、という噂話が細々とでも語り継がれているのは、それほどに願いを叶える、異能を与えるという噂が魅力的だからだ。
それを、人為的に用意できれば……その求心力を独占できるはず。

広く流通させることは求めてはいないものの、魅力という点はやはり大きい。

「…しばらくはマスクつけて調査かね」

一人の研究所。成果を出すには自分が動き回らなければ仕方がない。
ペストマスクをかぶり、さて、調査調査。
実験体になりそうな相手を探しつつ、落第街を練り歩いてゆこう。

ご案内:「元違反部活事務所」から廿楽 紫音さんが去りました。