2024/07/28 のログ
■蒼い影 > 「聞けよ、おーい。」
こんだけ説明したってのに。
と言いつつ。聞いてないのが分かったらとりあえず置いといて。
「報酬、報酬ねぇ……。」
「まあ、いいか。手を出す気はなかったけど、気が変わった。」
「一通りやることは済んだし、」
「特別に、驚きの光景を報酬にしようか。」
「破壊神の魔法を見て生きていられるなんて、実に運がいいよ。」
「なーんてね。」
すくっと紙屑製のビルの上で立ち上がると、
「落星注意」
夜空から、蒼く炎上する星形が雨のように注ぐ。
ゴミ共には過剰な火力。
建造物すらゴミにする威力。
されど少年と召喚したモノには一撃すらも掠りもしない、スリリングさだけを与える至近弾。
ゴミだけを焼却処分していく。
まるで星々を演出して見せるように。
「非日常で得られる、驚愕と恐怖が報酬だよ。」
「ああ、全然怖くなかったなら、ごめんね?」
その笑顔は、優しそうで、意地悪そうで。
「大雑把には、潰しといたし、見たいもん見れたから。」
「後は頼むよー、じゃーね。」
蒼い影の姿がブレる。
そして。
消えた。
ご案内:「落第街 路地裏」から蒼い影さんが去りました。
■カエルム > 「うわっ」
降り注ぐ星型を3つの眼が捉える。処理過多で脳が灼けてしまいそうだ。
…恐怖はともかく驚愕はした。財布の中には入らないが確かに報酬としては高額なのかもしれない。
「……やっぱり公安と風紀には目つけられたくないな」
召喚した目玉で積み上がってく紙束とそれを焼き潰す星々を見ながら。
多少残った残党を打ちのめして次が補充されるまえに離脱する。
それにしても裏路地の更に奥にあんなものが。
金になるかはともかくその情報自体も収穫ではある。
…こういうモノを作る人間の目的なんて大概ロクでもない。
こんな街に根を張っている自分もあまりヒトのことは言えないが。
色々と、備えておく必要はあるのかもしれない。
ご案内:「落第街 路地裏」からカエルムさんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」に九耀 湧梧さんが現れました。
■九耀 湧梧 > 最近、何かとため息の多い出来事に遭遇している気がする黒いコートの男。
例によって、今日もため息が出る。
「……小物は掛かれど、大物には遠し、か。」
そう言いながら見回す周囲には、白目を剥いて転がる7人程のならず者。
例によって、「刀剣狩り」が回収した剣を狙った一団だった。
それを全員返り討ちにしたのがつい今しがた。
噂が広まっているのは、まあ悪い事ではない。
その分、「本命」に噂が届く可能性が上がる。
が、こうしてそれ以外の連中が多く引っかかってくるのは流石に参って来る。
更に言えば、その噂がスラムや落第街を離れて治安機関の耳に届くのは一層好ましくない。
とりあえず、以前に出会った青年の辺りで止まっていればよいのだが、と、またもため息。
「…いかんな、幸せが逃げるなんてセンチな気分じゃないが、
あまりため息はつくものじゃない。」
■九耀 湧梧 > 風紀委員やら公安委員やらに追われても、黒いコートの男としては
積極的に敵対する気は毛頭ない。
だが、今はまだ捕まったり強制入学という訳にはいかない。
公の立場は身分を保証されるが、同時にそれに縛られる面がある。
違法な立場は身分によって守られないが、代わりにある意味フットワークが軽くなる。
「ま、どっちがいいかはそれこそ各々の価値観、だろうね。」
お前らもそう思うだろ、と声を出しかけて、声をかけようとした相手が気絶していたことを思い出した。
今回のならず者の頭領格は、金目当てでなく、力目当てで魔剣を狙って来たクチだった。
力があれば、この街でのし上がって、顎で使われる生活から脱出出来ると。
その先がどうなるかは兎も角、気骨としては悪くないとは思った。
最も、その意地があるなら自力で強くなれよ、と思う所もあったのだが。
(楽して手に入れた力は、後々良からぬ結果を生むぜ。)
心の中で、気絶している頭領格にそう声を掛けた。
■九耀 湧梧 > 「さて…今日は何処で休むかね。」
軽く腕を回し、黒いコートの男はその場から歩き出す。
本当は今夜はこの辺りで適当な空き物件を探して休むつもりだったが、今回の襲撃で予定が少し狂った。
二度目の襲撃を避ける為に、他所へ行った方がいいだろう。
「本格的に資金もやばいしな…どっかに働き口でも探しにでないといかんな。」
返り討ちにした相手から引き剥ぎを働いても良いが、あまりそういった真似は気持ちのいい事ではない。
倒れている連中にはそれ以上手を出さず、マフラーとコートを靡かせながら、黒い男はその場を後にした。
ご案内:「落第街 路地裏」から九耀 湧梧さんが去りました。