2024/09/05 のログ
ご案内:「落第街 路地裏」に一般戦闘員Kさんが現れました。
一般戦闘員K >  
潜入二日目。
相も変わらずニチアサの戦隊モノに出てきそうな雑魚敵みたいな恰好をしていて顔にはベニヤ板で型とってペンキで色つけた偽の仮面を被ってギフター達に紛れて潜入している。
けど、ここでの海藤の立場は最下位の雑魚であり、『漂白剤を使える』とかいう使えるんだか使えない能力を自称したせいかなんか洗濯係を命じられて死ぬほど雑用としてこき使われている。
そんな雑用の最中、集合がかけられる。

『風紀の連中が出た襲撃をするぞ!』

と。
風紀の部隊はさほど多くはない。先遣隊か偵察隊規模か?
対してこちらも集まりとしては少なく練度もまだまだ。
客観的に見れば五分五分だろう。

「イーッ!了解です。連中はバラバラにブンカイーッ!」

キレのいい敬礼をする一般戦闘員。
ここは路地裏のとある倉庫。
倉庫外での戦闘になりそうだ

一般戦闘員K >  
『いたぞやれ!』
『うわっ、ギフト持ちの連中だ!応戦しろ、風紀委員会の維持を見せつけるんだ!』

ギフター達が拠点として使ってた倉庫の一角で戦闘が開始。
数はこちらが2~3人ほど有利。その上奇襲に成功して意表を突くことができた。
だが、練度では彼ら風紀委員の連中が上だ。
ギフターサイドが氷やら炎やら風やらで遠距離攻撃で先制攻撃を与えるも僅か2名にかすり傷を負わせるだけに留まった。
そこから風紀委員の立て直し能力と連携力は凄まじかった。

「イーッ!連中、うまい事捌いてます。このままじゃ俺達、捌かれに捌かれまくって寿司イーッ!」

なんか意味不明な事を言いながらも宗次も一般戦闘員として応戦する。
その辺のジャンク置き場で拾ったガラクタか何かをポイポイと投げつける攻撃だ。

一般戦闘員K >  
「ボス、このままでは埒があきません!籠城戦の方が戦いやすイーッ!」

潜入捜査をしたは良いが…ああ、ここのギフター達はハズレのようだ。
そろそろ頃合いか…
一般戦闘員Kこと海藤宗次はここのギフター達のリーダーに提案をしボスもそれを飲んで籠城戦をしろ、と檄を飛ばす。

ギフター達は風紀委員の日頃鍛えられている連携力にたまらず下がって籠城戦の備えをする。
籠城戦、特に防衛に徹底した際は攻める側は戦力を三倍集めないといけないとかなんとか。

だが肝心の宗次はというと籠城戦の為に退き…いや退き過ぎて勢い余って裏口まで行ってしまう始末。
敵前逃亡?いいや違う。だがギフター達のリーダーはどこへ行くんだ、敵前逃亡だぞ、と狼狽するのだった。
ここにきて宗次は不審な行動…いや備えはしておいたのだ。

「うーん、ここの集まりは失敗やったな~…ほな、今まで散々雑用としてコキ扱ってもろうた鬱憤は晴らさせてもらいますわ。」

懐から取り出したのは何かのスイッチ。
それをなんの躊躇もなくポチ、と押す。

一般戦闘員K >  
その瞬間、盛大な爆音と共にギフター達がヤサにしてた倉庫一個丸ごと吹き飛んだ。

そう、実は潜入し雑用と同時に爆薬を仕込んでいた。
中にいた、ギフター達は全員死亡。
突入しかけた風紀委員達は死者こそいないものの怪我を負うものが殆どだ。

一般戦闘員K >  
「う、うわーな、なんてひどいーだれがこんなことをー」

わざとらしい棒読みで驚いてる演技をする。
だが仮面から吊り上がった口元がはみ出るくらいには嗤っていた。
まあ、元々切り捨てる時にはギフター全員殺すつもりやったし…これで証拠隠滅やで。

これで目撃者は風紀委員という事になるが…まあこっちはどうでもいい。
だが巻き込むつもりも殺すつもりも怪我させるつもりもなかったので一応は声をかけよう。
そう、風紀委員達に挨拶するためにわざわざ燃える倉庫を背に歩き出すのだ。

「どうも初めまして」

仮面を取って素顔を見せる。
そしてこの名乗りこそが自分の存在証明であるかのように

「覇伝洲所属の幹部六番手の海藤宗次と申しますわ。この度は本庁から遠くまではるばるお越しになってありがとうございやす。」

風紀委員達に被害はないとはいえ人を大量に爆殺しておいてニヤケた顔で自己紹介…この男はイカレてる。頭から血を流す風紀委員、重症で這う風紀委員…色々いるが考えは一致しただろう。

一般戦闘員K >  
「ちゅうわけで俺の変装を見られたからには死んでもらいます。」

ニチアサの一般戦闘員が持っていそうな雑な太い棍棒。なんとその中から本命の長ドスをジッパーで開けて取り出した。
つかつかと抜刀もせずに近寄る。
こちらは一人だが形勢は完全に有利極まりない。
風紀委員達の顔は負傷と迫りくる死に怯えた顔をする。

「せやけど…」

ここで宗次は動きは止め、纏っていた殺意も霧散した。
考えとしてはここで風紀委員の部隊を丸ごと始末するのは容易いが特定されてしまったらいよいよ全面戦争となりかねない事態となる。
覇伝洲は武力…特に幹部の単体戦闘能力が頭抜けているものの大きな組織形態を維持するために金は必要。
そして戦争は金を必要とする。特に風紀なんて超大御所とやりあうには時間と金が必要。
だからここは不必要に刺激するのはよくない。だから言葉を選んでフランクに接そう。

「俺ら、元々アンタらと争う気はないねんな。この場は穏便に互いに背中向けて帰宅しませんか?」

精一杯の作り笑い。
一人の風紀委員は『何をいまさら…』と拳を固くして睨みつけるも戦力差は絶望的。
気丈に睨みつけながらも彼らは去っていく。
まあ、本部に色々悪い事書かれそうな気もするが人死には出してないので自分の中ではよしとする。

一般戦闘員K >  
「あ、俺のこの変装は内密にして貰うと助かりますわー。これでももう一回潜入するつもりなんですわー」

すっかり姿が遠くなっている風紀委員達の背にそう投げかける。
一応変装に関してはギフターサイドの目撃者は全員殺して証拠隠滅したし、生かした風紀委員達も…まあ、敵の敵は味方って言うしギフター達に言いふらしたりはしないだろう。

「さて、とうまい事潜入やら交渉やらやってはりますが他の幹部の皆様はどうでしょうか。あんまし小器用ではないからその分のしわ寄せがこっちに来よって大変ですわ」

深く深く…ため息を吐く。
一応潜入任務の一区切りはついたのでアジトに帰る。
そこで色々報告やら幹部会やらするのだがまあどいつもこいつも濃い連中ばかりなので今から不安だ。

とぼとぼとニチアサ戦闘員姿のまま帰る。
燃える倉庫とギフター達の命を背にしてだ。

ご案内:「落第街 路地裏」から一般戦闘員Kさんが去りました。