2024/09/10 のログ
ご案内:「スラム」にキングさんが現れました。
■キング > 初めての炊き出し体験をしてタダでもらえる食事はやっぱりタダなりの味だと感じ早数日
お腹が膨れるからとおじじの昼ご飯を食べてその後炊き出し迄食べた帰り道
いつもの子供達から噂を収集
「誘拐に抗争に、後はやばそうな女の話しなのだ?
お前等いっつもそればっかでつまんないのだ、なんか面白かったり変わった話題は無いのだ?」
ここ最近は騒がしいけど似た様な話ばかり
娯楽に飢えているキングとしてはもっとエキサイトした話が聞きたい
「ん?空中要塞メガビクトリーが墜落?どこの漫画の話しなのだそれは。」
つい昨日空中要塞が海に落ちたと興奮気味に語る少年
んな訳ないのだと馬鹿にした顔を浮かべる
空中要塞なんておじじの家の漫画も見た事ねーのだ、と
馬鹿にしつつそれぞれの家路につくのんびりとした帰り道
■キング > 一番帰り道が近い子と別れ、独りぼっち
はてさてのんびり歩いていたら小腹でも満たしたい所
もしくは綺麗な水を浴びるように飲みたかったりもする
「にしても空中要塞って何なのだほんとに、そんなのよりいい儲け話とかお宝の話しを聞きたいのだ!」
番犬代わりにおじじの家に居座っているがこの前の強盗事件以来特に何も起こらずプー太郎状態
おじじは良いというけれど、栄えあるキングがそのままなのはどうかと思う
ここらでドーンとおじじの生活を楽にしてあげたい
後自分ももっと贅沢な食事がしたい
ご案内:「スラム」に柊庵さんが現れました。
■柊庵 >
スラムの端に止められた大型トラック。
市販的なものだが仕事をするには十分すぎる。
免許についてはちょっと内緒。決して褒められた好意ではない。
コンテナからぞろぞろと降ろされる荷物は食料や衣料品、生活に必要なものばかり。
こういったスラムにモノを運ぶというのはよくあることだ。
寧ろ、落第街のが仕事が多い。
悪い人のお手伝いはしない。ただ、そこで生活してる人の手助けになればいい。
"脚"というのは、何時の時代も重宝されるものだ。
「(少しは楽になればいいんだけどね……。)」
いっそ生活委員会に言えばいいのに、と思わなくはない。
ただ、敢えてここでしか暮らせない人間もいる。
お互い、詮索は不要だ。運搬が終わればコンテナを閉め、一息。
ちょっと休憩しよう。手元にあるのは、そのへんの屋台で買ったバーガー。
肉汁たっぷり。野菜はないが添加物はたっぷりの旨味バーガー。
こういう場所のこういうジャンクな製品は意外と味わい深い。
「いただきま……ん……。」
小さな口を開いた時に、たまたま目があった。
白いワンピースの、青い目の子ども。
ストリートチルドレンの一人だろうか。
珍しいものじゃない。そう思いながらじ、と見ていた。
少女の手にはたっぷりの旨味の匂いを漂わせるバーガーがまだある。
まだ齧ってもいない丸々一品だ。
■キング > (でっけぇのだぁ。)
初めて見た大型トラック
落第街ではあんな高級品はめったに見られない
車自体は覚えたが、あんな大きなものまであるのかと改めて異世界の技術力おそるべし
と、目が合う相手
赤毛に綺麗なシャツの恐らく女性
落第街生活を続けていて鍛えた審美眼によればあれは落第街の外の人間だ
自分を見ている…このプリチーな見た目に目を奪われても仕方がないとドヤ顔を見せつける
「くんくん…何なのだあの凄い匂いがする食べ物?」
ふとかぐわしい香り
落第街のうっすいうっすい料理には無い暴力的な香り
ゆらりゆらりと吸い寄せられるように女性の元へ
「そ、その手に持ったのは何なのだ?
形はハンバーガーに似てるけど我の知ってる奴と全然違うのだ…!」
■柊庵 >
「(何かドヤってる。可愛いなぁ。)」
凄いなんか自分に自信が溢れてる雰囲気がある。
確かに表側に比べれば楽な生活ばかりじゃない。
往々にして治安は表に比べれば悲惨なもの。
それでも"訳アリ"として落第街に暮らす人々は多い。
生活委員会の保護も受けるも受けないも事情がある。
存外、人間逞しい。住めば都って奴なのかもしれない。
「ん、どうも。
えっと、歓楽街……落第街の表側の方って言えばいいかな?
なんか良さそうだから買ってみたけど……食べる?」
屋台の名前も何だっけかな、覚えてない。
こういう何気ない一期一会に出会えるのが食べ歩きの面白い所だ。
実際添加物に肉マシマシのバーガーはジュルッジュルッに肉汁が包装紙にあふれている……!
そんなものを遠慮なく、少女はアナタに差し出した。
■キング > 「歓楽街…なんか聞いた事はあるのだ!」
子供達でも噂の桃源郷
お金さえあれば最高の体験ができるらしい
だがそもそもその日暮らすお金にも困る自分達には無縁の存在
「くれるのか!
誰か知らないけど良い奴なのだ、勿論頂くのだ。」
両手を差し出す
くれると言われれば遠慮はしない
ハンバーガーを受け取れば大きく口を開けて先ずは一口
「っ!!!」
凄まじい旨味、そして肉汁
落第街では久しいストレートな肉の味
後は…なんだか色々入ってるみたいだけれど毒ではなさそうだし美味しいし気にしない
おじじには悪いがおじじの料理より美味しい
すまぬおじじと心の中で謝りながらもりもり食べ進めてすぐにハンバーガーは無くなった
包んでいた包装紙も丸ごと
「ふぅ、ひっさしぶりのお肉だったのだ。
焼いただけの肉とはまた違って色んな味もして…ありがとうだぞ娘よ!」
■柊庵 >
「いい場所……かはさておき、色々あるからね。
もしほしいならお菓子くらいはまた持ってきて上げる。」
こういうサービスが営業の長続きの秘密。
少なくとも綺羅びやかな場所ではあるけど
あそこにだって危険はいっぱい。一歩踏み外せば"落第"だ。
危険のスパイスは楽しい場所こそ多いものだ。
「別にいいよ、完食程度だからお腹減ってないし。
それに、アナタのが美味しそうに食べてくれそうだし。」
人に見せつけて食べるほどケチでもない。
正しく暴力的な旨味に舌鼓するアナタを見てるとクスリと微笑んだ。
実際いい食べっぷり。そんなに気に入ったのだろうか。
微笑ましい光景かと思ったが、すぐに驚愕に引きつった。
それもそうだ。紙ごと食べてしまったのだから。
「え……う、うん。お粗末様。
というか、紙ごと食べたよね……?
お腹すきすぎどころか、お腹壊すよ?」
小さく頷くもそれどころではない。
ちょっとちょっと、としゃがみこむとぐにぐに。
勝手にそのお腹とかほっぺを触り始めた。
「今すぐ吐き出す……のは無理か。どうしよ。」
病院につれてこうかな。
でも多分身分証も保険証もないんだろうな、この子。
最悪闇医者だってあり。うーん、とちょっと困り顔。
■キング > 「本当なのだ!?
……待つのだ、何でそんな事してくれるのだ?」
ただのお菓子と聞いて半分は釣られるものの思いとどまる
かつての心得を思い出さねば、ただにはただなりの理由がある
「めっちゃくちゃうまかったのだ。
濃い目の味付けなのが尚よかったのだ、ここの食べ物は薄味ばっかりなのだ。」
うむうむと頷く
薄味だって悪くは無いのだがそれも続けば嫌になる
どちらかと言うとこういう暴力的な味の方が好みなので余計にそう思う
紙ごとと言われ、はっ!とする
「あ、あまりにも肉汁がたっぷりで具か何かだと思ったのだ!
我の胃袋はこの程度には負けないからご安心なのだ!」
非情に怪しい誤魔化し
でもしょうがないじゃないか、紙くらいたべろ!と思ったりもする
肉汁が沁み沁みの紙なんて野菜みたいな物だろうと
「む、んなぁ!にゃにをすりゅううぅ!」
ほっぺを触られてお腹まで
プルプルモチモチの頬っぺたと同じくプルプルモチモチのお腹はとても素敵な触り心地
「あっ!異能!そう異能なのだ!
我は紙なんて食べても異能でどうにかなるのだあぁ!」
落第街にて覚えた最強の言い訳を切る
色んな不思議や謎をこの言葉はすべてカバーしてくれると知っている、信じている!
■柊庵 >
ぐにぐにぐにぶにぶにぶに。
この女、存外無遠慮である。
しかも思ったよりこの子の触り心地がいい。
ちょっとクセになりそう。ちょっと目的からそれで遠慮なくほっぺもちもち。
「ちょっと肌モッチモチ過ぎない?羨ましいな……。」
これが子ども肌ってやつか……。
スキンケアとかには結構気を使ってるのに、このナチュラルっぷり。
ぐぬぬ、ちょっと悔しい。腹いせにほっぺちょっと引っ張った。ぐにー。
「なんで、って。善意半分仕事ついで半分。
アタシはホラ、トラックで色んな物を運んでるの。
本当になんでも。悪い人以外に、だけどね。」
しれっと当たり前のように答えた。
言葉に表裏はない。
そうでなければ、こんな隙間産業やってない。
「美味しいのは良かったけど本当になんで……。
いやいや、紙に味はしないけど……ふぅん……。」
異能。便利な言葉だ。
この世界の大半の神秘は隣人と成り
魔術、異能の言葉で大体片付いたりする。
ただ、どうしてもこの仕事を続けてると人の機敏には聡くなる。
じー、と訝しげに金色の瞳は青を見据える。
「実はその紙ね、対異能用の魔術がかかってるの。
誤飲防止のためにね。でも、アナタは食べちゃったね。」
どうしてだろう。と、一つ"ハッタリ"をカマしてみる。
■キング > 好き勝手されている…!
本来は抵抗するべきだがそこはハンバーガーの恩
食べ物を貰って触られるくらいどうってことは無い
おじじも良く撫でてくれるしそれと変わらないのだ
「天然プルプルお肌なのだ、キングともなればこれ位のぷるぷるは当然なのだ!
ん?いだだだ…あにひっぱっへうおだ!」
褒められているとくればもちろん嬉しい
だと言うのにいきなり引っ張られた、暴力反対!
「善意半分…炊き出ししてるババアと同じこと言ってるのだ。
にしてもでっけぇ車なのだぁ、一杯乗せられそうですごいのだ。」
トラックを見上げる
今のキング何人分だろうか
ここに食べ物を満載したらさぞ凄いんだろうなぁと夢想する
「美味しすぎたからつい忘れたのだ、それ位美味しいハンバーガーだったのだ。
ハンバーガーにもいろいろあるのだ……ん?いきなり黙ってどうしたのだ?」
じーっとみられてる
お返しにじーっ…と見てみるけど何だか視線が怖い
「対異能用の魔術ぅ!?
食べ物を包む紙にそんな無駄な努力してるのだぁ!!?」
たかが紙に!?と驚愕する
食べ物と一緒に紙を食べてしまうのを防ぐためにそんな事をしているのかと本気で驚いている
■柊庵 >
「アナタ、キングっていうんだね。
私は柊庵。……ん、面白かったからつい。」
悪びれることもなく呆気からんと言ってやった。
実際いい反応してくれた。うーん、可愛い。
にしても王様か。名付け親は誰だろう。
凄い向上心の塊みたいな名前。
「そういうモンだよ。大体の始まりは善意だったりするし。
アタシもそう、生活委員会の保護を受けなかったり人を支持するだけ。
まぁ、基本はお金貰ってるけどね。お小遣い稼ぎくらい。」
大凡の事は生活委員会で事が終わる。
だが、委員会の庇護を受けれない、受けない人たちもいる。
そういった人々の助けになればいいという小さな善意だ。
そのために色々人脈を作った。このトラックもその証。
「いっぱい入るよ。大体は食べ物とか衣料品とかだけど。
……人のだからね?上げれないから、これは。」
それだけは釘さしておこう。
食べ尽くされてしまったら敵わないし。
「…………ふ、ははは。あー、おもしろ。」
じ、と見据えていたと思えばいい反応に思わず吹き出してしまった。
この調子なら本当に大丈夫そうな気もする。ちょっと安心。
「嘘だよ。"これには"ついてない。
赤ちゃんのとかにはついてないけど。
ちょっとアナタが気になって、適当言っちゃった。ごめんね?」
「けど、本当に大丈夫?
お腹痛くなってくるなら、病院くらいには運ぶけど……。」
■キング > 「うむ、我はキングぞ!
柊庵…ではよろしくな庵!」
名前を教えられたので娘改め庵と呼ぶ事に
名前の最初側を呼ぶと不特定多数な事もあるので呼ぶなら後側
成長性の塊であることを自称するキングはその辺りもちゃんと覚えている
「ほぇー…そんなのでこんなでっかい車を作れるのだ?」
一応貨幣制度と価値は理解しているのでそんな事も気になる
こんなに大きな技術の塊、善意の施しなんてしていて手に入るのかと
「わ、分かっているのだそんな事!
炊き出しのおばばと同じこと言ってくるのだ…」
他の子の分も有るんだよと幾度も釘を刺されたキングの耳には痛い言葉
ここに入る分全部食べられたら素敵だなぁとは思ってもそんな事はしない
でも素敵だなぁとは思う、思うだけ!
「な、なに笑ってるのだ!
嘘なのだ!?庵は嘘つきなのだ!」
ふと思う
これにはと言った?
つまり本当にそんな加工してるものがあるというのかと目を丸くする
「気にしなくて大丈夫なのだ!
毒竜を飲み込んだわけでも無し、ただの紙にキングの胃は負けないのだ!
寧ろ紙が入っただけでお腹が壊れる方が貧弱なのだ。腹筋が足りないのだ!」
■柊庵 >
「宜しく、キング。
ん、そうだね。トラックだけじゃないし、今は色んなのがあるよ。
二足歩行であるくロボットに、バーチャルアイドルとか……。」
あらゆる術の制御方法は大きく文化を進化させた。
その結果、あらゆる技術がブレイクスルーを起こした。
今や、無いものを探すほうが難しいかもしれない。
子どもらしく無知である、とは感じるがどうだろう。
ちょっと違和感。無知であることには違いなさそう。
「じゃあ、そういうことだよ。
炊き出しのおばさんもわかってる人ってこと。」
自己満足と言ってしまえばそれまでだ。
けど、こうしてさ触られている人が間近にいる。
それだけで十分だ。クスクスと楽しそうに笑いながら静かに首を振った。
「んー……嘘つきではあるかも。
そういうキングも、隠し事が多いんじゃない?
普通のこどもは、竜を飲み込むなんで言葉出てこないよ。」
なんとなく感じていた違和感の正体に察しはついた。
今の時代には珍しい事じゃない。
彼の正体がなんであれ、可愛いキング。それで十分。
「そうだね。けど、普通の人には紙は食べられない。
食べちゃうとアタシだってお腹壊しちゃうモン。
……ま、ちょっと脅かしたお詫び。少し歩こうか?
すぐそこに屋台が色々あるから、奢って上げる。」
いこ、と右手をアナタへと差し出した。
■キング > 「ロボット?アイドルは知ってるけどバーチャルって何なのだ?」
聞けば聞くほど不思議がいっぱい
元居た世界との技術のギャップに頭が回る
もしかしたらあの子が言っていた空中要塞も本当に…?
「分かってるって何なのだ!
そこはかとなく馬鹿にされている気がするのだ!」
馬鹿にではなく警戒されているのだけれど、どちらにせよお怒りである
「そ、そんな事ないのだぁ?
あれなのだ。ごっこ遊びの事なのだ。」
うんうんそうなのだと言い訳を塗り重ねる
隠し事してると言われては視線が泳ぐ、隠し事しているんだからしょうがない
「い、異能のお陰で無敵の胃袋なのだ。それはもう無敵なのだ!
奢り!それならついていくのも吝かではないのだ!エスコートをさせてあげるのだ!」
差し出された右手を握る
スラムの子供なら食べ物をあげるから着いておいでと言われて笑顔で着いていく様な子供は殆ど居ない
けれどキングは違う、あんなに衝撃的なハンバーガーの後ではご馳走してもらえると聞けば即座に頷くしかないのだ
■柊庵 >
握った右手は、人としては少し冷たい。
アナタみたいなスベスベ肌…ほどではないけど
一応此方も女の子。滑らかしっとり、女性肌。
「えーっと、インターネットって言って、仮想現実?みたいなね。
そこで自分のアバターとか作って人々を楽しませるみたいな……。」
結構当たり前のことをいざ説明するっていうのは大変だ。
特に興味ない分野だと漠然とした知識になる。
間違ってはいないはずだけど、変なことは言えない。
少しトラックから離れればスラムの大通り。
勝手に住み着いた建造物で洗濯物を干したり
その下では露店やら屋台やら、店やらが常にオープンだ。
そこは無秩序ではあるが、確かに営みがあり、社会がある。
がやがやとどことなく騒がしい喧騒が、その証。
「バカにしてないよキング。
キングは賢くていい子でしょ?だから、落ち着いて。」
やんわりと穏やかに嗜める。
完全に子どもあやすそれだ。
「はいはい、ごっこ遊びの異能ね。
それじゃあ、無敵のキングは何食べたい?色々あるよ。」
ある朱無秩序なせいで、良くも悪くも色んな匂いが漂ってくる。
表で入荷した商品を相場よりも高値で調理した焼き鳥の屋台。
異界の料理だろうか。なんだかでろっとしたものを並べている露店。
確かに良い匂いが混ざっているが、全ての食品が"毒入り"。
所謂、毒性のある食材の失敗品を裏で仕入れて売りさばいている。
当然此れも、立てられた注意書き通り自己責任だ。
「焼き鳥美味しそう……やっぱり色々あるなぁ。
アタシは食べたら死んじゃうけど、キングって毒食べれる?」
■キング > 握った手から伝わる温度
こういうのは冷え性だと知っている
ぎゅっと握って子供らしい平均体温は少し暖かく感じるかも
「仮想現実…アバター…我は現実でご飯食べた方がきっと楽しいのだ。」
頭がぐるぐるしそうなのを必死にこらえる
ここだ!ここでこの世界の常識を吸収するのだとプルプルの脳細胞を総動員する
いつものスラム大通り
勝手知ったる道でも今日は屋台で買い物なのでワクワクが大きい
普段はお金なんてないから買い物出来ないのでいつもの通りも違って見える
「うむ!我は賢いのだ、庵は分かっているのだ!
偉い庵は変な奴がいても守ってやるのだ、キングにお任せなのだ!」
あやされている
何ならそこらの子供より扱いやすい
シャドーボクシングの様に横に揺れながら空いた手が宙を叩く
「何を食べたい…?
んー………できるだけ色んな味で量が多いと嬉しいのだ!」
特にこれが、と言うものは無かったりもする
敢えて言えばあのハンバーガーの様に暴力的な美味しさを兼ね備えていて量が有れば尚よし
焼き鳥の匂いにつられそうになったり何だか見た事がある様な果物を二度見したりしながら通りを進む
「毒くらいは我の胃はへっちゃらなのだ!
庵は毒ダメなのだ?
そんなんじゃ森でお腹が空いたらすぐ死んじゃうのだ!」
庵が平気な人間も見た事はある
人によるとはわかっていても毒を楽しめないと聞けば自慢げに胸を張る
あれはあれで美味しかったりするのにもったいない、と